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リエル・イグリットの場合
チナ・パンランチ準男爵令嬢
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チナ・パンランチ準男爵令嬢。
堂々と高位貴族である公爵令嬢と侯爵令嬢に喧嘩を売れる、脳内お花畑令嬢である。
ピンク色のふわふわした髪にピンク色の瞳。
下位の貴族の中でなら、可愛いと持て囃される容姿だが、高位貴族の中にはリエルやリズのように桁外れの令嬢がいるため、十人いれば半数は可愛いと言ってくれる程度だと言えるだろう。
このチナ・パンランチ準男爵令嬢は、リエルが王太子殿下の婚約者に決まった頃から、リエルに絡んでくるようになった。
普通に考えて、公爵令嬢や侯爵令嬢に文句を言えるのは、同等か王族くらいである。
それを、ああも強気で物を言えるチナに、周囲はある意味畏怖していた。
あんなのに関わって、要らぬ火の粉が飛んできてはたまらない。
だから、チナは学園内でも浮いていた。
が。
唯一、チナに親しく話しかける人間がいた。
「何を騒いでいるんだ」
リズ、リエル、チナがいる場所に現れたのは、カルロス・ファーゼンバーグ。
このファーゼンバーグ王国の王太子であり、リエルの婚約者、そしてリズの従兄弟である。
「あ。カルロス様!」
「チナ、どうしたんだ?床に座り込んで」
「聞いてください。リエルさんが私のこと、転ばせたんです!なのに謝ってもくれないんです!」
周囲は「まだ言うんだ」という呆れ顔で、リズに至ってはその視線がさらに鋭くなる。
「は?いくら侯爵令嬢だとしても、していいことと悪いことがあるだろう!イグリット嬢!」
「同じ言葉を、お返しするわ。カルロス・ファーゼンバーグ王太子殿下!王族ともあろう者が、事実確認もせずに責任追及をするなんて、していいことと悪いことがあるのではなくて?」
「ッ!お前には言っていない!」
リズに反論され、カルロスは一瞬怯んだものの、大声で言い返した。
昔から、リズには口で勝てたことのないカルロスである。
身分は王太子であるカルロスが上だが、リズの父親は王兄で、しかもカルロスの父親が尊敬している公爵の娘だ。
何を言っても、大体叱られるのはカルロスで、父親も母親もリズの味方なのである。
「あら?でも、彼女が言っている転ばせたですけど、私が彼女側を歩いていましたのよ?なら、わたくしが当事者ではないかしら?」
「そ、それは・・・チナ、どういうことだ?」
「え、えと、その、勘違いかもしれないです・・・」
「あら?あんなにはっきりと、リエル様に転ばされたと言っておいて、勘違い?もしかして、今度はわたくしに転ばされたとでも言うのかしら?」
リズの独壇場である。
堂々と高位貴族である公爵令嬢と侯爵令嬢に喧嘩を売れる、脳内お花畑令嬢である。
ピンク色のふわふわした髪にピンク色の瞳。
下位の貴族の中でなら、可愛いと持て囃される容姿だが、高位貴族の中にはリエルやリズのように桁外れの令嬢がいるため、十人いれば半数は可愛いと言ってくれる程度だと言えるだろう。
このチナ・パンランチ準男爵令嬢は、リエルが王太子殿下の婚約者に決まった頃から、リエルに絡んでくるようになった。
普通に考えて、公爵令嬢や侯爵令嬢に文句を言えるのは、同等か王族くらいである。
それを、ああも強気で物を言えるチナに、周囲はある意味畏怖していた。
あんなのに関わって、要らぬ火の粉が飛んできてはたまらない。
だから、チナは学園内でも浮いていた。
が。
唯一、チナに親しく話しかける人間がいた。
「何を騒いでいるんだ」
リズ、リエル、チナがいる場所に現れたのは、カルロス・ファーゼンバーグ。
このファーゼンバーグ王国の王太子であり、リエルの婚約者、そしてリズの従兄弟である。
「あ。カルロス様!」
「チナ、どうしたんだ?床に座り込んで」
「聞いてください。リエルさんが私のこと、転ばせたんです!なのに謝ってもくれないんです!」
周囲は「まだ言うんだ」という呆れ顔で、リズに至ってはその視線がさらに鋭くなる。
「は?いくら侯爵令嬢だとしても、していいことと悪いことがあるだろう!イグリット嬢!」
「同じ言葉を、お返しするわ。カルロス・ファーゼンバーグ王太子殿下!王族ともあろう者が、事実確認もせずに責任追及をするなんて、していいことと悪いことがあるのではなくて?」
「ッ!お前には言っていない!」
リズに反論され、カルロスは一瞬怯んだものの、大声で言い返した。
昔から、リズには口で勝てたことのないカルロスである。
身分は王太子であるカルロスが上だが、リズの父親は王兄で、しかもカルロスの父親が尊敬している公爵の娘だ。
何を言っても、大体叱られるのはカルロスで、父親も母親もリズの味方なのである。
「あら?でも、彼女が言っている転ばせたですけど、私が彼女側を歩いていましたのよ?なら、わたくしが当事者ではないかしら?」
「そ、それは・・・チナ、どういうことだ?」
「え、えと、その、勘違いかもしれないです・・・」
「あら?あんなにはっきりと、リエル様に転ばされたと言っておいて、勘違い?もしかして、今度はわたくしに転ばされたとでも言うのかしら?」
リズの独壇場である。
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