婚約者から婚約破棄されたら、王弟殿下に捕まった件

みおな

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婚約者候補を教えてもらった件

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 私の言葉に、ミモザ様はにっこりと微笑まれた。

「ふふっ。やっぱりルチル様が王太子妃になる方が我が国のためになると思いますわ。ですが、ルチル様のおっしゃることも理解できます。お教えしますわ、婚約者候補になれそうな方のこと」

「ミモザ様、ありがとうございます」

「でも、その候補をあのお馬鹿さんが大切に出来なかったら、その時は・・・王太子妃になるとお約束いただけますか?」

「それは私の一存ではお答えできませんわ。ですが、その旨王弟殿下とお話するとお約束いたします。さすがに他国のご令嬢を大切に出来ないようでは、国際問題になりますから」

 もし何か揉め事を起こしたら、ランスロット殿下を廃嫡・・・いえ廃籍しなければ他国に顔向けできない。

 だから、その場合はキッド様も覚悟を決められると思うわ。

 でも、ここで私が勝手に答えるわけにはいかないもの。

「どうしてこんなに配慮も出来て王太子妃に相応しいルチル様を捨てて、あんなのを選ぶのか、わたくしには理解できませんわ。お馬鹿なことくらいしか、セットウ男爵令嬢がルチル様に勝っているところなんてないではないですか」

「お顔が好みなのではないでしょうか」

「可愛くないとは言いませんけど、あの程度なら他にもいますわよ」

「なら、あのお馬鹿な言動がお好きなのかも」

「理解できませんわぁ」

 大丈夫、私も理解できません。

 でも、殿下が婚約破棄を決めてくれたから、キッド様と婚約できたのだし、あれはあれで良かったのだわ。

「それで、婚約者候補の方をお教えいただいても?」

「ええ。ちょっと、わたくしの部屋の机の上にある封筒を取ってきてちょうだい」

「はい」

 ミモザ様の指示で、すぐに侍女の方が部屋を出て行く。

 やっぱりミモザ様は優秀な方だわ。
なんだかんだ言いながら、ちゃんと準備してくれているんだもの。

 すぐに侍女の方が戻って来て、ミモザ様に封筒を渡す。

 その封筒をミモザ様は私に差し出した。

「釣書と、そのご令嬢の詳細を記してありますわ。わたくしが見つけられたのは三名。その中で選べないなら、もう諦めるしかないと思って下さいまし」

「三名も・・・ありがとうございます。帰って母と相談してみます」

「ええ。わたくしが打診することはできませんから、あとは王妃殿下と公爵夫人にお願いなさって」

「はい、ありがとうございます」

 私は封筒を胸に抱いて、ヘリオドール公爵家を辞した。

 三人も候補がいるなら、一人くらいは殿下が気に入る令嬢がいるかもしれないわ。



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