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七頁 クレマチスの願い
93話 消えた使用人について①
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エヴェイユから使用人の調査書を貰った俺はさっそく行動を開始した。ここまで細かく調べられたのにリヒトの情報は一切出てこないとか……ほんと相手も考えたものだよね。ぶっちゃけて言うと居場所は判っているからさっさとその場所に行けばいいんだけど怪しまれかねないし。
……例の使用人は通いだったらしく、自宅は城からも学園からもほどほどのところにあったから授業終わりに来ることができた。まあ本当は授業に出なくても特別課題さえこなせれば問題ないんだけどさ。その特別課題が面倒なんだわ。
……話が逸れた。で、今使用人の自宅……というかマンションみたいな感じの集合住宅なんだけど、家宅捜査なら騎士たちがすでにやっているだろうになんでわざわざ? ていうかすでにゲームとは全然違う方向からのそうさになっているんですけど!? まじでバグってきてるじゃん!
「どうやら鍵は掛かっていないようだな」
「……なぜ当たり前のような顔でここにいる?」
「ん? 何がだ?」
しれっとした顔ですっとぼけるのは毎度お馴染みアウル君で~す。……いやだからなんでだよ。
「ふざけているのか? 自国の人間であるクラルテも遠ざけたのに他国の人間がついてくるのはおかしいだろう」
「そうは言ってもな。今回の相手はなかなか厄介だぞ? リヒトの失踪には必ず何者かの意図が働いている。その連中が今まさに我が国にまで手を伸ばしていないとは限らない。一刻も早くリヒトを見つけ出し背後勢力を洗い出さないとならない。だが現段階では国に報告するには情報が少なすぎる」
「……ようするに、私にくっついて情報収集をしたいと?」
「ああ、その通りだ」
よくもまあ悪びれもなく……別に問題ないんだけどね。それじゃあ気を取り直して人生初の家宅捜索と行きますか。なんか刑事ものの主人公にでもなった気分だ。手袋よ~し、ハンカチよ~し、入れ物よ~し。使い捨ての布の用意よ~し! いざ、捜査開始!
「アウルは近隣住民から話を聞きに行け。こっちは私がやる」
「だが……」
「本人に無断で未婚女性の部屋へ入り、女性の私物を漁るという行為を君ができるとは思えないが?」
「……」
ほ~ら黙っちゃった。今からやろうとしている行為を簡潔にまとめたら普通に事案です。令状片手に家宅捜査を行う警察官ってどんな気持ちなんだろうね。まあ今回の場合は令状=王族からの許可になるんだけど。そんな行為を留学で来ている他国の人間にさせるわけにはいかないしそもそも性格的に無理だろ。アウルみたいな常識人には特に。
「わかった。それはいいが、その荷物は一体何に使うんだ?」
「私たちがここに来たという痕跡が残ったら問題だからな」
「……ああ、それで雑貨屋に寄っていたのか。随分と用意周到だな。家宅捜査の経験でもあるのか?」
あるわけねえだろ。前世は警察官でも何でもない一般人ぞ? あるとしたらそいつはただの泥棒だっつーの。でもね向こうにはドラマや映画、漫画やアニメなんていうエンターテイメントが存在するんだ! 楽しく勉強し放題です。素晴らしいね! 一番最初にあれを考え出した人に心から称賛を送るよ。
……なんて話をするわけにもいかないので考えればわかる、と当たり障りのない返答をして使用人の自宅に足を踏み入れた。
「へえ……典型的な昔の女性の部屋って感じ。さすがに現代日本みたいにかわいらしい小物類が百均で買えるわけじゃないからそういうものは少ないけど」
にしてもさすが城勤めなだけあってそこらの一般家庭よりはよっぽど裕福だ。さてとざっと見た感じこれと言っておかしな点は見受けられないけど……ベッドに机、椅子、クローゼット……そして窓辺に花瓶か。花は……クレマチス? ヴォルナ系のパステルブルーのクレマチス。ブルー……あいつの、リヒトの髪の色も青系だよな? 俺の考えすぎか? ……もう少し探ってみよう。別に女性の部屋に花の一つや二つあっても全然不思議じゃないし。いくらなんでもこじつけ過ぎだ。他に何かありそうなところはクローゼットだけど……さすがに下着も入っているだろうところを覗くのはなー……それにそういうところは既に調べているだろうし。う~ん特にこれと言って何か気になるってものはないんだよな。ベッドも普通……ん? このシーツなんか変だぞ? 端のほう、よく見ないと判らないけど繋ぎ目がある。普通ないよな? つーかいらないだろ。しかも何度も縫って修繕した形跡があるな。母さんの友だちが小物作家でやってて俺の作ったものを自分の小物に取り入れたりしてくれたいわばお得意様だったんだけど、お礼にってあれこれ教えてくれたんだよ。おかげで多少の裁縫の知識はあるわけです。その時に何度も繕ったものがどうなるかっていうのも教えてくれたんだけどその時に見せてもらった状態にそっくりなんだよね。……これだけ頻繁に繕っているんだから裁縫道具がどこかに……あ、あった。
中に入っていた針と鋏を失敬して慎重に糸を切っていく。すべての糸を切ると中から藁が出てきた。俺の目的は藁じゃなくて……あ、なんか見える。
シュヴァリエは メモを てにいれた!
思わぬ収穫だな。こんな場所にメモを隠しているなんて明らかに見られたくないやつだよね~ふつうこんなところに隠したりしないし。……とりあえずはこんなものか。……窓辺の花についてアウルが何か聞いてないかな? な~んか引っかかるんだよね。確かめてそれで何もなかったらよしって気持ちで探ってみよう。
一通り調べ終えて部屋から出るとすでにアウルは聞き込みを終えていたようで裏口前で待っていた。こんなこと正面から堂々と入れませんって。
「早いな」
「こっちのセリフだ。もっとかかるかと思ったんだが」
「ほとんどは騎士がすでに調べているから大して見るところもないだろう。だがそれでも」
「収穫はあった、か?」
「ああ」
「こっちもだ。少々気になることが出てきたから君の意見を聞きたい」
「わかった。ここではさすがに無理だ」
「なら一度学園へ戻ろう」
「そうだな」
俺たちはそう結論づけさっさと学園へと戻った。あんまりこんなところをうろつくのも怪しまれるしね。
「それで? 一体何を見つけたんだ?」
部屋に入るなり直球で聞いてきたアウルに先ほど手に入れたメモを見せるとその顔は驚愕に染まった。
「どこでこんなものを見つけた?」
「ベッドのマットレスのシーツの中だ」
「…………よくそんなところから見つけ出せたな?」
「シーツに一部何度も補修したらしき箇所が見つかった。汚れだと見過ごしてしまったようだが」
「それは……何とも言えないな。…………まあいい。それよりもそんな場所に隠しておくとは。よっぽど見つかってはいけないものらしい」
「ああ。ご丁寧に藁の中に隠されていたから使用人にとってそれだけ後ろ暗いものなのは確かだ。このメモに記されているのは地名と番地」
「普通に考えれば彼らの根城なんだろうが……どうする?」
「乗り込むには情報が少なすぎる。この場所が使用人に関連しているという確かな情報が欲しい」
「そうだな。それにたとえ関係が深かったとしてもリヒトに繋がっているという保証はない。……一度この件を殿下に伝えて指示を仰ごう」
「ああ。……それでそちらの情報は?」
「周辺住民に聞き込みを行ったところ、彼女は夜遅くに出かけることが度々あったらしい。最初はそれが気になって訊ねた人もいたらしい。その人に話を聞いてみたところ頬を赤らめながら言えない、と言われたそうで、その様子から男とこっそり逢引きしていると思ったらしく深く追及はせずむしろ陰ながら見守っていたと。これが本当に男と会っていたのなら別に構わないが、おそらく嘘だろうな」
「ああ。逢引きだと思わせれば追及はされない。おまけに夜中にこっそり会うしかないとなれば許されざる恋だと勘違いする輩も出てくるだろうな」
「実際にいたぞ。彼女はきっと許されない恋に身を焦がしているんだ、と一部のご婦人たちが盛り上がっていた」
……。まあ女の人って恋バナ好きだからな。そう言う妄想に発展してもおかしくないけど。苦笑したくなる気持ちはすごくわかるよアウル。まあ、勝手に盛り上がっている分には放置でいいか。
「彼女が時々花を買っていたのもその話に拍車をかけていたようだし」
……なんだって?
……例の使用人は通いだったらしく、自宅は城からも学園からもほどほどのところにあったから授業終わりに来ることができた。まあ本当は授業に出なくても特別課題さえこなせれば問題ないんだけどさ。その特別課題が面倒なんだわ。
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「……なぜ当たり前のような顔でここにいる?」
「ん? 何がだ?」
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「ふざけているのか? 自国の人間であるクラルテも遠ざけたのに他国の人間がついてくるのはおかしいだろう」
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「……ようするに、私にくっついて情報収集をしたいと?」
「ああ、その通りだ」
よくもまあ悪びれもなく……別に問題ないんだけどね。それじゃあ気を取り直して人生初の家宅捜索と行きますか。なんか刑事ものの主人公にでもなった気分だ。手袋よ~し、ハンカチよ~し、入れ物よ~し。使い捨ての布の用意よ~し! いざ、捜査開始!
「アウルは近隣住民から話を聞きに行け。こっちは私がやる」
「だが……」
「本人に無断で未婚女性の部屋へ入り、女性の私物を漁るという行為を君ができるとは思えないが?」
「……」
ほ~ら黙っちゃった。今からやろうとしている行為を簡潔にまとめたら普通に事案です。令状片手に家宅捜査を行う警察官ってどんな気持ちなんだろうね。まあ今回の場合は令状=王族からの許可になるんだけど。そんな行為を留学で来ている他国の人間にさせるわけにはいかないしそもそも性格的に無理だろ。アウルみたいな常識人には特に。
「わかった。それはいいが、その荷物は一体何に使うんだ?」
「私たちがここに来たという痕跡が残ったら問題だからな」
「……ああ、それで雑貨屋に寄っていたのか。随分と用意周到だな。家宅捜査の経験でもあるのか?」
あるわけねえだろ。前世は警察官でも何でもない一般人ぞ? あるとしたらそいつはただの泥棒だっつーの。でもね向こうにはドラマや映画、漫画やアニメなんていうエンターテイメントが存在するんだ! 楽しく勉強し放題です。素晴らしいね! 一番最初にあれを考え出した人に心から称賛を送るよ。
……なんて話をするわけにもいかないので考えればわかる、と当たり障りのない返答をして使用人の自宅に足を踏み入れた。
「へえ……典型的な昔の女性の部屋って感じ。さすがに現代日本みたいにかわいらしい小物類が百均で買えるわけじゃないからそういうものは少ないけど」
にしてもさすが城勤めなだけあってそこらの一般家庭よりはよっぽど裕福だ。さてとざっと見た感じこれと言っておかしな点は見受けられないけど……ベッドに机、椅子、クローゼット……そして窓辺に花瓶か。花は……クレマチス? ヴォルナ系のパステルブルーのクレマチス。ブルー……あいつの、リヒトの髪の色も青系だよな? 俺の考えすぎか? ……もう少し探ってみよう。別に女性の部屋に花の一つや二つあっても全然不思議じゃないし。いくらなんでもこじつけ過ぎだ。他に何かありそうなところはクローゼットだけど……さすがに下着も入っているだろうところを覗くのはなー……それにそういうところは既に調べているだろうし。う~ん特にこれと言って何か気になるってものはないんだよな。ベッドも普通……ん? このシーツなんか変だぞ? 端のほう、よく見ないと判らないけど繋ぎ目がある。普通ないよな? つーかいらないだろ。しかも何度も縫って修繕した形跡があるな。母さんの友だちが小物作家でやってて俺の作ったものを自分の小物に取り入れたりしてくれたいわばお得意様だったんだけど、お礼にってあれこれ教えてくれたんだよ。おかげで多少の裁縫の知識はあるわけです。その時に何度も繕ったものがどうなるかっていうのも教えてくれたんだけどその時に見せてもらった状態にそっくりなんだよね。……これだけ頻繁に繕っているんだから裁縫道具がどこかに……あ、あった。
中に入っていた針と鋏を失敬して慎重に糸を切っていく。すべての糸を切ると中から藁が出てきた。俺の目的は藁じゃなくて……あ、なんか見える。
シュヴァリエは メモを てにいれた!
思わぬ収穫だな。こんな場所にメモを隠しているなんて明らかに見られたくないやつだよね~ふつうこんなところに隠したりしないし。……とりあえずはこんなものか。……窓辺の花についてアウルが何か聞いてないかな? な~んか引っかかるんだよね。確かめてそれで何もなかったらよしって気持ちで探ってみよう。
一通り調べ終えて部屋から出るとすでにアウルは聞き込みを終えていたようで裏口前で待っていた。こんなこと正面から堂々と入れませんって。
「早いな」
「こっちのセリフだ。もっとかかるかと思ったんだが」
「ほとんどは騎士がすでに調べているから大して見るところもないだろう。だがそれでも」
「収穫はあった、か?」
「ああ」
「こっちもだ。少々気になることが出てきたから君の意見を聞きたい」
「わかった。ここではさすがに無理だ」
「なら一度学園へ戻ろう」
「そうだな」
俺たちはそう結論づけさっさと学園へと戻った。あんまりこんなところをうろつくのも怪しまれるしね。
「それで? 一体何を見つけたんだ?」
部屋に入るなり直球で聞いてきたアウルに先ほど手に入れたメモを見せるとその顔は驚愕に染まった。
「どこでこんなものを見つけた?」
「ベッドのマットレスのシーツの中だ」
「…………よくそんなところから見つけ出せたな?」
「シーツに一部何度も補修したらしき箇所が見つかった。汚れだと見過ごしてしまったようだが」
「それは……何とも言えないな。…………まあいい。それよりもそんな場所に隠しておくとは。よっぽど見つかってはいけないものらしい」
「ああ。ご丁寧に藁の中に隠されていたから使用人にとってそれだけ後ろ暗いものなのは確かだ。このメモに記されているのは地名と番地」
「普通に考えれば彼らの根城なんだろうが……どうする?」
「乗り込むには情報が少なすぎる。この場所が使用人に関連しているという確かな情報が欲しい」
「そうだな。それにたとえ関係が深かったとしてもリヒトに繋がっているという保証はない。……一度この件を殿下に伝えて指示を仰ごう」
「ああ。……それでそちらの情報は?」
「周辺住民に聞き込みを行ったところ、彼女は夜遅くに出かけることが度々あったらしい。最初はそれが気になって訊ねた人もいたらしい。その人に話を聞いてみたところ頬を赤らめながら言えない、と言われたそうで、その様子から男とこっそり逢引きしていると思ったらしく深く追及はせずむしろ陰ながら見守っていたと。これが本当に男と会っていたのなら別に構わないが、おそらく嘘だろうな」
「ああ。逢引きだと思わせれば追及はされない。おまけに夜中にこっそり会うしかないとなれば許されざる恋だと勘違いする輩も出てくるだろうな」
「実際にいたぞ。彼女はきっと許されない恋に身を焦がしているんだ、と一部のご婦人たちが盛り上がっていた」
……。まあ女の人って恋バナ好きだからな。そう言う妄想に発展してもおかしくないけど。苦笑したくなる気持ちはすごくわかるよアウル。まあ、勝手に盛り上がっている分には放置でいいか。
「彼女が時々花を買っていたのもその話に拍車をかけていたようだし」
……なんだって?
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