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第二章 海へ
第十四話 時が過ぎるのが早すぎる
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「僕も乗せて~」
アルフレドの馬車と合流すると、アルフレドのお客さんの子供たちがルキアを見て乗りたいと親にせがんでいた。乗りたいと思うのは仕方ないよな。俺でも子供だったら乗りたいと思うよ。
「子供達を乗せていいか?」
「いいよ~、二人もいいでしょ?」
「キャン」「ガウガウ」
俺は子供達を乗せてあげようとルキア達に声をかけた。ルキア達は笑顔で了承して、馬車に近づいてくる。
「すいません」
「いえいえ、それよりもどうですか?皆さんも」
大人も何だか触りたそうにしていたので促すとパーっと顔を輝かせた。やっぱり、動物と触れ合うのっていいもんな、まあ、従魔だけど。
「あ~可愛い」
「三眼熊ってこんなにモフモフなんだな~」
トラとサンを撫でながら興奮する大人たち。おいおい、背に乗っている子供たちはドン引きしているぞ。少しは落ち着こうか。
「冒険者や兵士でもなければ魔物とこんなにまじか出会う事はないからね」
「そうなのか」
普通の人達は魔物との接点はあんまりないんだな。
しばらく、サンとトラに触れ合いながら馬車は進んでいった。その間に大人たちの威厳が保てていればいいが。
「タツミさん達はいつ頃シーラインへ旅立ったんですか?」
「野営を二回したから三日前かな?」
「三日前?それなら普通森に入る前に会っていたんじゃ?」
「えっ?」
アルフレドの疑問に俺は首を傾げた。
「アルフレドが遅いだけじゃないか?」
「いえ、それでもおかしいですよ。僕らは二日前に出たんですよ。ここまで二日の距離なのに今会うのは少し変ですよ。どこかで採取とかしていたんですか?」
アルフレドも首を傾げている。そんなにおかしな事かな?別に追いついたからっておかしくないと思うけどな。
「洞窟で採掘はしていたけどそんなに時間はかけていなかったと思うけどな。三日前にアリプソを出たのも本当だし、というかアルフレドと一緒に街に着いただろ?その次の日だよ」
「え? それってもう七日前じゃないですか・・・」
俺の言葉にアルフレドは呆気にとられた顔をして答えた。その顔からは嘘を言っている感じはない。という事は俺はワッツの依頼で四日分洞窟で過ごしていたって事になるな。そういえば、テレビで洞窟で一日だと思ったら一週間潜っていたっていう話を聞いたことがある。体内時計がくるってしまうらしいがそれになってしまったんだな。急ぎではなかったけど流石に七日も連絡なしだと孤児院に迷惑がかかっているかもしれないな。
「シーラインまでは何日かかるかな?」
「森を抜ければすぐですよ。今日の夕方には着きます」
「そうか」
俺はホッと胸をなで下ろした。元々約束していたわけでもないのでそんな心配いらないんだけど、元の世界の習慣で遅刻ってやっぱりその人たちに悪いと思っちゃうんだよな。とりあえず、着いたら謝っておくか、これも元の世界の習慣だけどな。
「ほら、海が見えてきましたよ」
少し丘のようになっている街道を登りきるとそこから海の水平線が見えた。この世界でも変わりない海を見てなんだか涙が出そうになってしまう。
「大丈夫ですか?」
「ん?ああ、自然と出ちゃうんだよな。ははは」
アルフレドに心配されて、誤魔化すように俺は目を拭った。海の匂いも香ってきて、何だか元の世界に帰れたような気分になってしまう。こういった風景や香りは異世界も変わらないんだな。
「あそこがシーラインの街?」
「あ、はい。シーラインには別の大陸から来ている人も多いからとても栄えているんです」
海に隣接して船のドックのような建物がいくつもあって倉庫のような縦長の建物も並んでいる。アリプソの街の5倍はありそうな街だ。壁も相まって要塞のような感じになっているな。建物もアリプソと違って3階建て以上の建物が大半で人口が多いのが伺える。
アルフレドの馬車と合流すると、アルフレドのお客さんの子供たちがルキアを見て乗りたいと親にせがんでいた。乗りたいと思うのは仕方ないよな。俺でも子供だったら乗りたいと思うよ。
「子供達を乗せていいか?」
「いいよ~、二人もいいでしょ?」
「キャン」「ガウガウ」
俺は子供達を乗せてあげようとルキア達に声をかけた。ルキア達は笑顔で了承して、馬車に近づいてくる。
「すいません」
「いえいえ、それよりもどうですか?皆さんも」
大人も何だか触りたそうにしていたので促すとパーっと顔を輝かせた。やっぱり、動物と触れ合うのっていいもんな、まあ、従魔だけど。
「あ~可愛い」
「三眼熊ってこんなにモフモフなんだな~」
トラとサンを撫でながら興奮する大人たち。おいおい、背に乗っている子供たちはドン引きしているぞ。少しは落ち着こうか。
「冒険者や兵士でもなければ魔物とこんなにまじか出会う事はないからね」
「そうなのか」
普通の人達は魔物との接点はあんまりないんだな。
しばらく、サンとトラに触れ合いながら馬車は進んでいった。その間に大人たちの威厳が保てていればいいが。
「タツミさん達はいつ頃シーラインへ旅立ったんですか?」
「野営を二回したから三日前かな?」
「三日前?それなら普通森に入る前に会っていたんじゃ?」
「えっ?」
アルフレドの疑問に俺は首を傾げた。
「アルフレドが遅いだけじゃないか?」
「いえ、それでもおかしいですよ。僕らは二日前に出たんですよ。ここまで二日の距離なのに今会うのは少し変ですよ。どこかで採取とかしていたんですか?」
アルフレドも首を傾げている。そんなにおかしな事かな?別に追いついたからっておかしくないと思うけどな。
「洞窟で採掘はしていたけどそんなに時間はかけていなかったと思うけどな。三日前にアリプソを出たのも本当だし、というかアルフレドと一緒に街に着いただろ?その次の日だよ」
「え? それってもう七日前じゃないですか・・・」
俺の言葉にアルフレドは呆気にとられた顔をして答えた。その顔からは嘘を言っている感じはない。という事は俺はワッツの依頼で四日分洞窟で過ごしていたって事になるな。そういえば、テレビで洞窟で一日だと思ったら一週間潜っていたっていう話を聞いたことがある。体内時計がくるってしまうらしいがそれになってしまったんだな。急ぎではなかったけど流石に七日も連絡なしだと孤児院に迷惑がかかっているかもしれないな。
「シーラインまでは何日かかるかな?」
「森を抜ければすぐですよ。今日の夕方には着きます」
「そうか」
俺はホッと胸をなで下ろした。元々約束していたわけでもないのでそんな心配いらないんだけど、元の世界の習慣で遅刻ってやっぱりその人たちに悪いと思っちゃうんだよな。とりあえず、着いたら謝っておくか、これも元の世界の習慣だけどな。
「ほら、海が見えてきましたよ」
少し丘のようになっている街道を登りきるとそこから海の水平線が見えた。この世界でも変わりない海を見てなんだか涙が出そうになってしまう。
「大丈夫ですか?」
「ん?ああ、自然と出ちゃうんだよな。ははは」
アルフレドに心配されて、誤魔化すように俺は目を拭った。海の匂いも香ってきて、何だか元の世界に帰れたような気分になってしまう。こういった風景や香りは異世界も変わらないんだな。
「あそこがシーラインの街?」
「あ、はい。シーラインには別の大陸から来ている人も多いからとても栄えているんです」
海に隣接して船のドックのような建物がいくつもあって倉庫のような縦長の建物も並んでいる。アリプソの街の5倍はありそうな街だ。壁も相まって要塞のような感じになっているな。建物もアリプソと違って3階建て以上の建物が大半で人口が多いのが伺える。
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