悪役令嬢発溺愛幼女着

みおな

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力押し発あれは誰?行き

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 私の魔法に押し切られたクロレートは、氷の刃に貫かれて、その場に膝をつきました。

 信じられないという表情ですわね。

 ローズの母親は人間ですので、純血の魔族の自分が負けるわけがないと思っていたのですね。

 でも、ローズの父親は前魔王閣下なのですから、魔力が多いことを想像できなかったのかしらね。

「私が気に入らない気持ちは、理解できます。ですが、六歳の子供を人質に取って、魔王であるお兄様の枷にしようなどと、恥ずかしくないのですか」

「う、うるさい!お前のような子供に何が分かる!」

 分かりませんね。
自分の娘を魔王妃に出来なかったからと言って、権限もないのに私に使われる予定のお金を、勝手に減らそうとしましたよね?

 その上、以前ローズを池に突き落とした侍女ですが、クロレートの紹介だったことが判明しています。

 お兄様が溺愛している妹、それを失ったことで傷ついたお兄様に自分の娘を近付けるつもりだったようですね。

 そして、それが叶わないからと今回実力行使に出た、と。

 呆れてしまいますわ。

「ええ。六歳の子供です。ですが、年齢は関係ありません。魔国は実力世界。私は貴方を上回りました。前もってお約束していたはずです。弱者は強者に従うと」

「うるさいっ!うるさいっ!認めない!お前のような半端者に負けたなどっ!」

「父が・・・魔王であった父が選んだ女性であり、俺の妹だ。それを半端者だと?」

 お兄様から黒い魔力が溢れ出ています。

 私はお兄様のもとに駆け寄り、抱っこをせがむように手を伸ばしました。

「お兄様」

「ローズ」

「手出しは無用です。私ひとりで倒さなければ、彼は絶対に負けを認めないし、周囲も私を認めません。大丈夫です、お兄様。私はお兄様の妹なんですから」

 私を抱き上げたお兄様が、困ったように微笑まれました。

「ローズの方が年上のようだな。まだ六歳だというのに、とてもしっかりしている」

「な、生意気でしたか?」

「まさか。誇らしいよ。俺の至宝。俺の最愛。ローズに任せるが、怪我だけはしないでくれ」

「はい。お約束します!」

 お兄様におろしてもらい、クロレートと向かい合います。

「確かに私のお母様は人間ですが、私の血の半分は魔族なのです。元々、魔力量の多い魔王の血を引く私の魔力量が貴方よりも多くても不思議はないでしょう?」

「くそっ!くそっ!私がっ、私こそがっ!」

「お父様、もうおやめ下さい。わたくしは魔王妃になることを望んでなどいませんわ」

 聞こえて来た声に、クロレートがピタリと喚くのをやめました。

 誰かしら?
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