悪役令嬢発溺愛幼女着

みおな

文字の大きさ
72 / 84

国交断絶?発後悔行き

しおりを挟む
 フローラの発言で、魔国の魔王三人が交流会を放棄した。

 ふざけてるだろ!
確かに魔族は魔力が多いかもしれないけど、国と国に差はないだろう!

 フローラはあれからずっと、メソメソと泣いていて、フローラが聖女としての務めも全くせずにいるとウッドに神官たちから苦情が上がっていた。

 しかも、両親である国王陛下と王妃殿下からも「婚約者の手綱くらいしっかりと握れ。今度問題を起こしたら、廃籍する!」とまで言われウッドのイライラ指数は爆上がりしていた。

「フローラを呼んでこい!書類作業がずっと止まってるんだぞ!婚約者としての務めを果たせと言え!」

「・・・そ、それが聖女様は体調が優れないとおっしゃり、お部屋にこもって出てこられません」

「食事は取っているし、風呂にも入っているんだろう!」

「それは・・・ですが、我々では聖女様のお部屋に押し入ることは出来ません」

 侍女や侍従の言うことはもっともなのだが、周囲に責め立てられているウッドとしては、なら仕方ないというわけにもいかない。

「とにかく、連れて来い!婚約を取り消されたくなければと言えば出てくるだろう!」

「わ、分かりました」

 慌てた様子で侍従たちが走り去って行くのを、ウッドはため息混じりに見送った。

 ヴァイオレットに婚約破棄を告げ、牢に入れてから・・・

 何もかもが上手くいかない。

 フローラを可愛いと思ったのは事実で、可愛げのないヴァイオレットよりも聖女であるフローラの方が王太子妃に相応しいと思った。

 ヴァイオレットの心が折れたところで、公務だけをやらせようと思っていたのに、死んでしまうとは思わなかった。

 どうにか死を行方不明と偽装でき、あとはフローラが王太子妃としてヴァイオレット以上の成果を見せてくれれば問題なかったのに。

 だが蓋を開けてみれば、フローラは全く書類作業ひとつ出来ず、他の男に媚を売る始末。

 しかも売った相手が悪かった。

 国王と王妃である両親から、フローラに王太子妃としての公務をしっかりやらせ、しかもウッド自らが魔国の魔王三人に謝罪して許しを得なければ廃籍するとまで言われたのだ。

 納得はいかない。

 いかないが、それを言っているのが両親だけでなく、ほとんどの貴族家当主たちも同意見だというのだから、従うしかない。

 フローラが全く役に立たないせいで、ウッドのところに届く書類は、睡眠時間を削らなければならないほどになっている。

「こんなことになるなら、フローラは愛人にしておけば良かった」

 だが、もう後戻りはできない。
ヴァイオレットはいないのだから。
 
しおりを挟む
感想 9

あなたにおすすめの小説

私は《悪役令嬢》の役を降りさせて頂きます

・めぐめぐ・
恋愛
公爵令嬢であるアンティローゼは、婚約者エリオットの想い人であるルシア伯爵令嬢に嫌がらせをしていたことが原因で婚約破棄され、彼に突き飛ばされた拍子に頭をぶつけて死んでしまった。 気が付くと闇の世界にいた。 そこで彼女は、不思議な男の声によってこの世界の真実を知る。 この世界が恋愛小説であり《読者》という存在の影響下にあることを。 そしてアンティローゼが《悪役令嬢》であり、彼女が《悪役令嬢》である限り、断罪され死ぬ運命から逃れることができないことを―― 全てを知った彼女は決意した。 「……もう、あなたたちの思惑には乗らない。私は、《悪役令嬢》の役を降りさせて頂くわ」 ※全12話 約15,000字。完結してるのでエタりません♪ ※よくある悪役令嬢設定です。 ※頭空っぽにして読んでね! ※ご都合主義です。 ※息抜きと勢いで書いた作品なので、生暖かく見守って頂けると嬉しいです(笑)

悪役令嬢の慟哭

浜柔
ファンタジー
 前世の記憶を取り戻した侯爵令嬢エカテリーナ・ハイデルフトは自分の住む世界が乙女ゲームそっくりの世界であり、自らはそのゲームで悪役の位置づけになっている事に気付くが、時既に遅く、死の運命には逆らえなかった。  だが、死して尚彷徨うエカテリーナの復讐はこれから始まる。 ※ここまでのあらすじは序章の内容に当たります。 ※乙女ゲームのバッドエンド後の話になりますので、ゲーム内容については殆ど作中に出てきません。 「悪役令嬢の追憶」及び「悪役令嬢の徘徊」を若干の手直しをして統合しています。 「追憶」「徘徊」「慟哭」はそれぞれ雰囲気が異なります。

乙女ゲームの悪役令嬢、ですか

碧井 汐桜香
ファンタジー
王子様って、本当に平民のヒロインに惚れるのだろうか?

弁えすぎた令嬢

ねこまんまときみどりのことり
ファンタジー
 元公爵令嬢のコロネ・ワッサンモフは、今は市井の食堂の2階に住む平民暮らしをしている。彼女が父親を亡くしてからの爵位は、叔父(父親の弟)が管理してくれていた。  彼女には亡き父親の決めた婚約者がいたのだが、叔父の娘が彼を好きだと言う。  彼女は思った。 (今の公爵は叔父なのだから、その娘がこの家を継ぐ方が良いのではないか)と。  今後は彼らの世話にならず、一人で生きていくことにしよう。そんな気持ちで家を出たコロネだった。  小説家になろうさん、カクヨムさんにも載せています。

悪役令嬢ですが、当て馬なんて奉仕活動はいたしませんので、どうぞあしからず!

たぬきち25番
恋愛
 気が付くと私は、ゲームの中の悪役令嬢フォルトナに転生していた。自分は、婚約者のルジェク王子殿下と、ヒロインのクレアを邪魔する悪役令嬢。そして、ふと気が付いた。私は今、強大な権力と、惚れ惚れするほどの美貌と身体、そして、かなり出来の良い頭を持っていた。王子も確かにカッコイイけど、この世界には他にもカッコイイ男性はいる、王子はヒロインにお任せします。え? 当て馬がいないと物語が進まない? ごめんなさい、王子殿下、私、自分のことを優先させて頂きまぁ~す♡ ※マルチエンディングです!! コルネリウス(兄)&ルジェク(王子)好きなエンディングをお迎えください m(_ _)m 2024.11.14アイク(誰?)ルートをスタートいたしました。 楽しんで頂けると幸いです。 ※他サイト様にも掲載中です

逆行した悪女は婚約破棄を待ち望む~他の令嬢に夢中だったはずの婚約者の距離感がおかしいのですか!?

魚谷
恋愛
目が覚めると公爵令嬢オリヴィエは学生時代に逆行していた。 彼女は婚約者である王太子カリストに近づく伯爵令嬢ミリエルを妬み、毒殺を図るも失敗。 国外追放の系に処された。 そこで老商人に拾われ、世界中を見て回り、いかにそれまで自分の世界が狭かったのかを痛感する。 新しい人生がこのまま謳歌しようと思いきや、偶然滞在していた某国の動乱に巻き込まれて命を落としてしまう。 しかし次の瞬間、まるで夢から目覚めるように、オリヴィエは5年前──ミリエルの毒殺を図った学生時代まで時を遡っていた。 夢ではないことを確信したオリヴィエはやり直しを決意する。 ミリエルはもちろん、王太子カリストとも距離を取り、静かに生きる。 そして学校を卒業したら大陸中を巡る! そう胸に誓ったのも束の間、次々と押し寄せる問題に回帰前に習得した知識で対応していたら、 鬼のように恐ろしかったはずの王妃に気に入られ、回帰前はオリヴィエを疎ましく思っていたはずのカリストが少しずつ距離をつめてきて……? 「君を愛している」 一体なにがどうなってるの!?

転生ヒロインは不倫が嫌いなので地道な道を選らぶ

karon
ファンタジー
デビュタントドレスを見た瞬間アメリアはかつて好きだった乙女ゲーム「薔薇の言の葉」の世界に転生したことを悟った。 しかし、攻略対象に張り付いた自分より身分の高い悪役令嬢と戦う危険性を考え、攻略対象完全無視でモブとくっつくことを決心、しかし、アメリアの思惑は思わぬ方向に横滑りし。

透明な貴方

ねこまんまときみどりのことり
ファンタジー
 政略結婚の両親は、私が生まれてから離縁した。  私の名は、マーシャ・フャルム・ククルス。  ククルス公爵家の一人娘。  父ククルス公爵は仕事人間で、殆ど家には帰って来ない。母は既に年下の伯爵と再婚し、伯爵夫人として暮らしているらしい。  複雑な環境で育つマーシャの家庭には、秘密があった。 (カクヨムさん、小説家になろうさんにも載せています)

処理中です...