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第八章・アノー家の人達
67・愛してるから*
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──触りたいって…どこを?
そう思ってしまってドギマギする。前から気になっていた…坊ちゃまって僕に対して欲情するのか?と。ご存知のように僕はとっくに欲情してるんだけど、こんな色気もへったくれもない僕の身体に、果たして欲情するの?って…
「さ、触りたいんですか?ぼ、僕の身体って、触りたくなります?なんの変哲もない、ただの男ですけど…」
ベッドに寝転んだままそう聞いた…ずっと心配だったんだ。それに坊ちゃまは、僕の目をじっと見つめて変わらずの熱を孕んだ瞳を向ける。
「もちろんだとも!とっくにエリオットに欲情しているよ?今まで怖がらせるかと思って隠していただけだ…。いつだってこの身体を触っていたいし、私だって触って貰いたい。エリオットを愛してるから!」
それに感動と安堵の涙が流れた…僕達は愛し合っている!そしてこの感情の変遷は、当たり前のことなんだ。そう思えて、僕はコックリと頷いた。肯定の意味合いで…
「ああ、ダメだ…。お風呂に入ってからじゃないと!と、我慢しようと思ったけど、どうにも無理だ!最後まではしないから触らせて?エリオット…」
「僕だって我慢できません!今ここで…」
そう気持ちを伝え合って、お互いの服を脱がせ始めた。普段は器用な坊ちゃまが、カッチリとした公爵家の制服の釦を苦労しながら一つ一つ外し、やっとで上着を脱がせる。僕も震える指でシャツを脱がせる。すると、その姿からはとても想像出来ない程の逞しい胸が…
──うわっ!凄い…物凄い胸筋だぁ~
そして上半身裸になった僕達は、ピッタリと身体を合わせる。その弾力とお互いの直の体温の熱さに驚く…ビクリと身体を震わせながら。
「凄く…気持ちいいっ!」
どちらともなくそう言葉が漏れ出て、その感触を楽しむように上下左右にと動かす。胸の突起が触れて、痛いような気持ちいいような複雑な気持ちになる。それに二人のものはもうとっくに昂り、先からはぬるぬるとしたものが流れ出ている。それを丹念に塗り込むようにして二人の身体を濡らす…
「ああ…んっ、あったかいっ。はぁん…もっと触って!」
夢中でそんなことを叫ぶ僕。坊ちゃまはそれに艶めいた顔でニヤリと笑って、僕のものをぎゅっと握る。その刺激にビクビクと身体が跳ねた。
──あ…ああ…坊ちゃまが僕のを握るなんてぇ!うっそ…
僕の方にと少し身体を倒した坊ちゃまが、両の手を使って上下にと擦ったり先をクルリと撫で回している。その度に先からは、ビュッビュと流れ出ていて…
生まれて初めてのその刺激…その気持ちよさに思わず腰が揺れ動いて止まらない。それからふと見ると、坊ちゃまの凶悪な昂りがグンと腹を打つのが見えて…夢中でそれを僕もと握った。
「ああ、エリオット!気持ちいい…こうして握ろう」
そう艶めいた声を出した坊ちゃまは、お互いのものをくっつけて、それをしごくように手を動かす。まるで一つになったかのような熱と、込み上げてくる快感。それにすっかりと支配され、夢中になって上下にと手を動かし続ける。既に何度目かの波をやり過ごし、とうとう堪えきれなくなる程の大波…その瞬間バッと弾け散る!
──ハァ、ハァ。ッア…ハァッ…何だこれ…気持ち良過ぎるっ
それから僕達はそのまま抱き締め合って息が整うのを待った。それから坊ちゃまは僕の尻をぐっと鷲掴みし、その指が僕の後孔にサッと触れる。それに思わずビクビクと震えて、その瞬間思った以上に濡れるのが分かった…
「ここは今は我慢する…未成年だからね?だけど来年私が
そうじゃなくなったら、遠慮なく貰うから…だから私を迎え入れてくれるかい?」
息は整ったが、まだ欲を孕んだ目をしたままの坊ちゃま…それで相当我慢しているのだと気付く。それには自分が思っている以上にキュンとして、そして初めて自覚した…僕も入れて欲しいんだと。
「はい…僕もそう思っています。坊ちゃまの熱く猛々しいものを僕の中にって…」
そう正直に言って、急に恥ずかしくなって頬を赤らめた。そんな僕に、本当に嬉しそうな顔をしながら坊ちゃまは、僕のお尻を撫でながらこう言った…「ここ、私のだよね?」と。
僕は以前自分が思っていたことを思い出していた。まだ坊ちゃまへの恋を自覚なんてしてなくて「君恋」での攻略対象達とのストーリーを楽しみだと思っていた時を…
あの時僕は、坊ちゃまは「受け」なんだと思い込んでいた。その可憐な容姿からそうに違いないと…実際は?めっちゃ雄やん!この上なくオスだよね?なんであの時そう思い込んでいたんだろう…?
そんな雄みが溢れまくっている坊ちゃまを見つめて、密かにドキドキする僕。もしそうなったら、どうなっちゃうの!?ちょっぴり怖いけど、慣れたらめっちゃ気持ちいいって聞くしね?そう思って逞しい坊ちゃまの胸に頬ずりした。あっ、そういえば…おNEWのベッド、早速汚しちゃったー!
+++++
「あっ!ベンさーん。お久しぶりですね?御主人様のご病気はもう治ったんですか?」
グレイ侯爵家の従者であるトムは、久しぶりに会った同じ使用人仲間のベンにそう話し掛けた。なんでもベンが仕えている主人のジェイデン・アノー令息は、身体が弱いとかで体調を崩していて、それで休学を余儀なくされている。それで暫く学園から離れていたらしいのだが…
「トムさんお久しぶりですね。ジェイデン様は今ではすっかりとお元気になられています。それで今日は復学の手続きにと…」
「わあ!それは良かったです。それではまたご一緒できますね?来週また情報交換会がありますし。それと俺が言ってもいいのかな…エリオット、知ってますよね?エドモア公爵家の従者です。何でもベンさんに会いたいとかで…探してましたよ?」
そうトムが告げたところで、突然春の嵐のような強い風が吹く…
──ビューッ、ブォン!
「わああ!凄い風だぁ~。この学園、高台にあるから風が強いやぁ。ベンさん…髪が乱れていますが大丈夫ですか?」
そのトムの気遣いにベンは慌てて、乱れた黒髪を横に撫でつける。それからトムに向かって笑顔を作った。
「ありがとうトムさん。また是非情報交換会に参加させて貰いますね?」
そう言われたトムはというと、何故かじっと見つめたまま動かない。「どうしました?」と思わずベンが呟いて、それからハッと気付いたように笑顔になるトム。
「ごめんごめん!なんかベンさんの瞳が綺麗で…今まで黒い瞳だと思ってたら、藍色なんですね?凄く美しいです」
その時、ベンの口の端が一瞬歪む。それから何事も無かったように頭を下げ、その場を去って行った。
その突然のベンの拒絶…それを、もしかして言っちゃいけなかった?とトムは少し動揺して、その後ろ姿をいつまでも見送っていた…
そう思ってしまってドギマギする。前から気になっていた…坊ちゃまって僕に対して欲情するのか?と。ご存知のように僕はとっくに欲情してるんだけど、こんな色気もへったくれもない僕の身体に、果たして欲情するの?って…
「さ、触りたいんですか?ぼ、僕の身体って、触りたくなります?なんの変哲もない、ただの男ですけど…」
ベッドに寝転んだままそう聞いた…ずっと心配だったんだ。それに坊ちゃまは、僕の目をじっと見つめて変わらずの熱を孕んだ瞳を向ける。
「もちろんだとも!とっくにエリオットに欲情しているよ?今まで怖がらせるかと思って隠していただけだ…。いつだってこの身体を触っていたいし、私だって触って貰いたい。エリオットを愛してるから!」
それに感動と安堵の涙が流れた…僕達は愛し合っている!そしてこの感情の変遷は、当たり前のことなんだ。そう思えて、僕はコックリと頷いた。肯定の意味合いで…
「ああ、ダメだ…。お風呂に入ってからじゃないと!と、我慢しようと思ったけど、どうにも無理だ!最後まではしないから触らせて?エリオット…」
「僕だって我慢できません!今ここで…」
そう気持ちを伝え合って、お互いの服を脱がせ始めた。普段は器用な坊ちゃまが、カッチリとした公爵家の制服の釦を苦労しながら一つ一つ外し、やっとで上着を脱がせる。僕も震える指でシャツを脱がせる。すると、その姿からはとても想像出来ない程の逞しい胸が…
──うわっ!凄い…物凄い胸筋だぁ~
そして上半身裸になった僕達は、ピッタリと身体を合わせる。その弾力とお互いの直の体温の熱さに驚く…ビクリと身体を震わせながら。
「凄く…気持ちいいっ!」
どちらともなくそう言葉が漏れ出て、その感触を楽しむように上下左右にと動かす。胸の突起が触れて、痛いような気持ちいいような複雑な気持ちになる。それに二人のものはもうとっくに昂り、先からはぬるぬるとしたものが流れ出ている。それを丹念に塗り込むようにして二人の身体を濡らす…
「ああ…んっ、あったかいっ。はぁん…もっと触って!」
夢中でそんなことを叫ぶ僕。坊ちゃまはそれに艶めいた顔でニヤリと笑って、僕のものをぎゅっと握る。その刺激にビクビクと身体が跳ねた。
──あ…ああ…坊ちゃまが僕のを握るなんてぇ!うっそ…
僕の方にと少し身体を倒した坊ちゃまが、両の手を使って上下にと擦ったり先をクルリと撫で回している。その度に先からは、ビュッビュと流れ出ていて…
生まれて初めてのその刺激…その気持ちよさに思わず腰が揺れ動いて止まらない。それからふと見ると、坊ちゃまの凶悪な昂りがグンと腹を打つのが見えて…夢中でそれを僕もと握った。
「ああ、エリオット!気持ちいい…こうして握ろう」
そう艶めいた声を出した坊ちゃまは、お互いのものをくっつけて、それをしごくように手を動かす。まるで一つになったかのような熱と、込み上げてくる快感。それにすっかりと支配され、夢中になって上下にと手を動かし続ける。既に何度目かの波をやり過ごし、とうとう堪えきれなくなる程の大波…その瞬間バッと弾け散る!
──ハァ、ハァ。ッア…ハァッ…何だこれ…気持ち良過ぎるっ
それから僕達はそのまま抱き締め合って息が整うのを待った。それから坊ちゃまは僕の尻をぐっと鷲掴みし、その指が僕の後孔にサッと触れる。それに思わずビクビクと震えて、その瞬間思った以上に濡れるのが分かった…
「ここは今は我慢する…未成年だからね?だけど来年私が
そうじゃなくなったら、遠慮なく貰うから…だから私を迎え入れてくれるかい?」
息は整ったが、まだ欲を孕んだ目をしたままの坊ちゃま…それで相当我慢しているのだと気付く。それには自分が思っている以上にキュンとして、そして初めて自覚した…僕も入れて欲しいんだと。
「はい…僕もそう思っています。坊ちゃまの熱く猛々しいものを僕の中にって…」
そう正直に言って、急に恥ずかしくなって頬を赤らめた。そんな僕に、本当に嬉しそうな顔をしながら坊ちゃまは、僕のお尻を撫でながらこう言った…「ここ、私のだよね?」と。
僕は以前自分が思っていたことを思い出していた。まだ坊ちゃまへの恋を自覚なんてしてなくて「君恋」での攻略対象達とのストーリーを楽しみだと思っていた時を…
あの時僕は、坊ちゃまは「受け」なんだと思い込んでいた。その可憐な容姿からそうに違いないと…実際は?めっちゃ雄やん!この上なくオスだよね?なんであの時そう思い込んでいたんだろう…?
そんな雄みが溢れまくっている坊ちゃまを見つめて、密かにドキドキする僕。もしそうなったら、どうなっちゃうの!?ちょっぴり怖いけど、慣れたらめっちゃ気持ちいいって聞くしね?そう思って逞しい坊ちゃまの胸に頬ずりした。あっ、そういえば…おNEWのベッド、早速汚しちゃったー!
+++++
「あっ!ベンさーん。お久しぶりですね?御主人様のご病気はもう治ったんですか?」
グレイ侯爵家の従者であるトムは、久しぶりに会った同じ使用人仲間のベンにそう話し掛けた。なんでもベンが仕えている主人のジェイデン・アノー令息は、身体が弱いとかで体調を崩していて、それで休学を余儀なくされている。それで暫く学園から離れていたらしいのだが…
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「わあ!それは良かったです。それではまたご一緒できますね?来週また情報交換会がありますし。それと俺が言ってもいいのかな…エリオット、知ってますよね?エドモア公爵家の従者です。何でもベンさんに会いたいとかで…探してましたよ?」
そうトムが告げたところで、突然春の嵐のような強い風が吹く…
──ビューッ、ブォン!
「わああ!凄い風だぁ~。この学園、高台にあるから風が強いやぁ。ベンさん…髪が乱れていますが大丈夫ですか?」
そのトムの気遣いにベンは慌てて、乱れた黒髪を横に撫でつける。それからトムに向かって笑顔を作った。
「ありがとうトムさん。また是非情報交換会に参加させて貰いますね?」
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