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第二章 海へ
第十六話 市場
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「いらっしゃい、いらっしゃい。魔物の飼料はいらんかね~」
他にも色々なお店から売り込みの声が聞こえているのだが俺にはこの声しか聞こえなかった。
「コメ~!」
「うおっ、従魔使いの兄ちゃん、米がいりようなのか?」
「めちゃくちゃほしい」
「おっおお、すげえ気迫だな。従魔も好きなのか?」
米屋のおっさんが俺の気迫に押されながらも米を図って布袋に入れながら話してきた。
「10キロでいいか?トライホーンならこのくらい持てるだろう」
「ああ、精米してはいないのか・・・」
「ん?精米ってなんだ?」
魔物の飼料って言っていたからもしやとは思っていたけどやっぱり精米という物はこの世界にはなさそうだな。料理チートでどうにかできるものなのかな?できなかったら鍛冶チートでどうにかしてやる。これは絶対に俺が成さなければいけない、そう!絶対にだ!
「なんでもない。20キロ欲しいんだ」
「三眼熊とトライホーンで分けるんだな、わかった。20キロで銀貨4枚だな」
おっとぎりぎりだな。アリプソでの稼ぎはほとんどオッズ達に使ったからな。宿代がなくなってしまうから10キロでやめておくか。
「10キロにしておくよ。金ができたらまた来る」
「おっ、じゃあ1銀貨にまけておくぜ。贔屓にしてくれる客には安くって先代からの教えだからな」
「贔屓どころか住み込みでもいいくらいだぞ」
「おいおい、それじゃただ飯食わせねえといけねえじゃねえか」
おっさんは米を10キロ分、布袋に詰めながら冗談に笑って答えた。何とも気さくなおっさんだろう。
「ほいっ、銀貨一枚だ」
「ああ」
米袋と銀貨を交換した。
「ありがとよ。又頼むぜ」
「ああ、こちらこそ」
おっさんに軽く会釈をして店から離れた。
次は寝床の確保だが残金が銀貨二枚だ。ポロロちゃんにお金はもらってから分けましょうって言われてなかったら何にもなくなっていたな。お金に関してはもうちょっと考えないとな。
「カリカリ・・・美味しくないよ」
「おいおい、ルキア。それはそのまま食べるものじゃないんだぞ」
精米前のコメをルキアがつまみ食いしている。全く可愛すぎるだろ。
「料理しないと食べられたもんじゃないんだ」
「む~お父さんは美味しいって言ったもん」
「ああ、最高に美味しいぞ。俺が料理すればな。楽しみにしてろよ」
「うん!」
ルキアの頭を撫でながらそう言うとルキアは笑顔で答えた。
買い物の次は宿屋だな。アルフレドの言っていたところに行ってみるか。
市場を通って海の方へ歩いて行く。確か海の方へ行けばわかるって言っていたけど、
「これか、でかい看板だな」
まるで商店街の入り口のように道に跨った看板が頭上にあった。船のドックだと思う大きな建物が並んでいてその中の一つが大きな宿屋になっているようだ。入り口にも看板があってシーラインの米どころと書いてある。アルフレドの言っていた宿屋に間違いないな。
「ここだな」
「おっきいね」
本当に大きい、大型船を作るような建物だ。これが全部宿屋なのか?アリプソの宿屋も大きかったがここはそれの比ではない。軽く三倍はあるんじゃないか?
「入ってみるか」
「うん」「キャン」「ガウ」
ルキア達は仲良く一緒に返事をした。従魔も同じ建物で寝られるかもしれないな。
中に入ると思った通り、船着き場に大きな軍艦があってドックになっている。
軍艦の中が宿屋になっているのか、外から見てお客さんが甲板でくつろいでいるのが見える。
現代のようなクレーンのような鎖が天井から垂れさがっていて、滑車くらいは存在しているのかもしれない。
「おうおう、お客さんか?」
周りを見渡しているとごっついおっさんがトンカチをもって出迎えてくれた。おっさんは機械いじりが好きそうな服を着ている。作業着という奴かな。
「従魔も一緒で大丈夫ですか?」
「おう、うちはそれがメインだからな。だから米どころって名前なんだよ」
おお、そういう事か。アルフレドはそれもあって俺にお勧めしたのか、米に食いついてしまって気づかなかった。ありがとうアルフレド。
「従魔3と一人だな。じゃあ銀貨一枚の部屋だな」
オフッ! 金がなくなる。だが致し方なし。それにアイテムバッグには売れる鉱石がいっぱいあるからな。大丈夫だ、問題ない。
「船長!厨房長が」
「なに~、またあの野郎酒飲んで倒れたのか~」
大きな船からこのおっさんに声がかかった。おっさんは船長と言わせているようだ。ロールプレイングってやつかな?
「あ~また俺が料理するのかよ。俺はへたくそなんだぞ。・・・あんた料理できるんじゃねえか?」
「え?」
「俺の勘は当たるんだよ。どうなんだ?」
「出来ますけど・・」
「そうだろそうだろ」
船長はそう言って頷いている。この流れは・・
「厨房長が使えねえんだ。頼むぜ。宿代はなしにして一番いい部屋にするからよ。な?」
「うっ、それを言われると頷くしかなさそうですね」
「はっはっは、よかったぜ。俺が作ると客から苦情が来るからよ。客を島流しにしないですまあな」
ガハハと高笑いしながらやばいことを言っているな。苦情は力で制すようだ、あまり口答えするのはよそう。
「儂はダイロ、ここでは船長と呼んでくれ」
「ああ、俺はタツミだ。それでこっちが」
「ルキアだよ。それとサンとトラ~」
「キャン」「ガウガウ」
「お~元気がいいな~、キャットマンの幼体と三眼熊、それにトライホーンか。トライホーンは進化まじかだな」
船長はルキアとサンとトラを交互に撫でて話した。宿屋の名前が従魔を意識している事からも伺えたけど結構、魔物に詳しいのかもしれないな。トライホーンの進化が近いことを一目でわかったみたいだから。
「じゃあ頼むぜタツミ、厨房は船の中の一階だ。食堂は甲板に机を並べてあるからそこに運ぶ感じだ。運ぶのは俺の部下たちがやるから安心してくれ」
「わかったよ」
「食事の時間は昼はやってねえから夜だけだ。人数もすげえからすぐにでも入ってくれ」
街に入った時にすでに夕方だったからな。孤児院には申し訳ないが明日挨拶に行こう。今日は宿代を稼ぐぞ。ついでに色々な人と関わって服をゲットだ。船乗りとか普通にゲットできそうだな。
ーーーーーーーーー
予約ミスにより15話が抜けていました
すみません😓
他にも色々なお店から売り込みの声が聞こえているのだが俺にはこの声しか聞こえなかった。
「コメ~!」
「うおっ、従魔使いの兄ちゃん、米がいりようなのか?」
「めちゃくちゃほしい」
「おっおお、すげえ気迫だな。従魔も好きなのか?」
米屋のおっさんが俺の気迫に押されながらも米を図って布袋に入れながら話してきた。
「10キロでいいか?トライホーンならこのくらい持てるだろう」
「ああ、精米してはいないのか・・・」
「ん?精米ってなんだ?」
魔物の飼料って言っていたからもしやとは思っていたけどやっぱり精米という物はこの世界にはなさそうだな。料理チートでどうにかできるものなのかな?できなかったら鍛冶チートでどうにかしてやる。これは絶対に俺が成さなければいけない、そう!絶対にだ!
「なんでもない。20キロ欲しいんだ」
「三眼熊とトライホーンで分けるんだな、わかった。20キロで銀貨4枚だな」
おっとぎりぎりだな。アリプソでの稼ぎはほとんどオッズ達に使ったからな。宿代がなくなってしまうから10キロでやめておくか。
「10キロにしておくよ。金ができたらまた来る」
「おっ、じゃあ1銀貨にまけておくぜ。贔屓にしてくれる客には安くって先代からの教えだからな」
「贔屓どころか住み込みでもいいくらいだぞ」
「おいおい、それじゃただ飯食わせねえといけねえじゃねえか」
おっさんは米を10キロ分、布袋に詰めながら冗談に笑って答えた。何とも気さくなおっさんだろう。
「ほいっ、銀貨一枚だ」
「ああ」
米袋と銀貨を交換した。
「ありがとよ。又頼むぜ」
「ああ、こちらこそ」
おっさんに軽く会釈をして店から離れた。
次は寝床の確保だが残金が銀貨二枚だ。ポロロちゃんにお金はもらってから分けましょうって言われてなかったら何にもなくなっていたな。お金に関してはもうちょっと考えないとな。
「カリカリ・・・美味しくないよ」
「おいおい、ルキア。それはそのまま食べるものじゃないんだぞ」
精米前のコメをルキアがつまみ食いしている。全く可愛すぎるだろ。
「料理しないと食べられたもんじゃないんだ」
「む~お父さんは美味しいって言ったもん」
「ああ、最高に美味しいぞ。俺が料理すればな。楽しみにしてろよ」
「うん!」
ルキアの頭を撫でながらそう言うとルキアは笑顔で答えた。
買い物の次は宿屋だな。アルフレドの言っていたところに行ってみるか。
市場を通って海の方へ歩いて行く。確か海の方へ行けばわかるって言っていたけど、
「これか、でかい看板だな」
まるで商店街の入り口のように道に跨った看板が頭上にあった。船のドックだと思う大きな建物が並んでいてその中の一つが大きな宿屋になっているようだ。入り口にも看板があってシーラインの米どころと書いてある。アルフレドの言っていた宿屋に間違いないな。
「ここだな」
「おっきいね」
本当に大きい、大型船を作るような建物だ。これが全部宿屋なのか?アリプソの宿屋も大きかったがここはそれの比ではない。軽く三倍はあるんじゃないか?
「入ってみるか」
「うん」「キャン」「ガウ」
ルキア達は仲良く一緒に返事をした。従魔も同じ建物で寝られるかもしれないな。
中に入ると思った通り、船着き場に大きな軍艦があってドックになっている。
軍艦の中が宿屋になっているのか、外から見てお客さんが甲板でくつろいでいるのが見える。
現代のようなクレーンのような鎖が天井から垂れさがっていて、滑車くらいは存在しているのかもしれない。
「おうおう、お客さんか?」
周りを見渡しているとごっついおっさんがトンカチをもって出迎えてくれた。おっさんは機械いじりが好きそうな服を着ている。作業着という奴かな。
「従魔も一緒で大丈夫ですか?」
「おう、うちはそれがメインだからな。だから米どころって名前なんだよ」
おお、そういう事か。アルフレドはそれもあって俺にお勧めしたのか、米に食いついてしまって気づかなかった。ありがとうアルフレド。
「従魔3と一人だな。じゃあ銀貨一枚の部屋だな」
オフッ! 金がなくなる。だが致し方なし。それにアイテムバッグには売れる鉱石がいっぱいあるからな。大丈夫だ、問題ない。
「船長!厨房長が」
「なに~、またあの野郎酒飲んで倒れたのか~」
大きな船からこのおっさんに声がかかった。おっさんは船長と言わせているようだ。ロールプレイングってやつかな?
「あ~また俺が料理するのかよ。俺はへたくそなんだぞ。・・・あんた料理できるんじゃねえか?」
「え?」
「俺の勘は当たるんだよ。どうなんだ?」
「出来ますけど・・」
「そうだろそうだろ」
船長はそう言って頷いている。この流れは・・
「厨房長が使えねえんだ。頼むぜ。宿代はなしにして一番いい部屋にするからよ。な?」
「うっ、それを言われると頷くしかなさそうですね」
「はっはっは、よかったぜ。俺が作ると客から苦情が来るからよ。客を島流しにしないですまあな」
ガハハと高笑いしながらやばいことを言っているな。苦情は力で制すようだ、あまり口答えするのはよそう。
「儂はダイロ、ここでは船長と呼んでくれ」
「ああ、俺はタツミだ。それでこっちが」
「ルキアだよ。それとサンとトラ~」
「キャン」「ガウガウ」
「お~元気がいいな~、キャットマンの幼体と三眼熊、それにトライホーンか。トライホーンは進化まじかだな」
船長はルキアとサンとトラを交互に撫でて話した。宿屋の名前が従魔を意識している事からも伺えたけど結構、魔物に詳しいのかもしれないな。トライホーンの進化が近いことを一目でわかったみたいだから。
「じゃあ頼むぜタツミ、厨房は船の中の一階だ。食堂は甲板に机を並べてあるからそこに運ぶ感じだ。運ぶのは俺の部下たちがやるから安心してくれ」
「わかったよ」
「食事の時間は昼はやってねえから夜だけだ。人数もすげえからすぐにでも入ってくれ」
街に入った時にすでに夕方だったからな。孤児院には申し訳ないが明日挨拶に行こう。今日は宿代を稼ぐぞ。ついでに色々な人と関わって服をゲットだ。船乗りとか普通にゲットできそうだな。
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