恋人同盟〜モテる二人のこじらせ恋愛事情〜

葉月 まい

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世界一幸せな瞬間

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暖かい春がやって来た。
パークのあちこちにも美しい花が咲き乱れ、ゲストの笑顔にめぐは幸せを感じながら日々を過ごしていた。

「もうすぐ雪村さんのお誕生日ですね。今年は氷室さんとデートですか?」

SNSに載せる写真を撮りながら、環奈が尋ねる。

「えへへ、うん」
「ご予定は?どこに行くんですか?」
「分からないの。予定空けといてって言われただけで」
「へえ、楽しみですね」
「うん!」
「やだ、雪村さん可愛い!」
「環奈ちゃんだって、彼氏と仲良しじゃない?時々パークに迎えに来てくれてるでしょ」

今度は環奈が、えへへと笑った。

「なんか、愛されてるっていいですよね」
「うん、そうだね」

二人でふにゃっと笑い合う。

「あー、お花も綺麗に咲いてるし、パークも楽しそうなゲストで賑わってて幸せ」
「うん。素敵な職場だよね」
「ほんとほんと」

たくさんの写真を撮りながら、二人で幸せを噛みしめた。



5月16日、めぐの誕生日を迎えた。

「雪村さん、ハッピーバースデー!」

朝めぐが事務所に着くと、環奈が早速プレゼントを差し出す。

「ありがとう、環奈ちゃん。なんだろう、見てもいい?」
「はい。爽やか系の香水とお肌がキラキラでツヤツヤになるパウダーなんです」
「そんなのあるんだ。どうやって使うの?」
「ふふっ。じゃあ定時過ぎたら更衣室でパタパタしましょ」
「うん、ありがとう」

しばらくすると弦も出社してくる。

「おはようございます」
「あ、氷室さん!おはようございます」

環奈に続いてめぐも「おはよう」と挨拶する。

「おはよう」

いつものようにそう言ったあと、弦は椅子に座りながらさり気なくめぐの耳元でささやいた。

「誕生日おめでとう、めぐ」
「ありがとう」

小さく答えて微笑み合うと、環奈が「ふふっ、いいなー」と頬杖をついて笑う。

いつも通り仕事をこなし、定時になると環奈が立ち上がって声をかけた。

「雪村さん、更衣室行きましょ!」
「あ、うん。ちょっと待ってくれる?環奈ちゃん」

そう言うとめぐは、弦にこっそり尋ねる。

「あのね、別の服に着替えてもいい?」

弦は驚いたようにめぐを見てから、ふっと笑みを浮かべた。

「もちろん」
「じゃああとで、従業員用のパークの入り口に行くね」
「分かった」

弦ににこっと笑いかけてから、めぐは環奈と更衣室に向かった。



「わあ、雪村さん、そのワンピース可愛い!ラベンダーカラー、とってもお似合いです」
「ほんと?良かった」
「袖もスカートもふわっとしてて、雪村さんのイメージにぴったり!氷室さん、惚れ直しちゃうだろうなあ」

めぐはオフィススタイルのブラウスとフレアスカートから、この日の為に新調したワンピースに着替える。
環奈はめぐの姿にうっとりしてから、パウダーを取り出した。

「ちょっと目をつぶっててくださいね」
「うん」

手の甲で少し試してから、環奈はめぐの頬や首筋、デコルテにもパウダーをのせていく。

「雪村さん、手を貸してください」
「え、手にもつけるの?」
「そう。指先にも」

環奈は、ふふっと笑いながら左手の薬指に特に念入りにつけた。

「はい!完成です。あとは香水を少しだけ……」

そう言って、めぐから離れた位置で頭上にシュッとスプレーする。

「これでよし!じゃあ、雪村さん。素敵な誕生日の夜を」
「うん。ありがとう、環奈ちゃん」

めぐは環奈に手を振ってから、更衣室を出た。



「弦くん!」

めぐの声がして弦は振り返る。
ふわりとスカートを揺らしながら、めぐが軽やかに階段を下りてくるのが見えた。
淡いパープルのワンピースと、胸元にはブルースターのネックレス。
何よりめぐの笑顔が輝いている。

「お待たせ」
「いや。行こうか」
「うん」

腕を組んで歩き出すと、弦は改めてめぐの横顔を見つめた。

「めぐ、すごく綺麗だ」
「ありがとう。環奈ちゃんにキラキラのパウダーしてもらったの」
「そっか。もう充分キラキラしてるけどな」
「え、そんなに?自分ではあんまり見えないんだけど」

うつむいて胸元を確認しているめぐが可愛らしい。
だが弦は、このあとのことを考えて気持ちを引き締めた。

「めぐ、ホテルの部屋で夕食にしてもいい?」
「ホテルの?もしかしてお部屋を予約してくれたの?」
「ああ。夜のショーもよく見える部屋をね」
「そうなんだ。ありがとう!楽しみ」

嬉しそうなめぐに、弦も思わず頬を緩める。
ホテルのエントランスを入るとめぐをソファに座らせて、一人でフロントに向かった。

「いらっしゃいませ。お待ちしておりました、氷室さん」
「こんばんは、長谷部さん」
「お部屋のキーはこちらです。お花は右側のベッドルームのクローゼットに置いてありますので」
「ありがとうございます」
「お二人にとって素敵な夜になりますように」

長谷部の言葉を噛みしめ、弦は力強く頷いた。



「えっ、ここってスイートルームじゃない?」

部屋の前まで来ると、めぐは以前写真撮影したことを思い出し、驚いて弦を見上げた。

「そうだけど、嫌だった?」
「ま、まさかそんな!でも私の誕生日ってだけなのにスイートルームなんて……」
「めぐの誕生日だからこそ、スイートルームで祝いたかったんだ。ほら、どうぞ入って」
「はい、失礼します……」

身を縮こめながら足を踏み入れためぐは、テーブルの上のシャンパンや料理に驚いて目を見開いた。

「すごいごちそう。これも弦くんが頼んでくれたの?」
「そう。長谷部さんが絶妙なタイミングで用意しておいてくれたから、まだ温かいな。早速食べようか」
「うん!」

広いダイニングテーブルに向かい合って座り、シャンパンで乾杯する。

「めぐ、誕生日おめでとう」
「ありがとう!こんなに色々準備してくれてとっても嬉しい。何より、弦くんと過ごせるのが一番幸せ」
「俺もだ。初めて恋人としてめぐの誕生日を祝える」
「そっか、そうだね。私の人生で初めて。恋人と過ごす誕生日が」
「これからは毎年一緒に過ごそう、めぐの誕生日を」
「うん。弦くんの誕生日もね」

微笑み合って美味しい料理を味わう。
食後の紅茶を飲もうとソファに移動すると、弦が冷蔵庫からケーキを取り出した。
生クリームとイチゴのホールケーキの上には「Happy Birthday!めぐ」と書かれたチョコプレートが載っている。

「わあ、可愛いケーキ」
「めぐ、ロウソク吹き消して」
「うん。これからもずっと弦くんと一緒にいられますように……」

手を組んで願い事をしてから、めぐはロウソクを吹き消した。

「おめでとう、めぐ」
「ありがとう」

幸せそうにケーキを頬張るめぐを、弦は優しい眼差しで見つめていた。



「すごい、特等席だね」

夜のショーの開始時間が迫ると、二人でバルコニーに出た。
キャナルガーデンでのレーザーとプロジェクションマッピングのショーは、スイートルームからは正面に見える。

「ゲストもたくさん集まってるね」
「ああ。クリスマスの時ほどではないけどな」
「ふふっ、あの日はすごかったよね」
「これからは開催期間を1週間にするみたいだぞ」
「それなら良かった。2日間のショーだと、殺到しちゃって危ないもんね」
「そうだな。あ、部屋の電気消してくるよ。明るいとショーの邪魔になるし」

そう言って弦は一旦部屋に戻る。
めぐはバルコニーの手すりに両手を置いて、輝くパークを遠くまで見渡した。

(綺麗だな、本当に素敵な場所。ここで働けて、弦くんと一緒に誕生日を過ごせて本当に幸せ)

やがて弦が戻って来て、二人並んでショーを楽しむ。
春の季節に合わせて、世界中のあちこちに花が咲くプロジェクションマッピングは、色鮮やかで美しかった。

「カラフルで綺麗。下から観るのとは違って、ここは絶好のポジションだね」

ラストはキラキラと輝きを増した映像にレーザーと花火も加わり、壮大に盛り上がった。

「はあ……、感動しちゃった。胸がジーンってして」

うっとりしながら余韻に浸っていると、ふいに「めぐ」と呼ばれた。

ん?と振り向いためぐは、次の瞬間驚きのあまり言葉を失って立ち尽くす。
大きなバラの花束を抱えた弦がすぐ目の前にいた。

「めぐは、出逢った頃からいつも明るくて優しくて、俺にとって誰よりも心許せる存在だった。だけど恋人同盟を結んでからは、めぐの恋人のフリをしなければと、そればかり意識していたように思う。本当はどうしようもなくめぐに惹かれていたのに、自分の気持ちから目を背けていた。めぐが恋愛出来るようにと恋人同盟を解消した時、初めて自分の気持ちを思い知ったんだ。これほどまでにめぐのことを好きだったのかって。そして後悔した。どうしてめぐの手を離してしまったのかって。だからもう二度とめぐを手放したりしない。これからはどんな時もそばにいて、めぐをこの手で守っていく。めぐ、どうか俺と結婚してほしい」
「弦くん……」

めぐの目に涙が込み上げてきた。

「私、すごく寂しかったの、恋人同盟を解消した時。弦くんとの日々が楽しくて幸せだったから、もう二度と望んではいけないんだって思うと心が痛くて悲しかった。でもまだそれを弦くんを好きな気持ちとは気づけなくて、色んな事をたくさん迷いながら考えたの。そしてようやく答えを見つけた。私は弦くんのことが誰よりも大好きです」
「めぐ……」
「もう二度とあんな辛い思いはしたくない。何があっても私は弦くんのそばにいます。これから先も、ずっとずっと。弦くん、どうか私と結婚してください」

弦はクッと切なさを堪え、右手を伸ばしてめぐを抱きしめる。

「ありがとう、めぐ。必ず幸せにする」
「うん、私も。ありがとう、弦くん」

耳元でささやき合うと、弦は身体を起こして左手に抱えていたバラをめぐに差し出した。

「俺の気持ちを、このバラに込めて」
「綺麗……。これって108本?」
「そう。永遠とわにめぐを愛すると誓うよ」
「ありがとう」

両手で受け取っためぐは、微笑みながらバラに顔を寄せる。
すると弦はそっとめぐの左手を取った。
え?と顔を上げためぐは、またしても驚いて目を見張る。
左手の薬指に、キラキラと輝く指輪がはめられていた。

「弦くん、これって……」
「めぐを想って選んだ婚約指輪。俺のめぐへの愛情が詰まってる」
「ありがとう、こんな素敵な指輪……」

めぐはまだ信じられない気持ちで指輪を目の前に掲げた。
中央にはまばゆいばかりに輝くダイヤモンド。
そしてその両サイドに添えられたアイスブルーダイヤモンドは、よく見ると可憐な5枚の花びらのようだった。

「もしかしてこれ、ブルースター?」
「そう。ブルースターの花言葉は『信じ合う心』ともう一つ『幸福な愛』。どちらも俺とめぐにとって大切な言葉だ」
「信じ合う心と幸福な愛……」

呟いてから、めぐは目に涙をいっぱい溜めて弦に抱きついた。

「うん、そうだね。ずっと大切にするね。指輪も、その言葉も」
「ああ」

弦はめぐの頬に流れる涙をそっと拭うと、手を添えて優しく口づける。
パークの煌めく夜景が二人を包み、この上なく幸せな瞬間を彩っていた。



「めぐ、おいで」

交代でシャワーを浴びてからバスローブを羽織ると、ベッドで待っていた弦がめぐを優しく抱き寄せた。
並んで座り、甘いキスをすると、弦はめぐの顔を覗き込む。

「怖い?」
「ううん、大丈夫」

そう答えるめぐは少女のようにあどけなく、緊張で身体を強張らせている。

「めぐ、俺はもうこれ以上は抑えきれない。めぐの全てを俺のものにしたい。俺を信じて受け止めてほしい」

めぐはじっと弦を見つめてから頷いた。
弦はそんなめぐにふっと微笑む。

「めぐ、愛してる」

耳元でささやくと、弦はめぐをそっとベッドに押し倒す。
覆いかぶさって何度もキスを繰り返し、めぐの名を呼んだ。

「めぐ……、めぐ、綺麗だ」

髪に口づけ、首筋をキスでたどり、鎖骨をなでて肩先からスルリとバスローブを落とす。
真っ白な肌はほんのりピンクに染まり、めぐは目を潤ませて弦を見上げた。

「大丈夫、俺だけ見てて」
「うん」

弦は何度もめぐに口づけながら、バスローブのリボンを解いてめぐの素肌に手を滑らせた。
シルクのような滑らかなめぐの肌は手に吸いつくようで心地良く、ウエストのラインはドキッとするほど艶めかしい。
あっという間に弦の余裕は奪われた。
夢中でめぐの身体のあちこちにキスの雨を降らせ、隅々まで素肌を暴き、徐々に高まるめぐの色香に溺れていく。
やがて二人の身体は一つに重なる。
んっ……と痛みを堪えるめぐを、弦はギュッと胸に抱きしめた。

「めぐ、俺のめぐ。心から愛してる」

ささやきながら甘く口づけると、めぐの身体からだんだん力が抜けていく。
弦はグッと身体を奥まで進めた。

「めぐ?大丈夫?」
「うん、大丈夫。嬉しい……」

微笑んだめぐの瞳から涙がひと粒こぼれ落ちる。
弦はその涙をチュッとキスで拭うと、優しくめぐの頭をなでた。

「めぐ、俺は世界一幸せ者だ。心も身体も汚れのない、こんなにも綺麗なめぐを愛せるんだから。絶対に幸せにしなきゃいけない。何があってもめぐだけは」
「ありがとう。私も今、世界で一番の幸せ者です。大好きなあなたと結ばれて嬉しい。大切にしてくれてありがとう」
「めぐ……」

たまらないとばかりに、弦はクッと顔を歪める。
そこから先はもう止められない。
溢れる想いのまま二人はひと晩中互いを抱きしめ合い、愛をささやき合っていた。
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