132 / 207
第4章132話:証明
しおりを挟む
自分がルミだと信じてもらうには、剣技でも見せるしかないか?
うーん。
あ……
そうだ。
良い方法がある。
ルミはひらめいたので、口に出して言った。
「しゅ、瞬間移動をやります!」
「お?」
「今から部屋の浴室にいってきます。そこから一瞬で、このリビングに戻ってきましょう!」
「おお~、頑張って!」
くっ、信じてないな?
よーし。
もういっそ、度肝を抜いてやろう。
ルミはリビングから浴室へ移動した。
そして。
(瞬間移動!)
シュッ、と景色が変わる。
移動したのは、コトリの背後である。
コトリは、仮面を外し、ルミが消えていったはずの浴室の方向を見つめている。
その背中に、話しかけた。
「コトリさん」
「!!!?」
コトリが驚愕して振り返る。
「え? ルミちゃん……え? なんで後ろに?」
「瞬間移動してきました」
「ええ!? 嘘でしょ?」
「嘘じゃないですよ。ほら」
ルミはもう一回、瞬間移動してみせる。
今度はコトリの目の前。
テーブルの対岸へとワープした。
「ええええええええええええええ!?」
コトリがさすがに驚愕する。
「あ、そうだ」
そのとき、ルミは思い出した。
瞬間移動などより、もっと簡単に、自分がルミだと証明する方法がある。
ルミちゃんねるのアカウントページを見せたらいいのだ。
ルミしかログインできないページなのだから、それを見せれば動かぬ証拠になるだろう。
「あ、コトリさん。これ私のアカウントページ……ルミちゃんねるなんですけどね」
「ええええええええええええええええええええええええええっ!!!??!?」
コトリは今世紀最大ともいえる驚愕を披露した。
うーん。
あ……
そうだ。
良い方法がある。
ルミはひらめいたので、口に出して言った。
「しゅ、瞬間移動をやります!」
「お?」
「今から部屋の浴室にいってきます。そこから一瞬で、このリビングに戻ってきましょう!」
「おお~、頑張って!」
くっ、信じてないな?
よーし。
もういっそ、度肝を抜いてやろう。
ルミはリビングから浴室へ移動した。
そして。
(瞬間移動!)
シュッ、と景色が変わる。
移動したのは、コトリの背後である。
コトリは、仮面を外し、ルミが消えていったはずの浴室の方向を見つめている。
その背中に、話しかけた。
「コトリさん」
「!!!?」
コトリが驚愕して振り返る。
「え? ルミちゃん……え? なんで後ろに?」
「瞬間移動してきました」
「ええ!? 嘘でしょ?」
「嘘じゃないですよ。ほら」
ルミはもう一回、瞬間移動してみせる。
今度はコトリの目の前。
テーブルの対岸へとワープした。
「ええええええええええええええ!?」
コトリがさすがに驚愕する。
「あ、そうだ」
そのとき、ルミは思い出した。
瞬間移動などより、もっと簡単に、自分がルミだと証明する方法がある。
ルミちゃんねるのアカウントページを見せたらいいのだ。
ルミしかログインできないページなのだから、それを見せれば動かぬ証拠になるだろう。
「あ、コトリさん。これ私のアカウントページ……ルミちゃんねるなんですけどね」
「ええええええええええええええええええええええええええっ!!!??!?」
コトリは今世紀最大ともいえる驚愕を披露した。
32
あなたにおすすめの小説
ダンジョンに捨てられた私 奇跡的に不老不死になれたので村を捨てます
カムイイムカ(神威異夢華)
ファンタジー
私の名前はファム
前世は日本人、とても幸せな最期を迎えてこの世界に転生した
記憶を持っていた私はいいように使われて5歳を迎えた
村の代表だった私を拾ったおじさんはダンジョンが枯渇していることに気が付く
ダンジョンには栄養、マナが必要。人もそのマナを持っていた
そう、おじさんは私を栄養としてダンジョンに捨てた
私は捨てられたので村をすてる
勤続5年。1日15時間勤務。業務内容:戦闘ログ解析の俺。気づけばダンジョン配信界のスターになってました
厳座励主(ごんざれす)
ファンタジー
ダンジョン出現から六年。攻略をライブ配信し投げ銭を稼ぐストリーマーは、いまや新時代のヒーローだ。その舞台裏、ひたすらモンスターの戦闘映像を解析する男が一人。百万件を超える戦闘ログを叩き込んだ頭脳は、彼が偶然カメラを握った瞬間に覚醒する。
敵の挙動を完全に読み切る彼の視点は、まさに戦場の未来を映す神の映像。
配信は熱狂の渦に包まれ、世界のトップストリーマーから専属オファーが殺到する。
常人離れした読みを手にした無名の裏方は、再びダンジョンへ舞い戻る。
誰も死なせないために。
そして、封じた過去の記憶と向き合うために。
最遅で最強のレベルアップ~経験値1000分の1の大器晩成型探索者は勤続10年目10度目のレベルアップで覚醒しました!~
ある中管理職
ファンタジー
勤続10年目10度目のレベルアップ。
人よりも貰える経験値が極端に少なく、年に1回程度しかレベルアップしない32歳の主人公宮下要は10年掛かりようやくレベル10に到達した。
すると、ハズレスキル【大器晩成】が覚醒。
なんと1回のレベルアップのステータス上昇が通常の1000倍に。
チートスキル【ステータス上昇1000】を得た宮下はこれをきっかけに、今まで出会う事すら想像してこなかったモンスターを討伐。
探索者としての知名度や地位を一気に上げ、勤めていた店は討伐したレアモンスターの肉と素材の販売で大繁盛。
万年Fランクの【永遠の新米おじさん】と言われた宮下の成り上がり劇が今幕を開ける。
アラフォーおっさんの週末ダンジョン探検記
ぽっちゃりおっさん
ファンタジー
ある日、全世界の至る所にダンジョンと呼ばれる異空間が出現した。
そこには人外異形の生命体【魔物】が存在していた。
【魔物】を倒すと魔石を落とす。
魔石には膨大なエネルギーが秘められており、第五次産業革命が起こるほどの衝撃であった。
世は埋蔵金ならぬ、魔石を求めて日々各地のダンジョンを開発していった。
おっさん武闘家、幼女の教え子達と十年後に再会、実はそれぞれ炎・氷・雷の精霊の王女だった彼女達に言い寄られつつ世界を救い英雄になってしまう
お餅ミトコンドリア
ファンタジー
パーチ、三十五歳。五歳の時から三十年間修行してきた武闘家。
だが、全くの無名。
彼は、とある村で武闘家の道場を経営しており、〝拳を使った戦い方〟を弟子たちに教えている。
若い時には「冒険者になって、有名になるんだ!」などと大きな夢を持っていたものだが、自分の道場に来る若者たちが全員〝天才〟で、自分との才能の差を感じて、もう諦めてしまった。
弟子たちとの、のんびりとした穏やかな日々。
独身の彼は、そんな彼ら彼女らのことを〝家族〟のように感じており、「こんな毎日も悪くない」と思っていた。
が、ある日。
「お久しぶりです、師匠!」
絶世の美少女が家を訪れた。
彼女は、十年前に、他の二人の幼い少女と一緒に山の中で獣(とパーチは思い込んでいるが、実はモンスター)に襲われていたところをパーチが助けて、その場で数時間ほど稽古をつけて、自分たちだけで戦える力をつけさせた、という女の子だった。
「私は今、アイスブラット王国の〝守護精霊〟をやっていまして」
精霊を自称する彼女は、「ちょ、ちょっと待ってくれ」と混乱するパーチに構わず、ニッコリ笑いながら畳み掛ける。
「そこで師匠には、私たちと一緒に〝魔王〟を倒して欲しいんです!」
これは、〝弟子たちがあっと言う間に強くなるのは、師匠である自分の特殊な力ゆえ〟であることに気付かず、〝実は最強の実力を持っている〟ことにも全く気付いていない男が、〝実は精霊だった美少女たち〟と再会し、言い寄られ、弟子たちに愛され、弟子以外の者たちからも尊敬され、世界を救って英雄になってしまう物語。
(※第18回ファンタジー小説大賞に参加しています。
もし宜しければ【お気に入り登録】で応援して頂けましたら嬉しいです!
何卒宜しくお願いいたします!)
貧乏冒険者で底辺配信者の生きる希望もないおっさんバズる~庭のFランク(実際はSSSランク)ダンジョンで活動すること15年、最強になりました~
喰寝丸太
ファンタジー
おっさんは経済的に、そして冒険者としても底辺だった。
庭にダンジョンができたが最初のザコがスライムということでFランクダンジョン認定された。
そして18年。
おっさんの実力が白日の下に。
FランクダンジョンはSSSランクだった。
最初のザコ敵はアイアンスライム。
特徴は大量の経験値を持っていて硬い、そして逃げる。
追い詰められると不壊と言われるダンジョンの壁すら溶かす酸を出す。
そんなダンジョンでの15年の月日はおっさんを最強にさせた。
世間から隠されていた最強の化け物がいま世に出る。
レベル1の時から育ててきたパーティメンバーに裏切られて捨てられたが、俺はソロの方が本気出せるので問題はない
あつ犬
ファンタジー
王国最強のパーティメンバーを鍛え上げた、アサシンのアルマ・アルザラットはある日追放され、貯蓄もすべて奪われてしまう。 そんな折り、とある剣士の少女に助けを請われる。「パーティメンバーを助けてくれ」! 彼の人生が、動き出す。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる