はっきり言ってカケラも興味はございません

みおな

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第二十三話

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 第一王子殿下の話した国王陛下たちの思惑や行いに、第二王子殿下も開いた口が塞がらないようでした。

 ええ。
実際に言葉にしたら、あまりにも酷い内容でしたわね。

 私はお父様からされて、イーサン・ブレンディ侯爵令息様と婚約いたしました。

 お父様がどういうおつもりで私にお願いされたのかは、その時にお聞きして、そのことを納得した上で婚約したのです。

 いくらお父様がクレメンタイン王国の六割の商会・・・今は八割でしたっけ、を掌握している資産家だとしても、王家からの『お願い』を簡単に拒否することはできません。

 爵位をいただいている以上は、王家を頂点としたクレメンタイン王国貴族というひとつの歯車なのですから。

 それに、その時点で王家の裏の思惑にお父様たちはお気付きで、これを機会に全てを片付けようとお考えになったようです。

 それでも・・・
イーサン様が婚約者として私を大切に扱ってくださるのなら、ブレンディ侯爵家をこちら側に引き入れる予定だったのです。

 ブレンディ侯爵夫妻は、人に流されやすくお人好しな方々ですが、根っからの悪党というわけではありません。

 むしろあの方たちも王家の思惑に、良いように使われた被害者と言ってもいいでしょう。

 ああ。イーサン様は違います。
彼は心からドロシー王女殿下に心酔し、私をそれを邪魔する悪女のように思っているのですから。

 私望んで結んだ婚約でもないのに、何故彼に結婚などと言われなければならないのでしょうか。

 婚約を結んだのは、十三歳の時です。

 婚約の場にはイーサン様も当然同席していただきましたし、婚約に関する契約についても説明いたしました。

 内容を理解できない子供ならともかく、十三歳なのですから理解できるはずです。

 なのに、婚約を結んで二人きりになった時のセリフが例の「結婚してやる」発言です。

 全てを元に戻すために二年もかかってしまいましたのは、クシュリナ王国側の準備に時間がかかったのもあったのですが、この二年はイーサン様が引き返すための予備期間ということもあったのです。

 一応、十三歳の・・・多感な時期の男の方ですから、羞恥からの発言だということも踏まえて、様子を見ることになったのです。

 まぁ、無駄でしたけど。

 入学試験の結果がCクラスというだけでなく、あのような騒動を起こし、王族の婚約者でありしかも格上の公爵令嬢にあのような物言いをするような方、カリスタ伯爵家には必要ありませんわ。

 クシュリナ王国側も、ようやくドロシー王女殿下有責での婚約の白紙撤回の準備が整ったようです。

 良かったですわね、イーサン様。
これでドロシー王女殿下と一緒にいられますわよ。
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