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第三部第二章 ダンジョン
魔物
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魔物が倒れた途端に私は指から魔力を放つ。まだ生きていたからだ。
自分で制御ができるようになったのか、自分の意識あって放てた。
体力がないので、力は少ないがそれでも放つことで、魔物の硬い皮膚を貫くこちができた。だけど、まだ魔物は生きている。
ここはアンの魔法を使うべきだろう。
そこでアンが空を空中飛行した。ここは天井が高い。小さめの魔物からしたら嫌な攻撃だろう。
「ゾルトリーク」
周辺がアンの魔法で壊れていく音がした。だけど水だけは消滅していないようだ。
さすが、アン手加減が上手。そして、砂が舞魔物の姿が見えなくなってしまった。何処に消えたのかわからない。
いやただ見えなくなっているだけだ。これでようやく十分な食事が取れる確かに食料はアンの異世界袋に入っているけれど、それはほぼ果実で栄養が少なすぎる。
「砂が嵐みたいですね」
だんだん、砂が収まってくると魔物の姿が見えてきた。たぶん頭は食べれないから頭を重点的に狙ったので、頭はないこちだろう。
「アン、魔物の頭を狙ったよね?」
魔獣すらも一瞬にして倒した、アンの魔法。手加減もしているだろうけど、流石に胴体も傷ついている。そして、水はなぜか砂で汚れていなかった。魔力の入った水ということなのだろう。
なら飲んでも大丈夫なのか? 魔力探知では飲んでも大丈夫って出てるから飲んでもいいと思うけれど、もしも毒だったらどうしましょう?
「はい・・・」
魔物が水に浸っているので一旦外に出してそれから考えよう。おそらく私たちが入っても汚れることもないし魔物みたいに凍るこちもないだろう。
「アン、魔物を外に出そう」
アンは頷いた。
一緒に水の中に入ると、魔力じゃなくて普通に凍りそうであった。
いや恐ろしいことは考えないでただ、魔物を水から出そう。
「これって意外と重いですね」
私は頷き、手に力を入れた。だけどやっぱり重たくて持ち上げれない。
まるで石を持ち上げているような気分だった。
ここにシルバーがいたら片手で持ち上げてくれていただろうな。だけど今頃はルカの探索に真剣になっているのだろう。
でもルカから仕掛けてくる場合もあるから十分に気をつけなければならない。ルカは必ず、狙った獲物は捕えるから。
プランスも戦っている最中に私からプランスに変えたのだろう。
だからプランスは死んでしまい、私は生き残ったのだ。
「やっぱりダメだから、魔法と呪文で持ち上げてみない?」
「そうですねー、このままじゃ埒が明かないですし」
私たちは一旦水から出ると、アンは杖を出し私は呪文を唱え始めた。
飛行呪文と同じ原理で、誰かを浮かばせることも可能である。
つまり、楽々な旅が出来るが魔力消費が激しいので頻繁には使えんない。
それが最大のデメリットである。
まあ、近距離を行くのだったら絶対的に飛行呪文を使うべきである。
そして、魔力消費を覚悟のうえ放った魔力は見事に魔物を浮かばせることが出来た。
魔物がゆっくりと宙に浮き上がり、水面から離れていく。私たちはその重たい体を少しずつ岸へと移動させ、ようやく安全な場所に運び出した。
「ふう・・・ようやく終わったわね」とアンが額の汗を拭いながら、ほっとしたように呟いた。
「本当にね。でも、これで少しは食料も確保できる」と私は言いながら、浮かび上がった魔物の姿を見つめた。魔物の硬い皮膚は見た目以上に強靭だったが、アンの魔法で頭を失ったことで、もう脅威は去った。
「まずは、食べられる部分を探そう。ここまで来たら、無駄にできないわ」と私はアンに話しかけ、手早く魔物の体を調べ始めた。少しでも栄養になる部分を見つけて、このダンジョンでの厳しい生活を乗り切るための糧にしなければならない。
アンは魔物の皮膚を魔法で慎重に剥がし、内臓を傷つけないように食用になる部分を選び出した。魔物の肉は独特な香りを放ち、強力な魔力が込められているのがわかった。食べることで、私たちの体力が一気に回復するかもしれない。
「これで、しばらくは何とかなるね」とアンが微笑む。
「ええ、この肉は魔力が詰まっているみたいだし、きっと食べればかなり力がつくわ」と私は答えた。アンと共に肉を手早く加工し、簡単な火を起こしてその場で調理を始める。久しぶりに感じる温かい食事の香りが漂い、心が少しだけ和んだ。
私たちは無言で食事をとりながら、これからの道筋について考えた。食べている間、川の流れる音が静かに響いていた。
「ミア、このダンジョン・・・普通じゃないわね」とアンが口を開いた。
「そうね。ここまで来て感じるのは、この場所自体が何か生き物のように感じるってこと。もしかしたら、この水もただの水じゃないのかも」と私は応じた。魔物も倒し、水も確保したが、まだこのダンジョンには何か隠された秘密があるような気がしてならない。
「次に進むべきか、それとも少しここで休むべきか・・・」アンが迷いを口にする。体力は回復してきたが、私たちの前にどんな試練が待ち受けているかはわからない。
「もう少しだけ休んで、それから先に進もう。きっと、ここを超えた先にプランスを救う手がかりがあるはずよ」と私は力強く言った。アンもそれに静かに頷き、再び剣を磨き始めた。
食事を終えた私たちは、再びダンジョンの奥へと歩を進めた。この先に何が待っているのかはわからないが、今の私たちには恐れるものなど何もない。ただ前に進むだけだ。
暗く静かなダンジョンの中、私たちの足音だけが響いていた。
水はアンの異世界袋に大量に入れとおいたから問題はない。
自分で制御ができるようになったのか、自分の意識あって放てた。
体力がないので、力は少ないがそれでも放つことで、魔物の硬い皮膚を貫くこちができた。だけど、まだ魔物は生きている。
ここはアンの魔法を使うべきだろう。
そこでアンが空を空中飛行した。ここは天井が高い。小さめの魔物からしたら嫌な攻撃だろう。
「ゾルトリーク」
周辺がアンの魔法で壊れていく音がした。だけど水だけは消滅していないようだ。
さすが、アン手加減が上手。そして、砂が舞魔物の姿が見えなくなってしまった。何処に消えたのかわからない。
いやただ見えなくなっているだけだ。これでようやく十分な食事が取れる確かに食料はアンの異世界袋に入っているけれど、それはほぼ果実で栄養が少なすぎる。
「砂が嵐みたいですね」
だんだん、砂が収まってくると魔物の姿が見えてきた。たぶん頭は食べれないから頭を重点的に狙ったので、頭はないこちだろう。
「アン、魔物の頭を狙ったよね?」
魔獣すらも一瞬にして倒した、アンの魔法。手加減もしているだろうけど、流石に胴体も傷ついている。そして、水はなぜか砂で汚れていなかった。魔力の入った水ということなのだろう。
なら飲んでも大丈夫なのか? 魔力探知では飲んでも大丈夫って出てるから飲んでもいいと思うけれど、もしも毒だったらどうしましょう?
「はい・・・」
魔物が水に浸っているので一旦外に出してそれから考えよう。おそらく私たちが入っても汚れることもないし魔物みたいに凍るこちもないだろう。
「アン、魔物を外に出そう」
アンは頷いた。
一緒に水の中に入ると、魔力じゃなくて普通に凍りそうであった。
いや恐ろしいことは考えないでただ、魔物を水から出そう。
「これって意外と重いですね」
私は頷き、手に力を入れた。だけどやっぱり重たくて持ち上げれない。
まるで石を持ち上げているような気分だった。
ここにシルバーがいたら片手で持ち上げてくれていただろうな。だけど今頃はルカの探索に真剣になっているのだろう。
でもルカから仕掛けてくる場合もあるから十分に気をつけなければならない。ルカは必ず、狙った獲物は捕えるから。
プランスも戦っている最中に私からプランスに変えたのだろう。
だからプランスは死んでしまい、私は生き残ったのだ。
「やっぱりダメだから、魔法と呪文で持ち上げてみない?」
「そうですねー、このままじゃ埒が明かないですし」
私たちは一旦水から出ると、アンは杖を出し私は呪文を唱え始めた。
飛行呪文と同じ原理で、誰かを浮かばせることも可能である。
つまり、楽々な旅が出来るが魔力消費が激しいので頻繁には使えんない。
それが最大のデメリットである。
まあ、近距離を行くのだったら絶対的に飛行呪文を使うべきである。
そして、魔力消費を覚悟のうえ放った魔力は見事に魔物を浮かばせることが出来た。
魔物がゆっくりと宙に浮き上がり、水面から離れていく。私たちはその重たい体を少しずつ岸へと移動させ、ようやく安全な場所に運び出した。
「ふう・・・ようやく終わったわね」とアンが額の汗を拭いながら、ほっとしたように呟いた。
「本当にね。でも、これで少しは食料も確保できる」と私は言いながら、浮かび上がった魔物の姿を見つめた。魔物の硬い皮膚は見た目以上に強靭だったが、アンの魔法で頭を失ったことで、もう脅威は去った。
「まずは、食べられる部分を探そう。ここまで来たら、無駄にできないわ」と私はアンに話しかけ、手早く魔物の体を調べ始めた。少しでも栄養になる部分を見つけて、このダンジョンでの厳しい生活を乗り切るための糧にしなければならない。
アンは魔物の皮膚を魔法で慎重に剥がし、内臓を傷つけないように食用になる部分を選び出した。魔物の肉は独特な香りを放ち、強力な魔力が込められているのがわかった。食べることで、私たちの体力が一気に回復するかもしれない。
「これで、しばらくは何とかなるね」とアンが微笑む。
「ええ、この肉は魔力が詰まっているみたいだし、きっと食べればかなり力がつくわ」と私は答えた。アンと共に肉を手早く加工し、簡単な火を起こしてその場で調理を始める。久しぶりに感じる温かい食事の香りが漂い、心が少しだけ和んだ。
私たちは無言で食事をとりながら、これからの道筋について考えた。食べている間、川の流れる音が静かに響いていた。
「ミア、このダンジョン・・・普通じゃないわね」とアンが口を開いた。
「そうね。ここまで来て感じるのは、この場所自体が何か生き物のように感じるってこと。もしかしたら、この水もただの水じゃないのかも」と私は応じた。魔物も倒し、水も確保したが、まだこのダンジョンには何か隠された秘密があるような気がしてならない。
「次に進むべきか、それとも少しここで休むべきか・・・」アンが迷いを口にする。体力は回復してきたが、私たちの前にどんな試練が待ち受けているかはわからない。
「もう少しだけ休んで、それから先に進もう。きっと、ここを超えた先にプランスを救う手がかりがあるはずよ」と私は力強く言った。アンもそれに静かに頷き、再び剣を磨き始めた。
食事を終えた私たちは、再びダンジョンの奥へと歩を進めた。この先に何が待っているのかはわからないが、今の私たちには恐れるものなど何もない。ただ前に進むだけだ。
暗く静かなダンジョンの中、私たちの足音だけが響いていた。
水はアンの異世界袋に大量に入れとおいたから問題はない。
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