6 / 20
第一章:幼馴染の距離
引っ越し
しおりを挟む
僕が二十二歳の春、大学を卒業して僕は社会人になった。
就職先は、実家から電車で一時間ほどの場所にある中規模の出版社だった。
新しい環境は海斗への想いをきっと紛らわせてくれる。仕事で忙殺され、いつしか恋心が消えるはず。実家を出て一人暮らしを始めようと決めたのは、就職が決まってすぐのことだった。
「社会人になったし、一人暮らしをしようと思う」
夕食の席で、両親に告げた。父は驚いた顔をして、母は心配そうな表情を浮かべた。
「遥、急にどうしたの? 実家から通えば、お金もかからないのに」
母が尋ねてきた。母の言うとおり、電車で一時間程度であれば、通えない距離じゃない。でもここにいたら、僕はずっと海斗への想いを断ち切れない。
忘れるためには、距離を置かないと。社会人で家を出ていくのが、距離を置くのにお互いに傷つかない、もっともらしい理由になると思ったから。
「会社にもう少し近い場所に住みたい。それに、もう大人だから、一人で暮らしてみたい」
「そうだな。まずは一人で頑張ってみるといい」
父が頷くと、僕の気持ちを尊重してくれた。
母は心配そうな見つめていたが、反論してくることはなかった。
「ありがとう」
両親の理解を得て、僕は物件探しを始めた。会社の近くで、家賃が手頃で、一人暮らしに適した場所。不動産屋を何軒も回り、いくつも物件を見て回った。
最終的に決めたのは、会社から徒歩二十分ほどの場所にあるアパートだった。築年数は古いが、部屋はリノベーション済みで綺麗で、日当たりも良かった。
契約を済ませ、引っ越しの日を決めた。三月下旬、桜が咲き始めるころ。荷物をまとめて、新しい生活への準備を進めていった。
引っ越しの前日、海斗が僕の家を訪ねてきた。
インターホンが鳴って、モニターを見ると海斗が立っていた。驚いて扉を開けると、海斗が真剣な顔で僕を見つめていた。
「はーちゃん、話がある」
低い声で言われた。僕は頷き、海斗を部屋に招き入れた。ダンボールが積まれた部屋を見て、海斗の表情が曇っていく。
「本当に引っ越すの?」
海斗が尋ねてきた。僕は頷いた。
僕から海斗には、直接引っ越すとは報告してなかった。言うと引き止められそうな気がしたから。
もし引き止められたら、僕はきっと心が揺らいで一人暮らしをやめてしまうかもしれない。だから引っ越してから、スマホでメッセージを送るつもりでいた。
でも僕が言う前に、きっとおばさんから聞いたのだろう。
「うん。明日、引っ越し業者が来る」
「明日? なんで?」
海斗の声が、僅かに震えていた。深い黒瞳が、僕を捉えて離さない。視線が絡み合い、息が詰まる。
「社会人になったし。実家に甘えるのは……ね」
急な海斗の訪問で動揺していたのもあり、答える声が震えてしまう。
「それだけじゃないだろ。はーちゃん、俺から逃げてる」
心臓が、大きく跳ねた。海斗の言葉が、胸に突き刺さる。
逃げているかもしれない。でも、女性にモテる海斗を見続けているのも辛い。いつかは誰かと恋愛をし、恋人を家に連れてくる日もあるだろう。それを隣の家から見るのは、僕には耐えられない。
「逃げてなんかないよ。大人になるから自立しないとだろ?」
「嘘だ」
海斗が一歩近づいてきた。大きな身体が、僕を見下ろしている。圧倒的な存在感に、後ずさりしそうになる。壁に背中が当たり、逃げ場がなくなった。
「はーちゃんは俺を避けてる」
海斗の手が、壁に添えられた。僕の顔の横に手をつき、逃げられないように塞いでくる。海斗の匂いが、鼻腔を刺激してきて脳がクラクラした。
「海ちゃん……」
「なんで逃げるの? 俺、何かした?」
海斗の瞳が、僕を見つめている。困惑と、悲しみと、何か別の感情が混ざり合った色。僕は目を逸らして、答えを濁した。
「何もしてないよ」
「じゃあ、たまには連絡くれる? 会いに行っていい?」
海斗の声が、懇願するような響きを帯びていた。僕は笑顔を作って、微笑んだ。
「いつでもおいで。アパートの住所、送るから」
海斗の表情が、僅かに明るくなった。それでも、瞳の奥には不安の色が残っている。本当に連絡してもいいのか、本当に会いに行ってもいいのか、確かめるように僕を見つめていた。
「本当に?」
「うん。海ちゃんなら、いつでも歓迎だよ」
本音を言えば海斗に来てほしくなかった。海斗を忘れたくて一人暮らしをするのに、遊びに来られたら僕はいつまでたっても忘れられなくなる。
それでも、海斗を傷つけたくなくて僕は優しい言葉を口にしてしまう。
(僕は――弱いな)
「分かった。じゃあ、連絡するね」
海斗が嬉しそうに笑って部屋を出ていこうとする。その背中を見つめながら、胸が締め付けられた。
「海ちゃん」
声をかけると、海斗が振り返った。僕は笑顔を作って、言葉を続けた。
「ありがとう。心配してくれて」
海斗の表情が、僅かに歪んだ。それでも、いつもの優しい笑顔を浮かべて、頷いてくれた。
「はーちゃんが幸せならいい。新しい生活、頑張ってね」
「うん。海ちゃんも、高校生活楽しんでね」
「……ああ」
海斗が部屋を出ていった。階段を降りていく足音が遠ざかり、玄関のドアが閉まる音が聞こえた。窓から外を見ると、海斗が家に帰っていく後ろ姿が見えた。肩が落ちていて、歩く速度も遅い。
僕はカーテンを閉めて、床に座り込んだ。膝を抱えて、顔を埋める。涙が溢れそうになるのを、必死にこらえた。
(ごめん、海ちゃん――)
◇◇◇
――それから数ヶ月が過ぎた。
初夏の頃、海斗から連絡が来た。スマートフォンの画面に「海ちゃん」の名前が表示されて、心臓が大きく跳ねた。引っ越してから、海斗と連絡を取るのは初めてだ。
「もしもし」
電話に出ると、海斗の声が聞こえてきた。
『はーちゃん、久しぶり。元気にしてた?』
いつもの海斗の明るい声に胸が締め付けられた。
「うん。海ちゃんも元気そうだね」
「もうすぐ夏休みなんだけど、はーちゃんのアパートに遊びに行ってもいい?」
海斗の言葉に、息が詰まった。来てほしくない。会いたくない。せっかく距離を置いたのに、また近づいてしまう。
「えっと……どうかな」
言葉を濁していると、海斗が続けた。
「ダメ? いつでもおいでって言ってたけど」
「そうなんだけど、長期出張の予定が入ってて。ちょっと待って。スケジュール確認するから」
家を出てから三ヶ月。まだ僕は、海斗への想いが断ち切れてない。そんなときに会ったら、僕はきっと海斗に甘えてしまうだろう。
もっと好きになって、抜け出せなくなりそうだ。
「はーちゃん?」
「ごめん、海ちゃん。七月中旬から長期出張が入っちゃって、九月までアパートにはいないんだ」
嘘をついた。本当は出張なんてスケジュールはない。
毎日、アパートに帰ってくる――でも、海斗には会えない。
「じゃあ、夏休み中は無理なんだね」
海斗の声が、僅かに沈んでいた。
「ごめんね。また落ち着いたら、連絡するから」
「うん。仕事、頑張ってね」
海斗が優しく言ってくれた。電話が切れて、静かな部屋に一人残された。スマートフォンを握りしめたまま、ベッドに倒れ込んだ。
罪悪感が、胸を締め付けた。海斗に嘘をついた。海斗の期待を裏切ってしまった。楽しみにしていた海斗の気持ちを、僕は踏みにじった――。
就職先は、実家から電車で一時間ほどの場所にある中規模の出版社だった。
新しい環境は海斗への想いをきっと紛らわせてくれる。仕事で忙殺され、いつしか恋心が消えるはず。実家を出て一人暮らしを始めようと決めたのは、就職が決まってすぐのことだった。
「社会人になったし、一人暮らしをしようと思う」
夕食の席で、両親に告げた。父は驚いた顔をして、母は心配そうな表情を浮かべた。
「遥、急にどうしたの? 実家から通えば、お金もかからないのに」
母が尋ねてきた。母の言うとおり、電車で一時間程度であれば、通えない距離じゃない。でもここにいたら、僕はずっと海斗への想いを断ち切れない。
忘れるためには、距離を置かないと。社会人で家を出ていくのが、距離を置くのにお互いに傷つかない、もっともらしい理由になると思ったから。
「会社にもう少し近い場所に住みたい。それに、もう大人だから、一人で暮らしてみたい」
「そうだな。まずは一人で頑張ってみるといい」
父が頷くと、僕の気持ちを尊重してくれた。
母は心配そうな見つめていたが、反論してくることはなかった。
「ありがとう」
両親の理解を得て、僕は物件探しを始めた。会社の近くで、家賃が手頃で、一人暮らしに適した場所。不動産屋を何軒も回り、いくつも物件を見て回った。
最終的に決めたのは、会社から徒歩二十分ほどの場所にあるアパートだった。築年数は古いが、部屋はリノベーション済みで綺麗で、日当たりも良かった。
契約を済ませ、引っ越しの日を決めた。三月下旬、桜が咲き始めるころ。荷物をまとめて、新しい生活への準備を進めていった。
引っ越しの前日、海斗が僕の家を訪ねてきた。
インターホンが鳴って、モニターを見ると海斗が立っていた。驚いて扉を開けると、海斗が真剣な顔で僕を見つめていた。
「はーちゃん、話がある」
低い声で言われた。僕は頷き、海斗を部屋に招き入れた。ダンボールが積まれた部屋を見て、海斗の表情が曇っていく。
「本当に引っ越すの?」
海斗が尋ねてきた。僕は頷いた。
僕から海斗には、直接引っ越すとは報告してなかった。言うと引き止められそうな気がしたから。
もし引き止められたら、僕はきっと心が揺らいで一人暮らしをやめてしまうかもしれない。だから引っ越してから、スマホでメッセージを送るつもりでいた。
でも僕が言う前に、きっとおばさんから聞いたのだろう。
「うん。明日、引っ越し業者が来る」
「明日? なんで?」
海斗の声が、僅かに震えていた。深い黒瞳が、僕を捉えて離さない。視線が絡み合い、息が詰まる。
「社会人になったし。実家に甘えるのは……ね」
急な海斗の訪問で動揺していたのもあり、答える声が震えてしまう。
「それだけじゃないだろ。はーちゃん、俺から逃げてる」
心臓が、大きく跳ねた。海斗の言葉が、胸に突き刺さる。
逃げているかもしれない。でも、女性にモテる海斗を見続けているのも辛い。いつかは誰かと恋愛をし、恋人を家に連れてくる日もあるだろう。それを隣の家から見るのは、僕には耐えられない。
「逃げてなんかないよ。大人になるから自立しないとだろ?」
「嘘だ」
海斗が一歩近づいてきた。大きな身体が、僕を見下ろしている。圧倒的な存在感に、後ずさりしそうになる。壁に背中が当たり、逃げ場がなくなった。
「はーちゃんは俺を避けてる」
海斗の手が、壁に添えられた。僕の顔の横に手をつき、逃げられないように塞いでくる。海斗の匂いが、鼻腔を刺激してきて脳がクラクラした。
「海ちゃん……」
「なんで逃げるの? 俺、何かした?」
海斗の瞳が、僕を見つめている。困惑と、悲しみと、何か別の感情が混ざり合った色。僕は目を逸らして、答えを濁した。
「何もしてないよ」
「じゃあ、たまには連絡くれる? 会いに行っていい?」
海斗の声が、懇願するような響きを帯びていた。僕は笑顔を作って、微笑んだ。
「いつでもおいで。アパートの住所、送るから」
海斗の表情が、僅かに明るくなった。それでも、瞳の奥には不安の色が残っている。本当に連絡してもいいのか、本当に会いに行ってもいいのか、確かめるように僕を見つめていた。
「本当に?」
「うん。海ちゃんなら、いつでも歓迎だよ」
本音を言えば海斗に来てほしくなかった。海斗を忘れたくて一人暮らしをするのに、遊びに来られたら僕はいつまでたっても忘れられなくなる。
それでも、海斗を傷つけたくなくて僕は優しい言葉を口にしてしまう。
(僕は――弱いな)
「分かった。じゃあ、連絡するね」
海斗が嬉しそうに笑って部屋を出ていこうとする。その背中を見つめながら、胸が締め付けられた。
「海ちゃん」
声をかけると、海斗が振り返った。僕は笑顔を作って、言葉を続けた。
「ありがとう。心配してくれて」
海斗の表情が、僅かに歪んだ。それでも、いつもの優しい笑顔を浮かべて、頷いてくれた。
「はーちゃんが幸せならいい。新しい生活、頑張ってね」
「うん。海ちゃんも、高校生活楽しんでね」
「……ああ」
海斗が部屋を出ていった。階段を降りていく足音が遠ざかり、玄関のドアが閉まる音が聞こえた。窓から外を見ると、海斗が家に帰っていく後ろ姿が見えた。肩が落ちていて、歩く速度も遅い。
僕はカーテンを閉めて、床に座り込んだ。膝を抱えて、顔を埋める。涙が溢れそうになるのを、必死にこらえた。
(ごめん、海ちゃん――)
◇◇◇
――それから数ヶ月が過ぎた。
初夏の頃、海斗から連絡が来た。スマートフォンの画面に「海ちゃん」の名前が表示されて、心臓が大きく跳ねた。引っ越してから、海斗と連絡を取るのは初めてだ。
「もしもし」
電話に出ると、海斗の声が聞こえてきた。
『はーちゃん、久しぶり。元気にしてた?』
いつもの海斗の明るい声に胸が締め付けられた。
「うん。海ちゃんも元気そうだね」
「もうすぐ夏休みなんだけど、はーちゃんのアパートに遊びに行ってもいい?」
海斗の言葉に、息が詰まった。来てほしくない。会いたくない。せっかく距離を置いたのに、また近づいてしまう。
「えっと……どうかな」
言葉を濁していると、海斗が続けた。
「ダメ? いつでもおいでって言ってたけど」
「そうなんだけど、長期出張の予定が入ってて。ちょっと待って。スケジュール確認するから」
家を出てから三ヶ月。まだ僕は、海斗への想いが断ち切れてない。そんなときに会ったら、僕はきっと海斗に甘えてしまうだろう。
もっと好きになって、抜け出せなくなりそうだ。
「はーちゃん?」
「ごめん、海ちゃん。七月中旬から長期出張が入っちゃって、九月までアパートにはいないんだ」
嘘をついた。本当は出張なんてスケジュールはない。
毎日、アパートに帰ってくる――でも、海斗には会えない。
「じゃあ、夏休み中は無理なんだね」
海斗の声が、僅かに沈んでいた。
「ごめんね。また落ち着いたら、連絡するから」
「うん。仕事、頑張ってね」
海斗が優しく言ってくれた。電話が切れて、静かな部屋に一人残された。スマートフォンを握りしめたまま、ベッドに倒れ込んだ。
罪悪感が、胸を締め付けた。海斗に嘘をついた。海斗の期待を裏切ってしまった。楽しみにしていた海斗の気持ちを、僕は踏みにじった――。
142
あなたにおすすめの小説
陰キャな俺、人気者の幼馴染に溺愛されてます。
陽七 葵
BL
主人公である佐倉 晴翔(さくら はると)は、顔がコンプレックスで、何をやらせてもダメダメな高校二年生。前髪で顔を隠し、目立たず平穏な高校ライフを望んでいる。
しかし、そんな晴翔の平穏な生活を脅かすのはこの男。幼馴染の葉山 蓮(はやま れん)。
蓮は、イケメンな上に人当たりも良く、勉強、スポーツ何でも出来る学校一の人気者。蓮と一緒にいれば、自ずと目立つ。
だから、晴翔は学校では極力蓮に近付きたくないのだが、避けているはずの蓮が晴翔にベッタリ構ってくる。
そして、ひょんなことから『恋人のフリ』を始める二人。
そこから物語は始まるのだが——。
実はこの二人、最初から両想いだったのにそれを拗らせまくり。蓮に新たな恋敵も現れ、蓮の執着心は過剰なモノへと変わっていく。
素直になれない主人公と人気者な幼馴染の恋の物語。どうぞお楽しみ下さい♪
【完結・BL】俺をフッた初恋相手が、転勤して上司になったんだが?【先輩×後輩】
彩華
BL
『俺、そんな目でお前のこと見れない』
高校一年の冬。俺の初恋は、見事に玉砕した。
その後、俺は見事にDTのまま。あっという間に25になり。何の変化もないまま、ごくごくありふれたサラリーマンになった俺。
そんな俺の前に、運命の悪戯か。再び初恋相手は現れて────!?
付き合っているのに喧嘩ばかり。俺から別れを言わなければならないとさよならを告げたが実は想い合ってた話。
雨宮里玖
BL
サラリーマン×サラリーマン
《あらすじ》
恋人になってもうすぐ三年。でも二人の関係は既に破綻している。最近は喧嘩ばかりで恋人らしいこともしていない。お互いのためにもこの関係を終わらせなければならないと陸斗は大河に別れを告げる——。
如月大河(26)営業部。陸斗の恋人。
小林陸斗(26)総務部。大河の恋人。
春希(26)大河の大学友人。
新井(27)大河と陸斗の同僚。イケメン。
【完結】それ以上近づかないでください。
ぽぽ
BL
「誰がお前のことなんか好きになると思うの?」
地味で冴えない小鳥遊凪は、ずっと憧れていた蓮見馨に勢いで告白してしまう。
するとまさかのOK。夢みたいな日々が始まった……はずだった。
だけど、ある出来事をきっかけに二人の関係はあっけなく終わる。
過去を忘れるために転校した凪は、もう二度と馨と会うことはないと思っていた。
ところが、ひょんなことから再会してしまう。
しかも、久しぶりに会った馨はどこか様子が違っていた。
「今度は、もう離さないから」
「お願いだから、僕にもう近づかないで…」
孕めないオメガでもいいですか?
月夜野レオン
BL
病院で子供を孕めない体といきなり診断された俺は、どうして良いのか判らず大好きな幼馴染の前から消える選択をした。不完全なオメガはお前に相応しくないから……
オメガバース作品です。
愛しいアルファが擬態をやめたら。
フジミサヤ
BL
「樹を傷物にしたの俺だし。責任とらせて」
「その言い方ヤメロ」
黒川樹の幼馴染みである九條蓮は、『運命の番』に憧れるハイスペック完璧人間のアルファである。蓮の元恋人が原因の事故で、樹は蓮に項を噛まれてしまう。樹は「番になっていないので責任をとる必要はない」と告げるが蓮は納得しない。しかし、樹は蓮に伝えていない秘密を抱えていた。
◇同級生の幼馴染みがお互いの本性曝すまでの話です。小学生→中学生→高校生→大学生までサクサク進みます。ハッピーエンド。
◇オメガバースの設定を一応借りてますが、あまりそれっぽい描写はありません。ムーンライトノベルズにも投稿しています。
家を追い出されたのでツバメをやろうとしたら強面の乳兄弟に反対されて困っている
香歌奈
BL
ある日、突然、セレンは生まれ育った伯爵家を追い出された。
異母兄の婚約者に乱暴を働こうとした罪らしいが、全く身に覚えがない。なのに伯爵家当主となっている異母兄は家から締め出したばかりか、ヴァーレン伯爵家の籍まで抹消したと言う。
途方に暮れたセレンは、年の離れた乳兄弟ギーズを頼ることにした。ギーズは顔に大きな傷跡が残る強面の騎士。悪人からは恐れられ、女子供からは怯えられているという。でもセレンにとっては子守をしてくれた優しいお兄さん。ギーズの家に置いてもらう日々は昔のようで居心地がいい。とはいえ、いつまでも養ってもらうわけにはいかない。しかしお坊ちゃん育ちで手に職があるわけでもなく……。
「僕は女性ウケがいい。この顔を生かしてツバメをしようかな」「おい、待て。ツバメの意味がわかっているのか!」美貌の天然青年に振り回される強面騎士は、ついに実力行使に出る?!
借金のカタで二十歳上の実業家に嫁いだΩ。鳥かごで一年過ごすだけの契約だったのに、氷の帝王と呼ばれた彼に激しく愛され、唯一無二の番になる
水凪しおん
BL
名家の次男として生まれたΩ(オメガ)の青年、藍沢伊織。彼はある日突然、家の負債の肩代わりとして、二十歳も年上のα(アルファ)である実業家、久遠征四郎の屋敷へと送られる。事実上の政略結婚。しかし伊織を待ち受けていたのは、愛のない契約だった。
「一年間、俺の『鳥』としてこの屋敷で静かに暮らせ。そうすれば君の家族は救おう」
過去に愛する番を亡くし心を凍てつかせた「氷の帝王」こと征四郎。伊織はただ美しい置物として鳥かごの中で生きることを強いられる。しかしその瞳の奥に宿る深い孤独に触れるうち、伊織の心には反発とは違う感情が芽生え始める。
ひたむきな優しさは、氷の心を溶かす陽だまりとなるか。
孤独なαと健気なΩが、偽りの契約から真実の愛を見出すまでの、切なくも美しいシンデレラストーリー。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる