はっきり言ってカケラも興味はございません

みおな

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第五話

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 あの後、お帰りになったお父様にもお話して、学園のスキップ制度を利用することになりました。

 その分、スキップ制度利用の試験は難しいらしいので、試験までは今まで以上に勉強を頑張ることにしましたわ。

 なのでイーサン様とのお茶会?は、お断りすることにしました。

 ブレンディ侯爵様宛とイーサン様宛に、学園入学試験のための勉強をするので、入学まではお茶会をお断りする旨のお手紙を出しました。

 出そうと出さまいと、イーサン様はいらっしゃらないのですが、こういう些細な手間を省くと後々に面倒になりますもの。

 侯爵様宛にも出したのは、お茶会の指図をされているのが侯爵様だからです。

 イーサン様だけにお知らせしたら、侯爵様にお伝え下さらない、なんてことになる可能性が高いんですもの。

 侯爵様からは、気にせず勉強を頑張ってくださいとのお返事をいただきました。

 イーサン様ですか?
実は今回、お返事をいただいたのです。

 イーサン様は、お茶会のすっぽかしに関しても、毎回何の連絡もありません。

 十三歳の歳からですから、私ももうすっかり諦めの境地を限界突破いたしましたわ。

 むしろ今さら来られた方が、天変地異の前触れかと思うくらいでしてよ。

 なのに、今回はたった一行とはいえ返事が来たのです。

 私は、何かの罠か、それとも毒でも仕込んできたのかと思いましたわ。

 ですから、その内容を読んで・・・
心からホッといたしました。

『阿呆が俺の婚約者など恥でしかない』

 良かったですわ、天変地異の前触れではなくて。

 そして、スキップ制度を使うことを決めた自分を、心から褒めたいと思います。

「どクズが・・・ブツブツ・・・滑って転んで全身の骨を折れ・・・ブツブツ・・・」

 あら?
私にお茶を淹れてくれていたミリアが、何かブツブツ言っていますわ。

 小声なので聞こえないのですが、何か問題でも?

「どうしたの、ミリア?何か問題が?」

「いいえ、エリザベス様、何の問題もございません。少し下がらせていただいてもよろしいでしょうか?」

「ええ、かまわないわ」

 お腹の調子でも悪いのでしょうか?

 ミリアが自分から、私の側を離れると言うなんて珍しいですわ。

「ありがとうございます。(小声)みんなに知らせなきゃ・・・ブツブツ」

 大丈夫かしら?

 足早に退出していくミリアが心配になりますが、私は再び机に向かいあうことにしました。

 あら。
そういえばイーサン様からのお返事、ミリアに渡したままですわ。

 まぁ、どうせ気にすることはありませんね。
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