72 / 190
サンタさん、魔術師になる
72 困惑するファイト子爵(1)
しおりを挟む
調査団がゲートルの町から撤退し、いつもの平和な時間が戻ってきた。
私の魔術具は現在魔術師協会にレンタル中で、王宮魔術師団から早速横槍が入ったと、アロー公爵がホッパー商会経由の手紙で教えてくれた。
でも、魔核の魔力充填について纏めた論文を王様に提出し、研究発表するまでは使用を許可しない方針らしい。
王様には根回し済みで、カラ魔核に魔力充填できることと、魔力属性判定魔術具という世紀の大発見は、魔力学会で正式発表するまで、国の重要機密事項として扱われるそうだ。流石アロー公爵だ。
魔力学会の主催はエイバル王国であり、魔術師協会と王立能力学園の共同研究成果として発表される。
アロー公爵の暗殺にしか興味のなかったヒバド伯爵は、部下を調査団に参加させていたにも関わらず、重要な情報を得られなかった無能と、王宮魔術師団の中で微妙な立場になっているらしい。
情報源はアロー公爵家の家令コーシヒクさんで、ヒバド伯爵が単独でアロー公爵に文句を言いにきたらしい。
「兄弟なのに、何故重要な情報を教えてくれなかったのですか兄上! 私の立場も考えてください」って・・・びっくり。
厚顔無恥もここまでくると、頭が悪いとしか思えない。
ホロル様の容態も確かめたかったと思うけど、とても面会できる状態じゃないと家令のコーシヒクさんは面会を断ったらしい。
ホロル様は自室で魔力操作を頑張り、次の調査団に加わる予定なんだって。
コーシヒクさんの手紙には、ヒバド伯爵に美味しいお茶を飲ませましたと、最後の行に書いてあった。
……グッジョブ! あと3回くらいは飲ませなきゃね。
最速踏破者は、研究の協力者として報告書に名を連ねてある。
魔力学会は10月頃の予定で、ガリア教会大学を始め友好国から多くの学者や研究者を招く予定だとか。
最速踏破者は、遺跡の発見者であり協力者なので、魔力学会にも招待されるだろうとチーフが言っている。
暫くは王都に近付きたくないから、我が家の家具購入は、ホッパー商会に依頼した。【聖なる地】の講座で別途白金貨3枚貯まったので、今頃は家具が増えているだろう。
魔力学会が終わったら、アレス君とシリスを連れて一緒に王都に行ってみよう。
◆ ◆ ◆
秋めいてきた9月、私は一週間の内3日をアレス君と一緒に勉強したり魔法の練習をして、最速踏破者メンバーとして【イオナロード】に3日潜っている。
トレジャーハンター協会と国王は、【聖なる地】を立入禁止のままとし、イオナロードの2キロ地点までの採掘しか許可していない。
「昨日も1.5キロ地点で大蛇が出たらしい。金級パーティーでも討伐は難しいって話だ。俺たちじゃ、1キロまでがせいぜいだな。
それでも未発見の側道や部屋もあるから、運が良ければ魔術具も出る。この際、ロード使用料を月払いにしよう」
アレス君と一緒にハンターが多い食堂の隅っこで昼ご飯していたら、お隣の領地モエナ伯爵領から来たハンターたちの会話が聞こえてきた。
「【イオナロード】は、他領のハンターが押し寄せるくらい有名になったねサンタさん。僕も明日は一緒に潜ろうかなぁ」
「うん、そうしようアレス君。来週お爺様も来るみたいだから、何か新しい魔術具でも発見しなきゃ。伯父が王都から戻ったみたいで、先月は来なかったから」
3食限定ブラックワームの煮込みを食べながら、2人で明日の計画を立てる。
最速踏破者は特別に2.5キロまで進むことができるし、最近2.5キロ地点のセイフティールームを拡張したから、お泊りだって安全にできる。
今日はお爺様がやって来る日だ。
今日こそは、秘密にしていた叙爵のことを言わなきゃ。
小型魔術具を発見したから、お爺様のショックが小さくなったらいいな。
今はゲートル支部に預けて、鑑定だけチーフにお願いしてある。
お爺様にプレゼントしたいから、競売にはかけないと言っておいた。
いつものようにホッパー商会の前に馬車が到着し、私はホッパーさんとアレス君と一緒に店先で出迎える。
最初に困った表情のお爺様が降りてきて、もう一人見知らぬ男性と、何故かクソババアが降りてきた。
……はあ? なんでシンシアおばさんが一緒なの?
「あらサンタナリア、商人見習いご苦労様。そんなに短く髪を切って、すっかり平民の生活に馴染んでるのね。
トレジャーハンターのような服装も、貴女にはとてもお似合いだわ。フフフ」
「・・・・・」
私もお爺様もホッパーさんも、堂々と私を見下し満足そうなオバサンに絶句し、一緒に降りてきた男性は、大きな溜息を吐いた。
アレス君は下を向いてチッて舌打ちした。公爵家の貴公子なのに、最近トレジャーハンターぽくなっちゃったな。私の影響かも・・・ごめんね。
「はじめましてだね。私は伯父のアイガーだよ。王都の仕事を終えて領地に戻ってきたんだ。
商人を目指してるって聞いてるけど、家族と王都で暮らさなくていいのかい?」
……ああこの人、アイガー伯父さんなんだ。そう言えばお爺様に似てるかも。
「はい、わたしはしょうにんか、トレジャーハンターになって、まじゅつぐをみつけます」
ぼんやりっ子が、ちょっとだけ成長しましたって感じで答える。
「相変わらずの間抜けね。あなた、私、先に買い物をしてきます。・・・嫌だわ。買い物後はホテルに向かってもいいかしら?」
機嫌良さげに如何にも貴族でございますってドレスを着たオバサンは、私を間抜け扱いし、店内に居るトレジャーハンターを見て、嫌だわって嫌悪感を隠しもせず、この場から立ち去ろうとする。
「ああ、私も後程ホテルに向かうよ。ゆっくり買い物すればいい」
アイガー伯父さんは、すっかり諦めたって顔で許可を出した。
「気分を悪くさせてしまったな、ホッパー殿。元気だったかサンタ?」
オバサンが少し離れたところで、お爺様はホッパーさんに詫び、私にも微妙な表情で声を掛けた。
アイガー伯父さんは、可愛そうな子を見るような眼差しを向け、優しく私の頭を撫でた。
「相変わらずね。お爺様、私、準銀級ハンターに昇格したの。それから、アロー公爵様が後見人になってくださって、準男爵に叙爵されたわ」
「なんだと!」って、お爺様と伯父さんの声が揃った。
私の魔術具は現在魔術師協会にレンタル中で、王宮魔術師団から早速横槍が入ったと、アロー公爵がホッパー商会経由の手紙で教えてくれた。
でも、魔核の魔力充填について纏めた論文を王様に提出し、研究発表するまでは使用を許可しない方針らしい。
王様には根回し済みで、カラ魔核に魔力充填できることと、魔力属性判定魔術具という世紀の大発見は、魔力学会で正式発表するまで、国の重要機密事項として扱われるそうだ。流石アロー公爵だ。
魔力学会の主催はエイバル王国であり、魔術師協会と王立能力学園の共同研究成果として発表される。
アロー公爵の暗殺にしか興味のなかったヒバド伯爵は、部下を調査団に参加させていたにも関わらず、重要な情報を得られなかった無能と、王宮魔術師団の中で微妙な立場になっているらしい。
情報源はアロー公爵家の家令コーシヒクさんで、ヒバド伯爵が単独でアロー公爵に文句を言いにきたらしい。
「兄弟なのに、何故重要な情報を教えてくれなかったのですか兄上! 私の立場も考えてください」って・・・びっくり。
厚顔無恥もここまでくると、頭が悪いとしか思えない。
ホロル様の容態も確かめたかったと思うけど、とても面会できる状態じゃないと家令のコーシヒクさんは面会を断ったらしい。
ホロル様は自室で魔力操作を頑張り、次の調査団に加わる予定なんだって。
コーシヒクさんの手紙には、ヒバド伯爵に美味しいお茶を飲ませましたと、最後の行に書いてあった。
……グッジョブ! あと3回くらいは飲ませなきゃね。
最速踏破者は、研究の協力者として報告書に名を連ねてある。
魔力学会は10月頃の予定で、ガリア教会大学を始め友好国から多くの学者や研究者を招く予定だとか。
最速踏破者は、遺跡の発見者であり協力者なので、魔力学会にも招待されるだろうとチーフが言っている。
暫くは王都に近付きたくないから、我が家の家具購入は、ホッパー商会に依頼した。【聖なる地】の講座で別途白金貨3枚貯まったので、今頃は家具が増えているだろう。
魔力学会が終わったら、アレス君とシリスを連れて一緒に王都に行ってみよう。
◆ ◆ ◆
秋めいてきた9月、私は一週間の内3日をアレス君と一緒に勉強したり魔法の練習をして、最速踏破者メンバーとして【イオナロード】に3日潜っている。
トレジャーハンター協会と国王は、【聖なる地】を立入禁止のままとし、イオナロードの2キロ地点までの採掘しか許可していない。
「昨日も1.5キロ地点で大蛇が出たらしい。金級パーティーでも討伐は難しいって話だ。俺たちじゃ、1キロまでがせいぜいだな。
それでも未発見の側道や部屋もあるから、運が良ければ魔術具も出る。この際、ロード使用料を月払いにしよう」
アレス君と一緒にハンターが多い食堂の隅っこで昼ご飯していたら、お隣の領地モエナ伯爵領から来たハンターたちの会話が聞こえてきた。
「【イオナロード】は、他領のハンターが押し寄せるくらい有名になったねサンタさん。僕も明日は一緒に潜ろうかなぁ」
「うん、そうしようアレス君。来週お爺様も来るみたいだから、何か新しい魔術具でも発見しなきゃ。伯父が王都から戻ったみたいで、先月は来なかったから」
3食限定ブラックワームの煮込みを食べながら、2人で明日の計画を立てる。
最速踏破者は特別に2.5キロまで進むことができるし、最近2.5キロ地点のセイフティールームを拡張したから、お泊りだって安全にできる。
今日はお爺様がやって来る日だ。
今日こそは、秘密にしていた叙爵のことを言わなきゃ。
小型魔術具を発見したから、お爺様のショックが小さくなったらいいな。
今はゲートル支部に預けて、鑑定だけチーフにお願いしてある。
お爺様にプレゼントしたいから、競売にはかけないと言っておいた。
いつものようにホッパー商会の前に馬車が到着し、私はホッパーさんとアレス君と一緒に店先で出迎える。
最初に困った表情のお爺様が降りてきて、もう一人見知らぬ男性と、何故かクソババアが降りてきた。
……はあ? なんでシンシアおばさんが一緒なの?
「あらサンタナリア、商人見習いご苦労様。そんなに短く髪を切って、すっかり平民の生活に馴染んでるのね。
トレジャーハンターのような服装も、貴女にはとてもお似合いだわ。フフフ」
「・・・・・」
私もお爺様もホッパーさんも、堂々と私を見下し満足そうなオバサンに絶句し、一緒に降りてきた男性は、大きな溜息を吐いた。
アレス君は下を向いてチッて舌打ちした。公爵家の貴公子なのに、最近トレジャーハンターぽくなっちゃったな。私の影響かも・・・ごめんね。
「はじめましてだね。私は伯父のアイガーだよ。王都の仕事を終えて領地に戻ってきたんだ。
商人を目指してるって聞いてるけど、家族と王都で暮らさなくていいのかい?」
……ああこの人、アイガー伯父さんなんだ。そう言えばお爺様に似てるかも。
「はい、わたしはしょうにんか、トレジャーハンターになって、まじゅつぐをみつけます」
ぼんやりっ子が、ちょっとだけ成長しましたって感じで答える。
「相変わらずの間抜けね。あなた、私、先に買い物をしてきます。・・・嫌だわ。買い物後はホテルに向かってもいいかしら?」
機嫌良さげに如何にも貴族でございますってドレスを着たオバサンは、私を間抜け扱いし、店内に居るトレジャーハンターを見て、嫌だわって嫌悪感を隠しもせず、この場から立ち去ろうとする。
「ああ、私も後程ホテルに向かうよ。ゆっくり買い物すればいい」
アイガー伯父さんは、すっかり諦めたって顔で許可を出した。
「気分を悪くさせてしまったな、ホッパー殿。元気だったかサンタ?」
オバサンが少し離れたところで、お爺様はホッパーさんに詫び、私にも微妙な表情で声を掛けた。
アイガー伯父さんは、可愛そうな子を見るような眼差しを向け、優しく私の頭を撫でた。
「相変わらずね。お爺様、私、準銀級ハンターに昇格したの。それから、アロー公爵様が後見人になってくださって、準男爵に叙爵されたわ」
「なんだと!」って、お爺様と伯父さんの声が揃った。
136
あなたにおすすめの小説
スラム街の幼女、魔導書を拾う。
海夏世もみじ
ファンタジー
スラム街でたくましく生きている六歳の幼女エシラはある日、貴族のゴミ捨て場で一冊の本を拾う。その本は一人たりとも契約できた者はいない伝説の魔導書だったが、彼女はなぜか契約できてしまう。
それからというもの、様々なトラブルに巻き込まれいくうちにみるみる強くなり、スラム街から世界へと羽ばたいて行く。
これは、その魔導書で人々の忘れ物を取り戻してゆき、決して忘れない、忘れられない〝忘れじの魔女〟として生きるための物語。
悪女の針仕事〜そのほころび、見逃しません!〜
陰陽@4作品商業化(コミカライズ他)
ファンタジー
公爵令嬢として生まれながら、子ども時代からメイドや周囲の陰謀で、次々と濡れ衣を着せられ、「悪女」扱いされてきたミリアム。
第3王子との婚約を聖女に奪われ、聖女への嫌がらせの冤罪で国外追放された後、平民として生き延びる中で、何度も5年前へのロールバック(逆行)を繰り返すことに。
生計をたてる為に、追放後の平民生活で極めた針仕事が、ロールバックが繰り返されることで、針仕事の能力だけは引き継がれ、天才的な実力を手に入れる。
その時女神「アテナ」の加護を得て、2つの力を手にすることに。
「加護縫い」
(縫った布に強力な祝福を込められる)
「嘘のほころびを見抜く力」
(相手の嘘を布のほころびとして視覚的に捉え、引き抜く、または繕うことで、真実を暴いたり修正したりする)
を手にしたミリアムは、5歳の幼女時代まで遡り、2つの力で悪評をぬりかえ、仲違いしていた家族も、加護の力を与えることで協力な味方へと変貌。
さらに、女神から可愛いしもべ「アリアドネ」を授かり、元婚約者と聖女にザマァを狙う中、加護縫いの能力が最も高い人間を王太子妃に迎える決まりのある大国、ルーパート王国の王太子が近付いて来て……?
【完結】使えない令嬢として一家から追放されたけど、あまりにも領民からの信頼が厚かったので逆転してざまぁしちゃいます
腕押のれん
ファンタジー
アメリスはマハス公国の八大領主の一つであるロナデシア家の三姉妹の次女として生まれるが、頭脳明晰な長女と愛想の上手い三女と比較されて母親から疎まれており、ついに追放されてしまう。しかしアメリスは取り柄のない自分にもできることをしなければならないという一心で領民たちに対し援助を熱心に行っていたので、領民からは非常に好かれていた。そのため追放された後に他国に置き去りにされてしまうものの、偶然以前助けたマハス公国出身のヨーデルと出会い助けられる。ここから彼女の逆転人生が始まっていくのであった!
私が死ぬまでには完結させます。
追記:最後まで書き終わったので、ここからはペース上げて投稿します。
追記2:ひとまず完結しました!
【完結】捨てられた双子のセカンドライフ
mazecco
ファンタジー
【第14回ファンタジー小説大賞 奨励賞受賞作】
王家の血を引きながらも、不吉の象徴とされる双子に生まれてしまったアーサーとモニカ。
父王から疎まれ、幼くして森に捨てられた二人だったが、身体能力が高いアーサーと魔法に適性のあるモニカは、力を合わせて厳しい環境を生き延びる。
やがて成長した二人は森を出て街で生活することを決意。
これはしあわせな第二の人生を送りたいと夢見た双子の物語。
冒険あり商売あり。
さまざまなことに挑戦しながら双子が日常生活?を楽しみます。
(話の流れは基本まったりしてますが、内容がハードな時もあります)
領主にならないとダメかなぁ。冒険者が良いんです本当は。
さっちさん
ファンタジー
アズベリー領のミーナはとある事情により両親と旅をしてきた。
しかし、事故で両親を亡くし、実は領主だった両親の意志を幼いながらに受け継ぐため、一人旅を続ける事に。
7歳になると同時に叔父様を通して王都を拠点に領地の事ととある事情の為に学園に通い、知識と情報を得る様に言われた。
ミーナも仕方なく、王都に向かい、コレからの事を叔父と話をしようと動き出したところから始まります。
★作品を読んでくださった方ありがとうございます。不定期投稿とはなりますが一生懸命進めていく予定です。
皆様応援よろしくお願いします
幻獣保護センター廃棄処理係の私、ボロ雑巾のような「ゴミ幻獣」をこっそり洗ってモフっていたら、実は世界を喰らう「終焉の獣」だった件について
いぬがみとうま🐾
ファンタジー
「魔力なしの穀潰し」――そう蔑まれ、幻獣保護センターの地下で廃棄幻獣の掃除に明け暮れる少女・ミヤコ。
実のところ、その施設は「価値のない命」を無慈悲に殺処分する地獄だった。
ある日、ミヤコの前に運ばれてきたのは、泥と油にまみれた「ボロ雑巾」のような正体不明の幻獣。
誰の目にもゴミとしか映らないその塊を、ミヤコは放っておけなかった。
「こんなに汚れたままなんて、かわいそう」
彼女が生活魔法を込めたブラシで丹念に汚れを落とした瞬間、世界を縛る最凶の封印が汚れと一緒に「流されてしまう。
現れたのは、月光を纏ったような美しい銀狼。
それは世界を喰らうと恐れられる伝説の災厄級幻獣『フェンリル・ヴォイド』だった……。
【㊗️受賞!】神のミスで転生したけど、幼児化しちゃった!〜もふもふと一緒に、異世界ライフを楽しもう!〜
一ノ蔵(いちのくら)
ファンタジー
※第18回ファンタジー小説大賞にて、奨励賞を受賞しました!投票して頂いた皆様には、感謝申し上げますm(_ _)m
✩物語は、ゆっくり進みます。冒険より、日常に重きありの異世界ライフです。
【あらすじ】
神のミスにより、異世界転生が決まったミオ。調子に乗って、スキルを欲張り過ぎた結果、幼児化してしまった!
そんなハプニングがありつつも、ミオは、大好きな異世界で送る第二の人生に、希望いっぱい!
事故のお詫びに遣わされた、守護獣神のジョウとともに、ミオは異世界ライフを楽しみます!
カクヨム(吉野 ひな)にて、先行投稿しています。
ネグレクトされていた四歳の末娘は、前世の経理知識で実家の横領を見抜き追放されました。これからはもふもふ聖獣と美食巡りの旅に出ます。
旅する書斎(☆ほしい)
ファンタジー
アークライト子爵家の四歳の末娘リリアは、家族から存在しないものとして扱われていた。食事は厨房の残飯、衣服は兄姉のお下がりを更に継ぎ接ぎしたもの。冷たい床で眠る日々の中、彼女は高熱を出したことをきっかけに前世の記憶を取り戻す。
前世の彼女は、ブラック企業で過労死した経理担当のOLだった。
ある日、父の書斎に忍び込んだリリアは、ずさんな管理の家計簿を発見する。前世の知識でそれを読み解くと、父による悪質な横領と、家の財産がすでに破綻寸前であることが判明した。
「この家は、もうすぐ潰れます」
家族会議の場で、リリアはたった四歳とは思えぬ明瞭な口調で破産の事実を突きつける。激昂した父に「疫病神め!」と罵られ家を追い出されたリリアだったが、それは彼女の望むところだった。
手切れ金代わりの銅貨数枚を握りしめ、自由を手に入れたリリア。これからは誰にも縛られず、前世で夢見た美味しいものをたくさん食べる生活を目指す。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる