私のことはお気になさらず

みおな

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旦那様と使用人たち

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 ヴィル様の過保護が止まらない。

 とにかく、執務のある時以外は私のそばにいるし、手を繋がれている。

 いや。私もヴィル様のことをお慕いしているから、手を繋ぐのは嬉しいし、側にいられるのも嬉しいけど、お仕事の邪魔になっていないのかしら?

「カール。ヴィル様のお仕事は大丈夫なの?お邪魔になっていないのかしら?」

 ヴィル様が席を外されているうちに、カールに聞いてみた。

「奥様、ご心配には及びません。奥様はお身体を労り、心穏やかに過ごすことだけをお考えください」

「気持ちは嬉しいわ、ありがとう。でも、もし支障があるようなら言ってちょうだい。アデリアも付いてくれているし、ね?」

 それにヴィル様とご一緒でない時は、散歩もお休みすれば良いのだもの。

「かしこまりました。ですが、現在は問題ございませんし、旦那様は奥様とご一緒したいのです。ご理解ください」

「それは・・・ええ、とても嬉しいと思っているわ」

 私だって、ヴィル様とご一緒するのは嬉しいのよ。

 ただ、ご迷惑をおかけしていないか気になっているだけで。

 その夜、カールから聞いたのかヴィル様が私の隣に座って尋ねられた。

「俺がそばにいるのは迷惑か?」

「え?まさか。そんなわけありませんわ。私ヴィル様をお慕いしているのです。お慕いしているからこそ、ご迷惑になっていないか不安なだけですわ」

「なら問題ない。仕事はちゃんとするし、俺がそばにいたいだけだ」

「・・・嬉しいです」

 大好きな人にそばにいたいと言われたら、嬉しい以外にないわ。

 それから、ヴィル様は言葉通りに私のそばにいてくださった。

 もちろん執務のある時は、アデリアと護衛に離れないように念を押して。

 そうこうしているうちに悪阻になってしまって、余計にみんなが過保護になってしまったわ。

「お姉様、大丈夫ですか?」

「大丈夫じゃないけど、大丈夫よ」

 だって、悪阻は病気じゃないもの。

 長くても三ヶ月程度だと思うし、動けないほどじゃないもの。

 今日はリリアがやって来ているので、ヴィル様は執務中。

 ちなみに王太子殿下は来ていない。

 悪阻のせいで緩めのドレスを着ているから、遠慮してもらったのよね。

 ちょっと嫌がったらしいけど、リリアが私に無理を言うなら婚約を解消するとか言ったらしくて。

 涙目だったらしいわ。ごめんなさいね、殿下。

 殿下には申し訳ないけど、リリアの送り迎えをしてもらうことで納得してもらったわ。

「あまり食べられないのが辛いけど、食べ過ぎて太るのも駄目なのよね。お母様はどうだったか、帰ったら聞いておいてくれる?」

「もちろんです。すぐにお知らせしますね」

 大好きだったルルルの実の香りも駄目なのよ。

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