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第二章 学校
第58話 じーじなの
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黒い人たちを追い払って校長先生の部屋にやってきたの。すぐに帰ろうと思ったら先生に引き留められたの。
捕まえた二人は、真黒な鉄の牢屋にいれたから大丈夫なの、逃げられないの。
「あの二人は後で尋問するとして、少し二人には儂の過去を話そうかの」
「暴虐の魔法使いの過去ですか?」
校長先生が椅子に腰かけてため息をつくと話し始めたの。先生は過去に凄いことをした人みたいなの。
「儂が若い頃は、力の限りを尽くして暴れまわったもんでの~。その力が欲しいと言って貴族達がやってきたもんじゃが、全員、蹴散らしていたらそんな二つ名がついたんじゃよ」
力を持っていると貴族さんとか王族さんがやってくるってことなの? なんだか大変なの。
「アイちゃんも気を付けて力を使いなさい。儂の様になっちゃいかん」
「そんなことないの。アイはゴルグィード校長先生みたいになりたいの」
先生はみんなに優しくて、いけないことをした子たちも許して助けるような人なの。アイたちをいじめてきた子たちも校長先生の言葉で謝ってくれたの。アイも謝って仲直りしたの。先生はすごいの。
「アイちゃんは優しいの~」
「それで、なぜそれを私たちに?」
微笑んでみていたレイお姉ちゃんが聞いているの。なんで過去の話をしてくれたの?
「その暴れまわった頃に黒き光からも誘いが来たんじゃよ」
「え!?」
「まあ、蹴散らしてやったがの」
先生は胸を張って自慢しているの。流石、先生なの。
「金文字のフードを被ったふたりがいたじゃろ」
「はい、ゲーヒンともう一人ですね」
「そうじゃ、その金文字は順位を表しておる。10番のゲーヒンは強く感じたがもう一人は強くはなかった。なのに、あやつは5の文字を持って居った。文字は変形されていたがの」
数字みたいな文字はやっぱり数字だったの。ゲーヒンさんの方が弱い番号なのに、強い番号を守ったの?
「おかしいですよね。弱いのに上位の番号を持っているなんて」
「そうなんじゃよ。そこで気になったのが精霊じゃ。彼は闇と光の精霊を持って居った」
そうなの、あの人は黒い猫さんと白いくじらさんが一緒にいたの。目つきが怖かったけど確かにいたの。
「光と闇は相性が悪い、普通は持つことができないんじゃよ。アイちゃんと儂は特別ということじゃ。そこで、思ったことがあるんじゃ」
先生はそう言って椅子から立ち上がって壁を指さす、少しすると壁に文字がずらっと並んでいったの。文字を読んでいくと光と影が命を作るって書いてあるの。アイも勉強してるから色々分かるようになったの。ルナちゃんが厳しいから頭よくなってきたの~。
「命を作る……」
「そうじゃよ。奴らは黒き光の創設者、グランダークを蘇らせようとしているようなんじゃ」
「グランダーク」
「フォッフォッフォ。誘われたときに殺してやった男じゃよ。いや~懐かしいの~」
「……」
先生は天井を見上げてニヤニヤしているの~。先生はやっぱりすごい人なの。
「グランダークは強かった。儂よりも弱かっただけでかなりの強さじゃったよ」
「蘇ったらまた倒せばいいのでは?」
「儂も歳じゃ。全盛期の半分も出せんよ」
先生は椅子に座り直して俯いてしまったの。先生は元気がないみたいなの。
「元気出してほしいの」
「フォッフォッフォ、アイちゃんは優しいの~」
先生に抱き着いて慰めるの。お父さんもお仕事に身が入らない時にやってあげると喜んでくれたの。アイのパワーが元気にするって言ってくれたから先生にもアイのパワーをあげるの。
「なるほどの~。アイちゃんは精霊だけではなく、別の力を持って居るようじゃの~。かなりパワーが上がったぞ」
「アイには不思議な力があるってお父さんも言っていたの」
「お父さんか。そういえばアイちゃんのご両親はどこにいるんじゃ? 挨拶がしたいんじゃがの~」
「……まだ見つからないの」
先生に聞かれて答えると先生は微笑んで頭をなでなでしてくれたの。とっても温かい手でじ~じを思い出したの。じーじとばーばとも会いたいの。
「アイちゃんは二人を探しておるんじゃな」
「なんでわかったの?」
「フォッフォッフォ、校長にもなると考えておることが分かるんじゃよ。じゃから儂の事はじーじと呼んでくれていいんじゃぞ」
「いいの?」
先生がじーじって呼んでいいって言ってくれたの。アイが聞き返すと微笑んで頷いてくれたの。アイは喜んでじーじって呼んで抱き着いたの。先生はすっごい喜んでくれてるの。アイも嬉しいの。
「アイちゃんは儂が守るから心配しなくていいからの」
じーじはそういってくれたの。それからしばらく、じーじは教室に遊びに来なくなったの……。
捕まえた二人は、真黒な鉄の牢屋にいれたから大丈夫なの、逃げられないの。
「あの二人は後で尋問するとして、少し二人には儂の過去を話そうかの」
「暴虐の魔法使いの過去ですか?」
校長先生が椅子に腰かけてため息をつくと話し始めたの。先生は過去に凄いことをした人みたいなの。
「儂が若い頃は、力の限りを尽くして暴れまわったもんでの~。その力が欲しいと言って貴族達がやってきたもんじゃが、全員、蹴散らしていたらそんな二つ名がついたんじゃよ」
力を持っていると貴族さんとか王族さんがやってくるってことなの? なんだか大変なの。
「アイちゃんも気を付けて力を使いなさい。儂の様になっちゃいかん」
「そんなことないの。アイはゴルグィード校長先生みたいになりたいの」
先生はみんなに優しくて、いけないことをした子たちも許して助けるような人なの。アイたちをいじめてきた子たちも校長先生の言葉で謝ってくれたの。アイも謝って仲直りしたの。先生はすごいの。
「アイちゃんは優しいの~」
「それで、なぜそれを私たちに?」
微笑んでみていたレイお姉ちゃんが聞いているの。なんで過去の話をしてくれたの?
「その暴れまわった頃に黒き光からも誘いが来たんじゃよ」
「え!?」
「まあ、蹴散らしてやったがの」
先生は胸を張って自慢しているの。流石、先生なの。
「金文字のフードを被ったふたりがいたじゃろ」
「はい、ゲーヒンともう一人ですね」
「そうじゃ、その金文字は順位を表しておる。10番のゲーヒンは強く感じたがもう一人は強くはなかった。なのに、あやつは5の文字を持って居った。文字は変形されていたがの」
数字みたいな文字はやっぱり数字だったの。ゲーヒンさんの方が弱い番号なのに、強い番号を守ったの?
「おかしいですよね。弱いのに上位の番号を持っているなんて」
「そうなんじゃよ。そこで気になったのが精霊じゃ。彼は闇と光の精霊を持って居った」
そうなの、あの人は黒い猫さんと白いくじらさんが一緒にいたの。目つきが怖かったけど確かにいたの。
「光と闇は相性が悪い、普通は持つことができないんじゃよ。アイちゃんと儂は特別ということじゃ。そこで、思ったことがあるんじゃ」
先生はそう言って椅子から立ち上がって壁を指さす、少しすると壁に文字がずらっと並んでいったの。文字を読んでいくと光と影が命を作るって書いてあるの。アイも勉強してるから色々分かるようになったの。ルナちゃんが厳しいから頭よくなってきたの~。
「命を作る……」
「そうじゃよ。奴らは黒き光の創設者、グランダークを蘇らせようとしているようなんじゃ」
「グランダーク」
「フォッフォッフォ。誘われたときに殺してやった男じゃよ。いや~懐かしいの~」
「……」
先生は天井を見上げてニヤニヤしているの~。先生はやっぱりすごい人なの。
「グランダークは強かった。儂よりも弱かっただけでかなりの強さじゃったよ」
「蘇ったらまた倒せばいいのでは?」
「儂も歳じゃ。全盛期の半分も出せんよ」
先生は椅子に座り直して俯いてしまったの。先生は元気がないみたいなの。
「元気出してほしいの」
「フォッフォッフォ、アイちゃんは優しいの~」
先生に抱き着いて慰めるの。お父さんもお仕事に身が入らない時にやってあげると喜んでくれたの。アイのパワーが元気にするって言ってくれたから先生にもアイのパワーをあげるの。
「なるほどの~。アイちゃんは精霊だけではなく、別の力を持って居るようじゃの~。かなりパワーが上がったぞ」
「アイには不思議な力があるってお父さんも言っていたの」
「お父さんか。そういえばアイちゃんのご両親はどこにいるんじゃ? 挨拶がしたいんじゃがの~」
「……まだ見つからないの」
先生に聞かれて答えると先生は微笑んで頭をなでなでしてくれたの。とっても温かい手でじ~じを思い出したの。じーじとばーばとも会いたいの。
「アイちゃんは二人を探しておるんじゃな」
「なんでわかったの?」
「フォッフォッフォ、校長にもなると考えておることが分かるんじゃよ。じゃから儂の事はじーじと呼んでくれていいんじゃぞ」
「いいの?」
先生がじーじって呼んでいいって言ってくれたの。アイが聞き返すと微笑んで頷いてくれたの。アイは喜んでじーじって呼んで抱き着いたの。先生はすっごい喜んでくれてるの。アイも嬉しいの。
「アイちゃんは儂が守るから心配しなくていいからの」
じーじはそういってくれたの。それからしばらく、じーじは教室に遊びに来なくなったの……。
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