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この手が届くなら〜ルイス視点〜
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ローゼン王国リビエラ伯爵家の次女。
それがジュエル・リビエラ嬢の肩書きだ。
ああ。それにローゼン王国元王太子殿下シリウス殿の元婚約者、というのもあるな。
彼女の姉であるフレグランス・リビエラ伯爵令嬢は、銀髪に金の瞳で、とてつもなく令嬢達に人気の高い・・・凛とした雰囲気の人だそうだ。
見た目は父親の伯爵に似ているそうだが、その雰囲気は母親似で、彼女達の母君もとてもご令嬢に人気があると母上がおっしゃっていた。
王立学園の学園長も、伯爵夫人の親衛隊の一人だとか。
親衛隊とかマジか。
まさか、母上も?
違うと言ってくれと視線で訴えた俺に、母上はとても良い笑顔で頷いた。
「私も王妃殿下も親衛隊員よ。本当に素敵だったわ、ブリリアント様」
マジか。
伯母上もかよ。
その、伯爵夫人と似た髪色と瞳の色をしたのがジュエル・リビエラ嬢だ。
綺麗なピンクブロンドの髪に、柔らかなピンク色の瞳。
可愛らしい容姿の彼女は、さすが王太子妃教育を終えているだけあって、伯爵令嬢でありながらとてもしっかりとしたご令嬢だった。
案の定、従兄弟で王太子であるダニエルが、自身の婚約者であるルージュ・ラウンディ公爵令嬢の友人として囲い込もうと、何故か俺の婚約者にと言い出した。
ダニエルは優秀なんだが、ルージュ嬢が関わると途端に周囲が見えなくなる。
おかげで、彼女への好意をこれ以上見せることは出来なくなった。
ルージュ嬢に関連していなければ、ダニエルだってそれが悪手だと気づいたはずだ。
ジュエル・リビエラ嬢は、伯爵令嬢ながら大変な王太子妃教育を頑張った。
それはひとえにローゼン王国の王太子殿下への愛情故だろう。
しかし、王太子殿下は彼女と婚約を解消して公爵家に婿入りしたらしい。
あくまでも噂だが、不貞の代償として子が成せなくなるよう処置されたとか。
もちろん噂だから、不貞などでなく円満解消だったのかもしれないが。
だが、そのことでリビエラ嬢は身分差というものを重く見ている。
彼女が俺に好意を抱いてくれてからなら、婚約という可能性もあったかもしれないが、ダニエルの暴走のあとでは難しいだろう。
そのことを惜しいと思う自分がいる。
父が王弟であり、王太子であるダニエルの従兄弟という身分を考えても、彼女のように努力家な婚約者は望ましい。
しかも、とても愛らしくて可愛い。
「それでも、無理強いはできない。せめて嫌われたくはない」
ため息がもれた。
ダニエルが暴走する前に止めていたら、この手は届いたのだろうか。
それがジュエル・リビエラ嬢の肩書きだ。
ああ。それにローゼン王国元王太子殿下シリウス殿の元婚約者、というのもあるな。
彼女の姉であるフレグランス・リビエラ伯爵令嬢は、銀髪に金の瞳で、とてつもなく令嬢達に人気の高い・・・凛とした雰囲気の人だそうだ。
見た目は父親の伯爵に似ているそうだが、その雰囲気は母親似で、彼女達の母君もとてもご令嬢に人気があると母上がおっしゃっていた。
王立学園の学園長も、伯爵夫人の親衛隊の一人だとか。
親衛隊とかマジか。
まさか、母上も?
違うと言ってくれと視線で訴えた俺に、母上はとても良い笑顔で頷いた。
「私も王妃殿下も親衛隊員よ。本当に素敵だったわ、ブリリアント様」
マジか。
伯母上もかよ。
その、伯爵夫人と似た髪色と瞳の色をしたのがジュエル・リビエラ嬢だ。
綺麗なピンクブロンドの髪に、柔らかなピンク色の瞳。
可愛らしい容姿の彼女は、さすが王太子妃教育を終えているだけあって、伯爵令嬢でありながらとてもしっかりとしたご令嬢だった。
案の定、従兄弟で王太子であるダニエルが、自身の婚約者であるルージュ・ラウンディ公爵令嬢の友人として囲い込もうと、何故か俺の婚約者にと言い出した。
ダニエルは優秀なんだが、ルージュ嬢が関わると途端に周囲が見えなくなる。
おかげで、彼女への好意をこれ以上見せることは出来なくなった。
ルージュ嬢に関連していなければ、ダニエルだってそれが悪手だと気づいたはずだ。
ジュエル・リビエラ嬢は、伯爵令嬢ながら大変な王太子妃教育を頑張った。
それはひとえにローゼン王国の王太子殿下への愛情故だろう。
しかし、王太子殿下は彼女と婚約を解消して公爵家に婿入りしたらしい。
あくまでも噂だが、不貞の代償として子が成せなくなるよう処置されたとか。
もちろん噂だから、不貞などでなく円満解消だったのかもしれないが。
だが、そのことでリビエラ嬢は身分差というものを重く見ている。
彼女が俺に好意を抱いてくれてからなら、婚約という可能性もあったかもしれないが、ダニエルの暴走のあとでは難しいだろう。
そのことを惜しいと思う自分がいる。
父が王弟であり、王太子であるダニエルの従兄弟という身分を考えても、彼女のように努力家な婚約者は望ましい。
しかも、とても愛らしくて可愛い。
「それでも、無理強いはできない。せめて嫌われたくはない」
ため息がもれた。
ダニエルが暴走する前に止めていたら、この手は届いたのだろうか。
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