制作スキル持ちのリビングマスター ~異世界覇者への道~

カムイイムカ(神威異夢華)

文字の大きさ
7 / 59
第1章 異世界

第7話 オーク戦争開戦

しおりを挟む
「ロフト結構よかったな~」

 石斧君がうるさかった次の日、ロフトから降りて一つ大きな伸びをして感想を述べた。一人なので誰も聞いてくれないが口に出すのが大事なのだ。正直寂しいんだよな。

「さて、斧君。もう切っていいぞ~」

 物置小屋の前に仕事を割り振られていない精霊たちが集まっていた。早速斧君に指示を出すと心なしか嬉しそうに木に向かっていった。すぐにコンコンと子気味いい音を立てて木を切り倒している。うむ、うるさいな~。特に木が倒れる時の音ったら、なに? ベルリンの壁でも崩壊したのって感じだ。本物を見たことないから知らないけどね。

「オークが来た」

「ええ、これから行こうと思ったのに先に来られた?」

 石君がオークと接触したと報告してきた。数は3匹で石剣達で余裕だったようだ。オークの核三個とお肉をゲット...お肉食ってみたいような無いような。冷蔵庫もないので野ざらしなんだよな~。食う気がおきない。

「折角だから食べてみるかな~」

 石君が今持ってきた肉を薄く切って、たきびにくべた石を石君に持ってもらって肉を石に置く。ジューといういい音と共にいい匂いが漂う。塩やニンニクが無いから微妙なのかと思ったけど、匂いは完璧だ。涎がとめどなく出てきます。やはり、スタミナポーションでは涎はでない、肉だ! 肉を食べるぞ。
 圧倒的な肉の圧力に負けて、肉をたらふく食していく。オークの肉は10キロ位あったのだが半分食ってしまった。五キロも食べてしまうとお腹が重くて動けません。

「オークの洞窟を占領したかったけど...動けないから夜まで待とう」

 戦力も増強できたから行きたかったんだけど、少し待とう。オーク達にも最後の晩餐をさせてあげてもいいだろう。動けないとはいえ何もしないのもやなので大八車を作った。精霊生成薬を大八車に使ってみたがこれも効果なし。やはり、大きさで小か中かが決まるようだな。石剣達も十四本増量しておく。オークがまた来るかもしれないから石君達の護衛を増加。一挙に十本にしておいた。オークのリーダーには悪いが圧倒的に凌駕してやる。

「オークが来ました。スライムの核がいっぱいです」

 石君が報告してきました。オークは5匹来たが一瞬で絶命したらしい。スライム井戸もたんまり溜まってしまったので回収して欲しいと石剣君に言われたようだ。早速、石君に回収を指示しておく。
 オークの核を精霊生成薬にして石君を増量。石斧君も二本増量で石ツルハシ君を新たに追加、斧君と一緒で3本にしておく鉄鉱石がどこにあるのかまだ分からないので、石スコップ君も追加して地下鉱山を建築してもらおう。深く掘っていけば何かしらの鉱脈に当たるだろう。それぞれ、取れた物を全部石君に運ばせる。小屋も物置小屋もまだまだ空きがあるのでいくらでも入るからな。

「小さいって言っても二階がないくらいで広いな...」

 小さな家を作ってみようと思ったので早速、建ててみた。石と木がそれぞれ百個必要だったのだが、夜中もせっせと運んでいた石君達のおかげでなんとか足りました。土台は石で組んでいて結構、丈夫そうだ。中に入ると十二畳程のリビングが広がってる。家って言うよりも別荘って感じだな。リビングだけの家ってなんか寂しいな~。早く家具が作れるようになりたいものだな。

 とりあえず、家も完成したし、オーク退治に行きますか。

 スライム井戸で手に入った核もあるので石剣君を更に増加。二十五本から四十本、地下鉱山部隊とは別にツルハシ君を五本、盾君も追加で四。完全にオーバーキルっぽいけど、油断は禁物だ。魔法もまだ見たことが無いからこのくらい戦力を整えた方がいいのだ。

「全員集合~」

 精霊達を集める。地下鉱山を作っている精霊達以外を招集した。これより全戦力でオークの洞窟を占領するのだ。

「撤退すなわち死だ。油断せずに行くぞ~」

 簡単な演説と共に剣君達が洞窟の方へと進んでいく。石君も俺の周りを囲うように進んでくれる。盾君も宙を囲ってくれているから最強防御だ。盾君の周りは剣君が浮いているので何ともカッコいいぞ。服が制服なのは何だかファンタジーを壊してしまっているようで申し訳ないが致し方なし。早く皮素材を手に入れないとな~。

 オークとの戦争の火蓋が切られる。
しおりを挟む
感想 5

あなたにおすすめの小説

クラス転移したけど、皆さん勘違いしてません?

青いウーパーと山椒魚
ファンタジー
加藤あいは高校2年生。 最近ネット小説にハマりまくっているごく普通の高校生である。 普通に過ごしていたら異世界転移に巻き込まれた? しかも弱いからと森に捨てられた。 いやちょっとまてよ? 皆さん勘違いしてません? これはあいの不思議な日常を書いた物語である。 本編完結しました! 相変わらず話ごちゃごちゃしていると思いますが、楽しんでいただけると嬉しいです! 1話は1000字くらいなのでササッと読めるはず…

異世界で快適な生活するのに自重なんかしてられないだろ?

お子様
ファンタジー
机の引き出しから過去未来ではなく異世界へ。 飛ばされた世界で日本のような快適な生活を過ごすにはどうしたらいい? 自重して目立たないようにする? 無理無理。快適な生活を送るにはお金が必要なんだよ! お金を稼ぎ目立っても、問題無く暮らす方法は? 主人公の考えた手段は、ドン引きされるような内容だった。 (実践出来るかどうかは別だけど)

凡人がおまけ召喚されてしまった件

根鳥 泰造
ファンタジー
 勇者召喚に巻き込まれて、異世界にきてしまった祐介。最初は勇者の様に大切に扱われていたが、ごく普通の才能しかないので、冷遇されるようになり、ついには王宮から追い出される。  仕方なく冒険者登録することにしたが、この世界では希少なヒーラー適正を持っていた。一年掛けて治癒魔法を習得し、治癒剣士となると、引く手あまたに。しかも、彼は『強欲』という大罪スキルを持っていて、倒した敵のスキルを自分のものにできるのだ。  それらのお蔭で、才能は凡人でも、数多のスキルで能力を補い、熟練度は飛びぬけ、高難度クエストも熟せる有名冒険者となる。そして、裏では気配消去や不可視化スキルを活かして、暗殺という裏の仕事も始めた。  異世界に来て八年後、その暗殺依頼で、召喚勇者の暗殺を受けたのだが、それは祐介を捕まえるための罠だった。祐介が暗殺者になっていると知った勇者が、改心させよう企てたもので、その後は勇者一行に加わり、魔王討伐の旅に同行することに。  最初は脅され渋々同行していた祐介も、勇者や仲間の思いをしり、どんどん勇者が好きになり、勇者から告白までされる。  だが、魔王を討伐を成し遂げるも、魔王戦で勇者は祐介を庇い、障害者になる。  祐介は、勇者の嘘で、病院を作り、医師の道を歩みだすのだった。

異世界へ行って帰って来た

バルサック
ファンタジー
ダンジョンの出現した日本で、じいさんの形見となった指輪で異世界へ行ってしまった。 そして帰って来た。2つの世界を往来できる力で様々な体験をする神須勇だった。

異世界に転移したらぼっちでした〜観察者ぼっちーの日常〜

キノア9g
ファンタジー
※本作はフィクションです。 「異世界に転移したら、ぼっちでした!?」 20歳の普通の会社員、ぼっちーが目を覚ましたら、そこは見知らぬ異世界の草原。手元には謎のスマホと簡単な日用品だけ。サバイバル知識ゼロでお金もないけど、せっかくの異世界生活、ブログで記録を残していくことに。 一風変わったブログ形式で、異世界の日常や驚き、見知らぬ土地での発見を綴る異世界サバイバル記録です!地道に生き抜くぼっちーの冒険を、どうぞご覧ください。 毎日19時更新予定。

超能力があれば転生特典なしでも強キャラだった件~帰還し命を救うため、モンスターを倒しまくるぞ~

うみ
ファンタジー
生まれながらにして「転移」「念動力」「自己修復」の異能を持っていた池添は、能力を隠し平凡な人生を歩んでいた。 卒業式の帰り道で命の危機に遭遇した彼は友人を見捨てて異世界に転移してしまう。 自分だけ逃げてしまったことに後悔する池添であったが、迫るモンスターを転移、心臓の血管を断ち切る必殺の一撃で打ち払う。そこで、不思議な声が彼の頭に響く。 なんと、自分の能力で逃げ出したわけじゃなく、この声の主が自分を転移させた原因だと言うのだ。 「あの時、あの場所にいけぞえさーんを帰すことができまーす」 「……ギブアンドテイクといったな。すみよん。お前の求めるものは何だ?」 「すみよんの元まで来てくださーい。そして、破壊してください。暴走を。オネガイ……です」 そんなわけで、友人を救うチャンスを得た池添は今度こそ彼らを救うことを誓う。 そのために能力を鍛えることが必要だと痛感した池添は、能力を自重せず使い、全力全開で進むことを決めた。 異世界で出会った仲間と共にモンスター討伐に明け暮れる日々が始まる。 ※ラストまで書けておりますので完結保証です!全47話予定。

【しっかり書き換え版】『異世界でたった1人の日本人』~ 異世界で日本の神の加護を持つたった1人の男~

石のやっさん
ファンタジー
12/17 13時20分 HOT男性部門1位 ファンタジー日間 1位 でした。 ありがとうございます 主人公の神代理人(かみしろ りひと)はクラスの異世界転移に巻き込まれた。 転移前に白い空間にて女神イシュタスがジョブやスキルを与えていたのだが、理人の番が来た時にイシュタスの顔色が変わる。「貴方神臭いわね」そう言うと理人にだけジョブやスキルも与えずに異世界に転移をさせた。 ジョブやスキルの無い事から早々と城から追い出される事が決まった、理人の前に天照の分体、眷属のアマ=テラス事『テラスちゃん』が現れた。 『異世界の女神は誘拐犯なんだ』とリヒトに話し、神社の宮司の孫の理人に異世界でも生きられるように日本人ならではの力を授けてくれた。 ここから『異世界でたった1人の日本人、理人の物語』がスタートする 「『異世界でたった1人の日本人』 私達を蔑ろにしチート貰ったのだから返して貰いますね」が好評だったのですが...昔に書いて小説らしくないのでしっかり書き始めました。

スキル『レベル1固定』は最強チートだけど、俺はステータスウィンドウで無双する

うーぱー
ファンタジー
アーサーはハズレスキル『レベル1固定』を授かったため、家を追放されてしまう。 そして、ショック死してしまう。 その体に転成した主人公は、とりあえず、目の前にいた弟を腹パンざまぁ。 屋敷を逃げ出すのであった――。 ハズレスキル扱いされるが『レベル1固定』は他人のレベルを1に落とせるから、ツヨツヨだった。 スキルを活かしてアーサーは大活躍する……はず。

処理中です...