拝啓、婚約者様。婚約破棄していただきありがとうございます〜破棄を破棄?ご冗談は顔だけにしてください〜

みおな

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最悪の結末になりそう

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 辺境伯家のお屋敷は、厳戒態勢に入りました。

 まぁ!ゴーマン伯爵家のご令嬢は、魔物扱いですのね。

 私は、多くの侍女たちに囲まれて、お部屋に。

 ユリウス様は、主寝室を隔てたユリウス様のお部屋でそれぞれ待機中です。

 ユリウス様とご一緒しようと思ったのですが「絶対突撃してくるから」と、自室にいるように言われたのです。

 突撃してくるんですか?
格上の辺境伯家のしかも、当主様のお部屋に?

 大丈夫ですか?あのご令嬢。
本当に、あのデルモンド侯爵家の次男様と同じくらい、世間知らず過ぎませんか?

 ラナリス王女殿下に、私とたとはいえ婚約破棄を突きつけたデルモンド侯爵家次男様もアレですけど、伯爵家のご令嬢でありながら、招かれてもいない辺境伯家に、前触れもなく訪れるだけでなく、勝手に邸内に入り込むんですの?

 おそろしい。

 もしここに、ラナリス様がいらっしゃったなら、ものすごい素敵な笑顔で牢に放り込むようにおっしゃるでしょう。

 そういえば、我が家にも突撃してくるご令嬢が何人かいましたわね。

 お兄様は、見目はとても素敵な方ですから。

 お兄様のご容姿に懸想されたご令嬢たちは、我が家が子爵家だということもあって、婚約者になるようにと圧力をかけて来ましたわ。

 ラナリス様との婚約は、まだ公表されていませんでしたから、不敬にはなりません。

 相手がお兄様でなければ、身分が上のご令嬢ですし、お断りするのも難しかったでしょう。

 王家に取り成していただくことになったと思います。

 ですが、お兄様ですから。

 知らない間にご令嬢たちは全員が、それぞれそれどころでない状態になってしまわれました。

 良からぬ方々との交流が公になり、ご両親に修道院に送られた方。

 ご実家の不正が明らかになり、お家が取り潰しになってしまわれた方。

 ご両親の不貞が明らかになり、ご自分の結婚どころではなくなってしまった方。

 エトセトラ、エトセトラ。

 多分、多分ですけど、お兄様が暗躍なさったのだと思います。

 我が兄ながら、見目の煌びやかさと違い、中身は本当に真っ黒なんですもの。

 お兄様に関わったばかりに。

 そのお兄様の最愛のラナリス様に、妹である私と勘違いして婚約破棄宣言をなさったデルモンド様。

 おかわいそうに。
絶対、おそろしい目にあわされますわ。

 しかも、国王陛下はお兄様をとても買っていらっしゃるのです。

 やらかした場が、公爵令嬢セシリア様のお誕生日パーティーということもあります。

 セシリア様を溺愛されているジャグリング公爵様も、きっと報復なさるでしょう。

 あのデルモンド様と同じ目にあわないように、私がお相手した方がいいんじゃないかしら?
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