悪役令嬢発溺愛幼女着

みおな

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あれは誰?発抗う行き

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「お父様。もうおやめ下さい。わたくしは魔王妃になることなど望んでいませんわ」

 そう言って現れたのは、深紅の豊かな波打つ髪をした、綺麗な女の人でした。

 この方って・・・

「マチルダ!なぜお前がここにっ!」

「お父様が陛下の妹姫様に仇をなそうとしていると、お兄様にお伺いしましたの。魔王陛下。父の処罰はお任せいたします。わたくしと母も罰を受けます。ですが、兄夫婦だけはお見逃しくださいませんか。義姉はもうすぐ子を授かるのです。どうか、どうかお慈悲をいただけますようお願いいたします」

 平伏してお兄様に懇願する娘を、クロレートは唾を飛ばしながら罵倒します。

「処罰だとっ!お前は父親を売るつもりか!誰のために私が・・・」

「ご自分のためではないですか!わたくしが!お母様が!お兄様が!どれだけ止めてもお聞きくださらなかったのは、お父様でしょう!」

「お前たちは分かっていないっ!人間の血が混じった魔族など、王族と認めるべきではないのだ!正統な魔族であるお前が陛下に嫁ぎ、子を成せば魔王の血は穢れなきまま紡がれるのだ!」

 実力世界である魔族の世界でも、血統を重んじる方がいるということですね。

 血統を重んじる人間の貴族世界でも、公爵家の娘ではなく、男爵家の令嬢で聖女というを重んじる王族がいたのですもの。

 その逆があってもおかしくはありませんわね。

 ご夫人やご子息ご令嬢は、クロレートとは違うお考えをお持ちのようですけど。

「マチルダ様とおっしゃいますか?」

「はい、姫様。マチルダと申します。この度は、父が失礼なことを申し上げました。処罰に関しましては、母とわたくしも謹んでお受けいたします。ですが、陛下にお願い申し上げました通り、どうか兄夫婦にはご慈悲をいただけますよう、重ねてお願い申し上げます」

「父親の罪は、父親だけのものです。そうですよね?お兄様」

「・・・そうだな。ローズがそう望むのなら」

 お兄様は、ローズのことを溺愛されてはいますけど、公正な方です。

 父親が私を害しようとしたからといって、一族郎党処罰するような方ではありません。

 実力世界であるという魔族。

 クロレートの罪は、クロレートだけのものであるべきです。

「勝負はローズの勝ちだ。それとも、その命が尽きるまで抗うつもりか?」

「み・・・認めませんっ!この私が混血に負けたなどっ!」

「結界」

 クロレートの体からとてつもない魔力が吹き上げて、あたり一面が凍りつき始めました。

 仕方ありません。
に結界を張り、暴走する魔力ごと結界内に閉じ込めましょう。
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