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49:薬
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魔神病に対して薬を作ることになったわけだが、このチートな箱庭でできないことはない。
まあその領地をすべて消し去ることの方が簡単ではあるし今ある武器をちょっと投入しただけで終わる話だ。
だけどアストレアのお願いは薬を作ってほしいということだから薬を作ることにした。
そのためにはまず薬をどう作るかを考えないといけない。
ここでポンっと薬を出すことは簡単だ。アストレアが救いたい領地に薬が回り切るまで薬を出していればいいだけの話だからな。
だが、エイルやリリスの話ではその魔神病は太古の昔より続く不治の病というか根本的に解決ができないモンスターのようなものだ。
だからそれに対処できるような薬をここじゃなくても作れるようになればいいんじゃないかと思っている。
この問題を解決できるのならやるに越したことはない。さっきエイルにかっこのいいところを見せるためにあんなことを言ったのだからそうした方がもっとかっこいいだろう。
となれば、薬が生える木を作る、わけにはいかないよな。
薬を作る方法を明確にして、薬の材料の量産体制が向こうの世界でできたのなら文句はないだろう。
……だが待て。その作り方というのはどうやって分かるんだ? あっ、作り方が書かれた資料を出せばいいのか。
とりあえずは薬を出してみる。
手のひらには虹色な液体が入った小さな瓶がポンっと出てきた。
「それが薬ですか?」
「これがそうなんだ」
エイルとリリスは俺が持っている瓶を興味津々に見ている。
「あぁ、そうみたいだ。俺が作り出した薬だから間違いはないとは思うが……」
俺が出したとしても俺自身はよく分かっていない。よく分かっていないから俺以外はこれが本当に薬かどうかも確認するしか効果が分からない。
俺は説明なんかできないからな。
だからそれが証明されるように視界の中に入れていた結界に封印されている魔神病の元凶を近くに持ってくる。
「今からこの薬が効くのか検証する。危険はないけど不安なら離れておいてくれ」
「いいえ、ここにいます」
「どうせ優斗がなったらどうしようもないからねー」
2人に一応忠告するが大丈夫な様子であったため俺は検証を開始する。
結界に封じられている病原体から少しだけ病原体を分離させる。もちろん結界に入った状態だ。
そしてその結界はこの手に持つ薬だけを通すという設定を作り、結界の上から薬を一滴垂らした。
一滴の薬は結界をすり抜け、病原体に当たる。
「おっ」
魔神病は見る見るうちに霧散したことで結界の中には何もなくなった。
「ちゃんと効くな」
「さすがです、優斗」
これで後は量産体制を生み出せば終わりか。
……あれだな、薬を無限に湧き出す瓶でも出せば終わりそうだ。
ここで量産するための材料を植えて、みたいなことをする前にその瓶があれば済むことではないか?
ていうか薬が実る木を生やせば……いや、そうか。それをめぐる戦いになってしまうのか。
人類滅亡の可能性があるのならそれこそ戦争が起きかねない。
銀髪の女性がそれをうまく使えればいいが……。
「んー……」
「どうされたのですか?」
「この薬の量産体制をどうしようかと思ってな。薬を無限に湧き出す魔道具を作るか、材料から生み出して作り方を教えるか」
本当にどうしようか。
「魔神病を切り伏せる聖剣でも作ればいいんじゃない?」
リリスの言葉に確かにと思った。でもすぐにダメだと分かった。
「いや、それを巡って争いになるだろ」
「はい。聖剣ならなおさら他の国からも狙われることになります」
「それもそうだね」
結局どうやっても薬の量産体制をあげたところで争いになるのか?
「優斗が薬を無限に出すんじゃダメなのか?」
「それでもいいが、向こうで完結させるのなら向こうで完結させたいだろ」
「何よりまた魔神病が蔓延すれば優斗が頼られることになりますからね。量産体制を敷いておけば何があっても問題はないはずです」
薬があったとしても魔神病という存在が厄介だな。
魔神病は感染すればすべてを終わらせてしまう病気。それの薬があれば是が非でも取りに行くだろう。
全く、アストレアという神はかなり面倒なことを言ってくれる。
俺たちが一番楽な方法は何も考えずに大量の薬を渡すこと。アストレアがいう領地の子たちとやらは救うことができるだろう。
だがどうせなら薬の量産体制をやった方がいいとなるだろう。
「とりあえず、大量の薬を渡すか……」
大量の薬で領地の子たちが治ったとなればすぐに周りに知られそうだ。
「優斗がそこまで深く考えなくていいんじゃない?」
リリスが悪魔の囁きをしてくる。そんな囁きに傾きそうになる。
だけどそれで逃げたらエイルに示しがつかない。エイルは聖女で、俺はエイルの夫なんだから。
「いや、大丈夫だ。ちょっと頑張ってみる」
あまりいい案とは思えないが思いついたことがあるからそれを試してみることにした。
まあその領地をすべて消し去ることの方が簡単ではあるし今ある武器をちょっと投入しただけで終わる話だ。
だけどアストレアのお願いは薬を作ってほしいということだから薬を作ることにした。
そのためにはまず薬をどう作るかを考えないといけない。
ここでポンっと薬を出すことは簡単だ。アストレアが救いたい領地に薬が回り切るまで薬を出していればいいだけの話だからな。
だが、エイルやリリスの話ではその魔神病は太古の昔より続く不治の病というか根本的に解決ができないモンスターのようなものだ。
だからそれに対処できるような薬をここじゃなくても作れるようになればいいんじゃないかと思っている。
この問題を解決できるのならやるに越したことはない。さっきエイルにかっこのいいところを見せるためにあんなことを言ったのだからそうした方がもっとかっこいいだろう。
となれば、薬が生える木を作る、わけにはいかないよな。
薬を作る方法を明確にして、薬の材料の量産体制が向こうの世界でできたのなら文句はないだろう。
……だが待て。その作り方というのはどうやって分かるんだ? あっ、作り方が書かれた資料を出せばいいのか。
とりあえずは薬を出してみる。
手のひらには虹色な液体が入った小さな瓶がポンっと出てきた。
「それが薬ですか?」
「これがそうなんだ」
エイルとリリスは俺が持っている瓶を興味津々に見ている。
「あぁ、そうみたいだ。俺が作り出した薬だから間違いはないとは思うが……」
俺が出したとしても俺自身はよく分かっていない。よく分かっていないから俺以外はこれが本当に薬かどうかも確認するしか効果が分からない。
俺は説明なんかできないからな。
だからそれが証明されるように視界の中に入れていた結界に封印されている魔神病の元凶を近くに持ってくる。
「今からこの薬が効くのか検証する。危険はないけど不安なら離れておいてくれ」
「いいえ、ここにいます」
「どうせ優斗がなったらどうしようもないからねー」
2人に一応忠告するが大丈夫な様子であったため俺は検証を開始する。
結界に封じられている病原体から少しだけ病原体を分離させる。もちろん結界に入った状態だ。
そしてその結界はこの手に持つ薬だけを通すという設定を作り、結界の上から薬を一滴垂らした。
一滴の薬は結界をすり抜け、病原体に当たる。
「おっ」
魔神病は見る見るうちに霧散したことで結界の中には何もなくなった。
「ちゃんと効くな」
「さすがです、優斗」
これで後は量産体制を生み出せば終わりか。
……あれだな、薬を無限に湧き出す瓶でも出せば終わりそうだ。
ここで量産するための材料を植えて、みたいなことをする前にその瓶があれば済むことではないか?
ていうか薬が実る木を生やせば……いや、そうか。それをめぐる戦いになってしまうのか。
人類滅亡の可能性があるのならそれこそ戦争が起きかねない。
銀髪の女性がそれをうまく使えればいいが……。
「んー……」
「どうされたのですか?」
「この薬の量産体制をどうしようかと思ってな。薬を無限に湧き出す魔道具を作るか、材料から生み出して作り方を教えるか」
本当にどうしようか。
「魔神病を切り伏せる聖剣でも作ればいいんじゃない?」
リリスの言葉に確かにと思った。でもすぐにダメだと分かった。
「いや、それを巡って争いになるだろ」
「はい。聖剣ならなおさら他の国からも狙われることになります」
「それもそうだね」
結局どうやっても薬の量産体制をあげたところで争いになるのか?
「優斗が薬を無限に出すんじゃダメなのか?」
「それでもいいが、向こうで完結させるのなら向こうで完結させたいだろ」
「何よりまた魔神病が蔓延すれば優斗が頼られることになりますからね。量産体制を敷いておけば何があっても問題はないはずです」
薬があったとしても魔神病という存在が厄介だな。
魔神病は感染すればすべてを終わらせてしまう病気。それの薬があれば是が非でも取りに行くだろう。
全く、アストレアという神はかなり面倒なことを言ってくれる。
俺たちが一番楽な方法は何も考えずに大量の薬を渡すこと。アストレアがいう領地の子たちとやらは救うことができるだろう。
だがどうせなら薬の量産体制をやった方がいいとなるだろう。
「とりあえず、大量の薬を渡すか……」
大量の薬で領地の子たちが治ったとなればすぐに周りに知られそうだ。
「優斗がそこまで深く考えなくていいんじゃない?」
リリスが悪魔の囁きをしてくる。そんな囁きに傾きそうになる。
だけどそれで逃げたらエイルに示しがつかない。エイルは聖女で、俺はエイルの夫なんだから。
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