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第五章 ボフミエ皇帝誘拐する
ボフミエ最終戦4 戦神シャラザール降臨
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皇帝アーベルはやけっぱちに叫んでいた。
まさか、これでうまくいくとは思っていなかった。
女一人の為にまさか状況が変わるなどと到底思えなかった。
うまくいけば儲けものくらいの感じであがいただけだった。
しかし、クリスが止まったのだ。
「えっ」
それを見て慌ててジャスティンも戸惑う。
まさかこの脅しが効くとは思ってもいなかったが、女の首に剣を突き付けながら拘束魔法をクリスにかける。
クリスは抵抗することなくそれを受けていた。
両手を後ろ手に縛られる。
そして、アーベルはそのクリスを手前に引き寄せた。
クリスは見えない柱に縛り付けられたように、両手を頭の上で伸ばして拘束されていた。
足元も拘束される。
女を足元に転がすとそのクリスに剣を向ける。
「全員武器を捨てろ」
アーベルがそのクリスに剣先を突き付けながら叫んでいた。
「何を言う」
ベンが抵抗しようとするが、全軍止まってしまっていた。
「全員さっさと剣を捨てろ。さもないとクリスを殺すぞ」
大声でアーベルが言う。
まず、ジャスティンが剣を捨てた。
続いてベンが。
他の兵士たちも次々に剣を捨てる。
しかし、ボフミエ軍はもう100人も残っていなかった。
1個師団を拘束するなどこの人数では無理だ。
「サロモン、魔王の封印された石をここへ」
アーベルが指示する。
「はっ」
サロモンは頭を下げると箱を取り出した。
その箱を開けるとどす黒く変色した握りこぶし大の石が現れた。
その石をみて、クリスは気分が悪くなった。
頭がガンガンして気持ち悪くなる。
乗り物酔いしたように、ふらふらする。
胸はむかむかして気持ち悪かった。
その時クリスの上空に気配がする。
ハッとしてクリスは上を見た。
そこには転移してきたウィルら3人が剣を抜いて飛び出してきた。
「ギャッ」
しかし、黒い石が強く光ると3人は弾き飛ばされて地面に叩きつけられていた。
「いててて」
ジャンヌら3人は腰を押えて立ち上がるが
「馬鹿な奴らだ。この石には結界が張られていて突然転移してきてもはじかれるのだ」
アーベルが言う。
「貴様らもクリスを殺されたくなかったら剣を捨てろ」
「何だと」
ウィルがきっとして叫ぶ。
「ウィル、私は良いの。私に構わずに皇帝らを叩きのめして」
クリスが叫ぶ。
「えっ、姉様」
ウィルはクリスの言うとおりに出来る訳は無かった。
思わず剣を降ろす。
アレクがジャンヌを見るとジャンヌは目配せした。
ジャンヌはシャラザールの化身のクリスが死ぬことは絶対にないとは思ったが、取り敢えず、言う事を聞くことにした。
しかし、あとで後悔することになる。
というかそもそもここにわざわざ転移してくることなど無かったと後悔することになるのだが…。
「貴様らの聖女とあがめる女が魔王となって、貴様らの愛する国土を蹂躙する様をよく見るのだ」
皇帝はそう言うと黒い石を箱のままゆっくりとクリスに近づける。
「怖いか、小娘」
嫌悪で震えるクリスに言う。
「魔王などと言う絵空事など何故恐れる必要がありましょう」
クリスが言い切る。
「その割に震えているが」
皇帝は笑って言った。
クリスは気持ち悪くて震えているのだ。
そのまがまがしい意思をもった石に対して。
胸がむかむかする。
むちゃくちゃ気持ち悪かった。
そのミルも気味悪そうな石がゆっくりとクリスに近づけられる。
むかむかして吐きそうだった。
このまま、皇帝に吐き出してやろうかといつものクリスなら思わないような過激な考えが生まれるほど、苦しかった。
「苦しめもっと苦しむのだ。」
皇帝は喜んで言う。
冷や汗がだらだらとクリスの額から流れ出る。
「姉様!」
「クリス様」
思わずクリスに駆け寄ろうとするジャスティンやウィルは障壁を張った魔導師たちに阻止される。
石から黒いもやもやした物が湧き出てそれがゆっくりとクリスに向かう。
そして、クリスにまさに触れようとした時だ。
ピカッ
クリスからすさまじい光が発せられた。
その光は石を持った皇帝ごと地面に叩きつけた。
そして、そこにはすさまじい魔導反応が現れた。
光が消えた後には鎧姿の戦神シャラザールが降臨していた。
まさか、これでうまくいくとは思っていなかった。
女一人の為にまさか状況が変わるなどと到底思えなかった。
うまくいけば儲けものくらいの感じであがいただけだった。
しかし、クリスが止まったのだ。
「えっ」
それを見て慌ててジャスティンも戸惑う。
まさかこの脅しが効くとは思ってもいなかったが、女の首に剣を突き付けながら拘束魔法をクリスにかける。
クリスは抵抗することなくそれを受けていた。
両手を後ろ手に縛られる。
そして、アーベルはそのクリスを手前に引き寄せた。
クリスは見えない柱に縛り付けられたように、両手を頭の上で伸ばして拘束されていた。
足元も拘束される。
女を足元に転がすとそのクリスに剣を向ける。
「全員武器を捨てろ」
アーベルがそのクリスに剣先を突き付けながら叫んでいた。
「何を言う」
ベンが抵抗しようとするが、全軍止まってしまっていた。
「全員さっさと剣を捨てろ。さもないとクリスを殺すぞ」
大声でアーベルが言う。
まず、ジャスティンが剣を捨てた。
続いてベンが。
他の兵士たちも次々に剣を捨てる。
しかし、ボフミエ軍はもう100人も残っていなかった。
1個師団を拘束するなどこの人数では無理だ。
「サロモン、魔王の封印された石をここへ」
アーベルが指示する。
「はっ」
サロモンは頭を下げると箱を取り出した。
その箱を開けるとどす黒く変色した握りこぶし大の石が現れた。
その石をみて、クリスは気分が悪くなった。
頭がガンガンして気持ち悪くなる。
乗り物酔いしたように、ふらふらする。
胸はむかむかして気持ち悪かった。
その時クリスの上空に気配がする。
ハッとしてクリスは上を見た。
そこには転移してきたウィルら3人が剣を抜いて飛び出してきた。
「ギャッ」
しかし、黒い石が強く光ると3人は弾き飛ばされて地面に叩きつけられていた。
「いててて」
ジャンヌら3人は腰を押えて立ち上がるが
「馬鹿な奴らだ。この石には結界が張られていて突然転移してきてもはじかれるのだ」
アーベルが言う。
「貴様らもクリスを殺されたくなかったら剣を捨てろ」
「何だと」
ウィルがきっとして叫ぶ。
「ウィル、私は良いの。私に構わずに皇帝らを叩きのめして」
クリスが叫ぶ。
「えっ、姉様」
ウィルはクリスの言うとおりに出来る訳は無かった。
思わず剣を降ろす。
アレクがジャンヌを見るとジャンヌは目配せした。
ジャンヌはシャラザールの化身のクリスが死ぬことは絶対にないとは思ったが、取り敢えず、言う事を聞くことにした。
しかし、あとで後悔することになる。
というかそもそもここにわざわざ転移してくることなど無かったと後悔することになるのだが…。
「貴様らの聖女とあがめる女が魔王となって、貴様らの愛する国土を蹂躙する様をよく見るのだ」
皇帝はそう言うと黒い石を箱のままゆっくりとクリスに近づける。
「怖いか、小娘」
嫌悪で震えるクリスに言う。
「魔王などと言う絵空事など何故恐れる必要がありましょう」
クリスが言い切る。
「その割に震えているが」
皇帝は笑って言った。
クリスは気持ち悪くて震えているのだ。
そのまがまがしい意思をもった石に対して。
胸がむかむかする。
むちゃくちゃ気持ち悪かった。
そのミルも気味悪そうな石がゆっくりとクリスに近づけられる。
むかむかして吐きそうだった。
このまま、皇帝に吐き出してやろうかといつものクリスなら思わないような過激な考えが生まれるほど、苦しかった。
「苦しめもっと苦しむのだ。」
皇帝は喜んで言う。
冷や汗がだらだらとクリスの額から流れ出る。
「姉様!」
「クリス様」
思わずクリスに駆け寄ろうとするジャスティンやウィルは障壁を張った魔導師たちに阻止される。
石から黒いもやもやした物が湧き出てそれがゆっくりとクリスに向かう。
そして、クリスにまさに触れようとした時だ。
ピカッ
クリスからすさまじい光が発せられた。
その光は石を持った皇帝ごと地面に叩きつけた。
そして、そこにはすさまじい魔導反応が現れた。
光が消えた後には鎧姿の戦神シャラザールが降臨していた。
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