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第一章 愛
第24話 次の村なの
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「さあ、次の村に着いたわよアイ。くれぐれも詠唱と魔法名を唱えないように!」
「ルナも中級以上の詠唱を教えないようにね。初級であの威力の魔法が使えてしまっているからたぶん上級以上の魔法も使えてしまうわ」
「わ、わかってます」
次の村についたの。馬車の屋根がなくなっちゃったから布でなんとかしてもらったの。みんなに迷惑かけちゃったからアイはお口にチャックしてるの。ルナちゃんにダメって言われたから黙る事にしているの。
「アイ、無口にならなくても大丈夫よ。もう怒ってないから」
「怒ってないの?」
「うん、大丈夫。ただ、今度からは魔法が暴発しないようにしてほしいだけ」
「わかったの。今度は気をつけるの~」
ルナちゃんが抱きしめて許してくれたの。わざとじゃなくても凄い魔法が使えちゃうの、アイは凄い魔法使いなの。
「そう言えば、空を飛ぶときには詠唱も何もなかったわよね?」
「という事は新しい魔法って事になりますね」
ルナちゃんの疑問にレイお姉ちゃんが考え込んでいるの。アイが新しい魔法作っちゃったみたいなの?
「通常の空を飛ぶ魔法はフライと言われる風魔法。アイ様が緑のオットセイと言っている精霊が風の精霊だとしたらフライのはずですが」
「緑のオットセイさんが飛ばしてくれているの」
「という事は自我を持っている精霊となると中級精霊以上の存在。アイ様の話を鑑みると普通の精霊が見える人とは違う形状を話していますね。それからも考えられるように中級、もしくは上級精霊を使役しているようです」
「それを7つ...」
「はい..」
ルナちゃんとレイお姉ちゃんが難しい顔をしているの。
「みんな、考えるのは後にしましょ」
ウテナさんが馬車の外から声をかけてきたの。ウテナさんは先に外に出て村長さんとお話していたの。アイ達も考えるのをやめて休むための家に移動したの。今回は少し大きめの家で村長さんの家じゃないみたいなの。ポポガ村よりは大きいみたいなの。
「ようこそいらっしゃいました。ルルガ村の村長、ルガーでございます」
「ポガーさんと似ているの!」
「よくお気づきで、ポガーは私の弟でございますよ」
ポガーさんに似てると思ったら兄弟だったの~。やっぱり、兄弟だと似ているの。
「では皆さま、お寛ぎください」
ルガーさんを見送って、ウテナさんが料理をし始めたの。今回も、ウテナさんとルナちゃん、レイお姉ちゃんが同じ家なの。
「前回よりも少ないけれど、魔物を狩ったから村に貢献できそうね」
「そうですね。ウルフの群れが多くみられましたから心配していましたけど、今回は大丈夫でしたね」
「ウルフは素早いから怪我人がでてしまいますからね」
今回の旅でも、魔物さんと戦ったの。ウルフさんとオークさん、それにゴブリンさんだったの。やっぱり、アイのいた世界より、すっごく危険な世界みたいなの。
「ラルクお兄ちゃんの所に行ってくるの~」
「あっ! ちょっとアイ。もう!」
止められる前にラルクお兄ちゃんの元へ走ったの。ルナちゃんの怒った声が聞こえてきたけど、仕方ないの。ラルクお兄ちゃんと一緒にいると安心するの。野営の時はいつもラルクお兄ちゃんと一緒に食事していたの。ホッとするの。
「来たの~」
「おっ、ラルク~、小さな彼女が来たぞ」
「おい、そう言うのやめろって。やあ、アイちゃん。出て来て大丈夫なのかい?」
「ルナちゃんが少し怒ってたけど、大丈夫なの!」
「障害が大きければ大きい程、愛は燃え上がるからな~」
「だから違うって言ってるだろ。全く」
レッグお兄ちゃんとレザーお兄ちゃんの言葉にラルクお兄ちゃんは呆れているの。ラルクお兄ちゃんと一緒にいるとホッとするの。しょうがないの。
「今日は肉煮とパンだぞ~」
「レッグお兄ちゃんが作ったの?」
「俺達のパーティーの料理担当だからな」
「惚れるなよアイちゃん」
「心配ご無用なの~」
「あっ、そうですか。まあ、俺にはイデアちゃんがいるからな」
アイの言葉にレッグお兄ちゃんが肩を落としているの。アイはレッグお兄ちゃんは好みじゃないの。もっと強そうな人がいいの! アイゼンさんみたいな人がいいの。
「でも、料理は美味しいの~」
「ははは、冒険者を引退したら料理屋をやろうと思ってるからな。どんな素材でも旨くして見せる、それが料理人ってもんだぜ」
一口食べるとほっぺたが落ちそうなくらい美味しいの。
「しかし、本当にうまいよな」
「ああ、ウルフの肉なんて筋ばっかなのになんでこんなに美味しくなるんだよ」
「ははは~。素人には分からん下準備って言うもんがあるんだよ。筋を断つように斜めに包丁を入れてだな~」
「はいはい、レッグのお料理自慢が始まったよ」
「知っていて損はないぞ素人達~」
ラルクお兄ちゃん達が楽しそうに話しながらパンと肉煮を食べていくの。お肉はねじれている様な形になってて変わってるの。アイもラルクお兄ちゃんの隣に座って、腰くらいに頭を乗っけながら食べていくの~。あ~安心するの~。
「アイちゃんは本当にホッとするな~。実家に帰ったみたいだよ」
「アイもホッとするの~。お父さんみたいなの~」
「はいはい、始まったよ」
「ラルクのロリコン講座だな」
「おい! だから違えって」
アイとラルクお兄ちゃんの言葉にレッグお兄ちゃんとレザーお兄ちゃんが揶揄ってきたの~。野営の時もこのやり取りをしているの。とっても楽しいの~。
「ルナも中級以上の詠唱を教えないようにね。初級であの威力の魔法が使えてしまっているからたぶん上級以上の魔法も使えてしまうわ」
「わ、わかってます」
次の村についたの。馬車の屋根がなくなっちゃったから布でなんとかしてもらったの。みんなに迷惑かけちゃったからアイはお口にチャックしてるの。ルナちゃんにダメって言われたから黙る事にしているの。
「アイ、無口にならなくても大丈夫よ。もう怒ってないから」
「怒ってないの?」
「うん、大丈夫。ただ、今度からは魔法が暴発しないようにしてほしいだけ」
「わかったの。今度は気をつけるの~」
ルナちゃんが抱きしめて許してくれたの。わざとじゃなくても凄い魔法が使えちゃうの、アイは凄い魔法使いなの。
「そう言えば、空を飛ぶときには詠唱も何もなかったわよね?」
「という事は新しい魔法って事になりますね」
ルナちゃんの疑問にレイお姉ちゃんが考え込んでいるの。アイが新しい魔法作っちゃったみたいなの?
「通常の空を飛ぶ魔法はフライと言われる風魔法。アイ様が緑のオットセイと言っている精霊が風の精霊だとしたらフライのはずですが」
「緑のオットセイさんが飛ばしてくれているの」
「という事は自我を持っている精霊となると中級精霊以上の存在。アイ様の話を鑑みると普通の精霊が見える人とは違う形状を話していますね。それからも考えられるように中級、もしくは上級精霊を使役しているようです」
「それを7つ...」
「はい..」
ルナちゃんとレイお姉ちゃんが難しい顔をしているの。
「みんな、考えるのは後にしましょ」
ウテナさんが馬車の外から声をかけてきたの。ウテナさんは先に外に出て村長さんとお話していたの。アイ達も考えるのをやめて休むための家に移動したの。今回は少し大きめの家で村長さんの家じゃないみたいなの。ポポガ村よりは大きいみたいなの。
「ようこそいらっしゃいました。ルルガ村の村長、ルガーでございます」
「ポガーさんと似ているの!」
「よくお気づきで、ポガーは私の弟でございますよ」
ポガーさんに似てると思ったら兄弟だったの~。やっぱり、兄弟だと似ているの。
「では皆さま、お寛ぎください」
ルガーさんを見送って、ウテナさんが料理をし始めたの。今回も、ウテナさんとルナちゃん、レイお姉ちゃんが同じ家なの。
「前回よりも少ないけれど、魔物を狩ったから村に貢献できそうね」
「そうですね。ウルフの群れが多くみられましたから心配していましたけど、今回は大丈夫でしたね」
「ウルフは素早いから怪我人がでてしまいますからね」
今回の旅でも、魔物さんと戦ったの。ウルフさんとオークさん、それにゴブリンさんだったの。やっぱり、アイのいた世界より、すっごく危険な世界みたいなの。
「ラルクお兄ちゃんの所に行ってくるの~」
「あっ! ちょっとアイ。もう!」
止められる前にラルクお兄ちゃんの元へ走ったの。ルナちゃんの怒った声が聞こえてきたけど、仕方ないの。ラルクお兄ちゃんと一緒にいると安心するの。野営の時はいつもラルクお兄ちゃんと一緒に食事していたの。ホッとするの。
「来たの~」
「おっ、ラルク~、小さな彼女が来たぞ」
「おい、そう言うのやめろって。やあ、アイちゃん。出て来て大丈夫なのかい?」
「ルナちゃんが少し怒ってたけど、大丈夫なの!」
「障害が大きければ大きい程、愛は燃え上がるからな~」
「だから違うって言ってるだろ。全く」
レッグお兄ちゃんとレザーお兄ちゃんの言葉にラルクお兄ちゃんは呆れているの。ラルクお兄ちゃんと一緒にいるとホッとするの。しょうがないの。
「今日は肉煮とパンだぞ~」
「レッグお兄ちゃんが作ったの?」
「俺達のパーティーの料理担当だからな」
「惚れるなよアイちゃん」
「心配ご無用なの~」
「あっ、そうですか。まあ、俺にはイデアちゃんがいるからな」
アイの言葉にレッグお兄ちゃんが肩を落としているの。アイはレッグお兄ちゃんは好みじゃないの。もっと強そうな人がいいの! アイゼンさんみたいな人がいいの。
「でも、料理は美味しいの~」
「ははは、冒険者を引退したら料理屋をやろうと思ってるからな。どんな素材でも旨くして見せる、それが料理人ってもんだぜ」
一口食べるとほっぺたが落ちそうなくらい美味しいの。
「しかし、本当にうまいよな」
「ああ、ウルフの肉なんて筋ばっかなのになんでこんなに美味しくなるんだよ」
「ははは~。素人には分からん下準備って言うもんがあるんだよ。筋を断つように斜めに包丁を入れてだな~」
「はいはい、レッグのお料理自慢が始まったよ」
「知っていて損はないぞ素人達~」
ラルクお兄ちゃん達が楽しそうに話しながらパンと肉煮を食べていくの。お肉はねじれている様な形になってて変わってるの。アイもラルクお兄ちゃんの隣に座って、腰くらいに頭を乗っけながら食べていくの~。あ~安心するの~。
「アイちゃんは本当にホッとするな~。実家に帰ったみたいだよ」
「アイもホッとするの~。お父さんみたいなの~」
「はいはい、始まったよ」
「ラルクのロリコン講座だな」
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