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第二章:夏休みの再会
近すぎる距離感
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夕方になり、夕食の準備を始めた。
キッチンに立って、冷蔵庫から食材を取り出す。今日は簡単に、野菜炒めと味噌汁を作ることにした。フライパンを火にかけて、油を引く。野菜を切る音が、静かなキッチンに響いた。
料理中、視線を感じる。
顔を上げると海斗がダイニングテーブルに座って、僕を見つめていた。頬杖をついて、じっと僕の手元を見ている。深い黒瞳が、僕の動きを一つ一つ追いかけてくる。
「海ちゃん、なに?」
僕が尋ねると、海斗は首を横に振った。
「はーちゃんが料理してるの、久しぶりだから、見ていたい」
海斗が柔らかく笑った。懐かしそうな、嬉しそうな笑顔。たまに両親たちの帰宅が遅いときに僕の料理を食べていたのを思いだす。あのときも、海斗はじっと僕の動きを目で追っていた。
「はーちゃん、料理上手くなったね」
海斗が言った。僕は苦笑して、答えた。
「一人暮らしで、自炊してるから」
「明日から、俺が作るから」
海斗がにっこりと微笑む。
「期待してる」
「任せて」
夕食ができあがり、テーブルに並べる。海斗が手伝ってくれて、お皿を運んでくれた。二人でテーブルを囲んで、向かい合って座る。
「いただきます」
二人で手を合わせて、食事を始めた。海斗が野菜炒めを口に運び、目を見開いた。
「美味しい。やっぱり、はーちゃんの料理は最高だな」
海斗が嬉しそうに笑った。箸を動かす速度が速くなり、どんどん食べていく。僕も釣られて笑顔になった。海斗が美味しそうに食べてくれると、作った甲斐があったと思えた。
食事が終わり、食器を洗う。海斗が手伝ってくれて、二人で片付けをした。
片付けが終わるとソファに座って、テレビをつける。ニュース番組が流れていて、政治家が何か話していた。内容は頭に入ってこなかった。隣に座る海斗の気配に、やたらと緊張してしまう。
ソファは二人掛けで、あまり広くない。海斗が座ると、肩が触れ合いそうなほど近くなった。距離が近くて海斗の体温が伝わってくる。
ドキドキが止まらなかった。
横顔を盗み見ると、海斗の整った顔立ちが目に入った。鼻筋が通っていて、唇の形も綺麗だ。Tシャツから覗く腕は筋肉がついていて、男性としての色気が滲み出ている。鼓動が鳴り響き、心臓が壊れてしまいそうだ。
海斗のスマートフォンが鳴る。
着信音が静かなリビングに響いて、海斗が画面を見た。僕も視界の端で、画面をちらりと見てしまった。女性の名前が表示されている。「優奈」という名前だった。
「ちょっと、電話出てくるね」
海斗が立ち上がって、ベランダへと向かった。ガラス戸を開けて外に出ていく。夏の夜の暑い空気が、部屋に流れ込んできた。
海斗がベランダで電話をしている後ろ姿が見えた。
背中を向けて、スマートフォンに向かって話している。声は聞こえないが、時々笑っているのが分かった。彼女だろうか。それとも、ただの友達だろうか。
肩の力が抜けた。
海斗がいないだけで、緊張が解けていく。深く息を吐いて、ソファに身体を沈めた。ホッと一息つける。海斗がいるとつい緊張してしまう。たった一年会っていなかっただけなのに、一気に大人びて、身体が反応してしまう。
(この状態が一ヶ月半かあ)
耐えられるだろうか。
十分もしないうちに、海斗が戻ってきた。
ガラス戸を開けて、部屋に戻ってくる。外の暑さで、少し汗をかいていた。額に汗が滲んでいて、首筋にも汗の粒が光っている。Tシャツが肌に張り付いて、身体の線が浮き上がっていた。
色っぽく見えた。
汗をかいた海斗の姿が、妙に艶めかしい。濡れた髪が額に張り付いていて、汗が頬を伝って流れ落ちていく。
「外、暑かったでしょう。お風呂入っておいで」
僕が声をかけると、海斗は頷いた。
「そうする。ありがとう」
海斗がリュックからボクサーパンツを取り出して、洗面所へと向かっていった。ドアが閉まる音が聞こえて、しばらくしてシャワーの音が響いてきた。
海斗がシャワーを浴びている。石鹸で身体を洗っているのだろうか。髪を洗っているのだろうか。想像すると鼓動が速くなった。
海斗の裸を想像してしまう。鍛えられた身体。広い肩幅。引き締まった腹筋。
(ダメだ、何を考えてるんだ)
顔を両手で覆った。こんなことを考えてはいけない。
(好き――)
心の奥底から、想いが溢れてくる。
しばらくして、洗面所のドアが開く音がした。足音が近づいてきて、リビングに海斗が入ってきた。
タオル一枚を腰に巻いただけの姿だった。
(なんでその格好?)
上半身は裸で、濡れた髪から水滴が滴っている。鍛えられた胸板が露わになっていて、腹筋が綺麗に割れていた。
肩から腕にかけて、筋肉の盛り上がりが見える。水滴が首筋を伝って、胸板を滑り落ちていく。
――格好よかった。
ドキドキが止まらなくて、視線を逸らした。顔が熱くなり、頬が赤く染まっていくのが分かった。心臓が暴れるように跳ねて、呼吸が乱れる。
「着替え、忘れた」
海斗が苦笑しながら言った。リュックから服を取り出して、また洗面所に戻っていく。その背中を見送りながら、僕は大きく息を吐いた。
(なんで無駄に格好いいの?)
僕は火照る身体を、鎮めようと深呼吸を繰り返した。
キッチンに立って、冷蔵庫から食材を取り出す。今日は簡単に、野菜炒めと味噌汁を作ることにした。フライパンを火にかけて、油を引く。野菜を切る音が、静かなキッチンに響いた。
料理中、視線を感じる。
顔を上げると海斗がダイニングテーブルに座って、僕を見つめていた。頬杖をついて、じっと僕の手元を見ている。深い黒瞳が、僕の動きを一つ一つ追いかけてくる。
「海ちゃん、なに?」
僕が尋ねると、海斗は首を横に振った。
「はーちゃんが料理してるの、久しぶりだから、見ていたい」
海斗が柔らかく笑った。懐かしそうな、嬉しそうな笑顔。たまに両親たちの帰宅が遅いときに僕の料理を食べていたのを思いだす。あのときも、海斗はじっと僕の動きを目で追っていた。
「はーちゃん、料理上手くなったね」
海斗が言った。僕は苦笑して、答えた。
「一人暮らしで、自炊してるから」
「明日から、俺が作るから」
海斗がにっこりと微笑む。
「期待してる」
「任せて」
夕食ができあがり、テーブルに並べる。海斗が手伝ってくれて、お皿を運んでくれた。二人でテーブルを囲んで、向かい合って座る。
「いただきます」
二人で手を合わせて、食事を始めた。海斗が野菜炒めを口に運び、目を見開いた。
「美味しい。やっぱり、はーちゃんの料理は最高だな」
海斗が嬉しそうに笑った。箸を動かす速度が速くなり、どんどん食べていく。僕も釣られて笑顔になった。海斗が美味しそうに食べてくれると、作った甲斐があったと思えた。
食事が終わり、食器を洗う。海斗が手伝ってくれて、二人で片付けをした。
片付けが終わるとソファに座って、テレビをつける。ニュース番組が流れていて、政治家が何か話していた。内容は頭に入ってこなかった。隣に座る海斗の気配に、やたらと緊張してしまう。
ソファは二人掛けで、あまり広くない。海斗が座ると、肩が触れ合いそうなほど近くなった。距離が近くて海斗の体温が伝わってくる。
ドキドキが止まらなかった。
横顔を盗み見ると、海斗の整った顔立ちが目に入った。鼻筋が通っていて、唇の形も綺麗だ。Tシャツから覗く腕は筋肉がついていて、男性としての色気が滲み出ている。鼓動が鳴り響き、心臓が壊れてしまいそうだ。
海斗のスマートフォンが鳴る。
着信音が静かなリビングに響いて、海斗が画面を見た。僕も視界の端で、画面をちらりと見てしまった。女性の名前が表示されている。「優奈」という名前だった。
「ちょっと、電話出てくるね」
海斗が立ち上がって、ベランダへと向かった。ガラス戸を開けて外に出ていく。夏の夜の暑い空気が、部屋に流れ込んできた。
海斗がベランダで電話をしている後ろ姿が見えた。
背中を向けて、スマートフォンに向かって話している。声は聞こえないが、時々笑っているのが分かった。彼女だろうか。それとも、ただの友達だろうか。
肩の力が抜けた。
海斗がいないだけで、緊張が解けていく。深く息を吐いて、ソファに身体を沈めた。ホッと一息つける。海斗がいるとつい緊張してしまう。たった一年会っていなかっただけなのに、一気に大人びて、身体が反応してしまう。
(この状態が一ヶ月半かあ)
耐えられるだろうか。
十分もしないうちに、海斗が戻ってきた。
ガラス戸を開けて、部屋に戻ってくる。外の暑さで、少し汗をかいていた。額に汗が滲んでいて、首筋にも汗の粒が光っている。Tシャツが肌に張り付いて、身体の線が浮き上がっていた。
色っぽく見えた。
汗をかいた海斗の姿が、妙に艶めかしい。濡れた髪が額に張り付いていて、汗が頬を伝って流れ落ちていく。
「外、暑かったでしょう。お風呂入っておいで」
僕が声をかけると、海斗は頷いた。
「そうする。ありがとう」
海斗がリュックからボクサーパンツを取り出して、洗面所へと向かっていった。ドアが閉まる音が聞こえて、しばらくしてシャワーの音が響いてきた。
海斗がシャワーを浴びている。石鹸で身体を洗っているのだろうか。髪を洗っているのだろうか。想像すると鼓動が速くなった。
海斗の裸を想像してしまう。鍛えられた身体。広い肩幅。引き締まった腹筋。
(ダメだ、何を考えてるんだ)
顔を両手で覆った。こんなことを考えてはいけない。
(好き――)
心の奥底から、想いが溢れてくる。
しばらくして、洗面所のドアが開く音がした。足音が近づいてきて、リビングに海斗が入ってきた。
タオル一枚を腰に巻いただけの姿だった。
(なんでその格好?)
上半身は裸で、濡れた髪から水滴が滴っている。鍛えられた胸板が露わになっていて、腹筋が綺麗に割れていた。
肩から腕にかけて、筋肉の盛り上がりが見える。水滴が首筋を伝って、胸板を滑り落ちていく。
――格好よかった。
ドキドキが止まらなくて、視線を逸らした。顔が熱くなり、頬が赤く染まっていくのが分かった。心臓が暴れるように跳ねて、呼吸が乱れる。
「着替え、忘れた」
海斗が苦笑しながら言った。リュックから服を取り出して、また洗面所に戻っていく。その背中を見送りながら、僕は大きく息を吐いた。
(なんで無駄に格好いいの?)
僕は火照る身体を、鎮めようと深呼吸を繰り返した。
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