はい!喜んで!

みおな

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リエルとシリル姉妹の場合

はい、喜んで〜最終話〜

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 挨拶を交わした後、二人の王子はウィラードとフレデリカに挨拶に向かい、シリルとリエルはまた新たな令息たちから挨拶を受けていた。

 シリルとリエルを見分けられない令息たちを、ルアンとルインが断るのを見ながら、シリルとリエルはどこか胸の奥がザワザワするのを感じていた。

((どうしてあの人たちが気になるの?))

 離れた場所にいるキアムとロイドに時々視線を向けながら、シリルとリエルは自分の感情に戸惑っていた。

 今まで、感じたことのない感情である。

 そして双子のその様子を、ルアンもルインも複雑な思いで見ていた。

(シリルとリエルを見分けられたら・・・認めなきゃならないのかぁ)

(何も他国の王族でなくとも、我が国の貴族ならいつでも会えるのに・・・)

 可愛い可愛い妹たちである。
手放したくはない。というか、呪いのためとはいえ誰かの婚約者にするのさえ嫌だった。

 だが、可愛い可愛い妹たちだからこそ、彼女たちが望む相手と結ばれるようにしてやりたい。

 ルアンとルインが己の心と葛藤していると、挨拶を終えたキアムとロイドが戻って来た。

 そして・・・

 キアムがシリルに、ロイドがリエルに手を差し出す。

「シリル皇女殿下。ダンスのお相手を願えますか?」

「リエル皇女殿下。僕とダンスを踊ってもらえませんか?」

 キアムとロイドは、その名を間違えることなく、シリルとリエルに手を差し出したのだ。

 そのことに、シリルとリエルはもちろん、ルアンとルインも目を見開く。

((見分けた?))

 いや、たまたまかもしれない。

「あの・・・私はリエルです」

 シリルがそう言うと、キアムはその銀色の瞳を瞬かせ、クッと笑った。

「なるほど。そういう篩にかけてるのか。だが、残念。見分けがついてるから、何度やっても無駄だ」

「そうそう。可愛いお姫様たちは確かにそっくりだけどね。僕たちには、ちゃんと別人に見えてるんだ」

 キアムとロイドの言葉に、シリルとリエルは顔を見合わせた。

 両親や兄たち、王宮付きの使用人たちもシリルとリエルをちゃんと見分けてくれる。

 だけど、こんな短時間で双子を見分けた他人は初めてである。

「で、ダンスはお付き合いいただけるのかな?」

 ロイドの問いに、リエルはシリルの顔を見た。

 シリルがコクリと頷く。

 そして、双子はにっこりと笑った。

「「はい、喜んで」」



***end***

 本編完結です。この後、番外編になります。
 
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