26 / 37
第26話「魔法学院の改革」
しおりを挟む
王立魔法学院との協力協定から二週間後、セリアは初めて学院の正門をくぐっていた。巨大な石造りの建物群が空に向かってそびえ立ち、その威厳ある佇まいは数百年の歴史を物語っている。
「すごい建物ね...」
エリスが感嘆の声を上げる。
「でも、建物が立派でも、中身が伴っているかは別問題よ」
セリアは冷静に建物を観察していた。前世での経験から、外見だけ立派で内情が腐敗している組織を数多く見てきたからだ。
「セリア様、エリス様、お待ちしておりました」
迎えに出てきたのは、学院長アルカナスの秘書である中年女性、リベラ教授だった。
「アルカナス学院長がお待ちです。どうぞ、こちらへ」
案内されて歩く廊下には、歴代の優秀な卒業生の肖像画が並んでいる。そのほとんどが男性で、女性の肖像画は数えるほどしかない。
「やはりね」
セリアは心の中でつぶやく。この世界でも、魔法教育の分野では男性優位の構造が根強く残っているようだ。
学院長室に到着すると、アルカナスが温かく迎えてくれた。
「ようこそ、セリア嬢、エリス嬢。早速ですが、我が学院の現状をご覧いただきましょう」
アルカナスは大きな資料を広げる。
「現在、我が学院には三百名の学生が在籍しています。しかし、問題が山積みなのです」
「どのような問題でしょうか?」
セリアが尋ねる。
「まず、学生の階級格差です。貴族出身の学生と平民出身の学生の間に、深刻な対立があります」
リベラ教授が補足する。
「貴族の学生たちは、平民の学生を見下し、しばしば嫌がらせを行います。一方で、教授陣も貴族出身者を優遇する傾向があります」
「典型的な階級社会の問題ね」
セリアは前世での経験を思い出していた。会社でも、学閥や出身校による差別は珍しくなかった。
「さらに深刻なのは、教育内容の陳腐化です」
アルカナスが別の資料を見せる。
「我が学院の魔法教育は、百年前とほとんど変わっていません。実用性よりも伝統を重視するあまり、現代の需要に対応できていないのです」
「具体的には?」
「例えば、戦闘魔法ばかりに重点を置いて、生活に役立つ実用魔法をほとんど教えていません」
エリスが疑問を投げかける。
「でも、魔法学院なのですから、戦闘魔法を教えるのは当然では?」
「それが問題なのです」
セリアが説明する。
「現代では、魔法使いに求められるのは戦闘能力だけではありません。商業、医療、建築、農業—あらゆる分野で魔法の需要があります」
「その通りです」
アルカナスが深く頷く。
「セリア嬢の魔法道具が大成功しているのも、実用性を重視したからでしょう」
「では、具体的にどのような改革を考えていらっしゃるのですか?」
「まず、カリキュラムの抜本的な見直しです」
セリアが提案書を取り出す。
「戦闘魔法は必修科目から選択科目に変更し、代わりに『実用魔法学』『魔法工学』『魔法経済学』を新設します」
「魔法経済学?」
「はい。魔法を使ったビジネスモデルの構築や、魔法道具の市場分析などを学ぶ科目です」
アルカナスが興味深そうに身を乗り出す。
「それは革新的ですね。しかし、既存の教授陣が反対するのではないでしょうか?」
「おっしゃる通りです。特に、伝統的な戦闘魔法を専門とする教授たちは猛反発するでしょう」
リベラ教授が心配そうに言う。
「でも、必要な改革なら、反対があっても推進するべきです」
エリスが力強く言う。
「私たちには、成功実績があります。商業学院の準備も順調に進んでいますし」
「そうですね。では、まず小規模な実験授業から始めてみましょう」
アルカナスが提案する。
「希望者を募って、セリア嬢に特別講義をしていただくのはいかがでしょうか?」
「それは良いアイデアですね」
セリアが同意したとき、学院長室の扉が勢いよく開かれた。
「アルカナス!一体何を考えているのだ!」
入ってきたのは、威厳のある中年男性だった。立派な髭を蓄え、高価なローブを身にまとっている。
「これはグランディス教授。どうなさいました?」
アルカナスが丁寧に応対するが、グランディス教授の怒りは収まらない。
「商人ごときを学院に招いて、我が校の伝統を汚すとは何事か!」
「グランディス教授、失礼ですよ」
「失礼?失礼なのはそちらの方だ!」
グランディス教授がセリアを指差す。
「戦闘魔法の経験もない小娘が、何を教えるというのだ?」
セリアは冷静に応答する。
「確かに、私は戦闘魔法の専門家ではありません。しかし、実用魔法の分野では、それなりの実績を上げていると自負しています」
「実用魔法?そんなものは魔法ではない!真の魔法とは、敵を打ち倒す力のことだ!」
「その考え方こそが、この学院の問題なのではないでしょうか?」
セリアの言葉に、グランディス教授の顔が真っ赤になる。
「何だと?貴様のような小娘が、我々に意見するとは—」
「グランディス教授、落ち着いてください」
アルカナスが仲裁に入ろうとするが、グランディス教授は聞く耳を持たない。
「よろしい。ならば実力で示してもらおう」
グランディス教授が杖を構える。
「この場で、私と魔法勝負をしろ。負けたら、二度とこの学院に近づくな」
「魔法勝負?」
セリアが眉をひそめる。
「ここは学院長室ですよ。建物に被害が出たら—」
「心配ご無用。私が結界を張る」
グランディス教授が魔法を発動すると、部屋全体が光る膜に包まれた。
「さあ、やるのか、やらないのか?」
完全に挑発的な態度だ。前世であれば、セリアは理不尽な上司の圧力に屈していただろう。しかし、今は違う。
「分かりました。お受けしましょう」
セリアが立ち上がる。
「ただし、条件があります」
「条件?」
「勝負に勝った方が、今後の教育方針を決める権利を得る。いかがですか?」
グランディス教授が自信満々に笑う。
「面白い。受けて立つ」
こうして、魔法学院の未来を賭けた戦いが始まろうとしていた。
「それでは、始めましょう」
アルカナスが合図する。
「炎よ、我が敵を焼き尽くせ—フレイム・ランス!」
グランディス教授が鋭い炎の槍を放つ。その威力は、確かに戦闘魔法の専門家らしい迫力があった。
しかし、セリアは慌てることなく応じる。
「水よ、炎を鎮めよ—アクア・シールド!」
水の盾が炎を完全に消し去る。
「なっ...」
「今度は私の番ですね」
セリアが杖を構える。
「でも、私は戦闘魔法ではなく、実用魔法で勝負させていただきます」
「実用魔法で?馬鹿な、そんなもので—」
「植物よ、我が意思に従い育ちたまえ—グロウス・マジック!」
セリアの魔法により、学院長室の床に美しい花々が咲き乱れた。そして、その花から甘い香りが立ちのぼる。
「これは...」
グランディス教授が困惑する。
「リラクゼーション効果のあるアロマ魔法です。戦闘には向きませんが、心を落ち着かせる効果があります」
「そんなもので、何になるというのだ?」
「これです」
セリアが次の魔法を発動する。
「光よ、知識を照らせ—イルミネーション・スタディ!」
部屋全体が柔らかい光に包まれ、さらに空中に文字が浮かび上がった。それは、魔法学の基礎理論を分かりやすく図解したものだった。
「見てください。アロマ効果で集中力が高まり、視覚化された情報で理解度が向上します」
エリスが感動して声を上げる。
「すごいわ、セリア!これなら、どんな難しい内容でも簡単に覚えられそう!」
「これが実用魔法の力です」
セリアがグランディス教授を見据える。
「戦闘魔法は確かに強力ですが、日常生活や教育の現場では、このような魔法の方が遥かに有用です」
グランディス教授は言葉を失っていた。
「どうでしょう、グランディス教授。私の実用魔法は、あなたの戦闘魔法よりも劣っているでしょうか?」
「う...うーむ...」
グランディス教授が杖を下ろす。
「確かに...これほど高度な実用魔法は見たことがない...」
「ありがとうございます。では、約束通り、教育改革を進めさせていただきますね」
セリアの微笑みに、グランディス教授は完全に降参した表情を見せた。
「分かった...君の勝ちだ...」
アルカナスが安堵の息をつく。
「これで、改革を進められますね」
「はい。でも、グランディス教授」
セリアがグランディス教授に向き直る。
「私は戦闘魔法を否定しているわけではありません。適材適所です。戦闘が必要な場面では、あなたの指導が不可欠です」
「君は...」
「協力していただけませんか?伝統的な魔法と革新的な魔法、両方を学べる学院を作りましょう」
グランディス教授の表情が和らぐ。
「...面白い小娘だ。よろしい、協力しよう」
こうして、セリアは魔法学院での最初の難関を突破した。
しかし、真の試練はこれからだった。学生たちの間に根深く残る差別意識と、陰湿ないじめ問題が、セリアを待ち受けていたのである。
翌日から始まる特別講義で、セリアは新たな戦いに挑むことになる。前世で味わった理不尽な体験を糧に、今度こそ理想の教育環境を作り上げるために。
「すごい建物ね...」
エリスが感嘆の声を上げる。
「でも、建物が立派でも、中身が伴っているかは別問題よ」
セリアは冷静に建物を観察していた。前世での経験から、外見だけ立派で内情が腐敗している組織を数多く見てきたからだ。
「セリア様、エリス様、お待ちしておりました」
迎えに出てきたのは、学院長アルカナスの秘書である中年女性、リベラ教授だった。
「アルカナス学院長がお待ちです。どうぞ、こちらへ」
案内されて歩く廊下には、歴代の優秀な卒業生の肖像画が並んでいる。そのほとんどが男性で、女性の肖像画は数えるほどしかない。
「やはりね」
セリアは心の中でつぶやく。この世界でも、魔法教育の分野では男性優位の構造が根強く残っているようだ。
学院長室に到着すると、アルカナスが温かく迎えてくれた。
「ようこそ、セリア嬢、エリス嬢。早速ですが、我が学院の現状をご覧いただきましょう」
アルカナスは大きな資料を広げる。
「現在、我が学院には三百名の学生が在籍しています。しかし、問題が山積みなのです」
「どのような問題でしょうか?」
セリアが尋ねる。
「まず、学生の階級格差です。貴族出身の学生と平民出身の学生の間に、深刻な対立があります」
リベラ教授が補足する。
「貴族の学生たちは、平民の学生を見下し、しばしば嫌がらせを行います。一方で、教授陣も貴族出身者を優遇する傾向があります」
「典型的な階級社会の問題ね」
セリアは前世での経験を思い出していた。会社でも、学閥や出身校による差別は珍しくなかった。
「さらに深刻なのは、教育内容の陳腐化です」
アルカナスが別の資料を見せる。
「我が学院の魔法教育は、百年前とほとんど変わっていません。実用性よりも伝統を重視するあまり、現代の需要に対応できていないのです」
「具体的には?」
「例えば、戦闘魔法ばかりに重点を置いて、生活に役立つ実用魔法をほとんど教えていません」
エリスが疑問を投げかける。
「でも、魔法学院なのですから、戦闘魔法を教えるのは当然では?」
「それが問題なのです」
セリアが説明する。
「現代では、魔法使いに求められるのは戦闘能力だけではありません。商業、医療、建築、農業—あらゆる分野で魔法の需要があります」
「その通りです」
アルカナスが深く頷く。
「セリア嬢の魔法道具が大成功しているのも、実用性を重視したからでしょう」
「では、具体的にどのような改革を考えていらっしゃるのですか?」
「まず、カリキュラムの抜本的な見直しです」
セリアが提案書を取り出す。
「戦闘魔法は必修科目から選択科目に変更し、代わりに『実用魔法学』『魔法工学』『魔法経済学』を新設します」
「魔法経済学?」
「はい。魔法を使ったビジネスモデルの構築や、魔法道具の市場分析などを学ぶ科目です」
アルカナスが興味深そうに身を乗り出す。
「それは革新的ですね。しかし、既存の教授陣が反対するのではないでしょうか?」
「おっしゃる通りです。特に、伝統的な戦闘魔法を専門とする教授たちは猛反発するでしょう」
リベラ教授が心配そうに言う。
「でも、必要な改革なら、反対があっても推進するべきです」
エリスが力強く言う。
「私たちには、成功実績があります。商業学院の準備も順調に進んでいますし」
「そうですね。では、まず小規模な実験授業から始めてみましょう」
アルカナスが提案する。
「希望者を募って、セリア嬢に特別講義をしていただくのはいかがでしょうか?」
「それは良いアイデアですね」
セリアが同意したとき、学院長室の扉が勢いよく開かれた。
「アルカナス!一体何を考えているのだ!」
入ってきたのは、威厳のある中年男性だった。立派な髭を蓄え、高価なローブを身にまとっている。
「これはグランディス教授。どうなさいました?」
アルカナスが丁寧に応対するが、グランディス教授の怒りは収まらない。
「商人ごときを学院に招いて、我が校の伝統を汚すとは何事か!」
「グランディス教授、失礼ですよ」
「失礼?失礼なのはそちらの方だ!」
グランディス教授がセリアを指差す。
「戦闘魔法の経験もない小娘が、何を教えるというのだ?」
セリアは冷静に応答する。
「確かに、私は戦闘魔法の専門家ではありません。しかし、実用魔法の分野では、それなりの実績を上げていると自負しています」
「実用魔法?そんなものは魔法ではない!真の魔法とは、敵を打ち倒す力のことだ!」
「その考え方こそが、この学院の問題なのではないでしょうか?」
セリアの言葉に、グランディス教授の顔が真っ赤になる。
「何だと?貴様のような小娘が、我々に意見するとは—」
「グランディス教授、落ち着いてください」
アルカナスが仲裁に入ろうとするが、グランディス教授は聞く耳を持たない。
「よろしい。ならば実力で示してもらおう」
グランディス教授が杖を構える。
「この場で、私と魔法勝負をしろ。負けたら、二度とこの学院に近づくな」
「魔法勝負?」
セリアが眉をひそめる。
「ここは学院長室ですよ。建物に被害が出たら—」
「心配ご無用。私が結界を張る」
グランディス教授が魔法を発動すると、部屋全体が光る膜に包まれた。
「さあ、やるのか、やらないのか?」
完全に挑発的な態度だ。前世であれば、セリアは理不尽な上司の圧力に屈していただろう。しかし、今は違う。
「分かりました。お受けしましょう」
セリアが立ち上がる。
「ただし、条件があります」
「条件?」
「勝負に勝った方が、今後の教育方針を決める権利を得る。いかがですか?」
グランディス教授が自信満々に笑う。
「面白い。受けて立つ」
こうして、魔法学院の未来を賭けた戦いが始まろうとしていた。
「それでは、始めましょう」
アルカナスが合図する。
「炎よ、我が敵を焼き尽くせ—フレイム・ランス!」
グランディス教授が鋭い炎の槍を放つ。その威力は、確かに戦闘魔法の専門家らしい迫力があった。
しかし、セリアは慌てることなく応じる。
「水よ、炎を鎮めよ—アクア・シールド!」
水の盾が炎を完全に消し去る。
「なっ...」
「今度は私の番ですね」
セリアが杖を構える。
「でも、私は戦闘魔法ではなく、実用魔法で勝負させていただきます」
「実用魔法で?馬鹿な、そんなもので—」
「植物よ、我が意思に従い育ちたまえ—グロウス・マジック!」
セリアの魔法により、学院長室の床に美しい花々が咲き乱れた。そして、その花から甘い香りが立ちのぼる。
「これは...」
グランディス教授が困惑する。
「リラクゼーション効果のあるアロマ魔法です。戦闘には向きませんが、心を落ち着かせる効果があります」
「そんなもので、何になるというのだ?」
「これです」
セリアが次の魔法を発動する。
「光よ、知識を照らせ—イルミネーション・スタディ!」
部屋全体が柔らかい光に包まれ、さらに空中に文字が浮かび上がった。それは、魔法学の基礎理論を分かりやすく図解したものだった。
「見てください。アロマ効果で集中力が高まり、視覚化された情報で理解度が向上します」
エリスが感動して声を上げる。
「すごいわ、セリア!これなら、どんな難しい内容でも簡単に覚えられそう!」
「これが実用魔法の力です」
セリアがグランディス教授を見据える。
「戦闘魔法は確かに強力ですが、日常生活や教育の現場では、このような魔法の方が遥かに有用です」
グランディス教授は言葉を失っていた。
「どうでしょう、グランディス教授。私の実用魔法は、あなたの戦闘魔法よりも劣っているでしょうか?」
「う...うーむ...」
グランディス教授が杖を下ろす。
「確かに...これほど高度な実用魔法は見たことがない...」
「ありがとうございます。では、約束通り、教育改革を進めさせていただきますね」
セリアの微笑みに、グランディス教授は完全に降参した表情を見せた。
「分かった...君の勝ちだ...」
アルカナスが安堵の息をつく。
「これで、改革を進められますね」
「はい。でも、グランディス教授」
セリアがグランディス教授に向き直る。
「私は戦闘魔法を否定しているわけではありません。適材適所です。戦闘が必要な場面では、あなたの指導が不可欠です」
「君は...」
「協力していただけませんか?伝統的な魔法と革新的な魔法、両方を学べる学院を作りましょう」
グランディス教授の表情が和らぐ。
「...面白い小娘だ。よろしい、協力しよう」
こうして、セリアは魔法学院での最初の難関を突破した。
しかし、真の試練はこれからだった。学生たちの間に根深く残る差別意識と、陰湿ないじめ問題が、セリアを待ち受けていたのである。
翌日から始まる特別講義で、セリアは新たな戦いに挑むことになる。前世で味わった理不尽な体験を糧に、今度こそ理想の教育環境を作り上げるために。
113
あなたにおすすめの小説
積みかけアラフォーOL、公爵令嬢に転生したのでやりたいことをやって好きに生きる!
ぽらいと
ファンタジー
アラフォー、バツ2派遣OLが公爵令嬢に転生したので、やりたいことを好きなようにやって過ごす、というほのぼの系の話。
悪役等は一切出てこない、優しい世界のお話です。
追放されたので田舎でスローライフするはずが、いつの間にか最強領主になっていた件
言諮 アイ
ファンタジー
「お前のような無能はいらない!」
──そう言われ、レオンは王都から盛大に追放された。
だが彼は思った。
「やった!最高のスローライフの始まりだ!!」
そして辺境の村に移住し、畑を耕し、温泉を掘り当て、牧場を開き、ついでに商売を始めたら……
気づけば村が巨大都市になっていた。
農業改革を進めたら周囲の貴族が土下座し、交易を始めたら王国経済をぶっ壊し、温泉を作ったら各国の王族が観光に押し寄せる。
「俺はただ、のんびり暮らしたいだけなんだが……?」
一方、レオンを追放した王国は、バカ王のせいで経済崩壊&敵国に占領寸前!
慌てて「レオン様、助けてください!!」と泣きついてくるが……
「ん? ちょっと待て。俺に無能って言ったの、どこのどいつだっけ?」
もはや世界最強の領主となったレオンは、
「好き勝手やった報い? しらんな」と華麗にスルーし、
今日ものんびり温泉につかるのだった。
ついでに「真の愛」まで手に入れて、レオンの楽園ライフは続く──!
スマホアプリで衣食住確保の異世界スローライフ 〜面倒なことは避けたいのに怖いものなしのスライムと弱気なドラゴンと一緒だとそうもいかず〜
もーりんもも
ファンタジー
命より大事なスマホを拾おうとして命を落とした俺、武田義経。
ああ死んだと思った瞬間、俺はスマホの神様に祈った。スマホのために命を落としたんだから、お慈悲を!
目を開けると、俺は異世界に救世主として召喚されていた。それなのに俺のステータスは平均よりやや上といった程度。
スキル欄には見覚えのある虫眼鏡アイコンが。だが異世界人にはただの丸印に見えたらしい。
何やら漂う失望感。結局、救世主ではなく、ただの用無しと認定され、宮殿の使用人という身分に。
やれやれ。スキル欄の虫眼鏡をタップすると検索バーが出た。
「ご飯」と検索すると、見慣れたアプリがずらずらと! アプリがダウンロードできるんだ!
ヤバくない? 不便な異世界だけど、楽してダラダラ生きていこう――そう思っていた矢先、命を狙われ国を出ることに。
ひょんなことから知り合った老婆のお陰でなんとか逃げ出したけど、気がつけば、いつの間にかスライムやらドラゴンやらに囲まれて、どんどん不本意な方向へ……。
2025/04/04-06 HOTランキング1位をいただきました! 応援ありがとうございます!
【しっかり書き換え版】『異世界でたった1人の日本人』~ 異世界で日本の神の加護を持つたった1人の男~
石のやっさん
ファンタジー
12/17 13時20分 HOT男性部門1位 ファンタジー日間 1位 でした。
ありがとうございます
主人公の神代理人(かみしろ りひと)はクラスの異世界転移に巻き込まれた。
転移前に白い空間にて女神イシュタスがジョブやスキルを与えていたのだが、理人の番が来た時にイシュタスの顔色が変わる。「貴方神臭いわね」そう言うと理人にだけジョブやスキルも与えずに異世界に転移をさせた。
ジョブやスキルの無い事から早々と城から追い出される事が決まった、理人の前に天照の分体、眷属のアマ=テラス事『テラスちゃん』が現れた。
『異世界の女神は誘拐犯なんだ』とリヒトに話し、神社の宮司の孫の理人に異世界でも生きられるように日本人ならではの力を授けてくれた。
ここから『異世界でたった1人の日本人、理人の物語』がスタートする
「『異世界でたった1人の日本人』 私達を蔑ろにしチート貰ったのだから返して貰いますね」が好評だったのですが...昔に書いて小説らしくないのでしっかり書き始めました。
インターネットで異世界無双!?
kryuaga
ファンタジー
世界アムパトリに転生した青年、南宮虹夜(ミナミヤコウヤ)は女神様にいくつものチート能力を授かった。
その中で彼の目を一番引いたのは〈電脳網接続〉というギフトだ。これを駆使し彼は、ネット通販で日本の製品を仕入れそれを売って大儲けしたり、日本の企業に建物の設計依頼を出して異世界で技術無双をしたりと、やりたい放題の異世界ライフを送るのだった。
これは剣と魔法の異世界アムパトリが、コウヤがもたらした日本文化によって徐々に浸食を受けていく変革の物語です。
異世界転生したおっさんが普通に生きる
カジキカジキ
ファンタジー
第18回 ファンタジー小説大賞 読者投票93位
応援頂きありがとうございました!
異世界転生したおっさんが唯一のチートだけで生き抜く世界
主人公のゴウは異世界転生した元冒険者
引退して狩をして過ごしていたが、ある日、ギルドで雇った子どもに出会い思い出す。
知識チートで町の食と環境を改善します!! ユルくのんびり過ごしたいのに、何故にこんなに忙しい!?
孤児による孤児のための孤児院経営!!! 異世界に転生したけど能力がわかりませんでした
カムイイムカ(神威異夢華)
ファンタジー
僕の名前はフィル
異世界に転生できたんだけど何も能力がないと思っていて7歳まで路上で暮らしてた
なぜか両親の記憶がなくて何とか生きてきたけど、とうとう能力についてわかることになった
孤児として暮らしていたため孤児の苦しみがわかったので孤児院を作ることから始めます
さあ、チートの時間だ
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる