転生してしまったので服チートを駆使してこの世界で得た家族と一緒に旅をしようと思います

カムイイムカ(神威異夢華)

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第二章 海へ

第四十五話 お腹すいた~

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『お兄ちゃんお帰り~』

「キャン」

 孤児院に帰ってくると子供達とトラが迎えてくれた。丁度お昼なのでご飯を作ろうと教会に向かうと良い匂いがしてきた。

「みんな~ご飯ができましたよ~」

 教会の扉が開いてルナさんが子供達を呼んだ。子供達は嬉しそうに教会に入っていく。

「あ、タツミさんとトラちゃんも食べましょ」

「はい」「キャン」

 まさか、ルナさんが作っているとは思っていなかった。

「じゃあ皆さんいただきます」

『いただきま~す』

 子供達もいただきますがなじんでいて微笑ましいな。でも、ここにルキアがいない。サンもルキアに付きっきりになったので礼拝堂のベッドでルキアのすぐ横に顔をうずめて寝ている。

「タツミさんほどおいしくないかもしれないですけど」

「あ、すいません。考え事をしていて。いただきますね」

 ルキアの事を考えていてご飯に手を付けていなかった俺、それを見ていたルナさんは俯むいて話してきた。彼女の料理はいわゆる肉じゃがという物に近い物だ。ジャガイモと肉の煮つけだな。

「美味しい」

「よかった。ささ、どんどん食べてください」

 肉じゃがと白米を食べる。何だか日本に戻ったかのようだ。

「あ~食べた食べた」

 思ってみればこの世界に来て初めて、他の人が作った物を食べたな。

「ふふ、よかった。私の料理もまだまだいけるかしら」

 俺達が来るまでの間はルナさんが子供達の食べ物を作っていたわけで不味いわけがない。ルナさんはもっと自分に自信を持ってほしいな。

「最高に美味しかったですよ」

「ありがとうございます」

 食器を片づけながらルナさんの料理を褒めると頬を赤くして食器を洗い始めた。口説いてしまいそうになってしまうがサゲスの顔がちらついたのでやめておこう。

 この後は畑の様子を見るのだがその前にルキアの様子を見る。

「サン、ルナさんの料理だぞ」

「ガウ・・」

 サンにルナさんの料理をあげるとガツガツと食べていく。医者の服に着替えてルキアに聴診器をあてる。

ルキア 健康体
 
 種族 キャットマン【進化前】
 
 年齢 9か月 

 状態異常

 なし

 持病

 なし

「サン!そろそろルキア、元気になるぞ」

「ガウ!」

 放熱中の文字がなくなっている。今はその熱がなくなるのを待っている状態だろう。夕飯には元気になるかもしれないな。

「一応、ヒールとキュアをかけておこう」

 回復をかけて俺とトラは畑に向かう。畑に着くと驚きの姿がそこにあった。

「こんなに成長してる」

 芽がすぐに出たのも驚きだったがそれは一度見ていたのでそれほどでもなかった。だけど、今回は違う。すでに腰ほどの高さにまで成長している。

「これはジャガイモでこっちがキャベツか」

 需要の高い物の方が早く売れるのでこの二つは外せなかった。売る前提なのでこういったアイテムばかりになってしまう。

「トマトも成長早いな」

 こんなに早く育つと思わなかったからツタが絡まる柱を刺すのが遅れてしまった。遅いかもしれないけど刺していこう。鉄よりも木の方がいいだろうから木を差し込む。

「うお!巻き付いてきた」

 木の棒を差し込むとすぐにツタが巻き付いてきた。生命力が半端ないな。明日が楽しみだ。

 畑の作業をしているとあっという間に夕飯時になった。予めルナさんには俺が料理するというのを言っておいたので夕飯は俺が作る。アルフレドにも約束したからな。

 夕飯はルキアが起きた時用のステーキだ。食べにくいかもしれないからローストビーフも作る。

 アンガス牛のような赤身肉を両面強火で焼いていく。両面を焼いて火を止めて蓋をして数秒で完成だ。ステーキが完成すると次々と子供達の前に出していく。

「みんなの前に行ったかな?」

『は~い』

「じゃあ、いただきま~」

「お父さんお腹すいた~」

 今まさにみんなが食べようとした時、礼拝堂への扉が開いてルキアが声をもらした。俺も子供達も唖然としてルキアに視線を奪われた。

「お腹すいた~」

「ルキア~」

『ルキアちゃ~ん』

「キャン!!」

 俺はいち早くルキアを抱きしめた。それに続いて子供達もルキアに群がってきて、中には泣いている子もいる。心優しい子供達だな。ルナさんもそれにつられて涙をぬぐってる。

「何で泣いてるの?」

「はは、ルキアが寝てたからだよ。みんなにありがとうってあげてくれ」

「うん!ありがとみんな~」

 ルキアは進化を遂げて帰ってきた。容姿は変わっていないように思えるけど尻尾に金髪がトサカのように逆立っていて何だかカッコよくなっている。
 ルキアは子供達と一緒にステーキを食べ始めた。赤み肉なのに霜降りのように柔らかい肉にかぶりついている。ナイフとか危ないから切ってあげようと思ったんだが、そのままかぶりついてしまったよ。そんなにお腹すいてたんだな。

「タツミ~」

 みんなでステーキを楽しんでいると外から俺を呼ぶ声が聞こえてきた。

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