50 / 60
第五十話 脱出大作戦
しおりを挟む
「ぐぉぉぉぉ……すぴー……すぴー……」
「……見張りは一人だけだね。しかも、のんきに兜を外して、居眠りしてるし……うん、今ならうまくいくかも……」
夜の食事が運ばれてからしばらく経った頃、周りが寝静まったタイミングであたしはとある行動を始めた。
ここでアラン様の助けを待つのも手だけど、アラン様が本当にあたしを見捨てた可能性もゼロじゃないし、シロちゃんが助けを呼べない可能性もゼロじゃない。
だから、余計なことかもしれないし、作戦自体も急いで考えたものだから、行き当たりばったりになるのは予想できるけど……誰かに頼るだけじゃなくて、自分の力でここを抜け出すために、行動を起こそうと思ったの。
この首輪のせいで、脱出するのはそもそも無理かもしれないけど、逆に首輪があるからと油断してるかもしれない。あたしが我慢さえできれば、きっと可能性はあるよね!
「アラン様、悠、芽衣……あたしに勇気を分けて……!」
大切な人と、置いてきてしまった家族の顔を思いながら、炎の魔法を使う。すると、檻の中に小さめの爆発音が響き渡った。
「な、なんだ今の音は!?」
「いやぁぁぁぁ! 助けてぇぇぇぇ!!」
惨劇があった時とは別の、大きな檻に閉じ込められている人達の悲鳴が、こっちにまで聞こえてくる。
驚かせてごめんなさい。でも、これもここを脱出するためなの! 必ずあなた達も家に帰れるようにするから、今だけは我慢して!
「ふがっ!? ななな、なんだ今の音は!?」
見事な鼻提灯を作って寝ていても、さすがに起きるみたいだね。これで起きなかったらどうしようかと思ったけど、杞憂に過ぎなかったね。
「この檻から聞こえたような……おい、なにをしている!」
「う、うぅ……」
あたしは、ちょっとわざとらしいうめき声をあげながら、うつ伏せに倒れこむ。
今の爆発音で、あたしがなにか怪我をしたんじゃないかと、彼に思わせるための演技だ。
「い、痛い……」
「おい、しっかりしろ! ど、どうしよう……貴重なサンプルを怪我させたってバレたら、スィヤンフィ様に叱られる! この前もミスして減給されたのに……これじゃあ、彼女へのプロポーズのための指輪が、また遠のいちまう!」
……そ、そんな重要な話を聞かせないでよ……声も震えてるし……なんだか申し訳なってきちゃうよ……。
でもこれも、ここを脱出するためには仕方がないことだ。それに、ちゃんと見張りをしてれば済むことだし……うん、そう思うことにしよう。
「とにかく、報告しないと……でも、なんて言えばいいんだ……!」
薄目で見張りのことをチラチラ見て、あたしに背を向けたタイミングを見計らって、落ちていた石で彼の頭を叩いた。
「ふげぇ!?」
「ご、ごめんなさい! ごめんなさい!」
自分が非力なのはよくわかってる。だから、確実に気絶するように何度も叩いているうちに、彼はその場に倒れこんだ。
「ちょ、ちょっとやりすぎちゃったかな……でも、背に腹は代えられないよね」
倒れている彼の頭に積み上がったタンコブタワーを見ると、さすがに申し訳ないなぁ……って、哀れんでる場合じゃない。早く作戦を次の段階に移さないと。
「甲冑の着かたって、これで合ってるのかな……」
気絶した見張りの甲冑を身にまとい、彼がさっきまでいたテーブルの上に置かれていた鉄仮面を被る。
甲冑なんて着たことないから、かなり適当なんだけど……ここは薄暗いから、多少の時間は稼げる……と思う。
「思ったより、甲冑って重くて動きにくいのね……なんか湿ってるし……と、とにかく行かないと……」
早く出発しないといけないんだけど、その前にやることがある。それは、同じ様に閉じ込められている人達と話すことだ。
「みなさま、ご安心ください! 今のはワタクシが囮で使った魔法です! 害は無いのでご安心ください!」
「そ、そうなのか?」
「はい。ワタクシが補償いたします。そして、これからワタクシは何とか脱出し、外に助けを求めに行きます。きっと皆様を救助に参りますので、お静かに待ってていてください。それと、ワタクシのことは他言しないでくださいね」
なるべく静かにの部分を強調したおかげで、檻の中の人達は、黙ったまま首を縦に振った。
よし、このまま変装して逃げられればいいけど、もちろんそんなうまくいくわけもなく――階段を上がっている途中で、別の見張りに鉢合わせてしまった。
「おつかれさん。なんか音が聞こえた気がしたんだが、なにかあったか?」
「た、大したことは無かったよ。でも、一応報告に行こうと思ってさ」
「そうか、何事も無ければいいんだ……ん? なんかお前、声が変じゃないか?」
し、しまった! あたしのちょっと子供っぽい声だと、成人男性の声をやるのは無理があるよね! 完全に失念してた!
「ちょ、ちょっと風邪引いちまってよ。ごほんごほん!! はーくしょん!」
「んだよ風邪かよ。見張りしながら寝てるからそうなるんだよ。ひょっとしてあれか、同棲してる彼女とラブラブで寝れねえってか!」
「あ、あはは……」
「羨ましい限りだぜ! 俺にも彼女欲しいわぁ……まあいいや。俺は持ち場に戻るから、お前もさっさと報告しろよ」
「りょうか~い」
檻の人達の時みたいに、なるべく説得力があるように、社交界での喋り方をしたり、別の場所では普通に喋ってたら、ちょっぴり疲れちゃった。
でも休んではいられない。バレないうちに、ここから脱出しないと!
出口はどこなんだろう……とりあえず、地下なのは確かだから、上に向かっていけばよさそうだね。
「ふぅ……ぜぇ……はふぅ」
たたでさえ体力が無いのに、甲冑なんて着て、極めつけは鉄仮面のせいで視界も悪いし呼吸もしにくい。少し階段を上っただけで、もうバテバテだ。
「でも、もう少しで……あ、あれ?」
ようやく階段を上りきったが、何故か途中でシャッターのようなもので塞がれ、進むことは出来なくなっていた。
これじゃあ、ここから逃げるのは無理だね……それなら、あたしが最初に来た時につかった転送魔法を使えれば!
「確か、実験室の前の廊下だったよね」
疲労とムチの傷で痛む体でも、必死に一歩ずつ階段を降りていく。
はっきり言って、凄くきつい。体中が痛みで悲鳴を上げているのがわかるし、もし捕まったらって思うと、頭がおかしくなりそうだ。
でも……諦めるわけにはいかない! 逃げられる可能性が少しでも上がるなら、あたしは行動する!
「着いた……でも、なにもない……」
ようやく研究室の部屋の前に到着したけど、そこには何もなかった。これでは、転移魔法を使って帰ることはできない。
「他になにか……もしかしたら、この部屋に何か手掛かりがあるかも?」
あたしの目の前には、きっと手がかりがある。ここに手がかりがある保証は無いけど、ここでジッとしていても仕方がない。
「一応誰もいないか確認してっと……大丈夫そうかな」
念の為、静かに扉を開けて中を確認してみたけど、人影は特に無さそうだ。
……やっぱりここに入ると、動植物のつらい気持ちが伝わってくる……必ず助けてあげるから、もうちょっとだけ待ってね!
「カプセルの他に何かないかな……」
手当たり次第に部屋の中を探してみたけど、これといった手がかりは見つけられなかった。
完全に無駄足だったね……元々ボロボロの体のところに、みんなのつらい気持ちが体調不良という形に変化して襲ってくるせいで、歩くだけでもしんどくなってる状態で、余計な体力を使うのは痛すぎる。
「で、でも諦めないんだから……他の部屋に、何か手掛かりが……」
「はたして、そのようなものがあるでしょうか?」
突然背後から聞こえてきた聞き覚えのある声に、思わず汗が流れ落ちてくる。
なぜなら、そこにいたのは……スィヤンフィとエリーザだった。
「……見張りは一人だけだね。しかも、のんきに兜を外して、居眠りしてるし……うん、今ならうまくいくかも……」
夜の食事が運ばれてからしばらく経った頃、周りが寝静まったタイミングであたしはとある行動を始めた。
ここでアラン様の助けを待つのも手だけど、アラン様が本当にあたしを見捨てた可能性もゼロじゃないし、シロちゃんが助けを呼べない可能性もゼロじゃない。
だから、余計なことかもしれないし、作戦自体も急いで考えたものだから、行き当たりばったりになるのは予想できるけど……誰かに頼るだけじゃなくて、自分の力でここを抜け出すために、行動を起こそうと思ったの。
この首輪のせいで、脱出するのはそもそも無理かもしれないけど、逆に首輪があるからと油断してるかもしれない。あたしが我慢さえできれば、きっと可能性はあるよね!
「アラン様、悠、芽衣……あたしに勇気を分けて……!」
大切な人と、置いてきてしまった家族の顔を思いながら、炎の魔法を使う。すると、檻の中に小さめの爆発音が響き渡った。
「な、なんだ今の音は!?」
「いやぁぁぁぁ! 助けてぇぇぇぇ!!」
惨劇があった時とは別の、大きな檻に閉じ込められている人達の悲鳴が、こっちにまで聞こえてくる。
驚かせてごめんなさい。でも、これもここを脱出するためなの! 必ずあなた達も家に帰れるようにするから、今だけは我慢して!
「ふがっ!? ななな、なんだ今の音は!?」
見事な鼻提灯を作って寝ていても、さすがに起きるみたいだね。これで起きなかったらどうしようかと思ったけど、杞憂に過ぎなかったね。
「この檻から聞こえたような……おい、なにをしている!」
「う、うぅ……」
あたしは、ちょっとわざとらしいうめき声をあげながら、うつ伏せに倒れこむ。
今の爆発音で、あたしがなにか怪我をしたんじゃないかと、彼に思わせるための演技だ。
「い、痛い……」
「おい、しっかりしろ! ど、どうしよう……貴重なサンプルを怪我させたってバレたら、スィヤンフィ様に叱られる! この前もミスして減給されたのに……これじゃあ、彼女へのプロポーズのための指輪が、また遠のいちまう!」
……そ、そんな重要な話を聞かせないでよ……声も震えてるし……なんだか申し訳なってきちゃうよ……。
でもこれも、ここを脱出するためには仕方がないことだ。それに、ちゃんと見張りをしてれば済むことだし……うん、そう思うことにしよう。
「とにかく、報告しないと……でも、なんて言えばいいんだ……!」
薄目で見張りのことをチラチラ見て、あたしに背を向けたタイミングを見計らって、落ちていた石で彼の頭を叩いた。
「ふげぇ!?」
「ご、ごめんなさい! ごめんなさい!」
自分が非力なのはよくわかってる。だから、確実に気絶するように何度も叩いているうちに、彼はその場に倒れこんだ。
「ちょ、ちょっとやりすぎちゃったかな……でも、背に腹は代えられないよね」
倒れている彼の頭に積み上がったタンコブタワーを見ると、さすがに申し訳ないなぁ……って、哀れんでる場合じゃない。早く作戦を次の段階に移さないと。
「甲冑の着かたって、これで合ってるのかな……」
気絶した見張りの甲冑を身にまとい、彼がさっきまでいたテーブルの上に置かれていた鉄仮面を被る。
甲冑なんて着たことないから、かなり適当なんだけど……ここは薄暗いから、多少の時間は稼げる……と思う。
「思ったより、甲冑って重くて動きにくいのね……なんか湿ってるし……と、とにかく行かないと……」
早く出発しないといけないんだけど、その前にやることがある。それは、同じ様に閉じ込められている人達と話すことだ。
「みなさま、ご安心ください! 今のはワタクシが囮で使った魔法です! 害は無いのでご安心ください!」
「そ、そうなのか?」
「はい。ワタクシが補償いたします。そして、これからワタクシは何とか脱出し、外に助けを求めに行きます。きっと皆様を救助に参りますので、お静かに待ってていてください。それと、ワタクシのことは他言しないでくださいね」
なるべく静かにの部分を強調したおかげで、檻の中の人達は、黙ったまま首を縦に振った。
よし、このまま変装して逃げられればいいけど、もちろんそんなうまくいくわけもなく――階段を上がっている途中で、別の見張りに鉢合わせてしまった。
「おつかれさん。なんか音が聞こえた気がしたんだが、なにかあったか?」
「た、大したことは無かったよ。でも、一応報告に行こうと思ってさ」
「そうか、何事も無ければいいんだ……ん? なんかお前、声が変じゃないか?」
し、しまった! あたしのちょっと子供っぽい声だと、成人男性の声をやるのは無理があるよね! 完全に失念してた!
「ちょ、ちょっと風邪引いちまってよ。ごほんごほん!! はーくしょん!」
「んだよ風邪かよ。見張りしながら寝てるからそうなるんだよ。ひょっとしてあれか、同棲してる彼女とラブラブで寝れねえってか!」
「あ、あはは……」
「羨ましい限りだぜ! 俺にも彼女欲しいわぁ……まあいいや。俺は持ち場に戻るから、お前もさっさと報告しろよ」
「りょうか~い」
檻の人達の時みたいに、なるべく説得力があるように、社交界での喋り方をしたり、別の場所では普通に喋ってたら、ちょっぴり疲れちゃった。
でも休んではいられない。バレないうちに、ここから脱出しないと!
出口はどこなんだろう……とりあえず、地下なのは確かだから、上に向かっていけばよさそうだね。
「ふぅ……ぜぇ……はふぅ」
たたでさえ体力が無いのに、甲冑なんて着て、極めつけは鉄仮面のせいで視界も悪いし呼吸もしにくい。少し階段を上っただけで、もうバテバテだ。
「でも、もう少しで……あ、あれ?」
ようやく階段を上りきったが、何故か途中でシャッターのようなもので塞がれ、進むことは出来なくなっていた。
これじゃあ、ここから逃げるのは無理だね……それなら、あたしが最初に来た時につかった転送魔法を使えれば!
「確か、実験室の前の廊下だったよね」
疲労とムチの傷で痛む体でも、必死に一歩ずつ階段を降りていく。
はっきり言って、凄くきつい。体中が痛みで悲鳴を上げているのがわかるし、もし捕まったらって思うと、頭がおかしくなりそうだ。
でも……諦めるわけにはいかない! 逃げられる可能性が少しでも上がるなら、あたしは行動する!
「着いた……でも、なにもない……」
ようやく研究室の部屋の前に到着したけど、そこには何もなかった。これでは、転移魔法を使って帰ることはできない。
「他になにか……もしかしたら、この部屋に何か手掛かりがあるかも?」
あたしの目の前には、きっと手がかりがある。ここに手がかりがある保証は無いけど、ここでジッとしていても仕方がない。
「一応誰もいないか確認してっと……大丈夫そうかな」
念の為、静かに扉を開けて中を確認してみたけど、人影は特に無さそうだ。
……やっぱりここに入ると、動植物のつらい気持ちが伝わってくる……必ず助けてあげるから、もうちょっとだけ待ってね!
「カプセルの他に何かないかな……」
手当たり次第に部屋の中を探してみたけど、これといった手がかりは見つけられなかった。
完全に無駄足だったね……元々ボロボロの体のところに、みんなのつらい気持ちが体調不良という形に変化して襲ってくるせいで、歩くだけでもしんどくなってる状態で、余計な体力を使うのは痛すぎる。
「で、でも諦めないんだから……他の部屋に、何か手掛かりが……」
「はたして、そのようなものがあるでしょうか?」
突然背後から聞こえてきた聞き覚えのある声に、思わず汗が流れ落ちてくる。
なぜなら、そこにいたのは……スィヤンフィとエリーザだった。
45
あなたにおすすめの小説
処刑前夜に逃亡した悪役令嬢、五年後に氷の公爵様に捕まる〜冷徹旦那様が溺愛パパに豹変しましたが私の抱いている赤ちゃん実は人生2周目です〜
放浪人
恋愛
「処刑されるなんて真っ平ごめんです!」 無実の罪で投獄された悪役令嬢レティシア(中身は元社畜のアラサー日本人)は、処刑前夜、お腹の子供と共に脱獄し、辺境の田舎村へ逃亡した。 それから五年。薬師として穏やかに暮らしていた彼女のもとに、かつて自分を冷遇し、処刑を命じた夫――「氷の公爵」アレクセイが現れる。 殺される!と震えるレティシアだったが、再会した彼は地面に頭を擦り付け、まさかの溺愛キャラに豹変していて!?
「愛しているレティシア! 二度と離さない!」 「(顔が怖いです公爵様……!)」
不器用すぎて顔が怖い旦那様の暴走する溺愛。 そして、二人の息子であるシオン(1歳)は、実は前世で魔王を倒した「英雄」の生まれ変わりだった! 「パパとママは僕が守る(物理)」 最強の赤ちゃんが裏で暗躍し、聖女(自称)の陰謀も、帝国の侵略も、古代兵器も、ガラガラ一振りで粉砕していく。
ブスすぎて嫁の貰い手がないから閨勤侍女になれと言われたので縁を切ります、完全に!完全縁切りの先にあったのは孤独ではなくて…
ハートリオ
恋愛
ルフスは結婚が決まった従姉の閨勤侍女になるよう父親に命令されたのをきっかけに父に無視され冷遇されて来た日々を終わらせようとブラコン父と完全に縁を切る決意する。
一方、従姉の結婚相手はアルゲンテウス辺境伯とのことだが、実は手違いがあって辺境伯が結婚したいのはルフス。
そんなこんなの異世界ファンタジーラブです。
読んでいただけると嬉しいです。
9回巻き戻った公爵令嬢ですが、10回目の人生はどうやらご褒美モードのようです
志野田みかん
恋愛
アリーシア・グランツ公爵令嬢は、異世界から落ちてきた聖女ミアに婚約者を奪われ、断罪されて処刑された。殺されるたびに人生が巻き戻り、そのたびに王太子マクシミリアンはミアに心奪われ、アリーシアは処刑、処刑、処刑!
10回目の人生にして、ようやく貧乏男爵令嬢アリーに生まれ変わった。
もう王太子や聖女には関わらない!と心に決めたのに、病弱な弟のために王宮の侍女として働くことに。するとなぜか、王太子マクシミリアンは聖女ミアには目もくれず、男爵令嬢アリーを溺愛し始めて……。
(頭を空っぽにして笑えることを目指したコメディです。2020年に執筆した作品です。本作を読みたいというお声があったため再掲します)
置き去りにされた転生シンママはご落胤を秘かに育てるも、モトサヤはご容赦のほどを
青の雀
恋愛
シンママから玉の輿婚へ
学生時代から付き合っていた王太子のレオンハルト・バルセロナ殿下に、ある日突然、旅先で置き去りにされてしまう。
お忍び旅行で来ていたので、誰も二人の居場所を知らなく、両親のどちらかが亡くなった時にしか発動しないはずの「血の呪縛」魔法を使われた。
お腹には、殿下との子供を宿しているというのに、政略結婚をするため、バレンシア・セレナーデ公爵令嬢が邪魔になったという理由だけで、あっけなく捨てられてしまったのだ。
レオンハルトは当初、バレンシアを置き去りにする意図はなく、すぐに戻ってくるつもりでいた。
でも、王都に戻ったレオンハルトは、そのまま結婚式を挙げさせられることになる。
お相手は隣国の王女アレキサンドラ。
アレキサンドラとレオンハルトは、形式の上だけの夫婦となるが、レオンハルトには心の妻であるバレンシアがいるので、指1本アレキサンドラに触れることはない。
バレンシアガ置き去りにされて、2年が経った頃、白い結婚に不満をあらわにしたアレキサンドラは、ついに、バレンシアとその王子の存在に気付き、ご落胤である王子を手に入れようと画策するが、どれも失敗に終わってしまう。
バレンシアは、前世、京都の餅菓子屋の一人娘として、シンママをしながら子供を育てた経験があり、今世もパティシエとしての腕を生かし、パンに製菓を売り歩く行商になり、王子を育てていく。
せっかくなので、家庭でできる餅菓子レシピを載せることにしました
存在感のない聖女が姿を消した後 [完]
風龍佳乃
恋愛
聖女であるディアターナは
永く仕えた国を捨てた。
何故って?
それは新たに現れた聖女が
ヒロインだったから。
ディアターナは
いつの日からか新聖女と比べられ
人々の心が離れていった事を悟った。
もう私の役目は終わったわ…
神託を受けたディアターナは
手紙を残して消えた。
残された国は天災に見舞われ
てしまった。
しかし聖女は戻る事はなかった。
ディアターナは西帝国にて
初代聖女のコリーアンナに出会い
運命を切り開いて
自分自身の幸せをみつけるのだった。
婚約破棄で、おひとり様になれるはずだったのに!?
パリパリかぷちーの
恋愛
主人公ルシアン・ヴァイオレットは、「悪役令嬢」として振る舞う孤独愛好家の公爵令嬢。念願だった第一王子アランとの婚約破棄を言い渡されると、内心では歓喜し、大都会の喧騒から逃れて森の奥の廃墟同然の別荘へと引きこもる。ルシアンの目的は、誰にも邪魔されない至高の静寂ライフを満喫することだった。
しかし、彼女の理想郷にはすでに先客がいた。それは、無口で無愛想だがハイスペックな謎の男、キース。実は彼は、王国の裏社会を統べる『影の英雄』と呼ばれる辺境伯であり、ルシアンの孤高の姿に心奪われた重度の隠れファンだった。
タダ働きなので待遇改善を求めて抗議したら、精霊達から『破壊神』と怖れられています。
渡里あずま
ファンタジー
出来損ないの聖女・アガタ。
しかし、精霊の加護を持つ新たな聖女が現れて、王子から婚約破棄された時――彼女は、前世(現代)の記憶を取り戻した。
「それなら、今までの報酬を払って貰えますか?」
※※※
虐げられていた子が、モフモフしながらやりたいことを探す旅に出る話です。
※重複投稿作品※
表紙の使用画像は、AdobeStockのものです。
虚弱体質?の脇役令嬢に転生したので、食事療法を始めました
たくわん
恋愛
「跡継ぎを産めない貴女とは結婚できない」婚約者である公爵嫡男アレクシスから、冷酷に告げられた婚約破棄。その場で新しい婚約者まで紹介される屈辱。病弱な侯爵令嬢セラフィーナは、社交界の哀れみと嘲笑の的となった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる