巨大昆虫観察

ごむらば

文字の大きさ
22 / 29
第3章 巨大昆虫の生態調査

#7 サナギの解剖

しおりを挟む
一連の撮影を見ていて、怖くなったのは和佳菜。
幼虫から少しサナギがはみ出して動かなくなった状態に戻された和佳菜も解剖のため、金属トレーに載せられ撮影が始まる。

莉菜と美菜の幼虫の死骸を解剖している間に、和佳菜は回復していたが莉菜と美菜の解剖シーンを見て青ざめていた。
白いラバーマスクを被る前の和佳菜の目はすでに潤んでいた。
それを隠すように頭を左右に振ってからマスクを被って、サナギの内臓器官の着ぐるみを着る。

サナギの内臓器官の着ぐるみは身動きが取れなくなるので、スタッフにサナギの着ぐるみを着せてもらう。
これですでに内臓器官の着ぐるみとサナギの着ぐるみを重ね着し、しかも手足が使えない。

そんな和佳菜をさらに幼虫の着ぐるみへと詰める。
幼虫の着ぐるみの背中は少し開いてサナギが見えるのだが脱げない。

そんな状態で死骸となったサナギ役の和佳菜が解剖される。
当然のようにサナギの中には緑色のローションが注入される。
しかも、幼虫の時とは比にならない程大量に。

いよいよ、準備が整い撮影が開始。
解剖着に着替えた研究所職員たちが入ってきた。

これから解剖が始まろうとした時、死骸役の和佳菜が暴れ出した。
研究所職員役の人たちも驚いて撮影が一旦止まる。
原因は緑色のローションの過剰な注入。
それにより和佳菜は呼吸できなくなり、苦しさに耐えられずに暴れたのだった。

着ぐるみを今更脱がせる訳にもいかず、ローションを抜く訳にもいかず、和佳菜の体を縦て呼吸を確保した後、呼吸用の細いチューブを咥えてもらい撮影が再開した。

幼虫の着ぐるみが切られて、背中が大きく開くと、サナギが出てきたが幼虫の様な体液は出てこない。
それはサナギへの変体前だったから。

だが、サナギにメスを入れると大量の緑色の体液が溢れ出す。
それはみるみる金属トレーを満たし、溢れてもなおも出続けて床を体液で汚してようやく収まった。

研究所職員によりサナギから引き出された内臓器官は幼虫の時よりもさらに複雑でグロテスクさが増していた。

そんなサナギの解剖検体も真空パックされるのだろうかと見つめる中、大きなビンが出てきた。

標本をホルマリン漬けにするようなビンにはすでに黄色がかった液で満たされている。
そこへ緑色の体液まみれのサナギの内臓器官を持ち上げて研究所職員2人がかりで入れる。

大きさピッタリに作られたビンの中で、サナギの内臓器官の着ぐるみを着た和佳菜は動かない、いや動けずにいた。

持ち上げられビンへと移される際、研究所職員役の人から撮影がまだ続くことを小声で伝えられていたから。
幸いビンの中で全身を液体に浸けられても、和佳菜は呼吸用のチューブを咥えていた為、暴れる事はなかったがメンバーはその事を知らない。
静かにビンの中に浮かぶ和佳菜を見て、気絶したのではと心配を始めるメンバー。

そこへ研究所所長がやって来た。
そして、満足そうに標本を眺める。
そこからが長い、職員たちにいろいろ解剖の状況を聞き質問した上で指示を与えている。
挙句の果てには、標本に布を掛けて職員たちは和佳菜を何処かへ運んで行ってしまった。

それでも所長の長ゼリフは続く。
メンバーは和佳菜の事が心配になり苛立ちを隠せずにいるが、撮影中のためその場を離れることもできない。
所長の長い長いセリフを遮るように1人の女性職員が白衣姿で現れた。
女性が所長に耳打ちすると、「そうか、分かった!」そう言うと所長がその場を去りカットの声。

和佳菜を心配し走り出すメンバーの前に先ほど現れた女性職員が立ち塞がる。

その女性職員の顔を見て、メンバーは泣き出し女性職員に抱きつく。
そこにいたのは白衣の下に、白いラバースーツを着た和佳菜だった。
これはメンバーに対するプチドッキリだった。


こうして大変だった撮影の初日が終わった。
そして、このメンバーが和佳菜を心配して苛立ちを露わにし、和佳菜の無事が分かった時の喜びようもしっかりとメイキング映像に収められていた。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...

MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。 ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。 さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか? そのほかに外伝も綴りました。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

ママと中学生の僕

キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。

クラスメイトの美少女と無人島に流された件

桜井正宗@オートスキル第1巻発売中
青春
 修学旅行で離島へ向かう最中――悪天候に見舞われ、台風が直撃。船が沈没した。  高校二年の早坂 啓(はやさか てつ)は、気づくと砂浜で寝ていた。周囲を見渡すとクラスメイトで美少女の天音 愛(あまね まな)が隣に倒れていた。  どうやら、漂流して流されていたようだった。  帰ろうにも島は『無人島』。  しばらくは島で生きていくしかなくなった。天音と共に無人島サバイバルをしていくのだが……クラスの女子が次々に見つかり、やがてハーレムに。  男一人と女子十五人で……取り合いに発展!?

同じアパートに住む年上未亡人美女は甘すぎる。

ピコサイクス
青春
大学生の翔太は、一人暮らしを始めたばかり。 真下の階に住むのは、落ち着いた色気と優しさを併せ持つ大人の女性・水無瀬紗夜。 引っ越しの挨拶で出会った瞬間、翔太は心を奪われてしまう。 偶然にもアルバイト先のスーパーで再会した彼女は、翔太をすぐに採用し、温かく仕事を教えてくれる存在だった。 ある日の仕事帰り、ふたりで過ごす時間が増えていき――そして気づけば紗夜の部屋でご飯をご馳走になるほど親密に。 優しくて穏やかで――その色気に触れるたび、翔太の心は揺れていく。 大人の女性と大学生、甘くちょっぴり刺激的な同居生活(?)がはじまる。

意味が分かると怖い話(解説付き)

彦彦炎
ホラー
一見普通のよくある話ですが、矛盾に気づけばゾッとするはずです 読みながら話に潜む違和感を探してみてください 最後に解説も載せていますので、是非読んでみてください 実話も混ざっております

百合ランジェリーカフェにようこそ!

楠富 つかさ
青春
 主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?  ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!! ※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。 表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。

還暦の性 若い彼との恋愛模様

MisakiNonagase
恋愛
還暦を迎えた和子。保持する資格の更新講習で二十代後半の青年、健太に出会った。何気なくてLINE交換してメッセージをやりとりするうちに、胸が高鳴りはじめ、長年忘れていた恋心に花が咲く。 そんな還暦女性と二十代の青年の恋模様。 その後、結婚、そして永遠の別れまでを描いたストーリーです。 全7話

処理中です...