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第三章 王都リナージュ
第四十話 決着 そして 退散
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「言っているで!?何!なんなの?ユアンすぐに近くにきて、私怖いわ!」
「・・・」
時を止めるのをやめるとアリスが驚き戸惑ってユアンにすがろうとした。でも、ユアンは自分の意志で動く手を握ったり開けたりして喜びの涙を流していた。
「どうしたのユアン、私を守りなさい」
「僕はもう、あなたのしもべじゃないよ」
「えっ、どうして!どうやって」
アリスは僕をにらみつけた。僕はそっぽを向いているとユアンが僕に抱き着いてきた。全くユアンは甘えん坊だね。
「兄さん、また僕は大好きな兄さんを傷つけちゃった」
「大丈夫だよユアン。いけないのはアリスだよ。ユアンは悪くない。それにユアンが本気だったら僕は死んでいたはずだよ。漆黒の剣をユアンが振るったんだよ。普通だったら両断されていたはずだよ」
「頑張ったんだ。何とか抗って剣を横向きにしたんだよ。それに漆黒の剣が手を貸してくれたんだ。この剣じゃなかったらと思うと・・・わ~ん」
ユアンは言い終わると女の子のように泣きわめいてしまった。
どうやら、漆黒の剣も意思を持っていてユアンと一緒に僕を傷つけないようにしてくれたみたい。頼もしい仲間だね。
「創造主様、こやつはどうしますか」
「ひっ」
「とりあえず、君の光で覆っておいて。スキルは血が影響するみたいだから近づけなければ大丈夫だろうけどね」
杖の龍ドラキーがアリスを光で覆っている。この光の球は結界のようにアリスを閉じ込めている。
もう安心、僕たちは城が静かに着地するのを待った。
城が少しの衝撃で地面に着地すると外から突撃の声が聞こえてきた。どうやら、下にいた冒険者達は無事のようです。
「お~、私の光の力で城は無事であるぞ」
「アドナル、そうではありません。これはユアン達のおかげですよ」
アドナルとルワースさんが玉座の間に入ってきて歓喜の声をあげた。相変わらず変なテンションのアドナルだね。再会の喜びに浸っていると玉座の間の天井が壊れてバルト様とシャラが落ちてきた。
「は~は~・・・そろそろ終わりにしないかシャラ?皆も終わったようだしな」
「ほ、ほ~バルトが降参したいということか?それならば俺の勝ちだな」
「おっとっと、何を言うかと思えば、俺はやめようなどといった覚えはないぞ。しかし、シャラがやめたいというのならやめてやってもいいのだが?」
「はっはっは、バルトこそ何をいう。そもそも、ルークからその盾をもらう前であったら一瞬で屠ったものを」
シャラとバルト様はにらみ合いながら勝敗について言い合っている。うるさいので無視したいんだけどバルト様にはアリスのことを話さないといけない、悲しむだろうな。
僕とユアンは事の詳細をルワースさんとバルトさんを呼んで話し出した。
「なに!すべてアリスが仕組んだことだというのか?それも自分勝手な考えで」
バルト様はみるみると顔を歪め始めた。そして、アリスを見ると哀れんだような目になっていく。
「お父様、わかってください。私はすべてを一つにする方法がわかったんです。私とユアン様の子供たちが世界を作り直せば絶対に平和な世界になるのです」
玉座の間にいた僕らはその言葉を聞いて唖然とした。僕は元々聞いていたので最初から呆れかえっている訳だけどね。今、玉座の間にいるのは人型になったシャラとモナーナ、ルナさん、ルワースさん、バルト様、シルフィさんとダネンさん、それにアズだね。
「ストーカーという奴か?」
「怖い怖い、まるでシルフィみたいだよ」
「私はあんななのか?」
ダネンさんの言葉にシルフィさんが肩を落としていた。客観的に自分を見るとあんな感じになるよね。
「王族の血印というのはそんな強力なのか、しかし、よく元に戻れたな」
「ユアンは勇者ですから、そういった状態異常に強いんですよ。ははは、流石ユアン」
「兄さん・・・」
ルワースさんが感心して僕を見てきたんだけど何とか誤魔化しました。ユアンはあきれ顔です。
「アリス、私はどうしたらいいのだ?・・アルテナに何といえば」
「お父様、今からでも私を解放してユアン様と子を成させてください。そうすれば世界は!」
光の球に入れられているアリスは光の壁に手をついて懇願している。だけど、バルト様は首を横に振ってこたえた。
「これ以上国民を裏切るわけにはいかん。無理だ」
「そんな、私はあなたの子供なのですよ。ユアン様と私が子供を成せば世界が平和に」
「それは物理的にできませんよアリス様」
バルト様とアリスの話が激化していくとユアンが歯ぎしりをして口を開いた。物理的にできないってどういうことかな?生理的に無理ってこと?
「だから、僕は女なんですってば!!」
「「「「「「「・・・・ええええええええええええええええええええ」」」」」」」
ユアンの言葉に僕たちは少しの間の後、驚きの声をあげた。モナーナとシャラはそんな僕らにあきれ顔のようです。知っていたなら教えてよ!
「モナーナ達は知っていたの?なんで教えてくれなかったのさ」
「ユアンに言われていたし、気づかないルークが悪いんだよ。それに一緒にお風呂に入ったでしょなんでわからなかったの?」
モナーナにユアンのことを聞くと逆切れされてしまった。一緒にお風呂入っていたけど気づかなかった。そういえばタオルで全身を隠していたっけ・・・僕って鈍感なのかな?
「シャラはなんで言ってくれなかったの?」
「お前が知らないことを知らなかったし黒いのは気づいていたから知っているものと思っていた」
シャラはムスっとして答えた。回復してあげたんだからもうちょっと好意的になってもいいんじゃないのかな?また隷属の首輪しちゃうよ?
シャラは今のところ敵対しないようなので縛ったりしないことにしました。できればこのまま王都の守護者的な位置にいてくれると助かるしね。
「まあ、そういうことなので僕とアリス様じゃ子供はできませんよ」
「そ、そんな・・・」
アリスは力なく座り込んだ。
「王族の血印は貰ったぞ!」
「あうっ・・・」
「アリス!」
玉座の間の入り口から植物のようなやりが投げ入れられた。その槍は光の壁を突き破りアリスの腹に突き刺さりアリスは前のめりに倒れた。バルト様は光の球の中に入っていってアリスを抱きしめた。光の結界はそれ程強固ではない。主に状態異常を治す方に力を入れていたから、まさかこんなことになるなんて思わなかったしね。
「お父様、私は間違っていたのでしょうか?」
「やり方は強引であったかもしれないが平和を求めてやったことであろう」
「いいえ、私は自分の事しか思っていなかったんです。だからみんな、私を拒んだんですよね。ユアン様は私の王子様だと思っていたけどお姉さまだった。私がいけないことをした最上の罪に対する罰だったんですね。そして、それを知った私は死んでいく運命・・・」
「アリス!アリスー!」
あのくらいのケガならすぐに治せるのですぐに回復させておこう、腹部を貫通しているから普通は死んじゃうけどね。
シリアスになっているバルト様には悪いけど今は、そんな時ではありません。アリスに突き刺さった植物の槍が浮き上がり投げた男の元へと帰っていった。
「お前は、マゲンか、どうやって抜け出した!」
「ふふふ、私は人を辞めた身。どんな隙間だろうが抜け出せるのですよ。それに色んな人に変身もできるのです。便利でしょ」
ルワースさんが問い詰めるとマゲンは老人の姿になったり冒険者の姿になったりして見せた。なるほど、そうやって抜け出してきたんだね。
「皆さんご協力ありがとうございます。冥樹が王族の血印を手に入れることができましたよ。さあ、冥樹と世界をかけて決戦です。といっても撫でられただけで皆私の下僕になるんですけどね。ボロ雑巾のように使い潰して殺してやるよ。は~っはっはっはっはっは」
植物の槍を天に掲げると槍が大きくなっていきマゲンに融合していく。天井にまで届かんとした時、マゲンは動きを止めた。というより僕が時を止めた。
「って、そんなに時間かかるんだったらおしまいだよ」
「兄さんも鬼だね」
僕は時間を止める。ユアンも時間異常状態に耐性が付いたみたいで何もしないでも動けるみたい。ますます、ユアンは英雄になってきたみたいだね。僕なんかよりも何千倍もね。
「じゃあ、一緒に始末しちゃおう」
「うん、お兄ちゃん」
ユアンにお兄ちゃんといわれて僕は恥ずかしくて頬を掻いた。まさか、妹だったなんてね。なんだか気恥ずかしいよ。
僕とユアンは白い月下の剣と黒い漆黒の剣を一緒に掲げた。
「じゃあいくよ」
「うん」
「これでおしまい!僕らは帰るんだ!」
「「はーー!」」
白い剣圧と黒い剣圧がマゲンの横顔へ襲い掛かった。剣圧は天井を突き抜けるほどの範囲に至っていて、マゲンのすぐそばで時間停止の効果を受けて止まっている。
「は~、あ~!?・・・・」
時間の止まっていたマゲンは時が動き出すとよけることができずに粉々になって消えて行った。想像通り恐ろしい威力で玉座の間からまっすぐ街に向けていたら街が壊滅していたと思う。だって遠くに見える山が真っ二つになっているから。横から攻撃してよかった。
「「「「「「「・・・・」」」」」」」
「じゃ じゃあ、僕は帰るから。あとはユアンよろしくね。ドラキーは置いていくから操られないはずだよ」
僕はそそくさと足早にその場を後にした。モナーナ達も混乱しているようだったけど僕を追いかけてきたのですぐに帰ろう。
「ああ~兄さん。もうモナーナもルナさんも行っちゃった・・・」
「すまんがユアン君、説明をきいてもいいかな?」
「ははは、すいません。兄さんのことは言えません」
僕らは王都を平和にして一つの山を二つにして帰ることになりました。早急に帰らなくちゃ何言われるかわからないからね。退散退散。
「・・・」
時を止めるのをやめるとアリスが驚き戸惑ってユアンにすがろうとした。でも、ユアンは自分の意志で動く手を握ったり開けたりして喜びの涙を流していた。
「どうしたのユアン、私を守りなさい」
「僕はもう、あなたのしもべじゃないよ」
「えっ、どうして!どうやって」
アリスは僕をにらみつけた。僕はそっぽを向いているとユアンが僕に抱き着いてきた。全くユアンは甘えん坊だね。
「兄さん、また僕は大好きな兄さんを傷つけちゃった」
「大丈夫だよユアン。いけないのはアリスだよ。ユアンは悪くない。それにユアンが本気だったら僕は死んでいたはずだよ。漆黒の剣をユアンが振るったんだよ。普通だったら両断されていたはずだよ」
「頑張ったんだ。何とか抗って剣を横向きにしたんだよ。それに漆黒の剣が手を貸してくれたんだ。この剣じゃなかったらと思うと・・・わ~ん」
ユアンは言い終わると女の子のように泣きわめいてしまった。
どうやら、漆黒の剣も意思を持っていてユアンと一緒に僕を傷つけないようにしてくれたみたい。頼もしい仲間だね。
「創造主様、こやつはどうしますか」
「ひっ」
「とりあえず、君の光で覆っておいて。スキルは血が影響するみたいだから近づけなければ大丈夫だろうけどね」
杖の龍ドラキーがアリスを光で覆っている。この光の球は結界のようにアリスを閉じ込めている。
もう安心、僕たちは城が静かに着地するのを待った。
城が少しの衝撃で地面に着地すると外から突撃の声が聞こえてきた。どうやら、下にいた冒険者達は無事のようです。
「お~、私の光の力で城は無事であるぞ」
「アドナル、そうではありません。これはユアン達のおかげですよ」
アドナルとルワースさんが玉座の間に入ってきて歓喜の声をあげた。相変わらず変なテンションのアドナルだね。再会の喜びに浸っていると玉座の間の天井が壊れてバルト様とシャラが落ちてきた。
「は~は~・・・そろそろ終わりにしないかシャラ?皆も終わったようだしな」
「ほ、ほ~バルトが降参したいということか?それならば俺の勝ちだな」
「おっとっと、何を言うかと思えば、俺はやめようなどといった覚えはないぞ。しかし、シャラがやめたいというのならやめてやってもいいのだが?」
「はっはっは、バルトこそ何をいう。そもそも、ルークからその盾をもらう前であったら一瞬で屠ったものを」
シャラとバルト様はにらみ合いながら勝敗について言い合っている。うるさいので無視したいんだけどバルト様にはアリスのことを話さないといけない、悲しむだろうな。
僕とユアンは事の詳細をルワースさんとバルトさんを呼んで話し出した。
「なに!すべてアリスが仕組んだことだというのか?それも自分勝手な考えで」
バルト様はみるみると顔を歪め始めた。そして、アリスを見ると哀れんだような目になっていく。
「お父様、わかってください。私はすべてを一つにする方法がわかったんです。私とユアン様の子供たちが世界を作り直せば絶対に平和な世界になるのです」
玉座の間にいた僕らはその言葉を聞いて唖然とした。僕は元々聞いていたので最初から呆れかえっている訳だけどね。今、玉座の間にいるのは人型になったシャラとモナーナ、ルナさん、ルワースさん、バルト様、シルフィさんとダネンさん、それにアズだね。
「ストーカーという奴か?」
「怖い怖い、まるでシルフィみたいだよ」
「私はあんななのか?」
ダネンさんの言葉にシルフィさんが肩を落としていた。客観的に自分を見るとあんな感じになるよね。
「王族の血印というのはそんな強力なのか、しかし、よく元に戻れたな」
「ユアンは勇者ですから、そういった状態異常に強いんですよ。ははは、流石ユアン」
「兄さん・・・」
ルワースさんが感心して僕を見てきたんだけど何とか誤魔化しました。ユアンはあきれ顔です。
「アリス、私はどうしたらいいのだ?・・アルテナに何といえば」
「お父様、今からでも私を解放してユアン様と子を成させてください。そうすれば世界は!」
光の球に入れられているアリスは光の壁に手をついて懇願している。だけど、バルト様は首を横に振ってこたえた。
「これ以上国民を裏切るわけにはいかん。無理だ」
「そんな、私はあなたの子供なのですよ。ユアン様と私が子供を成せば世界が平和に」
「それは物理的にできませんよアリス様」
バルト様とアリスの話が激化していくとユアンが歯ぎしりをして口を開いた。物理的にできないってどういうことかな?生理的に無理ってこと?
「だから、僕は女なんですってば!!」
「「「「「「「・・・・ええええええええええええええええええええ」」」」」」」
ユアンの言葉に僕たちは少しの間の後、驚きの声をあげた。モナーナとシャラはそんな僕らにあきれ顔のようです。知っていたなら教えてよ!
「モナーナ達は知っていたの?なんで教えてくれなかったのさ」
「ユアンに言われていたし、気づかないルークが悪いんだよ。それに一緒にお風呂に入ったでしょなんでわからなかったの?」
モナーナにユアンのことを聞くと逆切れされてしまった。一緒にお風呂入っていたけど気づかなかった。そういえばタオルで全身を隠していたっけ・・・僕って鈍感なのかな?
「シャラはなんで言ってくれなかったの?」
「お前が知らないことを知らなかったし黒いのは気づいていたから知っているものと思っていた」
シャラはムスっとして答えた。回復してあげたんだからもうちょっと好意的になってもいいんじゃないのかな?また隷属の首輪しちゃうよ?
シャラは今のところ敵対しないようなので縛ったりしないことにしました。できればこのまま王都の守護者的な位置にいてくれると助かるしね。
「まあ、そういうことなので僕とアリス様じゃ子供はできませんよ」
「そ、そんな・・・」
アリスは力なく座り込んだ。
「王族の血印は貰ったぞ!」
「あうっ・・・」
「アリス!」
玉座の間の入り口から植物のようなやりが投げ入れられた。その槍は光の壁を突き破りアリスの腹に突き刺さりアリスは前のめりに倒れた。バルト様は光の球の中に入っていってアリスを抱きしめた。光の結界はそれ程強固ではない。主に状態異常を治す方に力を入れていたから、まさかこんなことになるなんて思わなかったしね。
「お父様、私は間違っていたのでしょうか?」
「やり方は強引であったかもしれないが平和を求めてやったことであろう」
「いいえ、私は自分の事しか思っていなかったんです。だからみんな、私を拒んだんですよね。ユアン様は私の王子様だと思っていたけどお姉さまだった。私がいけないことをした最上の罪に対する罰だったんですね。そして、それを知った私は死んでいく運命・・・」
「アリス!アリスー!」
あのくらいのケガならすぐに治せるのですぐに回復させておこう、腹部を貫通しているから普通は死んじゃうけどね。
シリアスになっているバルト様には悪いけど今は、そんな時ではありません。アリスに突き刺さった植物の槍が浮き上がり投げた男の元へと帰っていった。
「お前は、マゲンか、どうやって抜け出した!」
「ふふふ、私は人を辞めた身。どんな隙間だろうが抜け出せるのですよ。それに色んな人に変身もできるのです。便利でしょ」
ルワースさんが問い詰めるとマゲンは老人の姿になったり冒険者の姿になったりして見せた。なるほど、そうやって抜け出してきたんだね。
「皆さんご協力ありがとうございます。冥樹が王族の血印を手に入れることができましたよ。さあ、冥樹と世界をかけて決戦です。といっても撫でられただけで皆私の下僕になるんですけどね。ボロ雑巾のように使い潰して殺してやるよ。は~っはっはっはっはっは」
植物の槍を天に掲げると槍が大きくなっていきマゲンに融合していく。天井にまで届かんとした時、マゲンは動きを止めた。というより僕が時を止めた。
「って、そんなに時間かかるんだったらおしまいだよ」
「兄さんも鬼だね」
僕は時間を止める。ユアンも時間異常状態に耐性が付いたみたいで何もしないでも動けるみたい。ますます、ユアンは英雄になってきたみたいだね。僕なんかよりも何千倍もね。
「じゃあ、一緒に始末しちゃおう」
「うん、お兄ちゃん」
ユアンにお兄ちゃんといわれて僕は恥ずかしくて頬を掻いた。まさか、妹だったなんてね。なんだか気恥ずかしいよ。
僕とユアンは白い月下の剣と黒い漆黒の剣を一緒に掲げた。
「じゃあいくよ」
「うん」
「これでおしまい!僕らは帰るんだ!」
「「はーー!」」
白い剣圧と黒い剣圧がマゲンの横顔へ襲い掛かった。剣圧は天井を突き抜けるほどの範囲に至っていて、マゲンのすぐそばで時間停止の効果を受けて止まっている。
「は~、あ~!?・・・・」
時間の止まっていたマゲンは時が動き出すとよけることができずに粉々になって消えて行った。想像通り恐ろしい威力で玉座の間からまっすぐ街に向けていたら街が壊滅していたと思う。だって遠くに見える山が真っ二つになっているから。横から攻撃してよかった。
「「「「「「「・・・・」」」」」」」
「じゃ じゃあ、僕は帰るから。あとはユアンよろしくね。ドラキーは置いていくから操られないはずだよ」
僕はそそくさと足早にその場を後にした。モナーナ達も混乱しているようだったけど僕を追いかけてきたのですぐに帰ろう。
「ああ~兄さん。もうモナーナもルナさんも行っちゃった・・・」
「すまんがユアン君、説明をきいてもいいかな?」
「ははは、すいません。兄さんのことは言えません」
僕らは王都を平和にして一つの山を二つにして帰ることになりました。早急に帰らなくちゃ何言われるかわからないからね。退散退散。
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