転生してしまったので服チートを駆使してこの世界で得た家族と一緒に旅をしようと思います

カムイイムカ(神威異夢華)

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第二章 海へ

第十五話 米だと...

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「お兄さん、ありがと~」

「ありがとうございました」

 アルフレドの馬車と一緒にシーラインの街に入る。そこでお客さんを降ろしていくと子供も大人もお礼を言ってきた。俺も答えて手を振ると嬉しそうにみんなそれぞれ離れていった。ふれあいパークもどきの効果はかなりの物のようだな。

「タツミさんありがとうございます。お客さんも喜んでいましたよ」

「いえいえ、馬車に乗せてもらったお礼ですよ」

 アルフレドが深くお辞儀をしてお礼を言ってきた。アルフレドの肩に手を乗せて顔をあげてもらって握手を求めた。これで二回目の出会いだからな。こういう縁ってまたありそうだ。大事にしていこう。

「じゃあ、馬車をしまってきますね。あっそういえばタツミさんはどの宿に泊まる予定なんですか?」

「始めてくるからわからないんだけど、何処か良い所知ってる?」

「それなら、[シーラインの米どころ]っていう所がいいと思いますよ。僕もそこに泊まろうと思ってるんです」

「米どころ!!」

 アルフレドのおすすめの宿屋の名前を聞いて俺は目を見開いた。これ以上開かないほどに目を見開きアルフレドに肉薄する。肉やらパンやらシチューやらと今まで食べてきたが米は見ていなかった。米だぞ米~、港町というだけあってそう言った食べ物も入っているのか。
 すっごい肉薄するもんだから、アルフレドが青ざめて「はい・・」って言っている。何だか悪いことしたけど、米なんて聞いたら黙ってはいられん。絶対に手に入れて俺は異世界米ライフを送るのだ。

「じゃ、じゃあ。馬車をしまってきますね。[シーラインの米どころ]は海の方に行けばわかると思います」

 アルフレドは「じゃあまた~」と言って馬車に乗り込んで進んでいった。

「米だぞ米・・」

「コメ~?」

「そうだぞルキア」

 アルフレドとのやり取りを見ていたルキアも米の名前に反応して首を傾げていた。サンとトラも同様で首を傾げている。この子達にも米の素晴らしさを教えてあげたい。この街での目的は大きく変わってしまったな。孤児院よりも米だ。行くぞ。

 という事で海の方へと歩いて行くと大きな市場が三本の道を作っていた。テントのような物で作られたお店がずらっと道の横に並んでいる。よく見ると道ではなくて店があることで道になっているようだ。大きな広場を利用しているのが伺える。

「お~これはドリアンかな?」

 市場の店を見ると見たことのある果物が色とりどりあった。リンゴは見たことあるがバナナは初めてだな。緑色のバナナだから堅そうだけど。ドリアンは食べたことないから食べてみたいな、買っておくか。

「すいませんこれをください」

「あいよ。銅貨三枚ね」

「三枚か、高いな。二枚にならない?」

「それじゃ利益にならないだろ。じゃあこうしよう、二個買ってくれれば五枚にするよ」

 意図せずに値切りがスタートしてしまった。銅貨よりも下の通貨がないからまとめ売りで安くするといった感じなのか、なかなか面白い。

「じゃあ、10個買うから銅貨八枚にならないか?」

「兄さん計算早いね・・えっと~あ~めんどくさいいいよそれで」

「交渉成立だな」

 銅貨を八枚渡してドリアンを受け取る。トラの背に荷物袋を設置しているのでアイテムバッグを取り出す必要はない。こういう所は抜かりなし。ポーターの服に着替えて街に入ってもいいんだけど、あんまりポーターっていい印象受けていないのをポロロちゃんに聞いていたのでやめておいた。無駄な争いはしない主義なのだ。常備の服は剣士にすることにしている。

「あんまり匂いしないな」

 ドリアンは臭いという芸人達が言っていたがそれほどしない。切ってからが本領発揮なのかな?

「兄さん、街中では切らないようにね。あとアイテムバッグとかに入れておいた方がいいよ。熟すと勝手に開いちゃうから」

 ほ~ドリアンってそんなもんなのか。じゃあ人目のない所にいってアイテムバッグに入れちゃうかな。野営とかの時に楽しんでみよう。

「ありがと・・。米探してるんだけどどこにあるか知ってる?」

「ドリアンの次は米かい?あんた結構詳しいんだな。米はもっと海よりの店で売ってるよ。安いから魔物の飯にはもってこいなんだよな」

「ああ・・・」

 ドリアンを売っていた店の青年がそんなことを言っている。米って魔物の餌なの?軽いショックなんだけど~。

「まあいい、米があることが分かったのだから」

 俺は言われた通り、海の方へと歩いて行く。米米こ~め~。
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