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魂の回収
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「サウロン、魂の回収はしてありますね?」
ノインの言葉に、思わず顔を上げた。
それって・・・
「モチのロンだよ。僕ってできる男!レイちゃん、褒めて褒めて!」
「・・・そうですね。サウロン様、とても良い判断だったと思います。見直しました」
あれ?
なんだか悪魔族のトップであるサウロン様より、人間で私の侍女であるレイの方が偉そうなんだけど・・・あれ?
レイに上から目線で褒められても、サウロン様はとても嬉しそう。
なら、いいのかな?
それよりも、魂の回収をしてある?
それって・・・何か出来る?
私の疑問に気付いたのか、サウロン様が説明してくれた。
「普通、魂は輪廻の輪に入って新たな生を受けるんだ。でも悪魔に魂を売るとかいう言葉があるように、悪魔族が回収した魂は輪廻の輪に組み込まれない。魂って肉体がないわけだけど、魂自体をすり下ろしたり痛めつけることは悪魔になら可能なんだ。まぁ、ずっとやってると魂もすり減って来て最終的には消滅しちゃうんだけどね」
「どのくらい保つのですか?」
「そうだなぁ。その人間の図太さというか精神力にもよるけど、ずっと痛みを与え続けた場合だと一般的に半年くらいかな」
半年。
それを短いと思うのは、私が冷たい人間だから?
いえ。私、人間じゃないけどね。
魂というのは回復させることができないので、長く保たすことは出きないのだそう。
でも、あの男はロゼを知らない。
知らない相手から恨み言を言われても通じないんじゃないかしら。
「あ。大丈夫だよ。姫様は確かに神魔族だけど、魂がローズリッテ様だからね。アレは魂だから、姫様の魂しか見えない」
「そうなんだ。じゃあ、私がローズリッテだって分かるの?」
「モチのロン!」
「その、もちのろんってなぁに?」
「レイちゃんに教えてもらったんだよ。もちろんって言うのをこんな風に言うんだってさ」
レイは時々、前世の礼子の記憶の、妙な言葉遣いとかをサウロン様に教えている。
私に教えるとノインが怒るからだろうけど、こんな変な言葉ばっかり覚えて、悪魔族は大丈夫かしら。
「レイ・・・」
「はい、ロゼ様」
「変な言葉をサウロン様に教えちゃ駄目。ノインに叱られるわよ」
一応、私がここで叱っておけば、ノインも言わないと思う。
「申し訳ございません。気をつけます」
「えーっ、楽しいのに」
「サウロン!貴方は自分の立場というものをよく考えなさい!」
「ごめんなさぁい」
あ。サウロン様に飛び火してしまったわ。
こういうやり取り。
なんだか楽しい。ローズリッテの時はこんな会話なんてなかった。
「ふふっ」
「どうした?ロゼ」
「パパ大好き。ノインもサウロン様もレイも大好きよ。私、ロゼ・リヴァルスとして生まれて本当に良かった。みんながいてくれるの、本当に嬉しい」
ノインの言葉に、思わず顔を上げた。
それって・・・
「モチのロンだよ。僕ってできる男!レイちゃん、褒めて褒めて!」
「・・・そうですね。サウロン様、とても良い判断だったと思います。見直しました」
あれ?
なんだか悪魔族のトップであるサウロン様より、人間で私の侍女であるレイの方が偉そうなんだけど・・・あれ?
レイに上から目線で褒められても、サウロン様はとても嬉しそう。
なら、いいのかな?
それよりも、魂の回収をしてある?
それって・・・何か出来る?
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「普通、魂は輪廻の輪に入って新たな生を受けるんだ。でも悪魔に魂を売るとかいう言葉があるように、悪魔族が回収した魂は輪廻の輪に組み込まれない。魂って肉体がないわけだけど、魂自体をすり下ろしたり痛めつけることは悪魔になら可能なんだ。まぁ、ずっとやってると魂もすり減って来て最終的には消滅しちゃうんだけどね」
「どのくらい保つのですか?」
「そうだなぁ。その人間の図太さというか精神力にもよるけど、ずっと痛みを与え続けた場合だと一般的に半年くらいかな」
半年。
それを短いと思うのは、私が冷たい人間だから?
いえ。私、人間じゃないけどね。
魂というのは回復させることができないので、長く保たすことは出きないのだそう。
でも、あの男はロゼを知らない。
知らない相手から恨み言を言われても通じないんじゃないかしら。
「あ。大丈夫だよ。姫様は確かに神魔族だけど、魂がローズリッテ様だからね。アレは魂だから、姫様の魂しか見えない」
「そうなんだ。じゃあ、私がローズリッテだって分かるの?」
「モチのロン!」
「その、もちのろんってなぁに?」
「レイちゃんに教えてもらったんだよ。もちろんって言うのをこんな風に言うんだってさ」
レイは時々、前世の礼子の記憶の、妙な言葉遣いとかをサウロン様に教えている。
私に教えるとノインが怒るからだろうけど、こんな変な言葉ばっかり覚えて、悪魔族は大丈夫かしら。
「レイ・・・」
「はい、ロゼ様」
「変な言葉をサウロン様に教えちゃ駄目。ノインに叱られるわよ」
一応、私がここで叱っておけば、ノインも言わないと思う。
「申し訳ございません。気をつけます」
「えーっ、楽しいのに」
「サウロン!貴方は自分の立場というものをよく考えなさい!」
「ごめんなさぁい」
あ。サウロン様に飛び火してしまったわ。
こういうやり取り。
なんだか楽しい。ローズリッテの時はこんな会話なんてなかった。
「ふふっ」
「どうした?ロゼ」
「パパ大好き。ノインもサウロン様もレイも大好きよ。私、ロゼ・リヴァルスとして生まれて本当に良かった。みんながいてくれるの、本当に嬉しい」
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