私のことはお気になさらず

みおな

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お土産と特産物

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 グリフォン公爵領は、とてつもなく広い。

 だから、ロバートのように街を管理する者を各地に置いているそうだ。

 もちろん最終責任者はヴィルだから、毎年必ず自分の目で領地を見て回るのだそう。

 確かに野放しにしていたら、いくら信用出来る人だったとしても、魔がさしてしまうこともあると思うわ。

 公爵夫人教育で学んだけど、グリフォン公爵領は特産物が多い。

 今日私が着ているドレスやショールも、グリフォン公爵領の特産物だ。

 この他にも、ワインやガラス工房、化粧品の研究施設まであるのよね。

 それを現場に責任者は置いてあるといっても、ヴィル様が全てを統括しているのだから頭が下がるわ。

 少しでもお力になりたくて、カールに色々と教えてもらっているけど、まだまだお役に立てそうにないのよね。

「こんな繊細なショールなら、王都でも人気が出そうですね」

「ああ。だが、編んでいるのが数人だから思うようには数が作れない」

「どういう販売の仕方ですの?」

「出来上がったら、うちのドレスの店に並べている」

 貴族の夫人や令嬢はレース編みや刺繍は出来るけど、このショールのデザインは細かいから誰でもは出来ないわね。

 それに、グリフォン公爵領の特産だから、手抜きな作品を作られても困るし。

「予約販売にしたらどうでしょうか?きっと高位貴族の夫人やご令嬢は予約してでも手に入れたいと思うはずですわ」

「予約、か」

「旦那様、名案だと私めは思います。数は作れませんから、プレミア感が出て良いからと」

 セリノが肯定してくれる。

 そうなのよね。
それこそ一年待ちとかでも、希少なショールを手に入れたいと考えると思うのよ。

 むしろ数が出回らない方が、手に入れた人は特別だと喜ぶはず。

 もちろん、数を売ったほうが良い場合もあるけど、せっかくの特別感を強調した方が人気が出ると思う。

「セリノ。ロバートと相談して予約販売をする準備をしろ」

「かしこまりました」

 パーティーでお披露目したら、きっと欲しがる人がたくさん出て来るわ。

 王妃様に贈って、広告塔になっていただいたらいいんじゃないかしら。

 あとは・・・
お母様も欲しいって言いそう。



 
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