やけ酒して友人のイケメンに食われたら、付き合うことになった

ふき

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後日談(瑞生視点)

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人生薔薇色とは正にこの事だった。


「おい、いちいちくっついてくるな」

すったもんだあったあの日から半年ほど経った。
腕の中にいる榛名に、ぐっと身体を押し返される。じとっと睨まれ、猫のような態度なのに、身体に回した左腕を外されることはない。
嗚呼、これが付き合っている距離感。高鳴る胸が止まらなくて、ずっと浮かれている。

一緒に見ていた配信の海外ドラマも佳境に入ったからか、それからは何も言われることはない。榛名はじぃと真剣にテレビを見ていた。
画面の中の男が銃で撃たれて痛そうな顔をしていると榛名も少しだけ眉をひそめる。
表情豊かとは言えないけど、何かを見て、共感して少しだけ表情が変わるところが好きだった。

「…お前、ドラマ見てないだろ」
「見てない」
「別に興味ないなら、一緒に見なくてもいいんだけど」
「ドラマは見てないけど榛名見てるから」
「楽しいのかそれは?」

それはもうと答えれば、榛名はなんともいえないしょっぱい顔をする。これは呆れているときの顔だ。
顔の造形でいえば特別なところはなくて、そこら辺にいそうな顔立ちをしている。
身長も平均から越えないし、外見的なところで言えば平凡と言えるだろう。
付き合う女はしょうもない女ばかりで、別れては、俺の家に来てやけ酒をする。そのくせ次の日にはけろっとして連絡先を消していたけど。
情を引きずらないところも含めて、なんというか榛名は普通の粋を越えない男だった。

「うわ」

小さく漏れた声にテレビを見ると、銃で撃たれた男が女とキスをしていた。子供の頃に見たらトラウマになるんじゃないかと思うほど熱いキスだ。
榛名は少しだけ気まずそうな表情で、お前何歳だよと突っ込みたくなる。

「童貞かよ」
「う、うるせえな。俺を見てたんじゃねえのかよ」
「見てたけど、声出すから」
「……本当に見てるのかよ」
「榛名は分かってないなーここ半年、俺はずっと浮かれてるんだよ」

友人として接していたときは逸脱しないようにと気をつけていたのに、今ではこんなにも近付ける。許されている。
それがどんなに焦がれたことか分かっていないのだ。
頭をぐりぐりと肩に押し付ける。

「…」

榛名がテレビを消した。

「もういいの?」
「お前がうるさいから…もういい」
「ふーん」

ぎゅっと回した腕を握られる。画面しか見ていなかった瞳が俺を見た。
何が琴線に触れたのか分からなかったけど、その瞳が何を訴えているのか分かった。

「じゃあ、もう手出していい?」
「……好きにしろ」

許しが出たので、への字になっている唇にキスをする。少しかさついた唇だ。舌を差し込めば素直に開かれる。ついていくのに必死そうなところが可愛かった。

「…っ、…ん」

そっとソファーに押し倒して、唇を離す。瞳はとろんとして、欲が溶け出している。俺もこんな瞳をしているのだろうか。

「早く、しろ」
「言われなくても」

伸ばされた腕が首に回る。半年前と同じような動作なのに感じる熱さが全然違う。
スウェットの中に指を滑らせて、肌に触れる。そういえば貸したスウェットも気付けば榛名がずっと着ている。
彼シャツならぬ、彼スウェット。そういうのに興味はないと思っていたが、榛名がしていると思うだけで興奮が止まらなくなる。

乳首を掠めるように、胸に触れる。半年経って、両手じゃ収まらないぐらい抱いて、榛名の主張が控えめだった小さな乳首はぷっくりとした色の濃いものに変わった。いや、俺が変えたんだけど。
イヤイヤ言う榛名を宥めすかしながら変えていくのは言い様のない愉しさがあった。

「……ん、…っ、ちゃんと触れ」
「んー、じゃあ可愛くおねだりしてよ」
「…あっ」

先端に少しだけ爪を立てるだけで、びくりと震える。真っ赤な顔で恨めしそうに睨んでくるが可愛いだけだ。理性が捨てきれないうちだけに見れるこの顔が見たくてついつい焦らしてしまう。

「榛名、いらないの?」
「っ、かわいくなんて知らない」
「この前教えただろ」
「…あれやだ…ふぁ」
「榛名?」
「~~っ、…は、榛名の…」

続きを言いたくなくて、でも言わないと触れられない。意固地な榛名に付き合って散々焦らしたとき以来、少しだけ素直になった。溶けきらない理性と葛藤してくるくると表情が変わる。
悩んで悩んで、真っ赤になって言い淀む。こんな姿を見れるのは俺だけだ。

「いやらしい…お、おっぱい……触って…」
「触るだけでいいの?」
「…っ!つねって、舐めろばか!…んん」
「それはもう仰せのままに」

裾をたくしあげて、さらけ出す。ぴんっと立った乳首を摘み、ご要望の通りに軽くつねる。

「あっ…ん、やぁ…、っだめ」
「気持ちイイじゃなくて?」
「き、もちいいから…やだ、んぁ…ひっあぁっ」

素直じゃない口を咎めるように、じゅっと音が鳴るほど乳首を吸い上げる。舌で転がして捏ねてやればすんすん泣いている。いや鳴いている?
好き勝手触る度に跳ねる身体。いやだと言うから軽く触れるようにすると、胸を押し付けるように少しだけ身体を浮かせてくる。

「みず、みずきぃ…」

縋るように腕が伸びる。俺がぐずぐずにさせているのに、俺に助けを求めている。

「どうしたの?」
「したぁ…っ、ぁん…、下も触って」

色が変わっているスウェットのパンツを下着と一緒に脱がせる。
どろどろになって滴っているそれを擦り上げると、とぷっと先端から欲が吐き出される。

「はぁ…っ」

一息ついている榛名を尻目に、榛名の出したものを纏わせた指でそっと後ろに触れた。
つぷりと皺を伸ばすようにして、指を挿れる。慣れていないそこはきゅっと指を締め付ける。

「榛名、力抜いて」
「…ん」
「いい子」

動かしやすくなった中をゆっくりと拓いていく。
少しずつ指を増やして、腹側の弱いところを撫でると腕を掴む力が強くなる。榛名としては強く握っているんだろうけど、全然力が籠っていない。
ふやけそうな指を抜いて、自分のものを押し当てる。物欲しそうに吸い付くそこへと一息に突き挿れる。

「~~っ!ひぃ…ぐ、んっあ、あっ」
「はは、ぐちゃぐちゃ最高」
「まっ、あっ、待って…んっふ、ん」
「だめ、待たない」

こんなに好きで、ずっと諦めていたものが近くにある。優しくしてやりたいと思っているのに、どうにも理性が働かない。
全部暴いて俺だけのものにしたくなる。
揺さぶる度に逃げようとする腰を捕まえて打ち付ける。

「っう、あ、あ…ゃ、みずきっ」

名前を呼ばれる。甘ったるく媚びるような声を塞ぐように口付けた。
覚束ない呼吸にはふはふとしている姿に、何度もキスを繰り返す。

「っは、…榛名」
「みず…んんっ、……っはぅ…み、ずき」
「かわいい」
「…みずっ、…イキた、んっ、…イ、くぅ」

ずるっと、入り口まで抜き一気に叩きつける。榛名が一際高く声を上げると、ぎゅっと締め付けられて
中に放った。

「ん…っ、はぁ…」
「…榛名、好き」
「俺も…好き……っん」

耳元で囁かれたその言葉が処理できなくて見つめてしまう。目が合った榛名が笑った。

「はは、間抜け面。イケメンが台無しだな」
「好き?俺のこと?」
「お前しかいないだろ」

言ってやったと言わんばかりに堂々とした顔。心の底から沸き上がる感情に、名前をつけるのは簡単だが言いたくはなかった。
ぎゅっと目の前の身体に抱きつく。

「本当に、俺のこと好きって…」
「なんだよ、信じてくれないわけ?」
「違う。いや、榛名の言葉って言うか、これが現実なのかが信じられない」
「それは一緒の意味だろ。つねってやろうか?」
「お願いします」

抱きついた身体が離れる。
つねられると思ったら、容赦なく首筋を噛まれた。

「いった!」
「現実じゃん」
「なんで、噛んだの!」

ひりひりとする首筋。噛み跡がついていそうで傷を見れない。痛みに現実だとは分かったけど急な行動に恨めしい目で見てしまう。

「お前だって俺のこと好き勝手するじゃん。あとマーキング」
「マーキング?」
「お前が思うよりも俺は瑞生のことが好きだって話」

満足そうに笑う榛名に、感じた痛みも忘れて全てを許したくなる。こんなに可愛くて、俺のこと好きと伝えてくれる。
人生薔薇色とは正にこの事だった。

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