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第1章 成長
第6話 冒険者ギルド
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「いらっしゃいませ」
ラッドに案内してもらって冒険者ギルドにやってきた。冒険者ギルドがどこにあるのかも知らないで、入ろうとしていたものだからラッドに笑われちゃった。
冒険者ギルドに入ると掃除をしていた金髪の綺麗な女性が迎えてくれる。
綺麗な服装の私と小汚い少年のラッド。いびつな二人なので顔を引きつらせる。
「今日はどういったご用件? 依頼をしに来たのかな?」
私に話しかけてくる女性。ラッドは匂うから近づかないようにしてるみたい。狼の胃の中の匂いよりは全然いい匂いだけどな。って普通の人は鼻がまがっちゃうか。
「冒険者登録をしに来ました」
「登録……。こっちの子も?」
「そうです」
女性に答えると彼女は冷や汗をかいてラッドを一瞥した。
なるほど、身なりで人を選んだのね。それでラッドは門前払いになったわけ。
「つかぬことをお聞きします」
「え? なに?」
「魔法って綺麗にする魔法とかってありますか?」
「綺麗にする魔法? えっと【ウォッシュ】っていう魔法があるけど。魔法は簡単じゃないから。って、ええ!?」
魔法で身なりを綺麗にできないかな~と思って女性に聞くと魔法名を教えてくれた。口上も必要かと思ったけど、【ウォッシュ】と呟いたらラッドに光が集まって汚かった服や体が綺麗になっていく。
「す、すげえ」
「あ、あなた……魔法使えるのね。凄いわ。逸材だわ!」
ラッドと女性が私を見つめてくる。
ギルドの人達も驚いてるように見える。5歳で魔法はやっぱりすごいんだな。エクスプロージョンは絶対に使わないほうがよさそう。
「登録よね! それじゃ受付に座って!」
ラッドと一緒に受付に座る。すると女性がコホンと一つ咳ばらいをする。
「私はジュディー。これからあなた達の担当受付になります。依頼の報告は私にしてきてくださいね」
「はい……」
はりきっている様子のジュディーさん。
まるで金の卵を産む鶏を見つけたような顔になってる。目がお金になってるからわかる。
「私はファムです。こっちがラッド」
「よろしくね。ファムちゃん、ラッド君」
自己紹介をすると握手をしてくれるジュディーさん。綺麗になったラッド君にも気さくに握手してる。
「登録はこの紙に名前をかいてください。この紙に名前を書くとカード化します。それを使って依頼を受けることが出来るのでなくさずに。なくすとペナルティを受けますのでなくさないでくださいね」
ジュディーさんに言われて紙に名前を書いていく。
この世界の言語は習得済み。3歳でマスターしたからこき使われたんだよね~。
「文字……俺書けねえよ」
「大丈夫。私が書くから」
ラッドが残念そうに呟く。仕方なく書いてあげると嬉しそうに笑う。
自分で書かなくても大丈夫な様子で、名前を書いた紙を手に持つと名前だけの紙が姿を変える。
「すげえ。これが俺の顔?」
「免許証みたいね」
掌サイズの紙が免許証のように顔写真が乗る。年齢と職業まで書かれてる。私とラッドはまだ無職だけどね。
「前科はこれから行うと乗るようになってしまうわ。気を付けてねラッド君」
「え?」
「あなたは有名人だから」
ジュディーさんの言葉にラッドが顔を引きつらせる。
そうか、臭いっていうのもあったかもしれないけど、ラッドは盗みの常習犯だったから避けられてたのか。
「誰でも生き抜くには何かをしなくちゃいけない。これからまっとうに生きていきましょうね」
「は、はい……」
ラッドの頭を撫でてあげるジュディーさん。彼はみんなから見守られていたのかな。私は彼の背中を押せたのね。よかった。
「早速依頼をしましょうか。こっちに来て」
ジュディーさんが緑の掲示板の前に案内してくれる。掲示板には沢山の羊皮紙が張られてる。
「冒険者にはランクが設けられています。EランクからD、C、B、A、Sランクまで。依頼にもランクが設けられていて、自分のランクよりも下のランクの依頼をこなすのが普通。なぜだかわかりますか? ラッド君」
「え!? 俺? えっと、死なないためかな? 同じランクだと死にやすい?」
「正解! 凄いじゃない。普通の人は分からないわよ」
ジュディーさんは正解したラッドを大いに褒める。
褒めて育てるタイプみたいね。凄いわ。ラッドが凄い舞い上がってる。でも、普通の人がわからないのも無理はないね。ランクが同じ依頼を普通にこなしたいと思うから。
「昇格を狙うには同じランクの依頼をこなす。だけど、死んでしまったら意味がない。EランクやDランクなら採取の依頼が多いから死ぬことはないわ。因みにEランクでも担当が適任だと思ったらAランクの依頼でも受けることが出来る。その人の強さを鑑みてね」
ジュディーさんはそう言って私にウインクしてくる。
なるほど、彼女は私に高ランクの依頼をやってほしいのかな。
今は使えるお金が欲しいから何でもいいんだけど。
「じゃあ、薬草納品やってみる」
「薬草? ある所知ってるの?」
「ああ! 町の外の森にあった。ゴブリンがいるから気をつけないといけないんだけどな」
「ふ~ん。ゴブリンね~」
ラッドが早速依頼に手を伸ばす。Eランクの依頼の薬草納品。
この町で育った彼なら薬草を見つけるのも簡単か。それなら私はそのゴブリンの依頼を受けて見守るとしようかな。ゴブリンもEランクだし。
「魔法が使えるならゴブリンでも簡単に倒せるわね。二人とも頑張ってね」
「「はい」」
ジュディーさんに見送られながらギルドを後にする。
それにしてもお腹すいたな~。肉串を食べればよかった。
ラッドに案内してもらって冒険者ギルドにやってきた。冒険者ギルドがどこにあるのかも知らないで、入ろうとしていたものだからラッドに笑われちゃった。
冒険者ギルドに入ると掃除をしていた金髪の綺麗な女性が迎えてくれる。
綺麗な服装の私と小汚い少年のラッド。いびつな二人なので顔を引きつらせる。
「今日はどういったご用件? 依頼をしに来たのかな?」
私に話しかけてくる女性。ラッドは匂うから近づかないようにしてるみたい。狼の胃の中の匂いよりは全然いい匂いだけどな。って普通の人は鼻がまがっちゃうか。
「冒険者登録をしに来ました」
「登録……。こっちの子も?」
「そうです」
女性に答えると彼女は冷や汗をかいてラッドを一瞥した。
なるほど、身なりで人を選んだのね。それでラッドは門前払いになったわけ。
「つかぬことをお聞きします」
「え? なに?」
「魔法って綺麗にする魔法とかってありますか?」
「綺麗にする魔法? えっと【ウォッシュ】っていう魔法があるけど。魔法は簡単じゃないから。って、ええ!?」
魔法で身なりを綺麗にできないかな~と思って女性に聞くと魔法名を教えてくれた。口上も必要かと思ったけど、【ウォッシュ】と呟いたらラッドに光が集まって汚かった服や体が綺麗になっていく。
「す、すげえ」
「あ、あなた……魔法使えるのね。凄いわ。逸材だわ!」
ラッドと女性が私を見つめてくる。
ギルドの人達も驚いてるように見える。5歳で魔法はやっぱりすごいんだな。エクスプロージョンは絶対に使わないほうがよさそう。
「登録よね! それじゃ受付に座って!」
ラッドと一緒に受付に座る。すると女性がコホンと一つ咳ばらいをする。
「私はジュディー。これからあなた達の担当受付になります。依頼の報告は私にしてきてくださいね」
「はい……」
はりきっている様子のジュディーさん。
まるで金の卵を産む鶏を見つけたような顔になってる。目がお金になってるからわかる。
「私はファムです。こっちがラッド」
「よろしくね。ファムちゃん、ラッド君」
自己紹介をすると握手をしてくれるジュディーさん。綺麗になったラッド君にも気さくに握手してる。
「登録はこの紙に名前をかいてください。この紙に名前を書くとカード化します。それを使って依頼を受けることが出来るのでなくさずに。なくすとペナルティを受けますのでなくさないでくださいね」
ジュディーさんに言われて紙に名前を書いていく。
この世界の言語は習得済み。3歳でマスターしたからこき使われたんだよね~。
「文字……俺書けねえよ」
「大丈夫。私が書くから」
ラッドが残念そうに呟く。仕方なく書いてあげると嬉しそうに笑う。
自分で書かなくても大丈夫な様子で、名前を書いた紙を手に持つと名前だけの紙が姿を変える。
「すげえ。これが俺の顔?」
「免許証みたいね」
掌サイズの紙が免許証のように顔写真が乗る。年齢と職業まで書かれてる。私とラッドはまだ無職だけどね。
「前科はこれから行うと乗るようになってしまうわ。気を付けてねラッド君」
「え?」
「あなたは有名人だから」
ジュディーさんの言葉にラッドが顔を引きつらせる。
そうか、臭いっていうのもあったかもしれないけど、ラッドは盗みの常習犯だったから避けられてたのか。
「誰でも生き抜くには何かをしなくちゃいけない。これからまっとうに生きていきましょうね」
「は、はい……」
ラッドの頭を撫でてあげるジュディーさん。彼はみんなから見守られていたのかな。私は彼の背中を押せたのね。よかった。
「早速依頼をしましょうか。こっちに来て」
ジュディーさんが緑の掲示板の前に案内してくれる。掲示板には沢山の羊皮紙が張られてる。
「冒険者にはランクが設けられています。EランクからD、C、B、A、Sランクまで。依頼にもランクが設けられていて、自分のランクよりも下のランクの依頼をこなすのが普通。なぜだかわかりますか? ラッド君」
「え!? 俺? えっと、死なないためかな? 同じランクだと死にやすい?」
「正解! 凄いじゃない。普通の人は分からないわよ」
ジュディーさんは正解したラッドを大いに褒める。
褒めて育てるタイプみたいね。凄いわ。ラッドが凄い舞い上がってる。でも、普通の人がわからないのも無理はないね。ランクが同じ依頼を普通にこなしたいと思うから。
「昇格を狙うには同じランクの依頼をこなす。だけど、死んでしまったら意味がない。EランクやDランクなら採取の依頼が多いから死ぬことはないわ。因みにEランクでも担当が適任だと思ったらAランクの依頼でも受けることが出来る。その人の強さを鑑みてね」
ジュディーさんはそう言って私にウインクしてくる。
なるほど、彼女は私に高ランクの依頼をやってほしいのかな。
今は使えるお金が欲しいから何でもいいんだけど。
「じゃあ、薬草納品やってみる」
「薬草? ある所知ってるの?」
「ああ! 町の外の森にあった。ゴブリンがいるから気をつけないといけないんだけどな」
「ふ~ん。ゴブリンね~」
ラッドが早速依頼に手を伸ばす。Eランクの依頼の薬草納品。
この町で育った彼なら薬草を見つけるのも簡単か。それなら私はそのゴブリンの依頼を受けて見守るとしようかな。ゴブリンもEランクだし。
「魔法が使えるならゴブリンでも簡単に倒せるわね。二人とも頑張ってね」
「「はい」」
ジュディーさんに見送られながらギルドを後にする。
それにしてもお腹すいたな~。肉串を食べればよかった。
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