「呪いの子」と蔑まれてきた私と婚約者の幼馴染、一体何が違うの?

きんもくせい

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第7話・幼少

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幼い頃から、リアムとアマンダは仲が良かった。
良すぎる、と形容してもいいほどに。


「アマンダ!大丈夫?心臓が痛いの?」
「ぅう……大丈夫、きっと私よりも、グレース様の方がつらいんだもん」
「そんなことない!アイツが痛がってるところなんて、僕は一度も見たこと無いよ。さあ、部屋に戻って休もう」
「こんな呪いなんて、なければよかったのに。迷惑かけてごめんね?リアム」
「可愛い君のためなら、僕はなんだってするよ」

3人で庭先の花を見てみた時。突然胸を押さえて痛がり出したアマンダの肩を抱いて、リアムは屋敷へと戻っていった。花を見つめるグレースには目もくれず、去り際意地悪く笑ったアマンダの顔だけが、今でも鮮明に思い出せる。

2人はいつもそうだった。
美しいものが大好きなリアムは、可愛らしいアマンダが大好きで。
リアムが大好きなアマンダも、彼に対しては妹のように甘えて、遊んで。

そして2人とも、醜く皮膚の爛れた、自分のことをバカにしている。リアムに至っては、嫌悪していると言ってもいい。



だからこそ、ロイドはグレースにとっての“特別”だった。

この世でたった1人だけの、グレースの友達。彼はグレースより一歳年下で、柔らかな茶色の髪と落ち着いた茶色の瞳を持つ、華奢で優しい少年だった。身分は違えど幼馴染の彼は、生来の優しさからなのか、生まれた頃からグレースを見ていたからか、侮蔑の視線を向けることも、グレースを遠ざけることもなく、自然体で接してくれた。同年代の子供がグレースを見て気味悪がらないのは、奇跡に近かった。

グレースが8つの頃、庭で泣いている自分に、ロイドはそっと花を差し出してくれた。

「見て、グレース」

涙で滲む視界でも、優しく笑う彼と、その手に持つ白い花は認識できた。

「サンカヨウって言うんだ。水に濡らすと、花びらが透明になるんだって。精霊が、色を持っていっちゃうんだ。だからね、その……」

照れくさそうに、はにかんだ幼い顔。日焼けの跡が鼻の頭を赤く染めていて、差し出す指先の泥も何もかも、グレースとの身分の違いを顕著にしている。

それでもその時、グレースはその笑顔に、指先に、目を奪われた。



「きみの涙も、持っていってくれたらいいって、思ったんだ」


その時からずっと、グレースは、サンカヨウとロイドの優しさに縋って生きている。
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