婚約者から婚約破棄されたら、王弟殿下に捕まった件

みおな

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現実を見れてない件

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 本当に、娘のしたことの重大さを理解していないのかしら。

 私はキッド様の婚約者でなくても、公爵令嬢なのよ?

 確かにチェリー様のことだけ言えば、伯爵令嬢であるチェリー様はキプロス侯爵令嬢よりは身分が下だし、ザイール伯爵令嬢とは同等だわ。

 でもね?身分が下だからって見下していいわけじゃないのよ?

 というか、そんな態度は淑女として正しくないと王太子妃教育で散々言われたわよ。

 遜った言動が正しいというのではなく、弱い者にこそ手を差し伸べられる姿が王太子妃、ひいては王妃に相応しいと教わったわ。

 貴族が偉いって、平民を見下すのは馬鹿のすることよ。

 私たちの着るドレスも、食べる食事も、平民の人の商会があるから手に入るのだもの。

「キプロス侯爵令嬢、ザイール伯爵令嬢。僕が王太子の座を剥奪されたのは、愚かだったからだ。叔父上とクォーツ公爵令嬢は、僕が王太子のままでいられるように尽力してくれた。そしてチェリーには、自分がいることで僕が王太子でいられないならもう会わないとまで言われたんだ。彼女を失いたくないと思ったから、嫌がる叔父上に王太子になってもらった。彼女は確かに元は平民だ。そんな彼女が、王子妃になれるくらい必死に頑張って、色んなことを学んでくれたんだ。男爵令嬢として、その身分に合った人と結ばれれば、そんな苦労をせずに済んだのに。彼女は疫病神なんかじゃない。僕にとっての女神なんだよ」

 ランスロット殿下の言葉に、シトリン伯爵夫妻はうんうん!と頷いているし、国王陛下も王妃殿下もホッとしたような表情をされていた。

「よく言った、ランスロット。それでこそ王族だ。お前とシトリン伯爵令嬢が結ばれ幸せな家庭を築くことを、俺もルチルも、そして兄上も義姉上も心から願っている」

 出来ることなら、王太子の時にそうあって欲しかったけれど、チェリー様が王太子妃になるのはとても厳しいと思うから、これで良かったのかしらね。

「さて、キプロス侯爵とザイール伯爵。ランスロットの言葉を受けて、何か言いたいことはあるか」

「しゃ、謝罪させます!エライザっ、クォーツ公爵令嬢とシトリン伯爵令嬢に謝罪しなさい!」

「カトリーヌ、お前もだっ!国王陛下、王太子殿下っ!娘は修道院に行かせますので」

 ああ。良かったわ。
侯爵も伯爵も、さすがにこの状況がマズいということには気付いたのね。

 だけど・・・

「お父様?修道院だなんて!絶対に嫌ですわ!」

「そうですわ!を述べただけなのに、こんな大事にするなんて!」

 どうしてに、事実ねぇ。
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