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第二章 海へ
第四十六話 海賊
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夕飯を楽しんでいると外から俺を呼ぶ声が聞こえたので一人外への扉を開いて覗いてみた。ルキア達も一緒に覗くとそこにはシーラインの米どころのダイロさんさんが血相を変えて立っていた。俺達に気付くと駆けて近寄ってきた。何があったんだろう。
「タツミ!大変なんだ。アルフレドが連れ去られた」
「え!」
ダイロさんは息を切らせながらそう言った。まさか、市場で外套を被っていた輩に連れ去られたのか?話の内容的にはノイシュタットの関係者っぽかったが。
「俺達も助けようとそいつらを追いかけたんだが、あいつら投げナイフなんか投げやがって・・」
みんなで助けようとして怪我させられたみたいだ。あいつら、なんて奴らだ。
「ジアスの奴にタツミが回復魔法を使えると聞いた。俺の部下達を治してくれないか?」
「ジアスさんには連絡しているんですね」
「ああ」
回復魔法を必要とするほどの怪我をしているのか。シーラインの米どころへダイロさんと一緒に向かう。ルキアは俺と離れたくないようなので抱っこしてあげると喜んでいる。トラとサンはルキアが心配のようで一緒に来てくれた。家族思いで本当に良い子達だな。
「おお、来たか」
「ああ、怪我人は?」
ジアスが倒れている人を見ている。怪我人は何処にと聞くとジアスは左右を見て、首を横に振った。ざっと見ても10人は倒れている。中には顔をタオルでグルグル巻きにしている人もいてみるに堪えない。
ジアスが見ている人は頭から血を流して、抑えている腹からも血が流れている。横にはナイフが転がっているので腹にナイフが刺さって転倒でもしてしまったのだろう。アルフレドを助けようとした人だと思う。
「あいつら、魔法も放り込みやがったんだよ」
ジアスの横でダイロさんが憤りを現した。よく見るとダイロさんも腕が焦げている。
「すぐに回復します。みんなを集めてください」
俺は人気のない所に一度身を隠して、僧侶の服に着替える。急いできたので剣士の服のままだったんだよな。
服を着替えて出てくると歩ける人はジアスさんの所に集まっていて、歩けない人は集まってベッドに寝かされていた。
「タツミ、軽傷者は後でいい。ダイロさんの所に行ってやってくれ」
「わかった」
ジアスの指示のもと、俺はダイロさんが診ている方へと向かう。ダイロさんはベッドに横たわる青年の手を握って元気づけていた。
「タツミ頼む、こいつの目を治してやってくれ」
顔全体をタオルで巻かれている青年、彼を思ってダイロさんは涙を流した。あいつらアルフレドを連れ去る為になんてことを。
「大丈夫すぐに治すよ。[ヒール]ダイロさんにも[ヒール]」
無詠唱で俺はダイロさんと青年の顔にヒールを唱えた。青年は顔以外にもあざが出来ていたがヒールであざはなくなっていく。しかし、目の方の傷は治っていないようだ。青年は俯いている。ダイロさんの腕の火傷は綺麗になくなったんだがな。
「タツミ~」
「大丈夫、次で治すよ。[ハイヒール]」
中級回復魔法のハイヒールを唱える。魔法の知識は服を着た時に入ってくる、改めて俺の服チートは優秀だな。
「ああ!見える。親分!見えるよ」
「おお、よかったよかったぞ~」
青年はタオルを脱いでダイロさんに抱き着いた。ダイロさんもそれに応えて泣き出してしまう。このレベルの怪我はハイヒールで回復するのが分かった。それから俺は次々と怪我人を治していく。歩けない人を治し終わると次は軽度の怪我の人達だ。
「あっちは終わったすぐにこっちも終わらせる」
「あ、ああ。それはいいんだが、MPは大丈夫なのか?」
「大丈夫」
ハイヒールでさえ一回に付き2しか減らない。本当にチート様様だよな。
一時間もかからずに全員に回復魔法を唱え終わると俺はダイロさんにアルフレドを連れて行った奴らがどこに行ったのかを聞くことにした。
「アルフレドを誘拐した奴らは何処に行ったのかわかるか?」
「あいつら港に黒い船をつけていたみたいなんだ。それで沖に出ていった。こんな夜中に出港するなんて馬鹿な野郎たちだよ。魔物の群れに当たったら一発でおしまいだ」
海を渡ったって事か、って事はやっぱりノイシュタット関係って事だな。
「追うのか?」
「放ってはおけないよな」
このまま、見過ごせるはずもない。アルフレドは良い奴だ。こんな周りを省みない連中に連れ去られて何もないはずがない。俺はアルフレドを助けに行く。
「・・・よし、野郎ども出港の準備だ!アルフレドを助けに行くぞ!」
『お~~~~~』
「え?」
ダイロさんが掛け声をあげるとさっきまで怪我していた男たちが雄たけびを上げて宿屋になっている船の畳まれている帆の点検を始めた。
「ダイロさん、これはどういう事だよ」
「海賊が舐められちゃ、海の男なんて名乗れねえのよ!あいつらに目にもの見せてやる!」
なんか海賊とかいってるぞ。自分で暴露し始めた。
「タツミ!大変なんだ。アルフレドが連れ去られた」
「え!」
ダイロさんは息を切らせながらそう言った。まさか、市場で外套を被っていた輩に連れ去られたのか?話の内容的にはノイシュタットの関係者っぽかったが。
「俺達も助けようとそいつらを追いかけたんだが、あいつら投げナイフなんか投げやがって・・」
みんなで助けようとして怪我させられたみたいだ。あいつら、なんて奴らだ。
「ジアスの奴にタツミが回復魔法を使えると聞いた。俺の部下達を治してくれないか?」
「ジアスさんには連絡しているんですね」
「ああ」
回復魔法を必要とするほどの怪我をしているのか。シーラインの米どころへダイロさんと一緒に向かう。ルキアは俺と離れたくないようなので抱っこしてあげると喜んでいる。トラとサンはルキアが心配のようで一緒に来てくれた。家族思いで本当に良い子達だな。
「おお、来たか」
「ああ、怪我人は?」
ジアスが倒れている人を見ている。怪我人は何処にと聞くとジアスは左右を見て、首を横に振った。ざっと見ても10人は倒れている。中には顔をタオルでグルグル巻きにしている人もいてみるに堪えない。
ジアスが見ている人は頭から血を流して、抑えている腹からも血が流れている。横にはナイフが転がっているので腹にナイフが刺さって転倒でもしてしまったのだろう。アルフレドを助けようとした人だと思う。
「あいつら、魔法も放り込みやがったんだよ」
ジアスの横でダイロさんが憤りを現した。よく見るとダイロさんも腕が焦げている。
「すぐに回復します。みんなを集めてください」
俺は人気のない所に一度身を隠して、僧侶の服に着替える。急いできたので剣士の服のままだったんだよな。
服を着替えて出てくると歩ける人はジアスさんの所に集まっていて、歩けない人は集まってベッドに寝かされていた。
「タツミ、軽傷者は後でいい。ダイロさんの所に行ってやってくれ」
「わかった」
ジアスの指示のもと、俺はダイロさんが診ている方へと向かう。ダイロさんはベッドに横たわる青年の手を握って元気づけていた。
「タツミ頼む、こいつの目を治してやってくれ」
顔全体をタオルで巻かれている青年、彼を思ってダイロさんは涙を流した。あいつらアルフレドを連れ去る為になんてことを。
「大丈夫すぐに治すよ。[ヒール]ダイロさんにも[ヒール]」
無詠唱で俺はダイロさんと青年の顔にヒールを唱えた。青年は顔以外にもあざが出来ていたがヒールであざはなくなっていく。しかし、目の方の傷は治っていないようだ。青年は俯いている。ダイロさんの腕の火傷は綺麗になくなったんだがな。
「タツミ~」
「大丈夫、次で治すよ。[ハイヒール]」
中級回復魔法のハイヒールを唱える。魔法の知識は服を着た時に入ってくる、改めて俺の服チートは優秀だな。
「ああ!見える。親分!見えるよ」
「おお、よかったよかったぞ~」
青年はタオルを脱いでダイロさんに抱き着いた。ダイロさんもそれに応えて泣き出してしまう。このレベルの怪我はハイヒールで回復するのが分かった。それから俺は次々と怪我人を治していく。歩けない人を治し終わると次は軽度の怪我の人達だ。
「あっちは終わったすぐにこっちも終わらせる」
「あ、ああ。それはいいんだが、MPは大丈夫なのか?」
「大丈夫」
ハイヒールでさえ一回に付き2しか減らない。本当にチート様様だよな。
一時間もかからずに全員に回復魔法を唱え終わると俺はダイロさんにアルフレドを連れて行った奴らがどこに行ったのかを聞くことにした。
「アルフレドを誘拐した奴らは何処に行ったのかわかるか?」
「あいつら港に黒い船をつけていたみたいなんだ。それで沖に出ていった。こんな夜中に出港するなんて馬鹿な野郎たちだよ。魔物の群れに当たったら一発でおしまいだ」
海を渡ったって事か、って事はやっぱりノイシュタット関係って事だな。
「追うのか?」
「放ってはおけないよな」
このまま、見過ごせるはずもない。アルフレドは良い奴だ。こんな周りを省みない連中に連れ去られて何もないはずがない。俺はアルフレドを助けに行く。
「・・・よし、野郎ども出港の準備だ!アルフレドを助けに行くぞ!」
『お~~~~~』
「え?」
ダイロさんが掛け声をあげるとさっきまで怪我していた男たちが雄たけびを上げて宿屋になっている船の畳まれている帆の点検を始めた。
「ダイロさん、これはどういう事だよ」
「海賊が舐められちゃ、海の男なんて名乗れねえのよ!あいつらに目にもの見せてやる!」
なんか海賊とかいってるぞ。自分で暴露し始めた。
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