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第二章:夏休みの再会
突然の海斗の訪問
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「海ちゃん……なんで」
声が震えた。初恋であり、片想いの相手である海斗が立っていた。大きなリュックを背負い、Tシャツとジーンズという軽装で、汗ばんだ額を手の甲で拭っている。真夏の日差しを浴びてきたのだろう、頬が少し赤くなっていた。
「大学のオープンキャンパス行くのに、はーちゃんの部屋からだと近いから」
(連絡なかったのに……なんで)
海斗が真っ直ぐと僕を見つめて言ってくる。
「ちょっと待ってね」
僕は一度ドアを閉めると、ドアチェーンを外してから再びドアを開けた。
海斗がにっこりと嬉しそうに笑うと、靴を脱いで家の中に入っていく。
「連絡くれれば」
リビングに向かって歩くカイトの背中を見ながら、僕はようやく言葉を搾り出した。心臓が早鐘を打ち、手のひらが汗ばんでいく。
「連絡したら、逃げるだろ」
海斗がじろりと振り返った。深い黒瞳が、僕を真っ直ぐに捉えている。視線が絡み合い、僕は言葉を失った。
(確かに……)
喉が詰まり、何も言えなくなる。海斗の視線は鋭く、まるで僕の心の内を全て見透かしているようだった。
いや、きっとバレてるんだ。海斗から距離を置こうとしていることを。
去年、僕が長期の出張だと言って嘘をついて、海斗の訪問を断った。だから今年は、なんの連絡もなしに来たんだろう。
最後に会ったのは、僕が二十二歳の春だった。一年という時間は、海斗をさらに大人へと成長させていた。背がさらに伸びて、肩幅も広くなっている。
Tシャツから覗く腕は筋肉がついて太くなり、首筋には汗が光っている。無造作に掻き上げた栗茶色の髪が、落ちてきて色っぽさを醸し出す。
リビングに案内すると、海斗は荷物を床に置いてソファに腰を下ろした。
リュックからペットボトルを取り出し、喉を鳴らして水を飲んでいる。喉仏が上下に動き、その動きに目が釘付けになってしまう。慌てて視線を逸らすと、海斗の視線が僕を追いかけ、そしてふっと口元を緩めて笑っていた。
「で、オープンキャンパスっていつなの?」
僕が尋ねると、海斗はスマートフォンを取り出して画面を見つめながら、明日だと教えてくれた。
「そっか。わかった」
(明日なら――まあ、いっか)
今更、追い返すのは酷だろう。明日、カイトの家から行けない距離ではないけど、もう夕方だし、今から帰したら帰宅時間が遅くなってしまう。
一泊して、明日のオープンキャンパスが終わったら帰ってもらえばいい。
「はーちゃん、泊まっていい?」
「もちろん、いいよ」
僕が承諾すると海斗が嬉しそうに笑った。その笑顔を見て、胸が温かくなる。海斗の笑顔が好きだ。昔から、海斗が笑うと僕も嬉しくなった。
「いつ帰る? 明日の夕方とか?」
念のため確認すると、海斗は首を傾げた。
「他の大学のオープンキャンパスにもいく予定だから、夏休み中、ここで過ごそうと思ってる」
「――え?」
耳を疑った。
(夏休み中……いる?)
「夏休み中って……一ヶ月半くらいあるよね?」
「うん、八月の最終週には帰ろうと思ってる」
海斗があっさりと答えた。躊躇いもなく答える海斗の言葉に、僕の頭は真っ白になる。
(待って……それは困る)
海斗が手に持っているスマホの画面を見せると、毎週末にいろんなキャンパスの説明スケジュールが予定に入っている。
どのキャンパスもこのアパートから行くのが近い。
(ヒートは……先月終わりにきたから、海ちゃんがいる間はきっと大丈夫なはず)
三ヶ月に一回のペースで、乱れることなく来ている。
「塾の夏期講習とかあるんじゃないの?」
「塾には通ってない。勉強は自力でやってる」
「でも、受験生でしょ?」
「志望校は全部合格圏内。模試の成績も安定してるから、大丈夫」
海斗が自信たっぷりに答えた。昔から勉強ができて、努力家で、目標を決めたら必ず達成する海斗だから、塾に通ってないと言われてもわかる。
塾があるから帰りなさい、という僕の家を追い出す理由が消えた。
「勉強も、はーちゃんの家でするから」
海斗が付け加えた。僕は頭を抱えたくなった。一ヶ月半も海斗と一緒に暮らす。狭い部屋で、二人きりで、毎日顔を合わせる。距離を置こうと決めていたのに、こんなことになるなんて。
だからといって、一度承諾したものを断るわけにもいかない。
(去年、僕が断ったから――)
確実に夏休みの間、アパートで過ごせる日程を組んで、黙って来られてしまった。
もし僕が去年、断っていなかったら……こんなことにはならなかったかもしれないと思うと、背筋がゾッとした。
もしかしたら週末だけの滞在で、平日は家に帰ってくれていたかもしれない。
(どうしよう――)
同じ空間にいても、きちんと距離を保って生活しないといけない。
「一ヶ月半も滞在するなら、ルールを決めよう」
僕は気持ちを切り替えて、提案をした。
「まず、寝る場所なんだけど」
海斗が寝室の方を見た。僕は頷いて、考えていたことを口にした。
「ベッドは海ちゃんが使って。僕は客用の布団を床に敷いて、リビングで寝るから」
「ダメ」
即座に海斗が反対した。眉を寄せて、不機嫌そうな顔をしている。
「ベッドはもともとはーちゃんのなんだから、はーちゃんが寝て」
「でも、客人に床で寝てもらうわけにはいかないよ」
「俺は客人じゃない。幼馴染だろ」
海斗が真剣な顔で言った。
(床は硬いし……)
「でも……」
「はーちゃんが、布団で寝るなら俺も床で寝る」
「そんな――」
(困ったな)
話し合いの末、ベッドに僕が寝て、ベッドの横に布団を敷いて海斗が寝ることで落ち着いた。
本当は、別の部屋で寝たかったけど……それも海斗が譲らなかった。同じ布団じゃないだけ、マシと考えることにした。
「次に、家事の分担なんだけど」
「俺がやる」
海斗が即答した。僕は首を横に振った。
「それはダメ。一緒に暮らすんだから、分担しないと」
「俺、一日中家にいるんだから、家事くらいできるよ。はーちゃんは仕事で疲れてるんだし」
「でも……それなら、海ちゃんだって受験生だろ」
「料理も掃除も洗濯も、俺に任せて。はーちゃんは何もしなくていいから」
海斗が優しく言った。その優しさが、胸に染みる。海斗はいつも僕に優しい。
「それじゃあ、僕がだめになっちゃう」
海斗がいる間に甘えることを覚えてしまったら、帰ったあとが辛くなる。
「一ヶ月くらい、いいんじゃない? 普段、はーちゃんは頑張ってるんだから」
にっこりと微笑む海斗に負けて、僕は折れるしかなかった。いろいろ反対しても、きっと海斗は自分の意見を曲げない。
やると言ったら、やる男だから。
結果――ルール決めは、全て僕の生活が楽になることばかりになってしまった。海斗が家事を全部引き受けて、僕はただ仕事に行って帰ってくるだけ。海斗に甘えすぎている気がした。
「一ヶ月半、世話になるから」
海斗がリュックから財布を取り出した。中から封筒を取り出すと、テーブルに置いた。
「家賃と生活費。足りなかったら、明日おろしてくるから」
海斗が言った。僕は慌てて、お金を突き返した。
「そんなの受け取れないよ」
「受け取って。はーちゃんの部屋に泊まるんだから、当然だろ」
「海ちゃんが受験生だよ」
「関係ないよ。はーちゃんのお世話になるんだから」
海斗が真剣な顔で言った。僕の手を掴んで、封筒を握らせてきた。大きな手が、僕の手を包み込む。
「海ちゃん……」
「お願い、受け取って」
海斗が懇願するような声を出した。深い黒瞳が、僕を見つめている。
何度かの押し問答を繰り返した末、僕はお金を受け取った。中身を確認すると、十万円も入っていた。
「こんなに大金――」
「使ってよ、はーちゃん」
海斗が寂しそうに微笑んだ。
(使えないよ、海ちゃんの大切なお金なんだから)
声が震えた。初恋であり、片想いの相手である海斗が立っていた。大きなリュックを背負い、Tシャツとジーンズという軽装で、汗ばんだ額を手の甲で拭っている。真夏の日差しを浴びてきたのだろう、頬が少し赤くなっていた。
「大学のオープンキャンパス行くのに、はーちゃんの部屋からだと近いから」
(連絡なかったのに……なんで)
海斗が真っ直ぐと僕を見つめて言ってくる。
「ちょっと待ってね」
僕は一度ドアを閉めると、ドアチェーンを外してから再びドアを開けた。
海斗がにっこりと嬉しそうに笑うと、靴を脱いで家の中に入っていく。
「連絡くれれば」
リビングに向かって歩くカイトの背中を見ながら、僕はようやく言葉を搾り出した。心臓が早鐘を打ち、手のひらが汗ばんでいく。
「連絡したら、逃げるだろ」
海斗がじろりと振り返った。深い黒瞳が、僕を真っ直ぐに捉えている。視線が絡み合い、僕は言葉を失った。
(確かに……)
喉が詰まり、何も言えなくなる。海斗の視線は鋭く、まるで僕の心の内を全て見透かしているようだった。
いや、きっとバレてるんだ。海斗から距離を置こうとしていることを。
去年、僕が長期の出張だと言って嘘をついて、海斗の訪問を断った。だから今年は、なんの連絡もなしに来たんだろう。
最後に会ったのは、僕が二十二歳の春だった。一年という時間は、海斗をさらに大人へと成長させていた。背がさらに伸びて、肩幅も広くなっている。
Tシャツから覗く腕は筋肉がついて太くなり、首筋には汗が光っている。無造作に掻き上げた栗茶色の髪が、落ちてきて色っぽさを醸し出す。
リビングに案内すると、海斗は荷物を床に置いてソファに腰を下ろした。
リュックからペットボトルを取り出し、喉を鳴らして水を飲んでいる。喉仏が上下に動き、その動きに目が釘付けになってしまう。慌てて視線を逸らすと、海斗の視線が僕を追いかけ、そしてふっと口元を緩めて笑っていた。
「で、オープンキャンパスっていつなの?」
僕が尋ねると、海斗はスマートフォンを取り出して画面を見つめながら、明日だと教えてくれた。
「そっか。わかった」
(明日なら――まあ、いっか)
今更、追い返すのは酷だろう。明日、カイトの家から行けない距離ではないけど、もう夕方だし、今から帰したら帰宅時間が遅くなってしまう。
一泊して、明日のオープンキャンパスが終わったら帰ってもらえばいい。
「はーちゃん、泊まっていい?」
「もちろん、いいよ」
僕が承諾すると海斗が嬉しそうに笑った。その笑顔を見て、胸が温かくなる。海斗の笑顔が好きだ。昔から、海斗が笑うと僕も嬉しくなった。
「いつ帰る? 明日の夕方とか?」
念のため確認すると、海斗は首を傾げた。
「他の大学のオープンキャンパスにもいく予定だから、夏休み中、ここで過ごそうと思ってる」
「――え?」
耳を疑った。
(夏休み中……いる?)
「夏休み中って……一ヶ月半くらいあるよね?」
「うん、八月の最終週には帰ろうと思ってる」
海斗があっさりと答えた。躊躇いもなく答える海斗の言葉に、僕の頭は真っ白になる。
(待って……それは困る)
海斗が手に持っているスマホの画面を見せると、毎週末にいろんなキャンパスの説明スケジュールが予定に入っている。
どのキャンパスもこのアパートから行くのが近い。
(ヒートは……先月終わりにきたから、海ちゃんがいる間はきっと大丈夫なはず)
三ヶ月に一回のペースで、乱れることなく来ている。
「塾の夏期講習とかあるんじゃないの?」
「塾には通ってない。勉強は自力でやってる」
「でも、受験生でしょ?」
「志望校は全部合格圏内。模試の成績も安定してるから、大丈夫」
海斗が自信たっぷりに答えた。昔から勉強ができて、努力家で、目標を決めたら必ず達成する海斗だから、塾に通ってないと言われてもわかる。
塾があるから帰りなさい、という僕の家を追い出す理由が消えた。
「勉強も、はーちゃんの家でするから」
海斗が付け加えた。僕は頭を抱えたくなった。一ヶ月半も海斗と一緒に暮らす。狭い部屋で、二人きりで、毎日顔を合わせる。距離を置こうと決めていたのに、こんなことになるなんて。
だからといって、一度承諾したものを断るわけにもいかない。
(去年、僕が断ったから――)
確実に夏休みの間、アパートで過ごせる日程を組んで、黙って来られてしまった。
もし僕が去年、断っていなかったら……こんなことにはならなかったかもしれないと思うと、背筋がゾッとした。
もしかしたら週末だけの滞在で、平日は家に帰ってくれていたかもしれない。
(どうしよう――)
同じ空間にいても、きちんと距離を保って生活しないといけない。
「一ヶ月半も滞在するなら、ルールを決めよう」
僕は気持ちを切り替えて、提案をした。
「まず、寝る場所なんだけど」
海斗が寝室の方を見た。僕は頷いて、考えていたことを口にした。
「ベッドは海ちゃんが使って。僕は客用の布団を床に敷いて、リビングで寝るから」
「ダメ」
即座に海斗が反対した。眉を寄せて、不機嫌そうな顔をしている。
「ベッドはもともとはーちゃんのなんだから、はーちゃんが寝て」
「でも、客人に床で寝てもらうわけにはいかないよ」
「俺は客人じゃない。幼馴染だろ」
海斗が真剣な顔で言った。
(床は硬いし……)
「でも……」
「はーちゃんが、布団で寝るなら俺も床で寝る」
「そんな――」
(困ったな)
話し合いの末、ベッドに僕が寝て、ベッドの横に布団を敷いて海斗が寝ることで落ち着いた。
本当は、別の部屋で寝たかったけど……それも海斗が譲らなかった。同じ布団じゃないだけ、マシと考えることにした。
「次に、家事の分担なんだけど」
「俺がやる」
海斗が即答した。僕は首を横に振った。
「それはダメ。一緒に暮らすんだから、分担しないと」
「俺、一日中家にいるんだから、家事くらいできるよ。はーちゃんは仕事で疲れてるんだし」
「でも……それなら、海ちゃんだって受験生だろ」
「料理も掃除も洗濯も、俺に任せて。はーちゃんは何もしなくていいから」
海斗が優しく言った。その優しさが、胸に染みる。海斗はいつも僕に優しい。
「それじゃあ、僕がだめになっちゃう」
海斗がいる間に甘えることを覚えてしまったら、帰ったあとが辛くなる。
「一ヶ月くらい、いいんじゃない? 普段、はーちゃんは頑張ってるんだから」
にっこりと微笑む海斗に負けて、僕は折れるしかなかった。いろいろ反対しても、きっと海斗は自分の意見を曲げない。
やると言ったら、やる男だから。
結果――ルール決めは、全て僕の生活が楽になることばかりになってしまった。海斗が家事を全部引き受けて、僕はただ仕事に行って帰ってくるだけ。海斗に甘えすぎている気がした。
「一ヶ月半、世話になるから」
海斗がリュックから財布を取り出した。中から封筒を取り出すと、テーブルに置いた。
「家賃と生活費。足りなかったら、明日おろしてくるから」
海斗が言った。僕は慌てて、お金を突き返した。
「そんなの受け取れないよ」
「受け取って。はーちゃんの部屋に泊まるんだから、当然だろ」
「海ちゃんが受験生だよ」
「関係ないよ。はーちゃんのお世話になるんだから」
海斗が真剣な顔で言った。僕の手を掴んで、封筒を握らせてきた。大きな手が、僕の手を包み込む。
「海ちゃん……」
「お願い、受け取って」
海斗が懇願するような声を出した。深い黒瞳が、僕を見つめている。
何度かの押し問答を繰り返した末、僕はお金を受け取った。中身を確認すると、十万円も入っていた。
「こんなに大金――」
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