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宿敵と最愛の娘
妻を救うために(エロ度☆☆☆☆☆)
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三成が階下に降りていく。
それを見送りながら、恐らく始めからこうなるように仕向けたんだろうなと思う。
俺が優先したいことに集中できるようにそれ以外のことを担当してくれたのだ。
「井頼、お麟、それに桜。どうすれば助けられる?」
あと1日もすれば信繁達もこの城にやってくる。
そして、その後さらに1日もすれば港から堺への航海に出てしまう。
「桜、護送部隊から攫うことは可能か?」
「・・・・・・はい。ですが、やはり船上ではそれも難しくなります。やるならこの九州で」
やはりそうか。
先ずは此処でお千を確保し、一旦どこかに匿う。
しかし、その時の問題点は江叔母上やお珠を始めとする者達をどうやって助けるか、だ。
お千一人を助けてしまったせいで、なおさら困難になるのも確か。
やるなら出来れば同時にやりたいところだが・・・・・・。
「陛下」
「なんだお麟」
「その場合は護送部隊を指揮した真田殿にも累が及びます。また、それが新たな混乱を招くことに」
お麟の言うことも分かる。
それに、ここでお千を攫えば、少し考えられる者なら俺が攫ったことは明白。
どちらにしても周りから不信感を覚えられるだろう。
「くそっ! 一体誰がこんなことを!」
ゴッ
近くにあった柱を思いっきり殴りつける。
今更家康を攫っていったい誰になんの理があるというのだ?
また日本を大きな戦乱の中に戻したい馬鹿がいるというのか?
「某が考えまするに・・・・・・」
控えめに井頼が声を上げる。
「やはり朝廷に近い大名が糸を引いているのではないかと」
そういった意味で朝廷に近いというだけなら(細川)忠興かも知れない。
最近五奉行に納まった九条家は・・・・・・完子に累が及びかねないことをするだろうか?
「その、陛下。家康殿が目的じゃない可能性も考慮しなくてはならないかと」
お麟のその言葉に俺も井頼も桜まで驚いてしまう。
「なにを言っている?」
家康が目的じゃないとすればいったい何を目的としてこのような危険なことを行うというのだろう?
「今回の目的が正に千姫様ということも考えられるのです。天下人の正室の座は多少の危険を冒してでも手に入れるべきものです。・・・・・・まして世継ぎまで自分の血筋になるなら」
「お前、俺の側室達を疑えってのか!?」
確かに、正室がいなくなれば側室達の一人を正室にあげることになるだろう。
だからと言って・・・・・・。
いや、大奥はそれほどでもなかったようだが、中国や韓国の後宮では毒殺や嫌がらせなんて腐るほど話を聞く。
逆に言えば俺はそういった権力者なのだ。
「陛下、女の事は女の方が良く分かります。確かに裏内は確執など無いように見えました。ですが、女と言うのは、裏では何を考えているか分からぬ生き物にございます。その方向で考えるなら、第一容疑者は細川家となるでしょう」
側室で跡継ぎ候補を産んだのは二人。
お駒とたらだ。
だが、お駒の最上家は家臣のほとんどが残っておらず、そんな大それたことをするのは難しいだろう。
現実的に裏内で生活している限り外部の者と連絡を取るのも難しい。
お駒を疑うのは無理がある。
逆にたらならば後ろ盾は細川家。
そのための兵力を出すことは容易く、また、成功した時の効果は計り知れないほど大きい。
性格的に考えてたらに出来る事ではないが、忠興なら考え実行する力はある。
それに、子が産まれたばかりでの事件と言えばそうとも考えられる。
「・・・・・・実行力だけで言えば桜が一番なんだけどな」
「わ、私はやっていません!」
律儀に俺の独り言に桜が慌てふためいて反応する。
「分かっている。俺がお前を疑うことなんて絶対にない。というか、有ったとしても妻たち自身で考えた事ではないはずだ」
「そうでしょうか?」
ところが俺の言葉はお麟によってすぐに疑問を呈される。
「はっきり申しまして、五郎八姫様ならばそこまで考えられる可能性がございます」
それはかつての主に対する裏切りとも言える告白だった。
だが、確かに五郎八は賢過ぎるところがある。
また、ちょっとやそっとのことでは臆さない胆力もあるのだ。
「・・・・・・いや、もういい。お麟、どちらにしても今はお千の助け方だけを考えよう」
「はい。ですが、やはり先に申し上げた方法しか・・・・・・」
お麟が悔しそうに爪を噛む。
井頼も同様に思いつかない様子だ。
桜に至っては既に護送部隊の奇襲計画を考えているようだ。
「・・・・・・桜、膝」
「は、はい」
ずっと早駆けで少し体も疲れている。
何時もの様に桜の膝枕に寝転ぶ。
「お麟、羽柴家法を」
「はっ!」
羽柴家の分国法をそのままの体勢で眺める。
なにか法の抜け目は無いものだろうか?
誰も犠牲にならずに済む方法は?
それを見送りながら、恐らく始めからこうなるように仕向けたんだろうなと思う。
俺が優先したいことに集中できるようにそれ以外のことを担当してくれたのだ。
「井頼、お麟、それに桜。どうすれば助けられる?」
あと1日もすれば信繁達もこの城にやってくる。
そして、その後さらに1日もすれば港から堺への航海に出てしまう。
「桜、護送部隊から攫うことは可能か?」
「・・・・・・はい。ですが、やはり船上ではそれも難しくなります。やるならこの九州で」
やはりそうか。
先ずは此処でお千を確保し、一旦どこかに匿う。
しかし、その時の問題点は江叔母上やお珠を始めとする者達をどうやって助けるか、だ。
お千一人を助けてしまったせいで、なおさら困難になるのも確か。
やるなら出来れば同時にやりたいところだが・・・・・・。
「陛下」
「なんだお麟」
「その場合は護送部隊を指揮した真田殿にも累が及びます。また、それが新たな混乱を招くことに」
お麟の言うことも分かる。
それに、ここでお千を攫えば、少し考えられる者なら俺が攫ったことは明白。
どちらにしても周りから不信感を覚えられるだろう。
「くそっ! 一体誰がこんなことを!」
ゴッ
近くにあった柱を思いっきり殴りつける。
今更家康を攫っていったい誰になんの理があるというのだ?
また日本を大きな戦乱の中に戻したい馬鹿がいるというのか?
「某が考えまするに・・・・・・」
控えめに井頼が声を上げる。
「やはり朝廷に近い大名が糸を引いているのではないかと」
そういった意味で朝廷に近いというだけなら(細川)忠興かも知れない。
最近五奉行に納まった九条家は・・・・・・完子に累が及びかねないことをするだろうか?
「その、陛下。家康殿が目的じゃない可能性も考慮しなくてはならないかと」
お麟のその言葉に俺も井頼も桜まで驚いてしまう。
「なにを言っている?」
家康が目的じゃないとすればいったい何を目的としてこのような危険なことを行うというのだろう?
「今回の目的が正に千姫様ということも考えられるのです。天下人の正室の座は多少の危険を冒してでも手に入れるべきものです。・・・・・・まして世継ぎまで自分の血筋になるなら」
「お前、俺の側室達を疑えってのか!?」
確かに、正室がいなくなれば側室達の一人を正室にあげることになるだろう。
だからと言って・・・・・・。
いや、大奥はそれほどでもなかったようだが、中国や韓国の後宮では毒殺や嫌がらせなんて腐るほど話を聞く。
逆に言えば俺はそういった権力者なのだ。
「陛下、女の事は女の方が良く分かります。確かに裏内は確執など無いように見えました。ですが、女と言うのは、裏では何を考えているか分からぬ生き物にございます。その方向で考えるなら、第一容疑者は細川家となるでしょう」
側室で跡継ぎ候補を産んだのは二人。
お駒とたらだ。
だが、お駒の最上家は家臣のほとんどが残っておらず、そんな大それたことをするのは難しいだろう。
現実的に裏内で生活している限り外部の者と連絡を取るのも難しい。
お駒を疑うのは無理がある。
逆にたらならば後ろ盾は細川家。
そのための兵力を出すことは容易く、また、成功した時の効果は計り知れないほど大きい。
性格的に考えてたらに出来る事ではないが、忠興なら考え実行する力はある。
それに、子が産まれたばかりでの事件と言えばそうとも考えられる。
「・・・・・・実行力だけで言えば桜が一番なんだけどな」
「わ、私はやっていません!」
律儀に俺の独り言に桜が慌てふためいて反応する。
「分かっている。俺がお前を疑うことなんて絶対にない。というか、有ったとしても妻たち自身で考えた事ではないはずだ」
「そうでしょうか?」
ところが俺の言葉はお麟によってすぐに疑問を呈される。
「はっきり申しまして、五郎八姫様ならばそこまで考えられる可能性がございます」
それはかつての主に対する裏切りとも言える告白だった。
だが、確かに五郎八は賢過ぎるところがある。
また、ちょっとやそっとのことでは臆さない胆力もあるのだ。
「・・・・・・いや、もういい。お麟、どちらにしても今はお千の助け方だけを考えよう」
「はい。ですが、やはり先に申し上げた方法しか・・・・・・」
お麟が悔しそうに爪を噛む。
井頼も同様に思いつかない様子だ。
桜に至っては既に護送部隊の奇襲計画を考えているようだ。
「・・・・・・桜、膝」
「は、はい」
ずっと早駆けで少し体も疲れている。
何時もの様に桜の膝枕に寝転ぶ。
「お麟、羽柴家法を」
「はっ!」
羽柴家の分国法をそのままの体勢で眺める。
なにか法の抜け目は無いものだろうか?
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