悪役令嬢発溺愛幼女着

みおな

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血統発ローズとして生きる道行き

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「でも・・・そう考える人は多いのではないですか?」

 ジルベールお兄様やエセル、ロインにリカルドとエラルドはローズのことをとても大切にしてくれて優しいけれど、そう考える人がいることも普通な気がします。

 ですが、ジルベールお兄様はそう思わないようで・・・

「そんなヤツらは、我が国に必要いらない!先代魔王であった父上が望み妻として迎え、その命をかけて産んだ娘のローズを認められない者など不要だ」

 でも、表面上は認めている顔をしていても、心の中までは分かりません。

 多くの方が、先代魔王閣下を失う原因になったローズを認めていないのではないでしょうか。

 私が目覚めてから・・・
ずっと本当のローズが見つかりません。

 ヴァイオレットと入れ替わった、というのもあり得ない気がします。

 五歳の女の子が池に突き落とされて・・・どんなに怖く辛かったことでしょう。

 そのせいで、もしかしたら体の奥深くで眠っているのかもしれません。

 その場合は、目覚めるのを待てばいいのでしょうか?

 それとも、毎日自分に向かって話しかけるべきでしょうか?

 一ヶ月ほど、そう悩み続けました。

 ジルベールお兄様やエセルがあまりに心配するので、夜寝たふりをしてから、夜中に心の中に話しかけるようにしていたので、睡眠不足になってしまい、余計に心配をかけてしまいましたが。

 ですが、本当のローズは応えてくれませんでした。

 まさか、死んでしまったのではないですよね?

 五年です。

 たった五年しか生きていなくて、しかもお母様とお父様を死なせたのがローズだと周囲に言われて・・・

 そんなの、悲しすぎるではないですか。

 今は十六歳のヴァイオレットの精神なので平気ですが、五歳の子供にはどれだけ辛かったことでしょう。

 どれだけジルベールお兄様に優しくされても、愛されても、心のどこかで自分のせいで・・・と傷ついていたはずです。

 本当のローズがどうしているのか、今の私には分かりません。

 ですが、もっと成長して勉強して、本当のローズの行方を探したいと思います。

 その時までは・・・

 私がローズとして、ここで生きていこうと思います。

 ジルベールお兄様から、もう二度と家族を奪ってしまうことのないように。

 私は一度死んだ身です。

 いえ。本当に死んだのかどうかは分かりませんが、少なくともヴァイオレットの身に戻りたいとは思いません。

 誰も。誰も、手を差し伸べてくれなかったのです。

 婚約者も。国王陛下も。王妃様も。お父様も。お母様も。

 なら、誰かに愛されて必要とされる人生を送っても、誰も文句は言いませんよね?
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