98 / 480
第四章 王立高等学園
大国皇太子はクリスをお姫様抱っこで運ぶ
しおりを挟む
寝てしまったクリスをお姫様抱っこしてオーウェンは部屋を出た。
外にはアルバートやメイ、オーウェンのおつきのジェキンスらが心配して待っていた。
オーウェンの胸の中で幸せそうにクリスは寝ていた。
「どうされたのですか?」
アルバートが咎めるように聞く。
「王妃殿下がクリスに無理やりワインを飲ませたのだ」
「えっクリス様は大丈夫でしたか?」
メイが驚いて食いつく。
「えっクリスはお酒はダメなのか?」
オーウェンが聞く。
「ジャンヌ殿下からは絶対に飲ませるなと言われていたんですが」
メイが答える。
「別に普通だったぞ。すぐに寝たけど。」
赤くなってオーウェンは言う。
クリスにくっつきたいなんて言われたなんてこんなところでは言えない。
「ではクリス様の騎士の私が代わります」
アルバートが手を差し出すが、オーウェンは首を振る。
クリスの体に他の男が触れるなんて許せる訳は無かった。
「ふんっクリスには部屋まで送ってとこの私が言われたからな。他の者に触れ指すわけにはいかない」
しれっとオーウェンは嘘をつく。
「そんな事をクリス様が言うわけないだろ」
アルバートが突っ込むが、
「嘘だと思うなら王妃殿下らに聞けばいい。」
絶対に部屋に入れないと知ってオーウェンは言うや歩き出した。
「オーウェン様。」
慌てて3人は後を追い出した。
オーウェンはクリスの体温を感じながら歩けるという幸せをかみしめながら女子寮までゆっくりと歩いた。
「で、アレク皇太子。あなたジャンヌのことどう思っているの?」
オーウェンらが出て行ったあと改めて王妃は聞いた。
「出来たら一緒にずうーっと過ごしたいと思うのですが」
アレクが言う。
「それは結婚したいという事?
男なんでしょ。はっきり言ってくれない」
王妃が詰める。
アレクはワインが入ったグラスをあおった。
「そうとって下さい」
「はっきり聞きたいんだけど」
「母上。皇太子に失礼ですよ」
ジャンヌが珍しく言う。
「だってはっきり聞きたいじゃない。あなたももう20超えているんだから」
「ジャンヌ王女と結婚したいです」
アレクは言い切った。
「でも、ジャンヌはマーマレードの皇太子なのよ。あなたもノルディンの皇太子じゃない」
王妃は突っ込んだ。
「もし、どうしてもジャンヌが皇太子を降りられないなら、
ノルディンの皇太子はやめます!」
「そんなの許されるの?申し訳ないけど、先の大戦で2人もあなたのライバルは死んだのよ。
あなた除いたら雑魚しかいないじゃない。
私が皇帝なら絶対に許さないわ」
「別に私がこちらに来ればいいだけですよね。
ノルディンの皇帝の座よりもジャンヌ姫と一緒の方が何か面白そうなので」
「面白いだけで1国を治められるの?
そもそも3年前のあなたの侵略戦。
国民の多くはあなたを許していないわよ」
「それは先日戦災孤児の子に教えてもらいました」
アレクは子供に殴られた腹を抑えた。
「でも、認めてもらうように、頑張って行くつもりです」
「そんな甘いわけないでしょ。あなたの国の皇帝は認めない。
マーマレードの国民も認めない。それで婚姻を認めろなんて無理よ」
「じゃあ皇帝が認めて、国民が認めれば認めて頂けるんですね」
アレクは逆襲した。
「えっ。それは良いわよ。出来る訳無いと思うけど」
王妃は認めた。
「ちょっと待て。二人とも。私の意志はどうなる」
ジャンヌが突っ込むが
「あなた何言っているの。暴風王女をもらってくれるなんて奇特な人他にいるわけないでしょ。
あなたクリスじゃないのよ。あの子は何十通も婚姻の申し込みがあるけど、あなたは今のところ0なんですからね。
もらってくれるって言うんだから喜びなさい」
「そんなむちゃくちゃな」
ジャンヌはむくまれたが、
「皇帝の承諾と国民の承諾さえ取り付けたらいつでもあなたを受け入れるわ」
「判りました。約束ですからね。」
二人が意気投合するのを俺は認めんぞ…当事者の一人であるジャンヌは叫び続けていた。
外にはアルバートやメイ、オーウェンのおつきのジェキンスらが心配して待っていた。
オーウェンの胸の中で幸せそうにクリスは寝ていた。
「どうされたのですか?」
アルバートが咎めるように聞く。
「王妃殿下がクリスに無理やりワインを飲ませたのだ」
「えっクリス様は大丈夫でしたか?」
メイが驚いて食いつく。
「えっクリスはお酒はダメなのか?」
オーウェンが聞く。
「ジャンヌ殿下からは絶対に飲ませるなと言われていたんですが」
メイが答える。
「別に普通だったぞ。すぐに寝たけど。」
赤くなってオーウェンは言う。
クリスにくっつきたいなんて言われたなんてこんなところでは言えない。
「ではクリス様の騎士の私が代わります」
アルバートが手を差し出すが、オーウェンは首を振る。
クリスの体に他の男が触れるなんて許せる訳は無かった。
「ふんっクリスには部屋まで送ってとこの私が言われたからな。他の者に触れ指すわけにはいかない」
しれっとオーウェンは嘘をつく。
「そんな事をクリス様が言うわけないだろ」
アルバートが突っ込むが、
「嘘だと思うなら王妃殿下らに聞けばいい。」
絶対に部屋に入れないと知ってオーウェンは言うや歩き出した。
「オーウェン様。」
慌てて3人は後を追い出した。
オーウェンはクリスの体温を感じながら歩けるという幸せをかみしめながら女子寮までゆっくりと歩いた。
「で、アレク皇太子。あなたジャンヌのことどう思っているの?」
オーウェンらが出て行ったあと改めて王妃は聞いた。
「出来たら一緒にずうーっと過ごしたいと思うのですが」
アレクが言う。
「それは結婚したいという事?
男なんでしょ。はっきり言ってくれない」
王妃が詰める。
アレクはワインが入ったグラスをあおった。
「そうとって下さい」
「はっきり聞きたいんだけど」
「母上。皇太子に失礼ですよ」
ジャンヌが珍しく言う。
「だってはっきり聞きたいじゃない。あなたももう20超えているんだから」
「ジャンヌ王女と結婚したいです」
アレクは言い切った。
「でも、ジャンヌはマーマレードの皇太子なのよ。あなたもノルディンの皇太子じゃない」
王妃は突っ込んだ。
「もし、どうしてもジャンヌが皇太子を降りられないなら、
ノルディンの皇太子はやめます!」
「そんなの許されるの?申し訳ないけど、先の大戦で2人もあなたのライバルは死んだのよ。
あなた除いたら雑魚しかいないじゃない。
私が皇帝なら絶対に許さないわ」
「別に私がこちらに来ればいいだけですよね。
ノルディンの皇帝の座よりもジャンヌ姫と一緒の方が何か面白そうなので」
「面白いだけで1国を治められるの?
そもそも3年前のあなたの侵略戦。
国民の多くはあなたを許していないわよ」
「それは先日戦災孤児の子に教えてもらいました」
アレクは子供に殴られた腹を抑えた。
「でも、認めてもらうように、頑張って行くつもりです」
「そんな甘いわけないでしょ。あなたの国の皇帝は認めない。
マーマレードの国民も認めない。それで婚姻を認めろなんて無理よ」
「じゃあ皇帝が認めて、国民が認めれば認めて頂けるんですね」
アレクは逆襲した。
「えっ。それは良いわよ。出来る訳無いと思うけど」
王妃は認めた。
「ちょっと待て。二人とも。私の意志はどうなる」
ジャンヌが突っ込むが
「あなた何言っているの。暴風王女をもらってくれるなんて奇特な人他にいるわけないでしょ。
あなたクリスじゃないのよ。あの子は何十通も婚姻の申し込みがあるけど、あなたは今のところ0なんですからね。
もらってくれるって言うんだから喜びなさい」
「そんなむちゃくちゃな」
ジャンヌはむくまれたが、
「皇帝の承諾と国民の承諾さえ取り付けたらいつでもあなたを受け入れるわ」
「判りました。約束ですからね。」
二人が意気投合するのを俺は認めんぞ…当事者の一人であるジャンヌは叫び続けていた。
26
あなたにおすすめの小説
何もしない公爵夫人ですが、なぜか屋敷がうまく回っています
鷹 綾
恋愛
辺境公爵カーネル・クリスの妻となったフィレ・バーナード。
けれど彼女は、屋敷を仕切ることも、改革を行うことも、声高に意見を述べることもしなかった。
指示を出さない。
判断を奪わない。
必要以上に関わらない。
「何もしない夫人」として、ただ静かにそこにいるだけ。
それなのに――
いつの間にか屋敷は落ち着き、
使用人たちは迷わなくなり、
人は出入りし、戻り、また進んでいくようになる。
誰かに依存しない。
誰かを支配しない。
それでも確かに“安心できる場所”は、彼女の周りに残っていた。
必要とされなくてもいい。
役に立たなくてもいい。
それでも、ここにいていい。
これは、
「何もしない」ことで壊れなかった関係と、
「奪わない」ことで続いていった日常を描く、
静かでやさしい結婚生活の物語。
【完】あの、……どなたでしょうか?
桐生桜月姫
恋愛
「キャサリン・ルーラー
爵位を傘に取る卑しい女め、今この時を以て貴様との婚約を破棄する。」
見た目だけは、麗しの王太子殿下から出た言葉に、婚約破棄を突きつけられた美しい女性は………
「あの、……どなたのことでしょうか?」
まさかの意味不明発言!!
今ここに幕開ける、波瀾万丈の間違い婚約破棄ラブコメ!!
結末やいかに!!
*******************
執筆終了済みです。
完結 王族の醜聞がメシウマ過ぎる件
音爽(ネソウ)
恋愛
王太子は言う。
『お前みたいなつまらない女など要らない、だが優秀さはかってやろう。第二妃として存分に働けよ』
『ごめんなさぁい、貴女は私の代わりに公儀をやってねぇ。だってそれしか取り柄がないんだしぃ』
公務のほとんどを丸投げにする宣言をして、正妃になるはずのアンドレイナ・サンドリーニを蹴落とし正妃の座に就いたベネッタ・ルニッチは高笑いした。王太子は彼女を第二妃として迎えると宣言したのである。
もちろん、そんな事は罷りならないと王は反対したのだが、その言葉を退けて彼女は同意をしてしまう。
屈辱的なことを敢えて受け入れたアンドレイナの真意とは……
*表紙絵自作
【完結】私が誰だか、分かってますか?
美麗
恋愛
アスターテ皇国
時の皇太子は、皇太子妃とその侍女を妾妃とし他の妃を娶ることはなかった
出産時の出血により一時病床にあったもののゆっくり回復した。
皇太子は皇帝となり、皇太子妃は皇后となった。
そして、皇后との間に産まれた男児を皇太子とした。
以降の子は妾妃との娘のみであった。
表向きは皇帝と皇后の仲は睦まじく、皇后は妾妃を受け入れていた。
ただ、皇帝と皇后より、皇后と妾妃の仲はより睦まじくあったとの話もあるようだ。
残念ながら、この妾妃は産まれも育ちも定かではなかった。
また、後ろ盾も何もないために何故皇后の侍女となったかも不明であった。
そして、この妾妃の娘マリアーナははたしてどのような娘なのか…
17話完結予定です。
完結まで書き終わっております。
よろしくお願いいたします。
断腸の思いで王家に差し出した孫娘が婚約破棄されて帰ってきた
兎屋亀吉
恋愛
ある日王家主催のパーティに行くといって出かけた孫娘のエリカが泣きながら帰ってきた。買ったばかりのドレスは真っ赤なワインで汚され、左頬は腫れていた。話を聞くと王子に婚約を破棄され、取り巻きたちに酷いことをされたという。許せん。戦じゃ。この命燃え尽きようとも、必ずや王家を滅ぼしてみせようぞ。
「君の話はつまらない」と言われて婚約を破棄されましたが、本当につまらないのはあなたの方ですよ。
冬吹せいら
恋愛
「君の話はつまらない」
公爵令息のハメッド・リベルトンに婚約破棄をされた伯爵令嬢、リゼッタ・アリスベル。
リゼッタは聡明な美少女だ。
しかし、ハメッドはそんなリゼッタと婚約を破棄し、子爵令嬢のアイナ・ゴールドハンと婚約を結び直す。
その一方、リゼッタに好意を寄せていた侯爵家の令息が、彼女の家を訪れて……?
「犯人は追放!」無実の彼女は国に絶対に必要な能力者で“価値の高い女性”だった
佐藤 美奈
恋愛
セリーヌ・エレガント公爵令嬢とフレッド・ユーステルム王太子殿下は婚約成立を祝した。
その数週間後、ヴァレンティノ王立学園50周年の創立記念パーティー会場で、信じられない事態が起こった。
フレッド殿下がセリーヌ令嬢に婚約破棄を宣言した。様々な分野で活躍する著名な招待客たちは、激しい動揺と衝撃を受けてざわつき始めて、人々の目が一斉に注がれる。
フレッドの横にはステファニー男爵令嬢がいた。二人は恋人のような雰囲気を醸し出す。ステファニーは少し前に正式に聖女に選ばれた女性であった。
ステファニーの策略でセリーヌは罪を被せられてしまう。信じていた幼馴染のアランからも冷たい視線を向けられる。
セリーヌはいわれのない無実の罪で国を追放された。悔しくてたまりませんでした。だが彼女には秘められた能力があって、それは聖女の力をはるかに上回るものであった。
彼女はヴァレンティノ王国にとって絶対的に必要で貴重な女性でした。セリーヌがいなくなるとステファニーは聖女の力を失って、国は急速に衰退へと向かう事となる……。
【完結】幼い頃からの婚約を破棄されて退学の危機に瀕している。
桧山 紗綺
恋愛
子爵家の長男として生まれた主人公は幼い頃から家を出て、いずれ婿入りする男爵家で育てられた。婚約者とも穏やかで良好な関係を築いている。
それが綻んだのは学園へ入学して二年目のこと。
「婚約を破棄するわ」
ある日突然婚約者から婚約の解消を告げられる。婚約者の隣には別の男子生徒。
しかもすでに双方の親の間で話は済み婚約は解消されていると。
理解が追いつく前に婚約者は立ち去っていった。
一つ年下の婚約者とは学園に入学してから手紙のやり取りのみで、それでも休暇には帰って一緒に過ごした。
婚約者も入学してきた今年は去年の反省から友人付き合いを抑え自分を優先してほしいと言った婚約者と二人で過ごす時間を多く取るようにしていたのに。
それが段々減ってきたかと思えばそういうことかと乾いた笑いが落ちる。
恋のような熱烈な想いはなくとも、将来共に歩む相手、長い時間共に暮らした家族として大切に思っていたのに……。
そう思っていたのは自分だけで、『いらない』の一言で切り捨てられる存在だったのだ。
いずれ男爵家を継ぐからと男爵が学費を出して通わせてもらっていた学園。
来期からはそうでないと気づき青褪める。
婚約解消に伴う慰謝料で残り一年通えないか、両親に援助を得られないかと相談するが幼い頃から離れて育った主人公に家族は冷淡で――。
絶望する主人公を救ったのは学園で得た友人だった。
◇◇
幼い頃からの婚約者やその家から捨てられ、さらに実家の家族からも疎まれていたことを知り絶望する主人公が、友人やその家族に助けられて前に進んだり、贋金事件を追ったり可愛らしいヒロインとの切ない恋に身を焦がしたりするお話です。
基本は男性主人公の視点でお話が進みます。
◇◇
第16回恋愛小説大賞にエントリーしてました。
呼んでくださる方、応援してくださる方、感想なども皆様ありがとうございます。とても励まされます!
本編完結しました!
皆様のおかげです、ありがとうございます!
ようやく番外編の更新をはじめました。お待たせしました!
◆番外編も更新終わりました、見てくださった皆様ありがとうございます!!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる