嘘つきな唇〜もう貴方のことは必要ありません〜

みおな

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意外といえば意外

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 リエナイ様が、学園に一ヶ月の謹慎から復帰した。

 誓約通り、リエナイ様は王太子殿下やルイス様に近づいて来ることはなかった。

 だけど、何故か絡んでくることが増えた。

 確かに誓約書には、王太子殿下や公爵令息に話しかけない、としか記されていないそうだから、誓約には引っかかっていない。

 何故そんな中途半端な誓約になったかというと、ご令嬢同士はお茶会とかで会話をしたりすることがあるから、という理由だったそうだけど。

 異性にすり寄るのははしたないことだから咎められるけど、同性なら話をする分には良いのではないか、という意見があったらしい。

 もちろん、王家と三大公爵家は納得しなかったらしいけど、下位の貴族たちからしたらその誓約が罷り通ると、今後高位貴族と下位貴族の隔たりが大きくなると不満と不安があったみたいだ。

 あまり権力でゴリ押ししたくなかったので、今回は下位貴族の気持ちを汲んだとのこと。

 当然のことながら、という注釈が付く。

 危害を加えるような言動をした場合は、処罰を与えるというものだ。

「確かに危害ではないけど・・・」

 私に危害を加えるのは、難しいと思う。

 常に、それこそご不浄にもリラとララのどちらかと一緒にいるようにしているから。

 だから危害は加えられてないんだけど・・・

「ほら、あの人よ。リエナイ様を突き飛ばしたんですって」

「えー?ひどぉい。公爵令嬢様とかと親しくしてるからって、本人は伯爵令嬢なのにぃ?さっさと自分の国に帰れば良いのに」

「「!」」

「駄目よ、リラ、ララ」

 遠くで、聞こえよがしに囁かれる

 どうやらリエナイ様は、私に教科書を捨てられたとか、水をかけられたとか、足を引っ掛けられたとか、突き飛ばされたとか諸々を言いふらしているらしい。

 下位貴族の中で広まった噂は、親戚だったり、勤め先だったりの関係で、伯爵家や侯爵家にまで広がり始めている。

 もちろん、ルージュ様やルイス様はそんな噂を信じたりしないけれど、肩身が狭いことこの上ない。

 お姉様やお母様の親衛隊の先生方は、私を信じてくださっているみたいだけど、先生全てが親衛隊の方ではないので「素行には気をつけるように」と注意して来る先生もいる。

 まぁ、それは当然のことだけど。

 ちょっと鬱陶しくなって来たことも事実。

 一度、ルージュ様がリエナイ様を注意してくださったのだけど、彼女は「私ぃ、リビエラ様にされたなんて言ってません」と躱されたそうだ。

 実際、名前を口にはしていないらしく、怪我をしていてみんなが「どうしたの?」と聞いたら、遠くにいる私の方をチラリと見て、慌てて目を逸らすとからしい。

 意外と頭いいのかしらね。



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