3 / 31
私、店を開きます!
しおりを挟む
「それで、奥様はお店を買取ってどうなさるおつもりでしょうか?」
あのカフェに行ってから数日後商業ギルドにて土地家屋の権利委譲の手続きを終えて帰りの馬車に乗っている時にタリアがきいてくる。
「んー、正直に言うとあまり深く考えてなかったのだけれども、形だけの妻の今は良くしてくれているけれどもいつか忘れ去られてしまって気づいたら離縁、追い出されるなんて事もあるでしょ?」
世間知らずだけれども今の現状位は自覚しているつもりなのよ?
「確かにいつまでもこのような状況でいる可能性はありませんよね。」
「だから平民になっても生活して行けるようにしておこうかなってふとあの時思ってあの素敵なお店を気に入ったのもあったしね。」
「そういう事でしたか。」
「だからこれからもよろしくね。タリアは有能だから頼りにしているわ。あ、でも何かあった時は無理やり私が命じたからってちゃんと職を失わないようにするからね。」
私に巻き込まれて職を失うとかそんなの申し訳ないもの。
「いえ、その時は私も奥様について行ってあのお店で働かせてください。」
タリアとしては親のコネで上級貴族の侍女として潜り込んだが、下級貴族の侍女たちからの嫌がらせにはうんざりしてたのでこのままこの奥様についていくのも楽しそうだとおもっていた。
「うーん、貴女がそれでいいなら私はとっても助かるけれども、ひとまずはあのお店を成功させないといけないわね。」
あのお店の雰囲気は壊さずにもう少し若い人が好きそうな物で飾り付けして、軽食も甘いものとサンドウィッチの2種類からかしら。
うん、なんだかとても楽しくなってきたわ。
「そうですね、これでも商会の娘として経理系は最低限学んでいるのでそっち方面はお任せください!」
「あ、そうだわ。お店での私たちの設定を考えないと!」
「設定ですか?」
「そうよ、貴女はそのままでいいけれども私は、そうねぇ……仕事仲間でお休みの日に一緒にお店を開いたっていうのはどうかしら?」
「確かに奥様と一緒にお店を経営していますとは言えませんしそう言うことにしておいた方が良さそうですね。」
「店は、私の親の遺産で買い取って貴女の人脈でこの街で店をする手筈を整えたって感じかしら?」
「そうですね、それなら若い女性がお店を持つ理由としてはそこまで違和感を感じないかと思いますよ。」
「ふふ、楽しくなってきたわ!次街に行く時は店に飾る雑貨とかを買いに行きましょうよ!」
「あの、奥様が刺繍を入れられてたあのミニクロスをお使いになられるのはいかがでしょうか?」
以前手芸屋に行った時に買った布でミニクロスを作って見たの。
テーブルクロスを作るのは布がたくさん必要だしお洗濯が大変だから1人分のお料理が乗るくらいの大きさのを試しに作ってみたらとっても便利だったの。
「それ素敵だわ!そうしたらたくさん作らないといけないわね。」
「予備も少し多めにお造りになるといいと思いますよ。」
そりゃ予備は用意するけれども何故かしら?
「あらどうして?」
「私の勘で申し訳ないのですが、多分売れます。」
「こんなケチ臭いの欲しがる人居るのかしら?」
1人分でテーブルを覆わないなんてそう思う人はいそうよね。
「合理的だと思います。特にレストランやカフェなどは毎度クロスを変えるのは手間ですし少しくらいの汚れならミニクロスだけ交換すればいいと言うのは流行ると思いますので使い方も含めて特許を取られるべきかと。」
「とっきょ?」
聞きなれない言葉だけどどういう意味かしら?本などで出てきた事がないわ。
「特許とは最初に考えたもしくは発明した人の権利を保護するための資格とでも言いますか、とにかく使い方も含めて次に街に出た時に商業ギルドで登録致しましょう。」
そういうことはタリアの商家としての知識に頼りきりだけれども彼女が私に不利益になるような事をしないとこの半年ほどでなんとなく分かっているので素直に任せることにする。
「じゃ次に街へ行くの日を決めて色々準備しましょう。」
素人なりになんだかいい方向に物事が進んでいるようで何よりだわ、とこの時は呑気に考えていたのだけれどものちにこの行動が正しかったと証明された時にこの決断に感謝するのだった。
あのカフェに行ってから数日後商業ギルドにて土地家屋の権利委譲の手続きを終えて帰りの馬車に乗っている時にタリアがきいてくる。
「んー、正直に言うとあまり深く考えてなかったのだけれども、形だけの妻の今は良くしてくれているけれどもいつか忘れ去られてしまって気づいたら離縁、追い出されるなんて事もあるでしょ?」
世間知らずだけれども今の現状位は自覚しているつもりなのよ?
「確かにいつまでもこのような状況でいる可能性はありませんよね。」
「だから平民になっても生活して行けるようにしておこうかなってふとあの時思ってあの素敵なお店を気に入ったのもあったしね。」
「そういう事でしたか。」
「だからこれからもよろしくね。タリアは有能だから頼りにしているわ。あ、でも何かあった時は無理やり私が命じたからってちゃんと職を失わないようにするからね。」
私に巻き込まれて職を失うとかそんなの申し訳ないもの。
「いえ、その時は私も奥様について行ってあのお店で働かせてください。」
タリアとしては親のコネで上級貴族の侍女として潜り込んだが、下級貴族の侍女たちからの嫌がらせにはうんざりしてたのでこのままこの奥様についていくのも楽しそうだとおもっていた。
「うーん、貴女がそれでいいなら私はとっても助かるけれども、ひとまずはあのお店を成功させないといけないわね。」
あのお店の雰囲気は壊さずにもう少し若い人が好きそうな物で飾り付けして、軽食も甘いものとサンドウィッチの2種類からかしら。
うん、なんだかとても楽しくなってきたわ。
「そうですね、これでも商会の娘として経理系は最低限学んでいるのでそっち方面はお任せください!」
「あ、そうだわ。お店での私たちの設定を考えないと!」
「設定ですか?」
「そうよ、貴女はそのままでいいけれども私は、そうねぇ……仕事仲間でお休みの日に一緒にお店を開いたっていうのはどうかしら?」
「確かに奥様と一緒にお店を経営していますとは言えませんしそう言うことにしておいた方が良さそうですね。」
「店は、私の親の遺産で買い取って貴女の人脈でこの街で店をする手筈を整えたって感じかしら?」
「そうですね、それなら若い女性がお店を持つ理由としてはそこまで違和感を感じないかと思いますよ。」
「ふふ、楽しくなってきたわ!次街に行く時は店に飾る雑貨とかを買いに行きましょうよ!」
「あの、奥様が刺繍を入れられてたあのミニクロスをお使いになられるのはいかがでしょうか?」
以前手芸屋に行った時に買った布でミニクロスを作って見たの。
テーブルクロスを作るのは布がたくさん必要だしお洗濯が大変だから1人分のお料理が乗るくらいの大きさのを試しに作ってみたらとっても便利だったの。
「それ素敵だわ!そうしたらたくさん作らないといけないわね。」
「予備も少し多めにお造りになるといいと思いますよ。」
そりゃ予備は用意するけれども何故かしら?
「あらどうして?」
「私の勘で申し訳ないのですが、多分売れます。」
「こんなケチ臭いの欲しがる人居るのかしら?」
1人分でテーブルを覆わないなんてそう思う人はいそうよね。
「合理的だと思います。特にレストランやカフェなどは毎度クロスを変えるのは手間ですし少しくらいの汚れならミニクロスだけ交換すればいいと言うのは流行ると思いますので使い方も含めて特許を取られるべきかと。」
「とっきょ?」
聞きなれない言葉だけどどういう意味かしら?本などで出てきた事がないわ。
「特許とは最初に考えたもしくは発明した人の権利を保護するための資格とでも言いますか、とにかく使い方も含めて次に街に出た時に商業ギルドで登録致しましょう。」
そういうことはタリアの商家としての知識に頼りきりだけれども彼女が私に不利益になるような事をしないとこの半年ほどでなんとなく分かっているので素直に任せることにする。
「じゃ次に街へ行くの日を決めて色々準備しましょう。」
素人なりになんだかいい方向に物事が進んでいるようで何よりだわ、とこの時は呑気に考えていたのだけれどものちにこの行動が正しかったと証明された時にこの決断に感謝するのだった。
307
あなたにおすすめの小説
家出したとある辺境夫人の話
あゆみノワ@書籍『完全別居の契約婚〜』
恋愛
『突然ではございますが、私はあなたと離縁し、このお屋敷を去ることにいたしました』
これは、一通の置き手紙からはじまった一組の心通わぬ夫婦のお語。
※ちゃんとハッピーエンドです。ただし、主人公にとっては。
※他サイトでも掲載します。
はじめまして、旦那様。離婚はいつになさいます?
あゆみノワ@書籍『完全別居の契約婚〜』
恋愛
「はじめてお目にかかります。……旦那様」
「……あぁ、君がアグリア、か」
「それで……、離縁はいつになさいます?」
領地の未来を守るため、同じく子爵家の次男で軍人のシオンと期間限定の契約婚をした貧乏貴族令嬢アグリア。
両家の顔合わせなし、婚礼なし、一切の付き合いもなし。それどころかシオン本人とすら一度も顔を合わせることなく結婚したアグリアだったが、長らく戦地へと行っていたシオンと初対面することになった。
帰ってきたその日、アグリアは約束通り離縁を申し出たのだが――。
形だけの結婚をしたはずのふたりは、愛で結ばれた本物の夫婦になれるのか。
★HOTランキング最高2位をいただきました! ありがとうございます!
※書き上げ済みなので完結保証。他サイトでも掲載中です。
初耳なのですが…、本当ですか?
あおくん
恋愛
侯爵令嬢の次女として、父親の仕事を手伝ったり、邸の管理をしたりと忙しくしているアニーに公爵家から婚約の申し込みが来た!
でも実際に公爵家に訪れると、異世界から来たという少女が婚約者の隣に立っていて…。
政略結婚だからと諦めていましたが、離縁を決めさせていただきました
あおくん
恋愛
父が決めた結婚。
顔を会わせたこともない相手との結婚を言い渡された私は、反論することもせず政略結婚を受け入れた。
これから私の家となるディオダ侯爵で働く使用人たちとの関係も良好で、旦那様となる義両親ともいい関係を築けた私は今後上手くいくことを悟った。
だが婚姻後、初めての初夜で旦那様から言い渡されたのは「白い結婚」だった。
政略結婚だから最悪愛を求めることは考えてはいなかったけれど、旦那様がそのつもりなら私にも考えがあります。
どうか最後まで、その強気な態度を変えることがないことを、祈っておりますわ。
※いつものゆるふわ設定です。拙い文章がちりばめられています。
最後はハッピーエンドで終えます。
「君の為の時間は取れない」と告げた旦那様の意図を私はちゃんと理解しています。
あおくん
恋愛
憧れの人であった旦那様は初夜が終わったあと私にこう告げた。
「君の為の時間は取れない」と。
それでも私は幸せだった。だから、旦那様を支えられるような妻になりたいと願った。
そして騎士団長でもある旦那様は次の日から家を空け、旦那様と入れ違いにやって来たのは旦那様の母親と見知らぬ女性。
旦那様の告げた「君の為の時間は取れない」という言葉はお二人には別の意味で伝わったようだ。
あなたは愛されていない。愛してもらうためには必要なことだと過度な労働を強いた結果、過労で倒れた私は記憶喪失になる。
そして帰ってきた旦那様は、全てを忘れていた私に困惑する。
※35〜37話くらいで終わります。
婚約破棄の代償
nanahi
恋愛
「あの子を放って置けないんだ。ごめん。婚約はなかったことにしてほしい」
ある日突然、侯爵令嬢エバンジェリンは婚約者アダムスに一方的に婚約破棄される。破局に追い込んだのは婚約者の幼馴染メアリという平民の儚げな娘だった。
エバンジェリンを差し置いてアダムスとメアリはひと時の幸せに酔うが、婚約破棄の代償は想像以上に大きかった。
【完結】長い眠りのその後で
maruko
恋愛
伯爵令嬢のアディルは王宮魔術師団の副団長サンディル・メイナードと結婚しました。
でも婚約してから婚姻まで一度も会えず、婚姻式でも、新居に向かう馬車の中でも目も合わせない旦那様。
いくら政略結婚でも幸せになりたいって思ってもいいでしょう?
このまま幸せになれるのかしらと思ってたら⋯⋯アレッ?旦那様が2人!!
どうして旦那様はずっと眠ってるの?
唖然としたけど強制的に旦那様の為に動かないと行けないみたい。
しょうがないアディル頑張りまーす!!
複雑な家庭環境で育って、醒めた目で世間を見ているアディルが幸せになるまでの物語です
全50話(2話分は登場人物と時系列の整理含む)
※他サイトでも投稿しております
ご都合主義、誤字脱字、未熟者ですが優しい目線で読んで頂けますと幸いです
※表紙 AIアプリ作成
里帰りをしていたら離婚届が送られてきたので今から様子を見に行ってきます
結城芙由奈@コミカライズ連載中
恋愛
<離婚届?納得いかないので今から内密に帰ります>
政略結婚で2年もの間「白い結婚」を続ける最中、妹の出産祝いで里帰りしていると突然届いた離婚届。あまりに理不尽で到底受け入れられないので内緒で帰ってみた結果・・・?
※「カクヨム」「小説家になろう」にも投稿しています
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる