113 / 190
サンタさん、学生になる
113 西地区の闇(9)
しおりを挟む
『サンタや、取り敢えず言い訳を聞いてみたらどうじゃ』
怒りのあまり口調が完全に上からになっていた私に、サーク爺が穏やかに、でも怒りの感情も見え隠れする言い方で提案する。
私は目を瞑ってフーッと大きく息を吐き、サーク爺の提案を呑むことにした。
「軍を再開発地域に向かわせたのに、中に入れなかったのは何故?」
「突入前に情報が漏れたのか、一箇所しかない進入路にバリケードを設置され、これ以上侵入したら人質を殺すと言われたのだ」
少し穏やかな口調に変えて質問した私に、ホロル様は自分も現場に向かって交渉したと言った。
「人質? 軍はいったい誰を出せと要求したの?」
「勿論、アロー公爵家の子息と、ファイトアロ男爵だ」
真面目な顔をしてそう言ったホロル様には悪いけど、全く同情する気にもなれないし、状況判断ができていないことに呆れた。
実の父親ではあるけど、アレス君もはあ?って顔をして呆れている。
「私たちを攫うように指示した魔術師学校の教官は、私のことは準男爵家の娘で、アレス君のことは平民だと思い込んでいたのよ?
当然【闇烏】の奴等は、攫った子供が公爵家の子供だとか男爵だなんて思ってない。
身に覚えのない誘拐で軍が来たとしても、何の問題もなかったでしょうね」
私とアレス君が養子になれと強要されているのは、身分を勘違いしているからだと家令のコーシヒクさんから聞いていたはずなのに、なんで身分をバラしちゃうかなぁ・・・
「そもそも、僕たちは父上が来る随分前に、既に王都の城壁より外に連れ出されていた。
もしかしたら【闇烏】は、ありもしない事件をでっち上げ、自分たちを軍が取り締まりにきたと勘違いしたかもしれない。
居もしない人物を人質だと言った【闇烏】の言葉を、信じること自体が理解できない」
ああ、アレス君がダメ出ししてる。
最近私の影響で、キラキラの貴公子が辛口の魔法使いに変わってきてるもんね。
「私たちを買った2人の子爵は、古代遺跡近くの森で養子に来いと説得している最中、盗賊を装った【闇烏】に襲撃され、あっさり私たちを諦めて逃げた。
そして私たちを殺すよう【闇烏】に依頼したツルリ子爵のせいで、【闇烏】の7人の男たちに殺されるところだった。
懸命に魔法で抵抗し、生き延びるために戦っていたら、事件を正しく読み解いた最速踏破者の仲間が助けに来てくれて、今、こうして生きていられるの」
事件の本質も、経過も予測できていなかったホロル様に、私は現実を突きつけ、貴方は見当違いで無駄なことをしていたのよ・・・とは言わなかったけど、だいたい分かってくれたんじゃないかな。
「僕たちが殺されそうになったのは、悪人を野放しにしていたアロー公爵家の責任だと思います。
4年前に母上を殺せと命じたのもツルリ子爵でした。
でも、ツルリに殺せと命じた者が必ず居るはず。ツルリを厳罰に処し、裏でツルリを操った者を父上が捕らえるまで、僕はアロー公爵家に戻ることはありません」
アレス君はそう言うと私の横に並んで、「帰ろうサンタさん」と言ってホロル様に背を向けた。
ホロル様は、室内に転がされている男を凝視し、それがツルリ子爵だと分かると驚愕の表情になり、「こいつがアンリエッタとアンタレスを?」と呟き、怒りで顔を歪めていく。
リーダーとサブリーダーは、そのまま警備隊本部に移動し、事件を説明し捜査の成り行きを確認することになった。
私とアレス君は残りの最速踏破者の仲間に、ホッパー商会の馬車で家まで送ってもらった。
家に帰ると、血濡れの私とアレス君を見て母様が倒れそうになり、兄さまが大泣きをしてしまった。
夕食後、私は王太子様宛に手紙を書いて、母様に王宮まで届けてもらった。
凄く心配しているであろうエルドラ王子や王太子妃様に、無事に生きて帰宅したことも伝えてもらう。
軍が動いた時点では、母様は何も知らなかったみたいだけど、仕事が終わって帰る直前に、王太子妃様から【闇烏】に捕まったようだと知らされたらしい。
「お風呂にも入った。ご飯も食べた。30分後には出発よ」
「了解サンタさん。腕が鳴るね」
午後10時、私たちはこっそりと寝室を抜け出し、一緒に付いて来たシリスをお供に、闇に紛れて西地区へと徒歩で向かう。
上級魔法と中級魔法の練習場である再開発地域は、王都を囲む城壁の内側に沿うように建物が建ち並び、古い木造建築が中心で、建て増しされたのか本来2階建ての建物が3階や4階建になっていた。
入り口付近の建物だけ3階建のレンガ造りで、見張り塔の役割もあるんだと思われる。
こんな時間なのに各建物にはまだ明りが灯されており、起きている者が大勢いるようだ。
私たちが監禁されていた建物の前では、焚火を囲んで酒盛りをしている男たちがいて、大声でバカ騒ぎをしている。
「あの煉瓦の建物を最初に崩せば、逃げ道はなくなるね」
「うん、そうだね。先に一番奥の建物に炎の攻撃を仕掛けて、皆が火消しに動いたら、アレス君は移動して中級魔法の練習をしてね」
私たちは再開発地域がよく見渡せる城壁の上に立ち、魔法の練習をする手順を確認していく。
一番奥の建物は、再開発地域と一般地区とを区分けするためか、城壁と同じ高さの壁で仕切られており、一般地区にはレンガ造りの3階建てのアパートが建ち並んでいた。
……あの壁があれば延焼することはないわね。もしも火の粉が飛ぶようなら、水魔法で消せばいいか。
『風向きもバッチリだわサンタさん』と、パトリシアさんが明るく言う。
『そうじゃのう、まあ王都中で大騒ぎになるじゃろうが、悪を滅ぼすためじゃ、遠慮なくやればいい』
サーク爺までちょっとワクワクした声で、魔法の練習を後押ししてくれる。
『俺は間もなくやって来るであろう軍や警備隊の動きを偵察するぞ』と、ダイトンさんが嬉しそうに移動を開始する。
『俺は念のため、飛び火がないか確認するで』と、トキニさんは風の流れを読みながら監視係りをやってくれる。
『あいつら、悪人のくせに上等なお酒と高級肉を飲み食いしてたわ』と、先に様子を見てきたマーガレットさんが、プンプン文句を言う。
「さあ、練習を開始しようアレス君」
「了解サンタさん」
怒りのあまり口調が完全に上からになっていた私に、サーク爺が穏やかに、でも怒りの感情も見え隠れする言い方で提案する。
私は目を瞑ってフーッと大きく息を吐き、サーク爺の提案を呑むことにした。
「軍を再開発地域に向かわせたのに、中に入れなかったのは何故?」
「突入前に情報が漏れたのか、一箇所しかない進入路にバリケードを設置され、これ以上侵入したら人質を殺すと言われたのだ」
少し穏やかな口調に変えて質問した私に、ホロル様は自分も現場に向かって交渉したと言った。
「人質? 軍はいったい誰を出せと要求したの?」
「勿論、アロー公爵家の子息と、ファイトアロ男爵だ」
真面目な顔をしてそう言ったホロル様には悪いけど、全く同情する気にもなれないし、状況判断ができていないことに呆れた。
実の父親ではあるけど、アレス君もはあ?って顔をして呆れている。
「私たちを攫うように指示した魔術師学校の教官は、私のことは準男爵家の娘で、アレス君のことは平民だと思い込んでいたのよ?
当然【闇烏】の奴等は、攫った子供が公爵家の子供だとか男爵だなんて思ってない。
身に覚えのない誘拐で軍が来たとしても、何の問題もなかったでしょうね」
私とアレス君が養子になれと強要されているのは、身分を勘違いしているからだと家令のコーシヒクさんから聞いていたはずなのに、なんで身分をバラしちゃうかなぁ・・・
「そもそも、僕たちは父上が来る随分前に、既に王都の城壁より外に連れ出されていた。
もしかしたら【闇烏】は、ありもしない事件をでっち上げ、自分たちを軍が取り締まりにきたと勘違いしたかもしれない。
居もしない人物を人質だと言った【闇烏】の言葉を、信じること自体が理解できない」
ああ、アレス君がダメ出ししてる。
最近私の影響で、キラキラの貴公子が辛口の魔法使いに変わってきてるもんね。
「私たちを買った2人の子爵は、古代遺跡近くの森で養子に来いと説得している最中、盗賊を装った【闇烏】に襲撃され、あっさり私たちを諦めて逃げた。
そして私たちを殺すよう【闇烏】に依頼したツルリ子爵のせいで、【闇烏】の7人の男たちに殺されるところだった。
懸命に魔法で抵抗し、生き延びるために戦っていたら、事件を正しく読み解いた最速踏破者の仲間が助けに来てくれて、今、こうして生きていられるの」
事件の本質も、経過も予測できていなかったホロル様に、私は現実を突きつけ、貴方は見当違いで無駄なことをしていたのよ・・・とは言わなかったけど、だいたい分かってくれたんじゃないかな。
「僕たちが殺されそうになったのは、悪人を野放しにしていたアロー公爵家の責任だと思います。
4年前に母上を殺せと命じたのもツルリ子爵でした。
でも、ツルリに殺せと命じた者が必ず居るはず。ツルリを厳罰に処し、裏でツルリを操った者を父上が捕らえるまで、僕はアロー公爵家に戻ることはありません」
アレス君はそう言うと私の横に並んで、「帰ろうサンタさん」と言ってホロル様に背を向けた。
ホロル様は、室内に転がされている男を凝視し、それがツルリ子爵だと分かると驚愕の表情になり、「こいつがアンリエッタとアンタレスを?」と呟き、怒りで顔を歪めていく。
リーダーとサブリーダーは、そのまま警備隊本部に移動し、事件を説明し捜査の成り行きを確認することになった。
私とアレス君は残りの最速踏破者の仲間に、ホッパー商会の馬車で家まで送ってもらった。
家に帰ると、血濡れの私とアレス君を見て母様が倒れそうになり、兄さまが大泣きをしてしまった。
夕食後、私は王太子様宛に手紙を書いて、母様に王宮まで届けてもらった。
凄く心配しているであろうエルドラ王子や王太子妃様に、無事に生きて帰宅したことも伝えてもらう。
軍が動いた時点では、母様は何も知らなかったみたいだけど、仕事が終わって帰る直前に、王太子妃様から【闇烏】に捕まったようだと知らされたらしい。
「お風呂にも入った。ご飯も食べた。30分後には出発よ」
「了解サンタさん。腕が鳴るね」
午後10時、私たちはこっそりと寝室を抜け出し、一緒に付いて来たシリスをお供に、闇に紛れて西地区へと徒歩で向かう。
上級魔法と中級魔法の練習場である再開発地域は、王都を囲む城壁の内側に沿うように建物が建ち並び、古い木造建築が中心で、建て増しされたのか本来2階建ての建物が3階や4階建になっていた。
入り口付近の建物だけ3階建のレンガ造りで、見張り塔の役割もあるんだと思われる。
こんな時間なのに各建物にはまだ明りが灯されており、起きている者が大勢いるようだ。
私たちが監禁されていた建物の前では、焚火を囲んで酒盛りをしている男たちがいて、大声でバカ騒ぎをしている。
「あの煉瓦の建物を最初に崩せば、逃げ道はなくなるね」
「うん、そうだね。先に一番奥の建物に炎の攻撃を仕掛けて、皆が火消しに動いたら、アレス君は移動して中級魔法の練習をしてね」
私たちは再開発地域がよく見渡せる城壁の上に立ち、魔法の練習をする手順を確認していく。
一番奥の建物は、再開発地域と一般地区とを区分けするためか、城壁と同じ高さの壁で仕切られており、一般地区にはレンガ造りの3階建てのアパートが建ち並んでいた。
……あの壁があれば延焼することはないわね。もしも火の粉が飛ぶようなら、水魔法で消せばいいか。
『風向きもバッチリだわサンタさん』と、パトリシアさんが明るく言う。
『そうじゃのう、まあ王都中で大騒ぎになるじゃろうが、悪を滅ぼすためじゃ、遠慮なくやればいい』
サーク爺までちょっとワクワクした声で、魔法の練習を後押ししてくれる。
『俺は間もなくやって来るであろう軍や警備隊の動きを偵察するぞ』と、ダイトンさんが嬉しそうに移動を開始する。
『俺は念のため、飛び火がないか確認するで』と、トキニさんは風の流れを読みながら監視係りをやってくれる。
『あいつら、悪人のくせに上等なお酒と高級肉を飲み食いしてたわ』と、先に様子を見てきたマーガレットさんが、プンプン文句を言う。
「さあ、練習を開始しようアレス君」
「了解サンタさん」
120
あなたにおすすめの小説
スラム街の幼女、魔導書を拾う。
海夏世もみじ
ファンタジー
スラム街でたくましく生きている六歳の幼女エシラはある日、貴族のゴミ捨て場で一冊の本を拾う。その本は一人たりとも契約できた者はいない伝説の魔導書だったが、彼女はなぜか契約できてしまう。
それからというもの、様々なトラブルに巻き込まれいくうちにみるみる強くなり、スラム街から世界へと羽ばたいて行く。
これは、その魔導書で人々の忘れ物を取り戻してゆき、決して忘れない、忘れられない〝忘れじの魔女〟として生きるための物語。
悪女の針仕事〜そのほころび、見逃しません!〜
陰陽@4作品商業化(コミカライズ他)
ファンタジー
公爵令嬢として生まれながら、子ども時代からメイドや周囲の陰謀で、次々と濡れ衣を着せられ、「悪女」扱いされてきたミリアム。
第3王子との婚約を聖女に奪われ、聖女への嫌がらせの冤罪で国外追放された後、平民として生き延びる中で、何度も5年前へのロールバック(逆行)を繰り返すことに。
生計をたてる為に、追放後の平民生活で極めた針仕事が、ロールバックが繰り返されることで、針仕事の能力だけは引き継がれ、天才的な実力を手に入れる。
その時女神「アテナ」の加護を得て、2つの力を手にすることに。
「加護縫い」
(縫った布に強力な祝福を込められる)
「嘘のほころびを見抜く力」
(相手の嘘を布のほころびとして視覚的に捉え、引き抜く、または繕うことで、真実を暴いたり修正したりする)
を手にしたミリアムは、5歳の幼女時代まで遡り、2つの力で悪評をぬりかえ、仲違いしていた家族も、加護の力を与えることで協力な味方へと変貌。
さらに、女神から可愛いしもべ「アリアドネ」を授かり、元婚約者と聖女にザマァを狙う中、加護縫いの能力が最も高い人間を王太子妃に迎える決まりのある大国、ルーパート王国の王太子が近付いて来て……?
【完結】使えない令嬢として一家から追放されたけど、あまりにも領民からの信頼が厚かったので逆転してざまぁしちゃいます
腕押のれん
ファンタジー
アメリスはマハス公国の八大領主の一つであるロナデシア家の三姉妹の次女として生まれるが、頭脳明晰な長女と愛想の上手い三女と比較されて母親から疎まれており、ついに追放されてしまう。しかしアメリスは取り柄のない自分にもできることをしなければならないという一心で領民たちに対し援助を熱心に行っていたので、領民からは非常に好かれていた。そのため追放された後に他国に置き去りにされてしまうものの、偶然以前助けたマハス公国出身のヨーデルと出会い助けられる。ここから彼女の逆転人生が始まっていくのであった!
私が死ぬまでには完結させます。
追記:最後まで書き終わったので、ここからはペース上げて投稿します。
追記2:ひとまず完結しました!
【完結】捨てられた双子のセカンドライフ
mazecco
ファンタジー
【第14回ファンタジー小説大賞 奨励賞受賞作】
王家の血を引きながらも、不吉の象徴とされる双子に生まれてしまったアーサーとモニカ。
父王から疎まれ、幼くして森に捨てられた二人だったが、身体能力が高いアーサーと魔法に適性のあるモニカは、力を合わせて厳しい環境を生き延びる。
やがて成長した二人は森を出て街で生活することを決意。
これはしあわせな第二の人生を送りたいと夢見た双子の物語。
冒険あり商売あり。
さまざまなことに挑戦しながら双子が日常生活?を楽しみます。
(話の流れは基本まったりしてますが、内容がハードな時もあります)
領主にならないとダメかなぁ。冒険者が良いんです本当は。
さっちさん
ファンタジー
アズベリー領のミーナはとある事情により両親と旅をしてきた。
しかし、事故で両親を亡くし、実は領主だった両親の意志を幼いながらに受け継ぐため、一人旅を続ける事に。
7歳になると同時に叔父様を通して王都を拠点に領地の事ととある事情の為に学園に通い、知識と情報を得る様に言われた。
ミーナも仕方なく、王都に向かい、コレからの事を叔父と話をしようと動き出したところから始まります。
★作品を読んでくださった方ありがとうございます。不定期投稿とはなりますが一生懸命進めていく予定です。
皆様応援よろしくお願いします
幻獣保護センター廃棄処理係の私、ボロ雑巾のような「ゴミ幻獣」をこっそり洗ってモフっていたら、実は世界を喰らう「終焉の獣」だった件について
いぬがみとうま🐾
ファンタジー
「魔力なしの穀潰し」――そう蔑まれ、幻獣保護センターの地下で廃棄幻獣の掃除に明け暮れる少女・ミヤコ。
実のところ、その施設は「価値のない命」を無慈悲に殺処分する地獄だった。
ある日、ミヤコの前に運ばれてきたのは、泥と油にまみれた「ボロ雑巾」のような正体不明の幻獣。
誰の目にもゴミとしか映らないその塊を、ミヤコは放っておけなかった。
「こんなに汚れたままなんて、かわいそう」
彼女が生活魔法を込めたブラシで丹念に汚れを落とした瞬間、世界を縛る最凶の封印が汚れと一緒に「流されてしまう。
現れたのは、月光を纏ったような美しい銀狼。
それは世界を喰らうと恐れられる伝説の災厄級幻獣『フェンリル・ヴォイド』だった……。
【㊗️受賞!】神のミスで転生したけど、幼児化しちゃった!〜もふもふと一緒に、異世界ライフを楽しもう!〜
一ノ蔵(いちのくら)
ファンタジー
※第18回ファンタジー小説大賞にて、奨励賞を受賞しました!投票して頂いた皆様には、感謝申し上げますm(_ _)m
✩物語は、ゆっくり進みます。冒険より、日常に重きありの異世界ライフです。
【あらすじ】
神のミスにより、異世界転生が決まったミオ。調子に乗って、スキルを欲張り過ぎた結果、幼児化してしまった!
そんなハプニングがありつつも、ミオは、大好きな異世界で送る第二の人生に、希望いっぱい!
事故のお詫びに遣わされた、守護獣神のジョウとともに、ミオは異世界ライフを楽しみます!
カクヨム(吉野 ひな)にて、先行投稿しています。
ネグレクトされていた四歳の末娘は、前世の経理知識で実家の横領を見抜き追放されました。これからはもふもふ聖獣と美食巡りの旅に出ます。
旅する書斎(☆ほしい)
ファンタジー
アークライト子爵家の四歳の末娘リリアは、家族から存在しないものとして扱われていた。食事は厨房の残飯、衣服は兄姉のお下がりを更に継ぎ接ぎしたもの。冷たい床で眠る日々の中、彼女は高熱を出したことをきっかけに前世の記憶を取り戻す。
前世の彼女は、ブラック企業で過労死した経理担当のOLだった。
ある日、父の書斎に忍び込んだリリアは、ずさんな管理の家計簿を発見する。前世の知識でそれを読み解くと、父による悪質な横領と、家の財産がすでに破綻寸前であることが判明した。
「この家は、もうすぐ潰れます」
家族会議の場で、リリアはたった四歳とは思えぬ明瞭な口調で破産の事実を突きつける。激昂した父に「疫病神め!」と罵られ家を追い出されたリリアだったが、それは彼女の望むところだった。
手切れ金代わりの銅貨数枚を握りしめ、自由を手に入れたリリア。これからは誰にも縛られず、前世で夢見た美味しいものをたくさん食べる生活を目指す。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる