家を建てたら創造神に壊されたので、神界に就職しました

猫吉

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第5話 創造物語

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3020年夏――

笠立竜介は暇を持て余していた。

夏…とは言っても26℃に調整されている。
快適だ。
プール?

もう何度も行った

旅行?

前半にエウロパ行った。

簡単に言うとほんとに何もすることがないのである。

そこで最近同年代のなかで流行っている『おうちで簡単宇宙創造セット』を買ってみた。

ボックスには平たいシートに二つスイッチが付いたものが1枚入っている。

最初、まず緑色のスイッチを押す。
すると突然シートが輝き出す。

これがビッグバンか…

呆気にとられると脳内にアナウンスが聞こえる。

『この度はお家で簡単宇宙創造セットをご利用いただき誠にありがとうございます』

『早速ですがこのセットには世界の方向性を決めることができます』
「方向性?」
『はい、一つ地球型、地球そっくりの文明や技術を創造できます。もう一つはファンタジー型、こちらは異世界そっくりの物を創造できます』
う~ん…迷うな~
ファンタジーも好きだけど…地球型も馴染みあっておもろそう…
「これってミックスできない?」
『と、言いますと?』
「例えばファンタジー型+地球型の近未来型異世界みたいなのとか…」
『複合に関しては追加料金でDXパックを買ってもらうと…』
「え~できないの~」
『はい、そういうものなので』

そして、僕は思い出した動画で見たあのチート技を…

「はは~ん…もしやホントはできるけど隠してるな?」
『うグッ…』
「この前見ちゃったんだよね~裏技…」
『まさか、あなたはそれを知っていて!』
「赤緑赤赤緑」
軽快にスイッチを押してゆく。
『あ~また担当に叱られる~!!!』
そして最後に赤のボタンを押そうとした時、それは起こった。
「竜介!夏休みの宿題は!」
ヤバい母さんだ!
隠れなきゃ!って
「あ…」
人差し指は緑色のスイッチを押していた。
するとシートは七色に輝き出す。

こうして北は技術が発展し南は魔法が残る中途半端な世界が誕生した…

―――――――――――――――
「ってわけ」

「ってわけじゃねーよ!!!前の押し間違いのせいで、この世界は一万年以上も『技術 vs 魔法』の冷戦を続けてんだぞ!?」
「えー…で、でも、多様性あっていいじゃん!多様性!DXパック代も浮いたし」

もう…あきれて何も言えん…
「……よくこの世界、ここまで滅ばなかったな……」

「あ、それ? 途中で面倒くさくなって全自動モードに切り替えたからかな。ほら、いま話題の放置系宇宙シミュレーションってやつ…って知らないか…」

「神が自分が作った世界放置すんなよ!!!」

先が思いやられる…
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