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第一章:幼馴染の距離
遥の初ヒート
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僕が大学二年生の夏休み、運命は容赦なく僕を襲った。
八月の半ば、猛暑が続く真夏の昼下がり。両親が法事で親戚の家に出かけていて、僕は一人で留守番をしていた。エアコンをつけた自分の部屋で、課題に取り組んでいた時だった。
だんだんと身体が熱くなった。
最初は夏の暑さのせいだと思った。エアコンの温度を下げ、冷たい水を飲んだ。シャワーを浴びて、身体を冷やそうとした。冷たい水が肌を流れ落ちていくのに、身体の芯から湧き上がる熱は収まらなかった。
着替えてベッドに横になると、身体の奥が疼き始めた。下腹部に熱が集まり、甘い痺れが全身を駆け巡っていく。呼吸が荒くなり、汗が額に滲んでくる。シーツを握りしめると、指先が震えている。
(これは……)
頭の中で、習った知識が蘇ってくる。オメガのヒート。十代後半に訪れる、性的な成熟の証。身体が子を孕む準備を始め、アルファを求めるようになる現象だ。
(とうとう、来てしまった)
高校一年生の春に行われた二次分化の検査で、オメガと判定されていた。ヒートが来るまで時間があるかもしれないと言われていたが、とうとうその時が来てしまった。両親が出かけた日に限ってこんなことになるなんて。確か、抑制剤の常備薬はリビングの棚に入れてあったはずだ。
身体が、さらに熱くなっていく。下着が濡れていくのが分かり、羞恥心が込み上げてくる。甘い匂いが、部屋に充満していく。初夏の雨上がりの空気を思わせる、オメガ特有のフェロモンが溢れ出していた。
(薬を……抑制剤を飲まないと)
ベッドから起き上がろうとしたが足に力が入らず、床に崩れ落ちてしまった。二十歳の男がベッドから落ちる音は盛大だった。さっきまでは親がいない不安に駆られたが、こんな大きな音をたてたときに親がいなくて良かったとも思った。
這うようにして床を進み、部屋を出ようとした時、ドアが開いた。
海斗が立っていた。
「はーちゃん、大丈夫? すごい音がしたけど」
海斗の言葉が、途中で途切れた。深い黒瞳が見開かれ、僕を捉えている。海斗の鼻翼が広がり、息を大きく吸い込んだ。喉が上下に動き、唾を飲み込む音が聞こえた。
「はーちゃん……オメガなの?」
低い声で問われた。
(バレた――)
海斗の匂いが、鼻腔を刺激してくる。夏の夜の深い青。アルファ特有の甘い香りだ。
身体が、海斗の匂いに反応した。
熱がさらに高まり、下腹部の疼きが激しくなっていく。海斗を求める本能が、理性を押し流していく。身体が勝手に動いて、海斗に手を伸ばそうとしてしまう。
「海ちゃん……ごめん。今は――、家に帰ったほうがいい」
震える声で懇願した。海斗に、こんな姿を見られたくなかった。ヒートに襲われて、乱れている姿を見られるのは耐えられなかった。
海斗は動かなかった。ただ、僕を見つめている。瞳の色が、いつもより暗くなっていた。深い青が、さらに深い色へと染まっていく。
「抑制剤、ある?」
海斗が尋ねてきた。冷静な声だったが、僅かに震えているのが分かった。海斗も、僕のフェロモンに反応している。アルファとしての本能が、オメガである僕を求めているのだろう。
「一階の、リビングの……棚に」
途切れ途切れに答えると、海斗は頷いた。僕を抱き上げ、ベッドに寝かせる。大きな手が僕の身体を支え、優しくシーツの上に横たえてくれた。海斗の体温が伝わってきて、心臓が激しく跳ねる。
「すぐ戻る。動くなよ」
海斗が部屋を出ていく足音が聞こえた。階段を駆け下りていく音、リビングで何かを探す音。数分後、海斗が戻ってきて、水とともに抑制剤を差し出してくれた。
震える手で錠剤を受け取り、口に含む。水で流し込むと、少しずつ熱が引いていくのが分かった。呼吸が落ち着き、身体の疼きが和らいでいく。
海斗はベッドの端に腰を下ろしていた。僕から少し距離を置いて座り、拳を固く握りしめている。荒い息が聞こえてきて、顔を見ると海斗の額に汗が滲んでいた。喉が上下に動き、何度も唾を飲み込んでいる。瞳の色は相変わらず暗く、深い青が濁ったように見えた。
「海ちゃん、辛いでしょう? 家に帰ったほうが……」
海斗も、僕のフェロモンに反応している。アルファとしての本能が、オメガである僕を求めているのだろう。それなのに海斗は、僕に触れようとしなかった。ただじっと座って、拳を握りしめて、必死に何かに耐えているようだった。
「大丈夫。はーちゃんが心配だから」
「ありがとう、海ちゃん」
小さく呟くと、海斗は黙って頷いた。
「海ちゃん、ごめんね。ベータって嘘ついて」
「……いいよ、別に。知られたくなかったんでしょ? オメガになると周りの視線が怖くなるって聞いたことがある」
「誰にも言ってないんだ。親しか知らない――。ごめんね、海ちゃん」
僕は声を殺して涙を流した。
「誰にも言わないよ。はーちゃんと俺だけの秘密にするから」
僕の額に手を当ててくる。触れた瞬間、海斗の手が微かに震えているのが分かった。それでも優しく、冷たい手のひらが火照った肌に心地よかった。
「熱、下がってきた……良かった」
海斗の声が、いつもより低く掠れていた。心配そうに僕を見つめる瞳は温かい色をしていたが、その奥に何か別の感情が渦巻いているように見えた。僕は目を閉じて、海斗の手の感触を味わった。
薬が効いて、僕が落ち着くまで、海斗はずっと側にいてくれた。額を撫で、髪を梳いてくれる。優しい手つきに、僕は涙が零れた。
(海ちゃん、優しい)
ヒート中のオメガの匂いに、アルファは抗えなくなるって勉強で習ったのに。海斗はずっと欲望を押さえて、傍に居てくれた。
「薬が効いてきたみたいだから、俺……帰るよ。辛くなったら、いつでも呼んでいいから。夜中でも、気にしないで連絡ちょうだい」
そう言って海斗は自分の家に帰っていった。
一人になった部屋で、僕は毛布に顔を埋めた。
(恥ずかしい。海ちゃんに、あんな姿を見られてしまった)
ヒートで足腰に力が入らずに、床に這い蹲っていたのを思い出す。
(オメガの匂い……海ちゃん、嫌だっただろうな)
その日から、僕は海斗を避けるようになった。
海斗が訪ねてきても、用事があると断った。電話がかかってきても、短く切り上げた。学校から帰る時間を遅らせて、海斗と顔を合わせないようにした。
窓から覗く海斗の視線を感じても、気づかないふりをしてカーテンを閉めて無視した。
オメガである自分が、恥ずかしかった。ヒートのときの乱れた姿を海斗に見られたのも、申し訳なく感じる。兄のように接してきたのに、守ってあげる立場だったのに、いつの間にか助けられる側になってしまった。
それ以上に耐えられなかったのは、海斗のフェロモンに惹かれてしまう自分だった。
ヒートの時、海斗の匂いを嗅いだ瞬間、身体が激しく反応した。海斗を求める本能が、理性を凌駕しそうになった。夏の夜の深い青。あの甘くて妖艶な香りを思い出すだけで、身体が熱くなってしまう。
(僕は、汚らわしい)
自分を責めた。幼馴染である海斗に、そんな感情を抱いてしまう自分が許せなかった。海斗は僕にとって弟のような存在だ。それなのに、アルファとしての海斗に惹かれてしまう。身体が、本能が、海斗を求めてしまう。
(海ちゃんから離れなければ)
距離を置くしか、方法がなかった。
海斗は相変わらず僕に優しかったが、以前のように甘えてくることは少なくなった。たまに会っても、当たり障りのない会話を交わすだけになっていった。窓越しに手を振り合うことも、海斗の部屋で一緒に過ごすことも、いつの間にかなくなっていた。
いつのまにか顔を合わせることもなくなり、休日に一緒に出かけることもなくなった。連絡を取り合うこともほとんどなくなり、ただ隣に住んでいるだけの関係になっていった。
当たり前のように一緒にいた日々が、遠い過去になっていった。
八月の半ば、猛暑が続く真夏の昼下がり。両親が法事で親戚の家に出かけていて、僕は一人で留守番をしていた。エアコンをつけた自分の部屋で、課題に取り組んでいた時だった。
だんだんと身体が熱くなった。
最初は夏の暑さのせいだと思った。エアコンの温度を下げ、冷たい水を飲んだ。シャワーを浴びて、身体を冷やそうとした。冷たい水が肌を流れ落ちていくのに、身体の芯から湧き上がる熱は収まらなかった。
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(これは……)
頭の中で、習った知識が蘇ってくる。オメガのヒート。十代後半に訪れる、性的な成熟の証。身体が子を孕む準備を始め、アルファを求めるようになる現象だ。
(とうとう、来てしまった)
高校一年生の春に行われた二次分化の検査で、オメガと判定されていた。ヒートが来るまで時間があるかもしれないと言われていたが、とうとうその時が来てしまった。両親が出かけた日に限ってこんなことになるなんて。確か、抑制剤の常備薬はリビングの棚に入れてあったはずだ。
身体が、さらに熱くなっていく。下着が濡れていくのが分かり、羞恥心が込み上げてくる。甘い匂いが、部屋に充満していく。初夏の雨上がりの空気を思わせる、オメガ特有のフェロモンが溢れ出していた。
(薬を……抑制剤を飲まないと)
ベッドから起き上がろうとしたが足に力が入らず、床に崩れ落ちてしまった。二十歳の男がベッドから落ちる音は盛大だった。さっきまでは親がいない不安に駆られたが、こんな大きな音をたてたときに親がいなくて良かったとも思った。
這うようにして床を進み、部屋を出ようとした時、ドアが開いた。
海斗が立っていた。
「はーちゃん、大丈夫? すごい音がしたけど」
海斗の言葉が、途中で途切れた。深い黒瞳が見開かれ、僕を捉えている。海斗の鼻翼が広がり、息を大きく吸い込んだ。喉が上下に動き、唾を飲み込む音が聞こえた。
「はーちゃん……オメガなの?」
低い声で問われた。
(バレた――)
海斗の匂いが、鼻腔を刺激してくる。夏の夜の深い青。アルファ特有の甘い香りだ。
身体が、海斗の匂いに反応した。
熱がさらに高まり、下腹部の疼きが激しくなっていく。海斗を求める本能が、理性を押し流していく。身体が勝手に動いて、海斗に手を伸ばそうとしてしまう。
「海ちゃん……ごめん。今は――、家に帰ったほうがいい」
震える声で懇願した。海斗に、こんな姿を見られたくなかった。ヒートに襲われて、乱れている姿を見られるのは耐えられなかった。
海斗は動かなかった。ただ、僕を見つめている。瞳の色が、いつもより暗くなっていた。深い青が、さらに深い色へと染まっていく。
「抑制剤、ある?」
海斗が尋ねてきた。冷静な声だったが、僅かに震えているのが分かった。海斗も、僕のフェロモンに反応している。アルファとしての本能が、オメガである僕を求めているのだろう。
「一階の、リビングの……棚に」
途切れ途切れに答えると、海斗は頷いた。僕を抱き上げ、ベッドに寝かせる。大きな手が僕の身体を支え、優しくシーツの上に横たえてくれた。海斗の体温が伝わってきて、心臓が激しく跳ねる。
「すぐ戻る。動くなよ」
海斗が部屋を出ていく足音が聞こえた。階段を駆け下りていく音、リビングで何かを探す音。数分後、海斗が戻ってきて、水とともに抑制剤を差し出してくれた。
震える手で錠剤を受け取り、口に含む。水で流し込むと、少しずつ熱が引いていくのが分かった。呼吸が落ち着き、身体の疼きが和らいでいく。
海斗はベッドの端に腰を下ろしていた。僕から少し距離を置いて座り、拳を固く握りしめている。荒い息が聞こえてきて、顔を見ると海斗の額に汗が滲んでいた。喉が上下に動き、何度も唾を飲み込んでいる。瞳の色は相変わらず暗く、深い青が濁ったように見えた。
「海ちゃん、辛いでしょう? 家に帰ったほうが……」
海斗も、僕のフェロモンに反応している。アルファとしての本能が、オメガである僕を求めているのだろう。それなのに海斗は、僕に触れようとしなかった。ただじっと座って、拳を握りしめて、必死に何かに耐えているようだった。
「大丈夫。はーちゃんが心配だから」
「ありがとう、海ちゃん」
小さく呟くと、海斗は黙って頷いた。
「海ちゃん、ごめんね。ベータって嘘ついて」
「……いいよ、別に。知られたくなかったんでしょ? オメガになると周りの視線が怖くなるって聞いたことがある」
「誰にも言ってないんだ。親しか知らない――。ごめんね、海ちゃん」
僕は声を殺して涙を流した。
「誰にも言わないよ。はーちゃんと俺だけの秘密にするから」
僕の額に手を当ててくる。触れた瞬間、海斗の手が微かに震えているのが分かった。それでも優しく、冷たい手のひらが火照った肌に心地よかった。
「熱、下がってきた……良かった」
海斗の声が、いつもより低く掠れていた。心配そうに僕を見つめる瞳は温かい色をしていたが、その奥に何か別の感情が渦巻いているように見えた。僕は目を閉じて、海斗の手の感触を味わった。
薬が効いて、僕が落ち着くまで、海斗はずっと側にいてくれた。額を撫で、髪を梳いてくれる。優しい手つきに、僕は涙が零れた。
(海ちゃん、優しい)
ヒート中のオメガの匂いに、アルファは抗えなくなるって勉強で習ったのに。海斗はずっと欲望を押さえて、傍に居てくれた。
「薬が効いてきたみたいだから、俺……帰るよ。辛くなったら、いつでも呼んでいいから。夜中でも、気にしないで連絡ちょうだい」
そう言って海斗は自分の家に帰っていった。
一人になった部屋で、僕は毛布に顔を埋めた。
(恥ずかしい。海ちゃんに、あんな姿を見られてしまった)
ヒートで足腰に力が入らずに、床に這い蹲っていたのを思い出す。
(オメガの匂い……海ちゃん、嫌だっただろうな)
その日から、僕は海斗を避けるようになった。
海斗が訪ねてきても、用事があると断った。電話がかかってきても、短く切り上げた。学校から帰る時間を遅らせて、海斗と顔を合わせないようにした。
窓から覗く海斗の視線を感じても、気づかないふりをしてカーテンを閉めて無視した。
オメガである自分が、恥ずかしかった。ヒートのときの乱れた姿を海斗に見られたのも、申し訳なく感じる。兄のように接してきたのに、守ってあげる立場だったのに、いつの間にか助けられる側になってしまった。
それ以上に耐えられなかったのは、海斗のフェロモンに惹かれてしまう自分だった。
ヒートの時、海斗の匂いを嗅いだ瞬間、身体が激しく反応した。海斗を求める本能が、理性を凌駕しそうになった。夏の夜の深い青。あの甘くて妖艶な香りを思い出すだけで、身体が熱くなってしまう。
(僕は、汚らわしい)
自分を責めた。幼馴染である海斗に、そんな感情を抱いてしまう自分が許せなかった。海斗は僕にとって弟のような存在だ。それなのに、アルファとしての海斗に惹かれてしまう。身体が、本能が、海斗を求めてしまう。
(海ちゃんから離れなければ)
距離を置くしか、方法がなかった。
海斗は相変わらず僕に優しかったが、以前のように甘えてくることは少なくなった。たまに会っても、当たり障りのない会話を交わすだけになっていった。窓越しに手を振り合うことも、海斗の部屋で一緒に過ごすことも、いつの間にかなくなっていた。
いつのまにか顔を合わせることもなくなり、休日に一緒に出かけることもなくなった。連絡を取り合うこともほとんどなくなり、ただ隣に住んでいるだけの関係になっていった。
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