嘘つきな唇〜もう貴方のことは必要ありません〜

みおな

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いざパーティーへ

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「お初にお目もじ致します。ジュエル・リビエラと申します。今日はお招き下さりありがとうございます」

 私とハデス様に招待状を送って来た、アッサム伯爵令嬢に挨拶をする。

 イライザ・アッサム伯爵令嬢。
焦茶色の髪と瞳をした彼女は、つい先日まではラディシュ侯爵家とは単なる知人の関係だった。

 侯爵家としても、ロロナ様ご自身としても、ほとんど関係のない知人。

 関係のなかったアッサム伯爵家を使うことで、私たちが油断するのを狙ったのだと思う。

「はじめまして。イライザ・アッサムと申します。どうぞごゆっくり楽しんでいってください。下さいませ」

「はい。ありがとうございます」

 少し気の弱そうなご令嬢。
家族ことが大好きで、家族をとても大切に思っているご令嬢。

 そこをロロナ様につけ込まれた。

 ロロナ様は、このパーティー、出席されていない。

 招待者は調べれば分かるから。

 だからロロナ様がこの屋敷に訪れるのは、私とハデス様がだ。

 私、本当に出来ることなら、踏みとどまってくれれば良いと思っていたのよ。

 だって、この伯爵家はすでに

 このパーティー自体がすでに、ロロナ様に罰を与えるための罠なのだから。

 だから、ロロナ様がを取りやめた時は、「後ほどお話を」という言葉は口にしないという約束になっていた。

「ジュエル、大丈夫か?」

 心配そうに、ハデス様が声をかけてくれる。

 この後、再びイライザ様が接触して来た時が決行の合図だ。

 すでに、アッサム伯爵家には皇帝陛下の手の者が入り込んでいるし、ロロナ様の捕縛の準備もできているらしい。

「大丈夫ですわ。あのとっても・・・美味しくないお薬を飲んだのですもの。心配していません」

「部屋も前もって分かっているし、ジュエルを連れて行く者も陛下の手の者だが、もしものこともある。は手放さないように」

「ええ。大丈夫ですわ。それに、ハデス様が守ってくださるのでしょう?」

「ああ。すぐに助けに行く」

 万全の準備をしているつもりだけど、もしものこともある。

 皇帝陛下は、裏切ったら一族郎党斬首すると脅したらしいけど、裏切りがないとは言えない。

 だから、皇妃様から身を守るためにと先の尖った髪飾りと、ナイフが仕込まれた扇をお借りしている。

 私がするべきことは、ハデス様が助けに来るまでの時間稼ぎ。

 裏切られないことが一番だけど、もしものことを想定しておくのは当たり前だもの。

 私は手にした少し重めの扇を、ギュッと握りしめた。

 



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