転生してしまったので服チートを駆使してこの世界で得た家族と一緒に旅をしようと思います

カムイイムカ(神威異夢華)

文字の大きさ
58 / 113
第二章 海へ

第十六話 市場

しおりを挟む
「いらっしゃい、いらっしゃい。魔物の飼料はいらんかね~」

 他にも色々なお店から売り込みの声が聞こえているのだが俺にはこの声しか聞こえなかった。

「コメ~!」

「うおっ、従魔使いの兄ちゃん、米がいりようなのか?」

「めちゃくちゃほしい」

「おっおお、すげえ気迫だな。従魔も好きなのか?」

 米屋のおっさんが俺の気迫に押されながらも米を図って布袋に入れながら話してきた。

「10キロでいいか?トライホーンならこのくらい持てるだろう」

「ああ、精米してはいないのか・・・」

「ん?精米ってなんだ?」

 魔物の飼料って言っていたからもしやとは思っていたけどやっぱり精米という物はこの世界にはなさそうだな。料理チートでどうにかできるものなのかな?できなかったら鍛冶チートでどうにかしてやる。これは絶対に俺が成さなければいけない、そう!絶対にだ!

「なんでもない。20キロ欲しいんだ」

「三眼熊とトライホーンで分けるんだな、わかった。20キロで銀貨4枚だな」

 おっとぎりぎりだな。アリプソでの稼ぎはほとんどオッズ達に使ったからな。宿代がなくなってしまうから10キロでやめておくか。

「10キロにしておくよ。金ができたらまた来る」

「おっ、じゃあ1銀貨にまけておくぜ。贔屓にしてくれる客には安くって先代からの教えだからな」

「贔屓どころか住み込みでもいいくらいだぞ」

「おいおい、それじゃただ飯食わせねえといけねえじゃねえか」

 おっさんは米を10キロ分、布袋に詰めながら冗談に笑って答えた。何とも気さくなおっさんだろう。

「ほいっ、銀貨一枚だ」

「ああ」

 米袋と銀貨を交換した。

「ありがとよ。又頼むぜ」

「ああ、こちらこそ」

 おっさんに軽く会釈をして店から離れた。

 次は寝床の確保だが残金が銀貨二枚だ。ポロロちゃんにお金はもらってから分けましょうって言われてなかったら何にもなくなっていたな。お金に関してはもうちょっと考えないとな。

「カリカリ・・・美味しくないよ」

「おいおい、ルキア。それはそのまま食べるものじゃないんだぞ」

 精米前のコメをルキアがつまみ食いしている。全く可愛すぎるだろ。

「料理しないと食べられたもんじゃないんだ」

「む~お父さんは美味しいって言ったもん」

「ああ、最高に美味しいぞ。俺が料理すればな。楽しみにしてろよ」

「うん!」

 ルキアの頭を撫でながらそう言うとルキアは笑顔で答えた。

 買い物の次は宿屋だな。アルフレドの言っていたところに行ってみるか。

 市場を通って海の方へ歩いて行く。確か海の方へ行けばわかるって言っていたけど、

「これか、でかい看板だな」

 まるで商店街の入り口のように道に跨った看板が頭上にあった。船のドックだと思う大きな建物が並んでいてその中の一つが大きな宿屋になっているようだ。入り口にも看板があってシーラインの米どころと書いてある。アルフレドの言っていた宿屋に間違いないな。

「ここだな」

「おっきいね」

 本当に大きい、大型船を作るような建物だ。これが全部宿屋なのか?アリプソの宿屋も大きかったがここはそれの比ではない。軽く三倍はあるんじゃないか?

「入ってみるか」

「うん」「キャン」「ガウ」
 
 ルキア達は仲良く一緒に返事をした。従魔も同じ建物で寝られるかもしれないな。

 中に入ると思った通り、船着き場に大きな軍艦があってドックになっている。
 軍艦の中が宿屋になっているのか、外から見てお客さんが甲板でくつろいでいるのが見える。
 現代のようなクレーンのような鎖が天井から垂れさがっていて、滑車くらいは存在しているのかもしれない。


「おうおう、お客さんか?」

 周りを見渡しているとごっついおっさんがトンカチをもって出迎えてくれた。おっさんは機械いじりが好きそうな服を着ている。作業着という奴かな。

「従魔も一緒で大丈夫ですか?」

「おう、うちはそれがメインだからな。だから米どころって名前なんだよ」

 おお、そういう事か。アルフレドはそれもあって俺にお勧めしたのか、米に食いついてしまって気づかなかった。ありがとうアルフレド。

「従魔3と一人だな。じゃあ銀貨一枚の部屋だな」

 オフッ! 金がなくなる。だが致し方なし。それにアイテムバッグには売れる鉱石がいっぱいあるからな。大丈夫だ、問題ない。

「船長!厨房長が」

「なに~、またあの野郎酒飲んで倒れたのか~」

 大きな船からこのおっさんに声がかかった。おっさんは船長と言わせているようだ。ロールプレイングってやつかな?

「あ~また俺が料理するのかよ。俺はへたくそなんだぞ。・・・あんた料理できるんじゃねえか?」

「え?」

「俺の勘は当たるんだよ。どうなんだ?」

「出来ますけど・・」

「そうだろそうだろ」

 船長はそう言って頷いている。この流れは・・

「厨房長が使えねえんだ。頼むぜ。宿代はなしにして一番いい部屋にするからよ。な?」

「うっ、それを言われると頷くしかなさそうですね」

「はっはっは、よかったぜ。俺が作ると客から苦情が来るからよ。客を島流しにしないですまあな」

 ガハハと高笑いしながらやばいことを言っているな。苦情は力で制すようだ、あまり口答えするのはよそう。

「儂はダイロ、ここでは船長と呼んでくれ」

「ああ、俺はタツミだ。それでこっちが」

「ルキアだよ。それとサンとトラ~」

「キャン」「ガウガウ」

「お~元気がいいな~、キャットマンの幼体と三眼熊、それにトライホーンか。トライホーンは進化まじかだな」

 船長はルキアとサンとトラを交互に撫でて話した。宿屋の名前が従魔を意識している事からも伺えたけど結構、魔物に詳しいのかもしれないな。トライホーンの進化が近いことを一目でわかったみたいだから。

「じゃあ頼むぜタツミ、厨房は船の中の一階だ。食堂は甲板に机を並べてあるからそこに運ぶ感じだ。運ぶのは俺の部下たちがやるから安心してくれ」

「わかったよ」

「食事の時間は昼はやってねえから夜だけだ。人数もすげえからすぐにでも入ってくれ」

 街に入った時にすでに夕方だったからな。孤児院には申し訳ないが明日挨拶に行こう。今日は宿代を稼ぐぞ。ついでに色々な人と関わって服をゲットだ。船乗りとか普通にゲットできそうだな。



ーーーーーーーーー

予約ミスにより15話が抜けていました
すみません😓
しおりを挟む
感想 47

あなたにおすすめの小説

ようこそ異世界へ!うっかりから始まる異世界転生物語

Eunoi
ファンタジー
本来12人が異世界転生だったはずが、神様のうっかりで異世界転生に巻き込まれた主人公。 チート能力をもらえるかと思いきや、予定外だったため、チート能力なし。 その代わりに公爵家子息として異世界転生するも、まさかの没落→島流し。 さぁ、どん底から這い上がろうか そして、少年は流刑地より、王政が当たり前の国家の中で、民主主義国家を樹立することとなる。 少年は英雄への道を歩き始めるのだった。 ※第4章に入る前に、各話の改定作業に入りますので、ご了承ください。

【完結】発明家アレンの異世界工房 ~元・商品開発部員の知識で村おこし始めました~

シマセイ
ファンタジー
過労死した元商品開発部員の田中浩介は、女神の計らいで異世界の少年アレンに転生。 前世の知識と物作りの才能を活かし、村の道具を次々と改良。 その発明は村の生活を豊かにし、アレンは周囲の信頼と期待を集め始める。

異世界に転生したけど、頭打って記憶が・・・え?これってチート?

よっしぃ
ファンタジー
よう!俺の名はルドメロ・ララインサルって言うんだぜ! こう見えて高名な冒険者・・・・・になりたいんだが、何故か何やっても俺様の思うようにはいかないんだ! これもみんな小さい時に頭打って、記憶を無くしちまったからだぜ、きっと・・・・ どうやら俺は、転生?って言うので、神によって異世界に送られてきたらしいんだが、俺様にはその記憶がねえんだ。 周りの奴に聞くと、俺と一緒にやってきた連中もいるって話だし、スキルやらステータスたら、アイテムやら、色んなものをポイントと交換して、15の時にその、特別なポイントを取得し、冒険者として成功してるらしい。ポイントって何だ? 俺もあるのか?取得の仕方がわかんねえから、何にもないぜ?あ、そう言えば、消えないナイフとか持ってるが、あれがそうなのか?おい、記憶をなくす前の俺、何取得してたんだ? それに、俺様いつの間にかペット(フェンリルとドラゴン)2匹がいるんだぜ! よく分からんが何時の間にやら婚約者ができたんだよな・・・・ え?俺様チート持ちだって?チートって何だ? @@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@ 話を進めるうちに、少し内容を変えさせて頂きました。

【村スキル】で始まる異世界ファンタジー 目指せスローライフ!

カムイイムカ(神威異夢華)
ファンタジー
僕の名前は村田 歩(ムラタアユム) 目を覚ますとそこは石畳の町だった 異世界の中世ヨーロッパの街並み 僕はすぐにステータスを確認できるか声を上げた 案の定この世界はステータスのある世界 村スキルというもの以外は平凡なステータス 終わったと思ったら村スキルがスタートする

うっかり女神さまからもらった『レベル9999』は使い切れないので、『譲渡』スキルで仲間を強化して最強パーティーを作ることにしました

akairo
ファンタジー
「ごめんなさい!貴方が死んだのは私のクシャミのせいなんです!」 帰宅途中に工事現場の足台が直撃して死んだ、早良 悠月(さわら ゆずき)が目覚めた目の前には女神さまが土下座待機をして待っていた。 謝る女神さまの手によって『ユズキ』として転生することになったが、その直後またもや女神さまの手違いによって、『レベル9999』と職業『譲渡士』という謎の職業を付与されてしまう。 しかし、女神さまの世界の最大レベルは99。 勇者や魔王よりも強いレベルのまま転生することになったユズキの、使い切ることもできないレベルの使い道は仲間に譲渡することだった──!? 転生先で出会ったエルフと魔族の少女。スローライフを掲げるユズキだったが、二人と共に世界を回ることで国を巻き込む争いへと巻き込まれていく。 ※9月16日  タイトル変更致しました。 前タイトルは『レベル9999は転生した世界で使い切れないので、仲間にあげることにしました』になります。 仲間を強くして無双していく話です。 『小説家になろう』様でも公開しています。

【完結】転生したら最強の魔法使いでした~元ブラック企業OLの異世界無双~

きゅちゃん
ファンタジー
過労死寸前のブラック企業OL・田中美咲(28歳)が、残業中に倒れて異世界に転生。転生先では「セリア・アルクライト」という名前で、なんと世界最強クラスの魔法使いとして生まれ変わる。 前世で我慢し続けた鬱憤を晴らすかのように、理不尽な権力者たちを魔法でバッサバッサと成敗し、困っている人々を助けていく。持ち前の社会人経験と常識、そして圧倒的な魔法力で、この世界の様々な問題を解決していく痛快ストーリー。

元外科医の俺が異世界で何が出来るだろうか?~現代医療の技術で異世界チート無双~

冒険者ギルド酒場 チューイ
ファンタジー
魔法は奇跡の力。そんな魔法と現在医療の知識と技術を持った俺が異世界でチートする。神奈川県の大和市にある冒険者ギルド酒場の冒険者タカミの話を小説にしてみました。  俺の名前は、加山タカミ。48歳独身。現在、救命救急の医師として現役バリバリ最前線で馬車馬のごとく働いている。俺の両親は、俺が幼いころバスの転落事故で俺をかばって亡くなった。その時の無念を糧に猛勉強して医師になった。俺を育ててくれた、ばーちゃんとじーちゃんも既に亡くなってしまっている。つまり、俺は天涯孤独なわけだ。職場でも患者第一主義で同僚との付き合いは仕事以外にほとんどなかった。しかし、医師としての技量は他の医師と比較しても評価は高い。別に自分以外の人が嫌いというわけでもない。つまり、ボッチ時間が長かったのである意味コミ障気味になっている。今日も相変わらず忙しい日常を過ごしている。 そんなある日、俺は一人の少女を庇って事故にあう。そして、気が付いてみれば・・・ 「俺、死んでるじゃん・・・」 目の前に現れたのは結構”チャラ”そうな自称 創造神。彼とのやり取りで俺は異世界に転生する事になった。 新たな家族と仲間と出会い、翻弄しながら異世界での生活を始める。しかし、医療水準の低い異世界。俺の新たな運命が始まった。  元外科医の加山タカミが持つ医療知識と技術で本来持つ宿命を異世界で発揮する。自分の宿命とは何か翻弄しながら異世界でチート無双する様子の物語。冒険者ギルド酒場 大和支部の冒険者の英雄譚。

余命半年のはずが?異世界生活始めます

ゆぃ♫
ファンタジー
静波杏花、本日病院で健康診断の結果を聞きに行き半年の余命と判明… 不運が重なり、途方に暮れていると… 確認はしていますが、拙い文章で誤字脱字もありますが読んでいただけると嬉しいです。

処理中です...